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2002年11月23日(土) Jユース杯 予選リーグ 大宮アルディージャ戦(A)

02年11月23日14:00開始 埼玉県営大宮公園サッカー場
 第10回Jユースカップ2002・Jリーグユース選手権大会 予選Dグループ
 対 大宮アルディージャユース(A)

▼布陣
−−−−−真司−−拓也−−−−−

−岡村−−渡邊−−上埜−−田淵−

−篠田−−高山−−高柳−−天野−

−−−−−−−海人−−−−−−−

交代:後半22分:田淵→獅子内(拓也を右MF、獅子内をFWに)
   後半43分:真司→雄也 (拓也をFW、雄也を右MFに)

大宮アルディージャユース:

−−−−−大上−−内村−−−−−

−三溝−−石黒−−鈴木−−仲田−

−小池−−岡部−−中坪−−二瓶−

−−−−−−−豊田−−−−−−−

交代:後半19分:内村→本多、後半27分:三溝→西場
※選手名簿は公式HPから。情報が詳しくて、羨ましいぜ。


▼試合展開
さいたまー!
そういや、2年前のJユース杯を見に行った時は大宮市だったんだよなー、と感慨深げ。昨年のアルディージャユースとの対戦は、川越市だったし。さいたま市になったものの、大宮駅周辺はアルディージャ関係の露出が多く、良い雰囲気。またアルディージャとの対戦は常にスタジアムで、しかも大宮は専用競技場と非常に見やすい。良いクラブだと思う、…っていうか、エスパルスも見習え。

試合前に小雨が降ったものの、試合開始にはほぼ止む。だが寒い。これからのサッカー観戦は、油断したらマジで死ねる。会場は100人弱。子供の「おおみゃー!おおみゃー!」の応援が響く、アットホームな雰囲気。でも、みゃーみゃー言ってると、尾張人になりますよ?
清水は既述の通り、ナショナルトレセンで阿部・大瀧・枝村・前田・真希が村行き。天皇杯の登録メンバーにも入った浩太は現在、静学の午前の授業も休んでトップに完全合流。仁科は軽傷で、森安は累積警告で出場停止と思われる。清水は非常に苦しいメンバー編成を強いられた。
一方の大宮は3年生が全員引退。結局、磐田も柏も3年生は一部しか引退していなかったため、大宮だけが完全U-17での戦いになっているようだ。

試合は喪章を付けた各選手が、急逝された高円宮殿下へ黙祷を捧げた上で始まる。殿下のサポーターに対しての言葉、「思い入れが深すぎると批判的になったり暴力的になってしまう。それは、チームや仲間、そして日本のサッカーに迷惑をかけることになります。サポーターには、サポータのマナー、礼儀があると思うのです」という言葉は、けだし名言だと思う。
さて試合は6分、田淵がライン間際から電光石火の切り返しでマークを外し、センタリング。しかし、ニアで受けた拓也の反応が遅れ、右足アウトで合わせたが右外に外れる。
意外に清水の連携は悪くなく、組織的なプレスで相手にシュートどころか、クロスすら許さない。しかし、清水の方も奪うまではできても、その後の組み立てができない。渡邊は判断の遅さから周囲を囲まれることが多く、上埜は経験不足から中学年代では問題なく通るパスをカットされてしまう。結局、アウトサイドの突破力に賭ける展開となる。

21分、天野の裏へのフィードから田淵が飛び出してセンタリング。中央の真司が前にトラップすると、即、左足アウトでシュート。独特のタイミングから放った切れ味鋭いボールだったが、GK何とか反応し、CKに逃れる。
26分にも、右に開いて受けた真司が、そのまま縦に突破。ラインを押し込んでボールを戻すと、PAの角から上埜がダイレクトシュート。低い強烈なボールは、ゴールニア側に外れる。

