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2005年09月01日(木) 感想アップ×1

もう全っ然、感想が追いついてないです。すみません。
たかが一日武道館にこもっていた程度の疲れが抜けなくて、
毎日、倒れるように早寝しています。昨日なんて9時前。
今日は防災の日で、会社の緊急連絡網のテストがあるらしく、
なるべく早く帰って自宅にいるようにとか言われたので、
コンサート前に美容院行こうかと思っていたのを諦めて、
サクッと帰ってきて待っているのに電話が来ません。
ここまで待ったなら、お風呂入っていたり寝てたりで
「いませんでした」扱いになるのも悔しいしと、
必死で起きているのに、いつになったら電話来るんだー。

そんなわけで、待っている時間に、
何とか1つだけ、感想をアップしました。けれど、
眠いせいかいつにも増してフォローの言葉が出なくて、
文句垂れ垂れ感想なんで、受け付ける方だけどうぞ。
ものは『夏の夜のロミオとジュリエット』でした。
とりあえずもう1時間ぐらいは頑張って起きていて、
その間に書き終えたら『プロデューサーズ』も上げます。
つか、いいかげん電話かけてこいよー。11時になるぞ。
いくらうちのチームは人数が多いといっても、
そこまで時間かからないと思うんだけどなぁ・・・。


2005年08月28日(日) 24時間テレビ参加!

24時間テレビ2日目、参加してきました!
朝6時半に集合して7時10分から入場開始。
慎吾も途中で30分ぐらいずつ数回、休憩で抜けたものの、
放送終了後に少し挨拶があったりしての約14時間、
慎吾と同じ場所で過ごしちゃった(*^^*)疲れたけど幸せ。
結果、「ああ、この人やっぱり頭いいわ〜、優しいわ〜、
いい男だ〜!」と、心の底からしみじみと惚れ直しました。
以下、慎吾オンリーの妄想爆発感想文。(レポじゃないです)

忘れられないのが、疲れきって表情が消えかけている中、
剛を見るたびに浮かんでいた気遣う表情。慎吾も、
ブラウン管通して見ていても疲れていたとは思うんだけど、
CM中はそんなもんじゃなくて、憔悴って感じだった。それが、
キューかかった瞬間に口の端が上がるプロの技を見せていて。
まあそれが、「香取慎吾?ああ、あの嘘っぽい笑顔の」と
アンチに言われちゃう笑顔であったのは確かなんですが(苦笑)
でも剛は後半ほとんど、映ってる時も張り付いた無表情で、
次に進行台詞があるCM中なんて、険しいアンドロイドみたいで。
そんな剛を見るたびに、すごく大人の表情を浮かべる慎吾を
見られただけで、疲れきっていた私も、癒されましたよ。

でもまた同時に慎吾ってヤツは、わ〜い(*^^*)って思うファンを、
ものすごーーく脱力し疲れさせてくれもするんですけどね♪
ゲストのモー娘。が歌ってる最中、客席の私の近くの席で、
彼女らのファンが応援グッズ振り回して踊ってたんですよ。
そして慎吾も、同じ振り付けを完璧な振りをやってましたね。
どう見ても、「お前、コンサート行ってるだろ?」状態。
モー娘。たちと並ぶと、まだ20歳代と言っても立派なおじさんな
慎吾が、そんな振り付け踊ってたら、立派なオタクなんですけど。
それが、疲れが完璧に取れてるとまでは言わないまでも、結構
笑顔で幸せそうに踊る。アイドルのくせに、アイドルのくせに、
ジャニーズのくせにぃ〜!なんでそうかなぁ、この男は(笑)

最後、放送終了後に徳光さん司会で社長挨拶とかあった後、
下手側の出口近くにいた剛がサクッと帰ってしまうのは
引き止めそびれたものの、その後をついて去ろうとした
徳光さんを引き止めて、「24時間、僕たちを導いてくれた
徳光さんに拍手〜!」ってやってくれた慎吾が好き。
今回、ものすごくSMAP前面に押し出してやっていて、
観客もほとんどがSMAPファンという状態の中で、
パーソナリティとしちゃ、後半ほぼ役に立ってなかった剛や
まだまだ未熟な慎吾を引っ張っていてくれて人だもんね。
それまでも、VTRいろいろで泣かされたりもしたけれど、
最後に一番、ボロボロに泣かされてしまいました。
疲れてるところに、あまりにツボだった。ホントひどい男。
でも嬉しかったな〜!幸せすぎる1日でした。

