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清水エスパルスユース紹介サイト

1977年03月20日(日) 用語説明

▼用語説明
●ポジション
4−4−2(フラット):       3−4−1−2:

−−−−−−FW−−FW−−−−−− −−−−−−FW−−FW−−−−−−

− 左SH −−−−−−−− 右SH − −−−−−−−トップ下−−−−−−−

−−−−−−CH−−CH−−−−−−  左WB−ボランチ−ボランチ−右WB

− 左SB −CB−−CB− 右SB − −−− 左CB−リベロ−右CB −−−

−−−−−−−−GK−−−−−−−− −−−−−−−−GK−−−−−−−−

 筆者が文中、盛んに使う、主としてアルファベット二文字による、ポジションの略語。具体的には、上記を参照にして頂きたい。清水ユースが主に採用するのは、左の中盤をほぼフラットに並べた4−4−2である。中央のMFは中盤の底に留まらず、盛んに前線に飛び出すので、CHという表現を使っている。右の3−5−2も、ユース年代のチームに多く見られるフォーメーション。東福岡の4−1−4−1とか、磐田ユースの?ボックスとか、変則的なフォーメーションもあるが、だいたいの位置を掴んで頂ければ、十分である。
 以下は、アルファベット二文字の読み方。これらは選手のだいたいの位置を分かりやすくするために便宜上、使っているだけで、実際の選手の動きが、それによって影響されるわけではない。
  FW:フォワード
  MF:ミッドフィルダー
  DF:ディフェンダー
  GK:ゴールキーパー
  CF:センターフォワード
  SH:サイドハーフ
  CH:センターハーフ
  SB:サイドバック
  CB:センターバック


●スタッツ
例)G大阪       清水エスパルス
  6(2) シュート 8(3) ○大瀧、×森安、○阿部、◎阿部、×真希、×枝村、×阿部、×枝村
  2(0) 右クロス 7(0) ×阿部、×阿部、×阿部、×悠輔、×森安、×森安、×悠輔
  2(0) 左クロス 3(0) ×真司、×真希、×真司
  1(1) 右側CK 2(0) ×大瀧、×大瀧
  0(0) 左側CK 2(0) ×枝村、×枝村
  0(−)  犯OS  0(−)
  10(2) ファウル 7(2) ・悠輔、・真司、×村越、・森安、×高柳、・森安、・阿部

 上記のようなスタッツ([statistics] = 統計)が、このHPの観戦記の多くに記載されている。一般的な用語であっても、定義付けには差異があるもの。だいたい、下記のような条件で使われているので、ご理解いただきたい。

シュート:
 直接得点することを目的に、意図的に放たれたボールのこと。Jリーグの判断基準(日本国内の試合)では、ペナルティーエリアの外から打った場合、左右はゴールポストからゴール幅、上はクロスバーからゴール高さの倍、即ち、縦横共にゴールの3倍のの範囲内ならシュートとなる。筆者の記憶では確か、PA内では縦横共にゴールの2倍(左右にそれぞれゴール幅の半分まで広げた範囲)になる。
 またゴールキーパー以外の選手にはね返された時(ブロック)も、シュートにならない。ペナルティーエリア外ではシュートを打った地点から3メートル以内にいた選手に、ペナルティーエリア内では「至近距離」で跳ね返された場合、ブロックされたとして扱われる。但し、触れた後も威力が落ちず、ゴール方向に向かっていった場合、シュートとして数えている(以上、参考:読売新聞大阪本社)。もっとも、筆者が常に、この原則の見極めができているわけではない(苦笑)
 ◎は得点、○は枠内、×は枠外。( )内は◎と○の総計。

左右クロス:
 クロスとは、サイドからゴール前に長いパスを入れること。このHPでは、タッチラインに対して45〜135度の角度で、サイドからシュートを放てる位置に送り込むパスを言う。シュートを放てる位置とは、基本的にPA内だが、PA外でもシュートを狙える場合(フリーでコースも空いているとか)、クロスに含めている。ロングフィードやPA内のパス回しをクロスから排除するための基準だが、判断は非常に主観的。また、OPTAと異なり、セットプレー(CK・FK)は数に入れていない。
 ◎は得点に繋がったもの、○は味方に繋がったもの(但しPAを横切って、逆サイドに流れたものを除く)。( )内は◎と○の総計。

左右CK: 
 コーナーキック。◎は得点に繋がったもの、○は味方に繋がったもの(但しPAを横切って、逆サイドに流れたものを除く)で、シュートに至る必要はない。但し、ショートコーナー(直接クロスを入れずに、近くにいる味方選手にパスをすること)は含まない。ショートコーナーの場合は、△で表している。( )内は◎と○の総計。

犯OS: 
 オフサイドの反則を犯した回数。公式記録でオフサイドというと、オフサイドを奪った回数(=間接FKを得た回数)を記録するのが普通だが、能動的に捉えた方が選手のプレーの特徴が見えやすいので、この方式にしている。

ファウル:
 ファウルを犯した回数。但し、オフサイドは含んでいない。公式記録ではファウルの回数ではなく、直接/間接FKを得た回数を記録するのが普通。×はDFゾーン(フィールドの自陣側3分の1の地域=ディフェンディングサード)での反則、( )内は×の総計。

アシスト:
 得点者にラストパスを渡した選手。受けた後、長いドリブルなどが入ると記録しないことも。


●一般サッカー用語
 このHPでよく使われていて、かつ、普遍的でない言葉を説明する。

アンティシペーション [anticipation]
 直訳すると、予測。一般的には、そのままの意味で使われるが、ワールドサッカーダイジェスト144号には、「マークしている相手がパスを受ける直前に、ボールを奪う守り」のこととある。相手のパスを読んで、マークする相手より早く動き出してそれをカットすることで、このHPではしばしば、その趣旨で使われている。安易なクサビは、よくこれの餌食となる。

