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2003年11月09日(日) Jユース杯 予選リーグ 横浜F・マリノス戦(A)

03年11月09日14:00開始 横浜F・マリノス戸塚トレーニングセンター
 第11回Jユースカップ2003 Jリーグユース選手権大会
 対 横浜F・マリノスユース(A) ※45分ハーフ

▼布陣
−−−−−真司−−阿部−−−−−

−大瀧−−−−−−−−−−柴田−

−−−−−真希−−枝村−−−−−

−岡村−−村越−−石垣−−美臣−

−−−−−−−海人−−−−−−−

交代:後半06分:海人→前田(そのままGKに)
   後半29分:柴田→悠輔(そのまま右MFに)
   後半39分:岡村→八木(大瀧を左SB、八木を左MFへ)

横浜F・マリノスユース:

−−−−−村岡−−荒井−−−−−

−−−坂井−−−−−−鈴木−−−

−−−−−染宮−−谷口−−−−−

−田中− 加藤広 −佐藤−−天野−

−−−−−−−飯倉−−−−−−−

交代:後半19分:田中→岩田、後半25分:荒井→ハーフナー
   後半30分:鈴木→レアンドロ、染宮→三浦


▼試合展開

 選挙。選挙である。日本も黙ってても皆が豊かな時代は終わりつつあり、これからは世代間対立・階級対立は深刻になっていくことだろう。当然、損をするのは、黙っている層なわけで。さあ、選挙行こう!、と出発前に近くの小学校へ、…並んでるじゃん。よく考えたら自分、だいたい清水遠征の前に寄っててるから、いつも早朝に投票してるんだよなあ。そんなわけで、スルー。政治の決戦も大事だが、サッカーの決戦に遅刻しない方が大切である(結局、ギリギリ19時50分に投票しましたよ)。

 で、サッカーの決戦。クラブ選手権4強同士の試合は、結局試合中は降らなかったものの、生憎の曇天とあって、観客は50名強。静岡で行われている高校選手権予選に集まった観客の100分の1にも満たない数だが、間違いなくこの試合、ユース年代トップクラスの対決である。現在、2試合を残して、首位の柏(勝点10)はほぼ1位通過が決まり、2位を清水が勝点6、横浜が勝点5。2位は7チーム中上位5チームしか勝ち進めないので、勝点12、最低でも勝点10はほしいところ。つまり、両チームもう負けられない。いや、勝たねばならない。正に決戦である。
 しかし、清水には大きなディスアドバンテージがあった。前節、警告を受けた森安の出場停止である。大事な決戦だけに、3年生の高柳を復帰させて村越を右SBに回すなどの起用も考えられたが、築館監督は若手路線を継続。1年生・高野美臣を代役として白羽の矢を立て、さらに右MFにも1年生の柴田を起用。悠輔が外れたものの真希が復帰したため、3年生3人、2年生4人、1年生4人という実に若いメンバーになった。ちなみに、阿部の背番号は何故か18。間違えてアウェイユニを全て洗濯してしまったのか(それにしては、望月=身長175cmの18番ユニでは小さそうだが)、或いは北嶋から早くも来年の18番を託されたのか、謎である。
 一方の横浜は、DFリーダー今田が欠場。前節は警告を受けてないはずだが、怪我か何かが、それとも警告対象を取り違えたか、単に育成目的か。いずれにせよ、代わりに1年生の佐藤が入ったが、前節唯一の1年生・三浦は先発を外れ、ボランチには本来、左SBの3年生・染宮が入った。他は前節と変わらず。3年生5人、2年生5人、1年生1人、ただでさえ選手層は厚いのだから、清水としてはもう少し、手を抜いてほしいところである(苦笑)。