しかし・・・、武道館って、昔の施設だからか席が狭いねぇ。
出入り禁止で14時間いるのは結構な苦行でしたわ。朝から3食、
ほとんどカロリーメイトとペットボトルだけで生き抜いたし。
どんどん憔悴していく慎吾と一緒に耐久レースな気分でしたわ。
途中でお手洗いに出た時に、思わず喫煙所まで出て、
お日様に当たってしまいました。つらいよ、さすがに。


2005年08月27日(土) 『夏の夜のロミオとジュリエット』

久々の玉野さんのオリジナルミュージカルだ!って
最初は期待したけれど、タイトルを聞いて疑問符がついて。
それでも、ちゃんと先行で初日分からチケット取って、
結構 良席で楽しみにしていたのに行かれなくなって売り払い。
追加しなくちゃなーとチケ掲示板を見ているうちに開幕、
あまりいい評判は聞かないので、どうしようか悩んでいたら、
あっという間に当日になってしまいましたという作品。
良い期待も悪い期待もぐちゃ混ぜで、行ってきました。


『夏の夜のロミオとジュリエット』

<時間>1幕14:00〜14:55、2幕15:10〜16:00
<場所>アートスフィアD列15番
<出演>
  ポセイドン:坂元健児、アフロディテ(ハーミア):伊織直加
  アテナ:ヒルナオミ、ゼウス(オーベロン店長):平澤智
  アポロン:MITSU、アレス:SHUN、ヘルメス:森新吾
  佐藤ひろし(ライサンダー):東山義久、渡辺房江(ヘレナ):三咲レア
  鈴木、高橋、田中(スタウトたち):大坂俊介、小寺利光、KYOHEI
  パック:玉野和紀


残念なことに、悪い予測の方が当たっていました。
冒頭から、ちゃちなセットに変な衣装のギリシャの神々登場。
えーと、舞台を上下に真っ二つに区切る直線ラインがあって、
上が天上界で下が人間界ですか。交互に暗くなるだけですか。
そして、ポセイドンにアポロン・アレス・ヘルメスが仕えていて、
婚約者のアフロディテには、アテナが仕えているんだとか。
アポロン・アレス・ヘルメスは見かけ的には似合いかなぁと
評価甘めに見てみたけれど、誰が誰でもいいような脚本で
演技素人君たちが何をできるわけもなく、ただひたすら棒立ち。

もともと叙情が不足気味という、坂元さんの歌の弱点を
ますます際立たせるような歌を冒頭からかました後は、
地上の話に移って、東山さんと残りのDDと三咲さん登場。
踊る踊る。でも東山さん、いつものどうだ!って迫力はない。
どうかすると、相方の三咲さんの方に目を惹かれてしまうくらい。
そして、彼らは日本人に多い名字ベスト5が揃ってしまったから、
つまらないので、『真夏の夜の夢』の名を名乗っているとか。

もうこの時点で、ストーリーには見切りをつけました。
短い作品だし、とにかく踊りで魅せてくれればいいやって。
でもなぁ、それもいまいちだったんですよね。DDも目立たない。
最後の方はダンスバトルだったんでガンガン踊ってくれたけど、
彼らがほとんどセンターじゃないからというだけじゃなく、
何かしら、盛り上がれなくて。振り付けとかの問題なのかなぁ?

途中、パックのミスのせいで男同士でカップルになる場面は、
ほとんど、ただ「居る」だけだった彼らが、唯一 演技していた
場面だったけど、なんつーかこう、萌えを強制されているようで(^^;
ただでさえ照れちゃって正視できない(←バカ)東山さんの笑顔が、
坂元さんに向けられているなんて、もう、逃げ出したい気分。
ただ、大坂君&SHUNさんのいちゃいちゃには見惚れたかも。
大坂君が雰囲気出せるのは知っていたけど、SHUNさん、
その女形っぷりは、見事すぎます・・・。

気持ちが盛り上がったのって、東山さんと森君が絡んで、
センターで踊った一瞬とか、椅子を使ったダンスで東山さんが、
ふわりって飛び上がった瞬間の美しさぐらいかなあ・・・。
何だか、これ!という見せ場がなくって退屈な使われ方で。
東山さん単体だと、女性2人と絡んでのダンスがあった分、
エスコートという感じの優しい踊りも、色気いっぱいセクシーな
踊りもあったので、指先にドキドキしたりとかぐらいはあった。
伊織さんとの場面では、相手が歌も踊りも下手なせいもあってか
包み込んでフォローするような優しさ温かさが嬉しかったし。
でも、いつもの、体温上昇・瞳孔拡大・心拍数増大って感じが
椅子の瞬間以外にはなかったのが、ひたすら残念だったなぁ。