だが、前節でも浩太が口煩く修正していたことだが、徐々に180cmの拓也が持ち味のドリブルをしようと足下にボールを受けに下がってしまい、前線に166cmの真司が孤立するようになる。真司の孤立は同じレフティドリブラーの岡村の孤立も招き、何度も小気味よい突破を仕掛けていた真司・岡村にボールが回らなくなる。
そして、35分に中盤の拓也のパスミスから大宮にシュートを許すと、清水は全体にラインが下がってしまう。大宮は高い位置で勝負できるようになると、フィールドプレーヤー平均身長174.8cmという高さと強さで、同172.8cmの清水に圧力を掛ける。特に176cmと180cmの2トップが、献身的にセカンドボールの競り合いに加わった。
39分には、大宮の2トップの一人、180cmの内村が篠田を体で抑えて置き去りにすると、センタリング。これはファーに流れるが、天野の前に三溝が体を入れて奪い返し、後ろに戻すと石黒がアーリークロス。海人が飛び出るが、176cmの大上に競り負けてヘディングを許す。ボールは空っぽのゴールに飛んでいくが、僅かに上に外れた。
これ以降も大宮の攻勢を許すが、決定機未満で抑え、前半終了した。

大宮        清水エスパルス
3(2) シュート 8(4) ×拓也、×高山、○岡村、○真司、○真司、×拓也、×上埜、○渡邊
2(1) 右クロス 5(2) ○田淵、×田淵、○田淵、×天野、×田淵
1(1) 左クロス 1(0) ×篠田
0(0) 左右CK 2(1) ×上埜、○上埜


後半開始。清水の最初の狙いは抑えられ、むしろ左サイドを変わらず崩される、前半を引きずった展開と思われた。
だが、3分。ロングフィードから真司が俊足を走らせて、左スペースに飛び出す。追い付いた真司は左に叩くと、そこに後方から加速して岡村。左大外から突破を仕掛けるや反転、ボールを戻した先にフリーの篠田。狙い澄ましたアーリークロスに、乱れた最終ラインの隙間へと拓也が飛び込んで、ファーに流し込むようにヘッドを決めた。1−0。宇宙開発の熟練者である拓也が、何故こういう難しいシュートを結構決めるかは、謎だ(笑)。

左サイドを修正した清水は、8分にも拓也のスルーパスに岡村が抜け出すと、数タッチ刻んでセンタリング。そこに真司が体ごと飛び込んで左足ボレーを放つが、GK体ごと倒れ込んでストップ。このボールにさらに岡村が食らいつくが、当たり損ねて倒れるGKの下へ。全身で悔しがる岡村。
そして11分には、お待たせしました、今日の海人のファンタジー。相手ロングフィードにPA外へ飛び出してトラップすると、寄せるFWを切り返しで振り切って右前方へフィード。本当にお茶目さん(笑)。

その後、試合は膠着状態。多分にもれず、清水のボール回しに走らされた大宮は消耗が激しく、シュートやクロスに行く前に潰されてしまう。一方の清水も、攻守の切替は遅いままで、個人技による突破が中心なので、どうしても組織の網に引っ掛かって潰されることが多い。また、喧しい中心選手(というか浩太?)がいない影響か、経験豊かな3年生選手にもミスが目立つ。要は潰し合いで、それは見ている方に退屈を強いるものだったり。

そんな展開が続いて実に39分、天野のミドルパスをPA手前で渡邊がダイレクトで横に叩く。受けた獅子内が重心の低いクイックターンで前を向くと、スルーパス。渡邊が裏に飛び出してシュートにいくが、GK体でストップ。
40分、天野が浮き球リフティングで対面を抜き去り、前方フィード。飛び出した拓也が縦に勝負すると見せて切り返し、中に切れ込んで一人振り切るとフリーでセンタリング。待ち受ける獅子内が頭で叩きつけると、ボールは地面にバウンドしてポストに直撃、そのままネットに吸い込まれた。2−0
試合展開上、決定的な2点目が入ったことで、試合はこれ以上動くことなく、終了のホイッスルを迎えた。

大宮        清水エスパルス
3(1) シュート 10(7) ○拓也、◎拓也、○真司、○岡村、×高山、×拓也、×真司、○渡邊
               ◎獅子、○上埜
2(0) 右クロス 3(2) ×天野、○天野、◎拓也
1(0) 左クロス 3(2) ◎篠田、○岡村、×岡村
0(0) 左右CK 1(1) ○上埜


