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清水エスパルスユース紹介サイト

2003年01月03日(金) お正月企画その2 5年後の清水エスパルス

 これぞ「お正月企画」。このHPのエンピツ向け紹介文も「5年後、10年後の清水エスパルス。」ですし、一つ夢物語。5年後の清水エスパルスと題して、清水エスパルスユース歴代ベストイレブンを考えてみましょう。

−−−−−−−−塩澤25−−−阿部22−−−−−−−−

− 高木純25 −−−−−−−−−−−−−−平松27−−

−−−−−−−−枝村21−− 杉山浩22 −−−−−−−

−−村松25−− 鈴木隼25 −−池田26−−−市川27−−

−−−−−−−−−− 山本海22 −−−−−−−−−−

平均年齢:24.8歳、平均身長:175.5cm、平均体重:65.5kg

 プレミアの影響で今でこそ頻繁に見られるが、登場当時は衝撃的であったフラット4−4−2。尤も最近は、ボランチが低い位置から組み立ててアウトサイドMFを走らせるなど、ボックス型に近い戦術を採ることも多い。
 名前の横は、08年1月1日時点での年齢。08年は北京五輪の年だが、そのエース(と期待する)浩太を中心にU-23世代4人をエントリー。現時点での実績・実力、そして潜在能力共に申し分なく、代表を十分に狙える素材である。黄金世代・3期生(82年度組)からは4人。これは私の好みが反映したからでもある(笑)。

 GKは野澤(0期・新潟)に帰ってきてほしいが、新潟が戻してくれなそうなので、山本海人(6期)を。野澤・鶴田(3期・甲府)・浅山(4期)と昇格し、下にも風間(7期)・前田(8期)と揃えるエスパルスだが、ユース当時の活躍で比べると、サイズ・柔軟性を含む身体能力・フィード・足下の技術・コーチーングの全てにおいて、海人が上回る。これだけの選手を輩出した背景に、GKコーチ中原幸司氏の存在は欠かせまい。スーパーセーブを連発する一方で、無闇に大胆で被決定機を演出し、清水・新潟・甲府のサポーターをヤキモキさせるGKが多い気がするが、これはクラブカラーなのだろうか(苦笑)。

 CBの一人は池田昇平(2期)で決まり。昨年急成長を遂げ、長年待ち望んだ相手のスピードに付いていけるCBの登場に、清水サポは歓喜したものだ。だが、相方は問題。池田は1対1では、身体能力も運動能力もポジショニングでも後れを取らないが、組織で守るのは苦手。そしてフィードは、全然駄目だ。しかし、ユース時代、見事に補完し合っていた佐野(3期中途退団・筑波大)が帰ってくるには、しこりが大きすぎる。高山(5期・筑波大)はフィードは優れるが、DFラインの指揮は池田以上に苦手。吉崎(2期・甲府)も声を出すタイプではないし、放胆すぎてCBでは怖すぎる。
 そこで、ここに鈴木隼人(3期)をコンバート。MFではプロの判断の速さに戸惑いを見せているが、元来戦術眼に優れ、声も出せる選手。ロングフィードは、キックの質・視野の広さと申し分ない。スピードに欠ける部分があるが、身体的にも強い。いずれにしろ、クラブ的には強化の必要なポジションであるのは確か。現時点では未知数だが、潜在力を感じる選手として、森安(6期)・杉山雄(7期)・石垣(8期)・岩本(9期)の名前を挙げておく。岩本なんかは順調に昇格しても、5年後の正月はプロ1年目が終わったところだが。

 右アウトサイドには、エスパルスユースの象徴的存在、市川大祐(1期)・平松康平(1期)の1期生コンビを推す。何かとサポーターからの注文が多い市川だが、日本サッカー史上、希有な「サイドバック」であることに疑いはない。相手の突進を外に巧く追いやって封殺し、スペースへのパスには人を巧みにスクリーンしてライン外に見送り、逆サイドから流れたクロスボールを着実にマイボールにする。その玄人好みの守備は、惚れ惚れするほどだ。攻撃でも、裏への飛び出しと引いてのアーリークロスと2つの飛び道具があれば、DFとして必要十分である。
 市川の相方には平松を。持ち過ぎの傾向はあるが、市川のように隙を突いて仕事をするタイプには、溜めて相手を引き寄せられる選手の方が良い。エスパルスの出世頭のこのポジションには、他にも太田(2期)・高木(3期)・日高(4期・明治大)といるが、散々指摘されてる通り市川はMF的なセンスに乏しく、単独での局面打開能力に定評のある彼らを使いこなせるか疑問が残る。太田は川口信男のようなスーパーサブの役割を期待する。もう一人、名前を挙げたいのが山本真(8期)。身体能力が高さと判断の速さが魅力の選手で、相手を背負ってキープしながら、SBの攻め上がりを引き出すのが上手い。守備の対応も素早く、市川とポジションを入れ替えても面白い。市川が海外に引き抜かれれば、有力な右SB候補。