1つだけ、絶対にこれは観に行ってよかったと思ったのは、
お目当てその2の智さんのダンス。久々にピンの踊りを観た。
ストーリーとはなーんの関係もなく、店の鍵を閉めに行くという
歩けば数歩の距離での、無理やりな見せ場ダンスですが、
最初からずっと、バーのマスターとしてカウンターの向こうで
立っていたので、有り得ないけど踊りなし?!と心配していた分、
とにかくそれだけは、嬉しかったです。相変わらず しなやかだし♪
玉野さんのタップは、この場面も含めて随所に散らされていて、
この舞台、玉野さんに関してだけは、満足できたかも。
あ、衣装は激しく出演者の中で最悪に似合ってなかったけど。


2005年08月26日(金) いきなりポンッと思い出した井上君の言葉。

昨日のカーテンコールで井上君が言ってた大事なこと。
「入り込んで、私生活までヴォルフになっちゃって、
詳しくは言えないけれど、今、私生活がぐちゃぐちゃです」
って、そんなことを言ってました。

思い返してみれば、とんでもないことなんだけど、
こんな舞台してるんなら当然なんだろうって感じで、
その時は本当に普通にスルーしちゃったんだよな。
確かに井上君は井上君で、ヴォルフはヴォルフなんだけど、
だから、ルドルフの話をされても違和感はないんだけれど、
でも、井上君全部がヴォルフになっちゃってるって言われても、
まあそうだろうなって思っちゃったみたいで。

今朝、仕事していて突然、何かのはずみで思い出して、
なんかすごいこと言ってたんじゃないの?!って、
今更驚いたりしていて、私ってば、とろくさすぎ。
ああでも、思い出せてよかった。
せっかくなので、メモしておきます。今日はそれだけ。


2005年08月25日(木) M!

しまった、ほぼ2週間ぶりだ(大汗)
いろいろ観てはいたのに、すみません〜。
とにかく、まずは簡単に今日観たマチネの感想を。

『モーツァルト!』(井上楽)
  ヴォルフ:井上芳雄、アマデ:高橋愛子
  13:00〜14:25、14:55〜16:20、帝劇H-35

16日ソワレを観て、絶対に楽も観るぞと決めて、
いきなりチケット取って仕事休んで観た舞台。
舞台としてどうだったかと言われると、
指揮(塩田明弘)がマイペースすぎて役者とずれて
気持ち悪く感じる場面が多くて大満足とは言えず。
特に市村ソロでは「もう一歩ためろー!」と思ったし
木村佳乃コンスのソロは、もう一声速くしてくれれば、
声の伸びのなさや動きの段取りくささが、
多少は目立たなくなるだろうにと思ったりして。

木村コンス、前回は声が小さすぎだと思ったけれど、
今日、まともなボリュームにしてもらってみたら、
歌う訓練ができていない声であることがモロバレで、
松たか子を思い出させる、うるさい地声っぷりでした。
でも、東宝『モーツァルト!』に初めて出現した、
ちゃんと物語が成立するコンスタンツェなので、
もはや西田・松は観られないと思ってしまうほど、
私の中ではダントツに評価が高いです。ヴォルフを
支えられない、一緒にダメになりそうな人物像が○。

けれどとにかく、今期ものすごく好きな井上ヴォルフ!
最後の表情を見るために前方上手側席にスタンバイ。
およそ繊細さというものの持ち合わせがない私が、
「残酷な人生」という感覚に引きずられてしまった。
井上ヴォルフは、この曲が何より響いてきて泣ける。
音楽のことだけ考えていれば幸せでいられたのに、
自意識に急激に目覚めてしまったために「自分自身を
完全に理解して愛されるなんて有り得ない」という思いが
そのまま絶望につながった彼。それでも、パパやコンスに
夢を見ては裏切られ、人は独りなんだと思い知らされる。

最期の瞬間に、まだ「僕こそ音楽」だった自分から
以前あった「幸せ」を思い出させられて浮かべる表情が、
私にとっては井上ヴォルフを観る時の救いになっています。
人はあくまで独りでありながらも、それでも、
誰かと共にあることができるという「謎解きの解」。
懐かしさや憧憬のように見える表情から、
それを知ったように感じられるから、救われます。
あまりに大きな才能を背負ったため「僕自身を見て!」
という意識が強くなりすぎて、純粋に追い求めすぎて、
逆に幸せを得られなかった彼が、最期の瞬間だけでも
音楽とも共にある自分の幸せを知ることができたなら、
そうであれば嬉しいなと思います。

