東西南北の壁。越えようと思う、明日こそは越えようと思う。その明日がまた壁になり、そう来週にはと思う。壁を越えなくても祈りを捧げる行為に変わりはない、と見上げてみる。その薄茶色の何千年も前からここにあるであろう壁を見上げる。今日も空は青い、壁の向こう側にも同じ空があり祈りを捧げるものがいる。そう明日には、きっとこの壁を越えて来る、壁に手をつき向こう側の同じ思いを持つものに。