オフ・ザ・ボール [off the ball]
 ボールを持っていない状態のこと。サッカーでは、一選手がボールを持っている時間は、通算2分ほどと言われており、残り88分におけるオフ・ザ・ボールの動きの重要性が叫ばれる。攻撃時には、サポートの動きが必要となり、代表的なものに、プルアウェイ(DFから一度離れた後、方向転換・急加速で、そのDFの視野の死角を突く動きのこと。曲線的に動くのを、トルシエは特にウェーブと呼んだ)、ダイアゴナルラン(直訳の通り、斜めに走ること。ゾーンで相手が守る場合、マークの受け渡しが必要になり、混乱を招きやすい)などがある。また、選手AからBにパスが出た時点で、Bからのパスコースを予測して走り出すCやDの動きを、第3の動き・第4の動きと言う。守備時にはアプローチ、チャレンジ、カバーリングなど、ディフェンスの原則に即した動き全般を指す。

クサビ(のパス) [楔(のパス)]
 楔とは、V字形に作った堅い木や金属のことで、物を割ったり、隙間を広げたりするのに使う。「楔を打ち込む」とは、「敵陣に攻め込み、これを二分する」という意味の、一般用語である(小学館国語大辞典(新装版))。サッカーでは、前方にいる選手の足下に入れる縦パスのこと。相手の守備組織が強固で、簡単に崩せない場合、まずはクサビを入れて起点を作り、そこから展開する(=ポストプレー)ことで、守備組織の隙間を広げようとするわけである。

スイッチ [switch]
 直訳すると、交換。ボールを持つ選手に向かって走り、交差する(クロスオーバー)際にボールを受け取って、走り抜ける。動きはそのままに、ボールだけが「交換」されることになる。バスケのように動きの激しい球技に、頻繁に見られる動きで、相手のマークや注意を混乱させるのが目的。

スクリーン [screen]
 直訳すると、遮蔽。ボールと相手の間に自分の体を入れて、相手がボールを奪おうとする動きを封じること。桜木花道の必殺技の一つ(笑)。バスケと何ら変わることはなく、一定の競り合いはルール上、認められているため、相手の圧力に潰されない強靱な足腰と、入れ替わろうとする動きに騙されない駆け引きが必要となる。

ダイアゴナルフィード [diagonal feed]
 直訳すると、対角線パス。そして、そのままの意味。サイドチェンジは、スペースのある逆サイドに展開するのが目的だが、さらに斜めに前へ送ることで、同時にそのスペースまで一度に利用してしまう。広い視野や卓越した精度は勿論、正確なインパクトによるキック力がなければ、逆サイドのスペースまで届けることはできない。深澤や枝村の必殺技のため、このHPで頻繁に使われる。

ディフレクティング [Deflecting]
 直訳すると、逸らすこと。で、そのままの意味だが、特にGKのセービングにおける専門用語である。手のひらなどでシュートの軌跡を逸らし、CKに逃れること。キャッチングやフィスティングができない時に。

ドイス/トレスボランチ [doice/tres volante]
 ポルトガル語で、ドイスは2、トレスは3のこと。ボランチが何枚いるかを意味する。ボランチがポルトガル語なので、数詞もポルトガル語の方が自然だ。ちなみに1はウン [un] だが、ウンボランチとはあまり言わない。

ニア/ファー [near/far]
 直訳すると、近い/遠い。ボールのある地点から見て、近い側がニア、遠い側がファー。ニアサイド、ファーポスト(ボール地点から見て遠い側のゴールポスト)などと使う。

バイタルエリア [vital area]
 直訳すると、決定的に重要な地域。横方向はPAの幅。縦方向はPA手前だが、むしろ最終ラインとボランチの間と言うべき。即ち、相手の最終ラインを押し込めば、或いはボランチの戻りが遅れれば、このエリアが広がることになる。エアスポット的に選手がフリーになりやすく、ゴールへの適度な距離が保たれるため、シュート・パス・ドリブルなど得点に繋がるプレーを、自在に行うことができる。攻撃側としては、このエリアを如何に空けて、その後に如何に使うかが肝要。守備側は、CBがラインブレイクするにしても、ボランチが注意深くフィルター役になるにしても、慎重な判断が求められる。

フィスティング [fisting]
 直訳すると、こぶし(ゲンコツ)で殴ること。要は南葛のGK森崎君の得意技・パンチングのことだが、最近、日本サッカー協会はこちらの用語で統一している。punch は、ボクシングなどで人を殴る、というニュアンスが強いためか。キャッチングの余裕がない場合に用いるが、ただ弾くだけならディフレクティングでCKに逃れた方がマシなので、大きく弾き返すのが重要。片手だけでなく、両手を重ねる技術もある。

マイナスのパス/クロス
 ベクトルの向きが相手方向から離れる(自陣側に向かう)パス/クロスのこと。受け手は、特にウェーブの動きなどをしていなくても、ボールとゴールを同時に視野に入れることができるので、非常に有利。故に、できる限りゴールラインに対して垂直に、中央に近づいた位置からパスを送る方が良いのだが、そこまで抉ったなら自分で決めろよという、もっともなツッコミをされることになる。クロスを送る際、アーリークロスよりも、ゴールラインに近づいて上げた方が有利なのは、そのため。


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ひかる。 @H.P. [MAIL]

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