カーテンコールでは井上君の挨拶あったけれど、
ほとんど覚えていないです。まだ中日・博多と続くとか、
演目は違うけれど来月もここにいるので来て下さいとか、
(そう言うならチケットくれよ〜!私、取れてないよ(泣))
中川君やこのカンパニーと一緒で良かったとか、普通に。
内容云々も、前回も感じたハイテンションっぷりの方が
印象的だったかな。アマデ君と出てきた時なんかは
Yeah〜!状態でいっぱい叫んでくれてたりとか。
有り余るほどのまっすぐな思いに共感した後だから、
観ているこっちのテンションも一緒で、嬉しかったです。
中日・博多、井上ヴォルフは正直すごく観たいけれど、
今月の男爵夫人とコンスで初めて話を納得しただけに、
初物の方を遠征して観るのは不安だもんなぁ。悩む・・。


以下は、今月観たのに感想書いてないものリスト。

7日17:30、SMAPin横浜国立競技場、E16-6列611
16日17:45、『M!』(井上ヴォルフ)、帝劇C-45
20日19:00、東京JAZZ 2005、ビッグサイト東1左A106
21日13:00、『M!』(中川ヴォルフ)、帝劇2階A-56
  16:30、『赤い夕陽のサイゴン☆ホテル』5列9番
22日19:00、『星の王子さま』新国立中劇場13列29番
25日18:30、『プロデューサーズ』、青劇J-40

これだけ劇場にいるってのもすごいのですが、その上、
13日に始めたドラクエ8が、既に45時間突破していて、
一応、仕事は放送系なので盆暮れ正月GWという、
他人様がお休みの時期は、普段より多く働いております。
PCの前に座ってる時間なんてないよな、そりゃ(苦笑)
忘れないうちに少しずつでも感想書いていきますー。


2005年08月24日(水) 『プロデューサーズ』(日本版)

<場所>青山劇場J-40番
<時間>8/25(木)1幕18:30〜19:50、2幕20:10〜21:15
<出演>
マックス・ビアリストック:井ノ原快彦、レオ・ブルーム:長野博
ウーラ・インガ・ハンセン…(以下略。やたら長い名前):彩輝直
ホールドミー・タッチミー:松金よね子
カルメン・ギア:岡幸二郎、ロジャー・デ・ブリー:藤木孝
フランツ・リープキン:桑野信義
板垣辰治、乾あきお、坂井成紀、附田政信、中本雅俊
登坂良樹、松原剛志、浅野実奈子、坂本法子、鈴木奈苗
高橋あすか、高橋千佳、林綾子、樋口綾、藤林美沙


すごく元気になるミュージカルかも。
メル・ブルックの「ミュージカルが好きだー!」って気持ちが
舞台から響いてきて、嬉しくなって元気になってしまう。
藤木さんや岡さん、松金さんたちは勿論、主役君たちも、
アンサンブルさんたちも、参加している人たち全員も、
きっと、すごく舞台好きなんだろうなー!って思えて幸せ。
キャラクターたちも、をいをい(^^;って感じの人ばかりだけど、
肯定的に人生楽しむ才能のある人たちばかりで、
(あ、フランツは違うか。あまりにダメで意識になかったけど)
観終えて「ショーほど素敵な商売はない」って言いたくなる感じ。

印象に残っていることといえば、
まずはやっぱり、藤木ロジャーの登場シーンでしょうか(*^^*)
うきゃ〜!って感じ。もう、思わず登場で拍手ですよ〜!
クライスラービルを模したとかいうギンギラ銀に輝くドレスが、
文句なく完璧にハマっちゃう存在感は、さすが怪物役者さん。
悪趣味な服と濃さに苦笑いしながらも、つい賞賛してしまう。
「私は私としてすばらしい!」という自信に輝いている
ある種の美しさって、アイデンティティの確立のために
戦いが必要だからかゲイという人々に多い気はするけれど、
(いや、直接知っている人はいないので単なる想像ですが)
結構 悪趣味な家に住んで、マックスに目をつけられる
「最悪の」演出家だっていうのに、この自信と美しさってば。
まさにゴージャス。カルメンが持ってきた「アナスタシアカツラ」を
つけると、そのものになるのも、何とも見事。