[前半]
 立ち上がりは前節同様、清水が押し込んだ。今田が抜けた横浜最終ラインは、明らかに不安定で、細かいミスを清水の中盤が逃さず、前節より一列上がった真司らのスピードで脅かす。1分にはGK飯倉のパスミスを大瀧が奪い、スルーパスから真希が突進。4分にもCB佐藤のパスミスから、あわやの場面を作っている。
 9分、敵陣左サイドで短いクサビを受けた大瀧、振り向こうかというところで天野から激しいタックルを受けるが、倒れながらスルーパスを送る。審判はアドバンテージを判断、真司が受けてPA内に持ち込む。縦に、天野が空けたスペースを突破した真司、ゴール前に殺到する阿部らにラストパスを送る、と誰もが思ったが、そこはファンタジスタ、角度のない位置からシュートを選択。鋭くファーを狙ったが、GK飯倉も横っ飛びで反応、ディフレクトした。


(12分の好機に至らなかった一場面。アベブンは、背番号18が馴染まないのか不調。某所ではアベブンではなく、ニセブンではないかとの疑いも持たれた(笑))

 押し込む清水は12分、GK海人からの一本のパスから、田中の裏に簡単に枝村が抜け出したが、CB佐藤がカバーリング。その流れで右CKを奪うと、13分、大瀧の蹴ったボールを石垣が中央で競り落としたが、落としただけで右に流れてしまう。それを必死に追い掛けた真司が、最後はスライディングで粘り、右センタリングエリアの大瀧に戻してやり直し、と誰もが思ったが、そこは魔術師、彼にしか見えないものがあった。その魔法の左足を振るうと、低い弾道がGK飯倉の腕を抜けて急激に曲がり、ファーサイドネットに突き刺さる。1−0。大瀧以外の何者ができようか、美しくも破壊的なファインシュートだった。

 1点ビハインドの横浜は、当然、反撃を仕掛ける。直後の14分、鈴木の右クロスを村越が跳ね返すが、その後のクサビのパスを染宮がカット、スペースはあったが判断に迷い、村越のチェックで、FKを得る。坂井の直接FKは上に外れたが、横浜に初シュートが記録される。これを機に、清水が下がり気味になったこともあり、試合は膠着状態に。清水は右サイドで起点を作れず、阿部のポストは絶不調。ならばと、真司のスピードを活かして最終ラインの裏を狙うが、巧妙なオフサイドトラップに引っ掛かる。しかし、横浜も復帰した真希と運動量の回復した枝村に絡め取られ、流れの中で決定機を導けない。
 こうなると、互いに狙いはセットプレーである。清水は28分、阿部の突破から左CKを得ると、枝村がショートコーナー、大瀧の左クロスにファーへ石垣ら数人が飛び込むが、谷口が驚異的な跳躍力で強引にゴールライン外に逃れた。横浜は31分、坂井の右CKを中央が頭で流し、ファーで誰か(…)のシュートは当たり損ねたが、それが幸いしてニアの佐藤が至近距離で右足を合わるも、ゴール左に外れてしまう。
 36分、横浜は左MFの坂井が内側で受けてパス、空けた左スペースにボールにボランチの染宮が流れるが、清水も柴田・美臣の2人が振られることなく、進路を塞ぐ。1対2の状況、少し溜めた染宮は緩から急に切り替え、1年生2人の間を強引に突破、だが、それを読んだ枝村が、ボランチの位置からの一気のカバーリングで距離を詰め、PA左端で肩から潰しに掛かり、染宮は堪らず倒れる。審判の判定は、…PK。プレー的にも、位置的にも、非常に厳しい判定。染宮自らが、このPKをきっちりとゴール右に決め、横浜が同点に追いついた。1−1。前半31分での初の枠内シュートは、前回と全く同じである。