この勝利で次節ホーム大宮戦に負けたとしても、得失点差の関係から首位となる可能性が非常に高くなった。引き分け以上なら無条件。首位の場合、緒戦がホームでJクラブ以外のクラブユース(塩釜・横河・愛知・愛媛)、2回戦も川越競技場と色々と有利なので、是非油断することなく最後まで戦ってほしい。


▼試合結果
大宮アルディージャユース 0−2 清水エスパルスユース
 得点:後半02分:清水・杉山拓也 (篠田大輔:左クロス)
    後半40分:清水・獅子内善雄(杉山拓也:右クロス)



▼選手寸評
山本海人  6.5 前半の競り負け以外では、果敢な飛び出しと安定したキャッチングを見せた。

天野数士  6.0 軽率なパスや安易な突破など、やや締まらない内容。守備の1対1は及第点。
高柳亮太  7.0 安定した空中戦とフィードで貢献。慌てたクリアがなければ、なお良し。
高山純一  5.5 油断からか雑なプレーが多く、攻撃参加に色気を出し過ぎている面もあり。
篠田大輔  5.0 岡村が前に行くせいか攻め上がりが皆無。守備では当たりの弱さを露呈。

田淵将天  5.5 盛んに突破を仕掛け序盤の攻勢を導いたが、徐々に間合いを読まれたか。
渡邊優希  5.0 空中戦も含めて奪取能力は高いが、展開が遅くて攻撃を組み立てられず。
上埜健太  5.5 あと一歩足りない面は否めないが、狙いや判断の速さ自体は良いものがある。
岡村総一郎 6.0 突破力で魅せたが、精力的に縦横に動きばがらも使われる回数が少なすぎた。

鈴木真司  6.0 独特の空回り気味のアイデアも健在だが、基礎技術・身体能力は確か。
杉山拓也  6.0 体を張らないFWは失格。だが1得点1アシストは共に見事なもの。

獅子内善雄 6.5 前線の拠点となることで真司・岡村・拓也が動き出す。その上で1得点。
杉山雄也  --- 足を攣った真司と交代で投入。


▼Jユース杯・Dグループ[途中経過]
09/08 日 15:00 大宮  0−5 東京V 仙元山
09/15 日 15:00 柏   2−2 大宮  あけぼの山
09/29 日 13:00 東京V 5−0 磐田  ヴェルディG
10/02 水 19:15 東京V 2−0 柏   ヴェルディG
10/05 土 13:00 磐田  1−0 大宮  大久保G
10/13 日 13:00 大宮  0−6 柏   大宮 
10/14 月 13:00 東京V 2−1 清水  ヴェルディG
10/20 日 14:00 清水  1−0 磐田  三保G
10/26 土 13:00 磐田  2−6 清水  磐田
11/03 日 14:00 柏   1−1 磐田  柏の葉
11/04 月 14:00 清水  2−0 東京V 清水NTC
11/10 日 11:00 大宮  1−1 磐田  東松山
11/10 日 14:00 柏   0−6 清水  あけぼの山
11/13 水 19:15 東京V 1−0 大宮  ヴェルディG
11/17 日 13:00 磐田  6−0 東京V 磐田
11/17 日 14:00 清水  3−2 柏   清水NTC
11/23 土 14:00 大宮  0−2 清水  大宮

1 清水  18勝点(7試合6勝0分1敗) 21得点 6失点 得失点差+15
2 東京V 15勝点(7試合5勝0分2敗) 15得点 9失点 得失点差+ 6
3 磐田   8勝点(7試合2勝2分3敗) 11得点14失点 得失点差− 3
4 柏    5勝点(6試合1勝2分3敗) 11得点14失点 得失点差− 3
5 大宮   2勝点(7試合0勝2分5敗)  3得点18失点 得失点差−15

○次回対戦 11/30 (土) 14:00 清水 vs 大宮 三保グラウンド


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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