2幕、♪「春の日のヒットラー」では、
急な代役でヒットラーを演ることになるんですが、その時も
この「どうだ!」迫力が、馬鹿馬鹿しさに文句を言わせない。
カーテンコールでカルメンが客席を駆け下りてきて、
花束を投げ入れて、ロジャーにラブコールを送って、
駆け去るんですけど、気分はもう同化しちゃってました。
カルメンがまた、スラッと背が高くていい声でかっこいいのに、
なんか可愛らしくって、似合いのカップルなんですよね〜。
まあでもこの場面は、もーーーっと、毒々しくても良かったかも。

しかしこの「春の日のヒットラー」、ありなんかい?(^^;
って感じの、ドイツこけにしまくり舞台なんですよね。
ワルキューレやらプレッツェルやらをドド〜ンと頭にかぶった
ド派手なきんきら衣装のお姉さん方が、無駄にいい声の
親衛隊と一緒に歌い踊っちゃうし、『42nd Street』ばりの
鏡を使った演出で、ハーケンクロイツ組んで見せちゃって。

ここはできれば、ババ〜ン!とグラマー美人さんたちが
出てきて欲しい場面ではあるけれど、そこは日本人だし、
ウーラの外見が完璧だっていうだけで諦めなくちゃかな?
「金髪グラマー、おバカだけど憎めない美人さん」という
これまた特徴的な女性を、ついこの間まで宝塚で男役を
やっていたという人が、弾けきって演じてくれてちょい感動。
一目惚れしてきたダメダメ男を、当たり前のように受け入れて、
意識してないだろうけどリードして、育てて、結構いい女だし。

話それたけど「春の日のヒットラー」、
私、この舞台、結構マジで観たいかも。ここまで明るく、
アメリカ〜ン♪って演出で見せてくれられちゃ逆らえないよ。
ホントにいいの?!って思いながら引きつり笑顔で楽しんじゃう。
覚えてないけれど、42ndの演出家もユダヤ人だったりする?
フィドラーとか、ユダヤ人関係のネタも多い舞台だし、
この場面でいじってこないはずはないと思うんだけど、
ネタが拾い切れない自分が苛立たしいです。

あと、すごく好きだったのはアンサンブルさんたち。
「春の日のヒットラー」や「愛の囚人」は勿論だけれど、
1幕最後「さあ、金を集めるぞ!」ってマックスが出かけた先の
お揃いの おばあ様方の歩行器タップ、最高、楽しかったな〜。
歩行器の足を、見事に揃えてジャッジャッと踏み(?)鳴らして、
音質や音の大きさが、下手なタップよりも音声的な快感になる。
ブランコは『コンタクト』思い出したけれど、考えすぎ?

メインキャストは概ね良かったけれど、
最大に気に入らなかったのはフランツ。アクも存在感もない!
世界中から叩きまくられている人を尊敬してやまなくて、
誰にも語ることはできないから、鳩だけを友としているけど、
だからこそ、いざ語れるとなったら強引で止まらないのよね?
何か、この時期にNYでナチス信奉者として暮らすことの
鬱屈した気持ちみたいなものが一切感じられなくって、
ただの、ちょっと気弱だけど、明るくて鳩好きの
気のいいおじさんみたいに見えてしまった。
この舞台の毒を薄めた最大の原因のような気がします。

最後になりましたが、主役の2人について。
長野レオは、長野君でした。いや、私は、タレントとしての
「V6の長野博」は、実はほとんど知らないのですが、
きっとこれはタレントとしてのキャラなんだろうなと感じたり、
ファンに迎合するような部分が散見されたのが、とにかく嫌で。
長野レオは、小動物のような「かわいいー(*^^*)」キャラ。
最初っから最後まで、ほとんど変わらずそれだけで通した。

本来のレオはきっと、いい年して、ライナス毛布が手放せない
という場面で「かーわいーいー」と思わせるわけはないと思う。
それは病的傾向の一種で、その毛布を手放せるように
なることが、肯定的な大きな意味があるんじゃないの?
毛布と共にあることを肯定的に見られちゃいかんだろ?
まあ、毒のない笑い主体の舞台ならいいのかもしれないけど、
ミュージカルと考えた時、歌声もあまりに小さすぎたし、
彼の舞台は2本目だけど、もう当分観なくていいかなぁ。