 そして、前回同様、またも横浜の圧倒的な攻勢が始まる。元より高円宮杯では3人が3年生で固められていた最終ラインが、今日は1人もいない急造のもの、安定しているはずもない。加えて、染宮に破壊された右サイドは1年生コンビ、負った傷は容易に修復できない。横浜の左MF坂井は、自由を得て躍動、38分に右CKから加藤広のヘッドを導き(枠上)、39分にはミドル(右外)に続けて、谷口のパスから左クロスを送り込むが、GK海人の広い守備範囲。42分にもゴール前で沈み込む危険な左クロスを送り込んだが、鈴木の半歩手前で石垣がクリア、2人は交錯し、鈴木には警告が与えられている。
 救いは前回と違い、中盤中央で枝村・真希が互角に競り合えていること。岡村・大瀧も鈴木・天野のスピードとキープ力に対抗し、横浜の起点は清水の右サイドに絞られ、幾分守りやすかった。逃げ切れたかに思われた44分、石垣のクリアを高い位置で荒井に拾われ、速攻。そのまま持ち込む荒井の進路を村越が塞ぐと、フォローする後ろの谷口へ。谷口が軽い溜めから最終ラインの裏にふわりとしたパス、そしてゴール至近距離に荒井が飛び込む。荒井はGK海人の動きを見て、右足ボレーでゴール右を狙った。だが、完全に体重は右(ゴール左)に傾いていた海人は、左手一本のありえないセーヴでCKにディフレクトし、今日も決定機を阻止してみせた。坂井の右CKも海人が抑え、ここで前半終了の笛。前回よりマシとはいえ、最後の15分間で浴びたシュートは6(枠内2)、与えたCKは5(成功2)、一方の清水はやはり双方共に0だった。

横浜FM      清水エスパルス
8(2) シュート 3(2) ○真司、◎大瀧、×枝村
4(0) 右クロス 2(1) ○真希、×真司
5(1) 左クロス 4(0) ×真司、×大瀧、×真希、×真司
3(2) 右側CK 2(1) ○大瀧、×大瀧
2(0) 左側CK 2(0) ×枝村、△枝村
0(−)  犯OS  3(−) 真司、真司、真希
7(−) ファウル 9(−) 大瀧、村越、柴田、阿部、大瀧、柴田、村越、大瀧、枝村


[後半]
 後半頭も前回同様。前半は大人しかった鈴木・天野の右サイドが起点となり、1分には岡村の裏に抜けた村岡が、鋭いターンで村越の軽い守備をあっさり抜き去り、丁寧にマイナスで折り返したボールを谷口が右足を合わせたが、ゴール左に外れた。
 その後も押し気味に進める横浜だが、4分、裏を狙ったフィードに「オッケー」と叫び、GK海人がPA外に飛び出す。その動きは速かったが、村岡もFWとして譲れず、2人は交錯。海人は倒れ、主審は村岡の反則と判断、警告を下す。ほぼ五分の状況だっただけに、警告は辛い判定。すると、不服な村岡に続けて赤紙が示される。異議での2枚目?(前半に既に1枚目を受けていたのかもしれない)で、村岡退場。以後、横浜は10人での戦いを強いられたが、清水も海人が再起不能で、前田に交代する。
 横浜も簡単には譲らず、清水の攻撃は7分にロングフィードを枝村がPA外からボレー(左枠上)、10分に阿部が右サイドに流れてミドル(GKこぼすも詰めた真司がオフサイド)と、単発。だが、一人少ないハンデは、拮抗しているからこそ、どうしようもなく効いてくる。前半、ハイプレッシャー下で完全に消えていた柴田・美臣の1年生右サイドが、ボール回しに絡めるようになり、フィールド全体を使ったパス回しが復活。13分には、大瀧から枝村が左に叩き、阿部が抜け出してクロス、PA中央に飛び込んだ真司・枝村には合わなかったが、流れたボールに柴田が追いつき、角度のない位置からゴールを狙うが、ファーに位置した天野に止められる。だが、清水への流れは、加速する。
 16分、中盤右サイドで柴田が、真希と組んでプレスを掛け、田中から奪うと、そのままライン際を20M余りを疾走。そして、右端から浅い最終ラインの裏を横切るクロスを送る。これは阿部の速さを遺憾なく引き出し、ファーサイドに完全に抜け出すと、遅れたCBが追いつく前にトラップする余裕を得て、GK飯倉の位置したゴール左の狭いスペースに豪快に決めた。2−1。遂に均衡破れる。