 一方の左アウトサイドには、ついにサッカー人工知能デビューを果たした「エスパルスユース出身ビジュアル系コンビ」、高木純平(3期)&村松潤(3期)を。視野が広くキックが多彩で、後方からも試合を創れる村松と、走力・個人技が高く、一人で試合を決められる純平の2人は、実に相性が良い。互いにユーティリティーに長け、試合中にポジションチェンジしても全く違和感なく、2人の相乗効果は無限大の選択肢をもたらすだろう。
 他の候補は、和田(1期・甲府)、大瀧(6期)、鈴木真(7期)、八木(8期)など。和田や真司、八木は抜群の単独突破力がある一方で、視野が狭く攻守で連携に課題を抱える。大瀧はエスパルスユース史上最高のテクニックを有するが、身体能力・運動能力に劣る分、やはり守備に負担を掛ける。彼らをレギュラーで起用するなら、CBに近いタイプの堅守を誇るSBが欲しいが、地域柄か大型SBに欠ける傾向がある。その候補には、森安(6期)・佐野(9期)を挙げたい。

 中盤中央には、稀代のレジスタ杉山浩太(5期)とセントラルMFとして完成されつつある枝村匠馬(7期)に期待を寄せる。クラセン優勝で証明した通り、傑出した補完関係を誇り、浩太が瞬間の判断で次々に縦に勝負すれば、枝村は豊富な運動量でダイナミックに動き回ってワイドに展開する。浩太が技術を活かしてフィフティボールを素早くパスに繋げれば、枝村は身体能力を活かして強引に相手を潰す。特に浩太の判断速度は圧倒的で、むしろ心配なのは個人技主体の時代に育成を受けた平松が、その判断に付いていけるかである。
 他には、吉崎(2期・甲府)、鈴木隼(3期)、深澤(4期・02年戦力外)など。皆、資質の高い選手だが、「判断」という側面から不満が残る。これは彼らの問題と言うより、個人技重視の指導をしていたエスパルスユースに、杉山浩太という「天才」が育成方針の変革をもたらしたとさえ言えるのではないか。

 最後にFWには、阿部文一朗(6期)と塩澤達也(3期)の2トップ。身体能力が高く、ボックス内の強さを誇る阿部は、ストライカーかつ困った時の飛び道具として、トリッキーなテクニックを誇り、MF経験も長い塩澤は、広範に動き回ってFW・ボランチ・アウトサイドを繋ぐリンクマンとしての役割を担うであろう。165cmの塩澤は重心の低いドリブルを武器に、足下へのボールに対して高いキープ力があり、181cmの阿部は体格に似合わない速さがあって、裏に飛び出すのが得意。なかなか良い組み合わせである。
 彼ら以外では、まず塩澤の役割に仁科(5期・国士舘大)。塩澤ほど圧倒的な技術はなく、運動能力も低いが、逆に自分を殺して周囲を活かすことのできる万能型。他では平松(1期)・高木(3期)か。篠田(8期中途退団・エスパニョール)という未知数の選択もある。阿部の役割には、長沼(4期・愛知学院大)。阿部以上にポストを得意とする選手だが、運動能力は並で電柱系。他は下の世代の成長を待つほかなく、山本真(8期)・久保田(8期)・長沢(9期)といったところ。今現在、中学生の彼らが、どれだけ身長が伸びるかも分からないが。また全く別のタイプとして、一人で試合を決めるスーパーサブ的な役割に、太田(2期)と鈴木真(7期)の名前を書いておこう。

 ふう。簡単に済ませるつもりが、なんか疲れた(苦笑)。まあ、お正月の夢ということで、あまり真剣に受け取られませんように(笑)。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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