逆に井ノ原マックスは、ちょっと意外でした。
少なくとも、しゃがれた感じに作った声と妙な自信に満ちた
胡散臭い雰囲気は、アイドルでは有り得ないはずのもの。
その、裏も表も見てきたような雰囲気は、結構、長野君と、
年齢差10歳ぐらいはあるように見えたかも。すごいぞ。
相当な早口もあって、台詞が聞き取りにくいのは難だし、
声量はあったけど、歌詞も長野君以上に聞き取れなかった。
ただ、松金さん達おばあちゃんsがお金を払いたくなるような
生きることに対して前向きな旺盛なパワーがあって、
なかなかいい感じじゃん、という印象で1幕を観ていまして。

2幕の♪「裏切られた!(BETRAYED!)」で、驚きました。
センターに作られた檻の中、ただ1人で、結構 長いソロ。
彼の立場から見たこれまでのあらすじと、今の心境を、
ひーたーすーらー語ってくれるという、とんでもない曲。
彼、きちんと「見せ場」にしていました。飽きさせることなく。
ドラマを歌い上げる表現力はしっかりあると見た。実際、私、
笑ったり眉に唾つけたり苦笑したり、すごく盛り上がったもん。
まだまだだけど、歌で演技できるというのは、私にとっては
一番大きなミュージカル役者としての素養なので、
そこらの単なる芸大卒よりずっと今後への期待大かも。

そんなに期待せずに行ったのにしっかり楽しんで、
エンディングの♪「Goodbye」では、♪お帰りはあちら、とか
♪早く帰れ〜!とか歌われて、はいはいお疲れ様でした〜と、
彼らに感謝しつつ、笑顔で劇場を後にできたりしちゃって。
本来の毒は相当薄められてるんだろうという印象だったけれど、
まあその分、真正面から素直に楽しませていただきました。
♪「Goodbye」は、玉野さんのショーの最後によく使われていて、
はーい、有難う、楽しかったよ〜!って帰る気分になるけれど、
それと感覚はそんなに違わないのかな?面白かったです(^^)


2005年08月12日(金) 『壁の中の妖精』簡単感想

<時間>1幕19:00〜20:05、2幕20:20〜21:20
<場所>新国立劇場小劇場、R1列0番
    (T字型舞台の上手側根元角最前列)
<作・演出>福田善之
<出演>春風ひとみ

スペイン内乱終結から30年間、フランコ独裁下で、
見つかれば処刑される男は、壁の中に隠れた。
その男の妻と娘を中心に、男自身や母親、娘婿、
かつて戦場で戦った仲間など、何十人もの人々を
一人だけで演じるミュージカルです。

何年か前に村井さんがとても褒めていたので、
気になって観に行って以来、3回目。
今回のツアーは演鑑以外の公演がほとんどない上に、
新国での公演も3回だけと極端に少ないせいか、
一般で取れた人がどれくらいいるんだろうかと
心配になるくらい、関係者だらけの客席でした。
中には、村井さんもいらして、ちょっと嬉しく。

あまり細かいことは思わない舞台。
確かにスペイン史なんてほとんど知らないから、
初見時は、幕代わりに置かれているスペイン年表を
開演するまでに覚えておかなくちゃいけないのかと
焦ったりもしたけれど、正直、なくても問題はない。
これまでの経緯や個人の人格は何の関係もなく、
そうなってしまった以上「見つかったら殺される」、
そんな状況であることさえ把握できれば、分かる。
実は現実に、それらがほとんど関係なくなっている
ということ自体が、状況として一番怖いのですから。

ただ、特に妻である女性から、副題になっている
「生きているってすばらしい」という言葉が響いてくる。
怯えつつも懸命に戦う彼女に対して、最初のうちは
「こんな生き方をするくらいなら」と言っていた男が、
恩赦が出て、今までTVでだけ見てきた舗装道路に
初めて足を下ろした時、「地面が固い」と言う。
エンディングを迎える時には、それを感じられることに
ともに感謝できるようになっていました。

今回は初めてT字型で観たけれど、
観客席の中に張り出した形をした舞台のうえ、
客席に下りて卵を売り歩いたり、客席との交流があって、
ちょうど舞台に囲まれる席になっていた私は特に、
彼女の強さ明るさ可愛らしさに包まれた気がしたかも。
でも、年表屏風を置く場所がなくなってしまって、
ロビーに出されていたのはちょっと寂しかったかな。
あれを眺めているうちに、もの哀しいギターの音が
聞こえ始める演出も、ちょっと復活希望です。



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ランキングに反映され、かずきが やる気を出します。

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