 続けて17分、前掛かりになった横浜のクサビのパスを跳ね返して速攻。自陣中央でそれを受けた枝村、ボールを相手の左側から通し、自らは右側からスピードで抜いて、ハーフサークル。顔を上げて状況確認、スピードのある2トップが最終ラインを押し込む姿は見えただろう。だが、枝村の選択は、50Mループシュート。裏へのパスを警戒し、前に出ていたGK飯倉の腕を越えると、衆目が見守る中、静かにボールはネットに収まった。3−1。枝村以外の誰ができようか、それは、ベッカムの伝説の52Mロングシュートを思わせるほど。その間だけ時の流れが遅くなったようだった。枝村は、高々と片手を振り上げる。
 試合は、ほぼ決した。だが、横浜は諦めない。19分、岩田を投入、4−3−2にすると、まずは20分、荒井の右サイド突破からのクロスで、右CKを得る。枝村のゴールの余韻が覚め止まぬ中、坂井のキックに対してファーに流れた加藤広を、油断したかフリー。高い打点からヘッド、飛び出していたGK前田は、全く反応できない。が、Jrユースからの僚友・石垣が、バイシクルクリアで掻き出し、ゴールを割らさず。
 これで目が覚めたか、清水は22分に柴田のスローインを枝村がボレーで右クロス、更に阿部がボレーでシュートを放つが、GK飯倉セーヴ。続けて、大瀧の左クロスを佐藤に跳ね返されると、自ら拾って今度は阿部にクサビ、阿部は数人を引き寄せて右に捌き、柴田が突破してまたもゴールを狙うが、これはDFにブロックされる。

 攻めるしかない横浜は、25分、遂に192cm、ハーフナー大作戦を敢行。更に33分には、岡村と激しいスピード合戦を繰り返した鈴木に代えて、レアンドロ(マルコス“マルキーニョス”ゴメス・ド・アラウージョの弟らしい)を投入し、岡村に止めを刺しに掛かる。同時に三浦を投入して、3−4−2に。しかも、3バックの左右の加藤広・天野も積極的に攻め上がる、特攻体勢。これが安達魂である。
 対する清水は、サイドをスピードを活かして攻める、リスクの少ないサッカーを展開し、33分には悠輔が早いタイミングで入れた右クロスを、阿部がボレーで狙うがヘロヘロシュート。で、油断させておいて?、DFに当たって戻ってきたボールを再びボレーでズドン。ニアのゴール右を狙ったが、GK飯倉の素晴らしい反応で防がれる。39分、レアンドロのスピードに苦しむ岡村を見て、遂に築館監督が決断。下級生のみで構成される守備陣に、3年生を入れて落ち着きを与える。即ち、八木を左MFに投入して、左SB大瀧! これぞ築館采配。一応、サテライト浜松大戦で経験はあるが。だが、大瀧はレアンドロの足下の技術にも完全に対応し、中央にも鋭い読みでカバーに入るなど、本当にチームに落ち着きをもたらしてしまう。
 着々と時計の針を進めさせる清水は、45分の枝村の左CKに、ファーの遠い位置で石垣?が合わせたが、飛び出したGK飯倉を抜けるも、坂井がカバーに入ってゴールを阻む。すると、46分、枝村がファウル、PA右角から10M程離れた位置で、逆に横浜のセットプレー。だが、坂井のキックを跳ね返し、右サイドで受けた天野に対し、八木が深くスライディングタックルを放つ。しかし、天野はその荒々しいタックルを跳ね飛ばし、坂井へとパス。前線に残っていた長身選手たちが、そのクロスを待つ。しかし、坂井は、軽く中にスライドし、素早く左足キック。そう、坂井の利き足は左足、そこはニアに強シュートを放てるエリアである。GK前田の反応遅れ、低く鋭いシュートが、ゴール右下に決まった。 3−2。
 なおも攻めたい横浜であったが、48分には、逆に真司→真希→真司とワンツーで突破を仕掛け、右の悠輔に叩いて折り返しのクロスに自ら飛び込むと、ヘッドは左に外れる。そして、49分38秒、タイムアップ。勝ち点を9に伸ばした清水が、首の皮1枚、2位突破に望みを繋いだ。

横浜FM      清水エスパルス
5(2) シュート 9(6) ×枝村、○阿部、×柴田、◎阿部、◎枝村、○阿部、○阿部、○石垣
               ×真司
8(2) 右クロス 7(4) ×阿部、◎柴田、○枝村、×枝村、×柴田、○悠輔、○悠輔
2(0) 左クロス 5(1) ○阿部、×岡村、×大瀧、×岡村、×枝村
3(1) 右側CK 2(0) ×大瀧、×大瀧
0(0) 左側CK 2(1) ×枝村、○枝村
0(−)  犯OS  6(−) 真司、真司、阿部、八木、真司、??
3(−) ファウル 9(−) 阿部、枝村、岡村、??、村越、真司、岡村、村越、枝村

 それにしても、全く横浜との対戦は、常に好ゲームを提供してくれるものだ。退場もあって計5点が入ったが、どれもユースレベルを越えた素晴らしいゴールだった(染宮のPKは微妙だが、2人を抜いた突破は実に鋭かった)。今、巷では高校選手権予選で盛り上がってるが、もしこの試合にTV中継があれば過剰評価に繋がり、結果として、選手を潰すかもしれない。それを考えると、クラブユースはこれでいいのだと、つくづくと感じた。


(試合後の挨拶。清水の面子は、左から大瀧、八木、村越、枝村、石垣、悠輔、前田、真司、阿部、真希、美臣。横浜は佐藤が治療中で、8人しか残っていない。激闘だった)


▼試合結果
清水エスパルスユース 3−2 横浜F・マリノスユース
 得点:前半13分:清水・大瀧義史 (鈴木真司・ポストプレー)
    前半36分:横浜・染宮克勇 (PK)
    後半16分:清水・阿部文一朗(柴田和也・右クロス)
    後半17分:清水・枝村匠馬 (なし)
    後半44分:横浜・坂井洋平 (天野貴史・ショートパス)
 警告:前半10分:清水・枝村匠馬 (ラフプレイ)
    前半42分:横浜・鈴木健太 (ラフプレイ)
    後半04分:横浜・村岡樹里 (ラフプレイ)
    後半04分:横浜・村岡樹里 (異議)
    後半33分:横浜・飯倉大樹 (反スポーツ的行為)
 退場:後半04分:横浜・村岡樹里 (警告2回)

 試合内容については、横浜F・マリノスユース・ジュニアユース応援サイト、DASHも合わせて、ご覧下さい。


▼選手寸評

[私撰MVP]
●枝村匠馬 90分出場:シュート3(枠内1、得点1)、クロス1(成功0、左1)
 これが100%枝村匠馬だ。ユース年代随一を誇る横浜の中盤との対決が、潜在能力を十分に引き出した。谷口との空中戦、速い2トップへのカバーリング、サイドに流れる動き、全てが光ったが、それらも50Mロングシュートを彩る副菜に過ぎない。偶然ではない証に、枝村は昨年の愛媛戦でも、これを決めている。

[私撰MIP]
●大瀧義史 90分出場:シュート3(枠内3)、クロス2(左2)
 真司や真希と盛んに入れ替わって中盤を創りつつ、前回の対戦で苦しめられた天野の攻め上がりを遮断。豊富な運動量とキープの技術は攻守に効いていたが、大瀧の場合も得点を抜きにしては語れまい。技術と威力を兼ね備えたゴラッソなゴールは、バルセロニスタの某N氏も満足させことだろう(笑)。

●石垣勝矢 90分出場:シュート1(枠内1)
 競り勝った後のクリアの精度など、このレベルではもう一つ、繊細さがほしいどころだが、横浜のハーフナー大作戦に真っ向から対抗するなど、高さを披露。それだけでなく、1点を救ったカバーリングやアンティシペーションにも光るものがあった。凶悪なコーチングが戻ってきたのも、嬉しい限り。

[個人的好印象選手(相手方)]
 坂井洋平(2年):国体決勝録画を見て、化けたなあと思ってたが、鋭い左足は本当に驚異だった。
 荒井信哉(3年):裏に抜ける速さを広い幅で示し、単独で起点となっていた。普通に走って速いし。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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