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2005年02月25日(金) 『デモクラシー』2回目

今日は外泊なので、観劇後移動中の地下鉄の中、
携帯で書いています。W杯以来かな?こういうの。
携帯からだと書き直しできないシステムなので、
誤字脱字、誤解を招く表現などがあったらすみません。
気にかけては書きましたが、読み直しも大変なので自信なし。
明日の夜、帰宅後に加筆訂正はすると思いますが…、
いつにも増して自己満足感想です。すみません。


『デモクラシー』

<場所>青山劇場XC列25番
<出演>
 ヴィリー・ブラント(久々の社会民主党首相):鹿賀丈史
 ギュンター・ギョーム(その秘書):市村正親
 アルノ・クレッチマン(東側スパイ):今井朋彦
 ホルスト・エームケ(官吏タイプの首相室チーフ):近藤芳正
 ヘルベルト・ヴェーナー(社会民主党の重鎮):藤木孝
 ヘルムート・シュミット(永遠の次期首相候補):三浦浩一
 ウルリッヒ・バウハウス(ボディガード):小林正寛
 ハンス=ゲンシャー(内務大臣・自由民主党):加藤満
 ギュンター・ノラウ(ゲンシャーの部下):温水洋一
 ラインハルト・ヴィルケ(学者系閣僚):石川禅

オープニングの就任演説が、何を言っているか分かった。
社会民主党の歴史を語る言葉を理解して、少し同調したら、
何となく鹿賀さんがブラントに見えたりもしてきて、
人間関係でも、好き嫌い以外のものも色々と見えてきて、
そうしたらいきなり、舞台そのものが面白くなった。
ワルシャワの墓の前ででひざまずくブラントの姿に、
「日本にも早くにブラントみたいな政治家が現れていれば、
隣近所の国との仲もここまではこじれなかったかも」とか
(日本に関しては急成長など、要因は他にも多いけれど)
感じたということは、私も、ブラントの魅力や影響力を
アルノと同じくらいに客観的には感じたってことだし。

個人のキャラクターも、見えてきたんですよね。
前回、はきと分からなかった禅さんや温水さんの位置も、
記憶より遥かに多い台詞の内容を理解できると面白い。
ヴィルケなんて「ギュンターを嫌ってる人」くらいしか
把握できなかったのが、プライドの高さが見えてくると
彼から見れば能力のない人間が重要ポストに就くことで、
自身もおとしめられる気がするのから、ギュンターの
ような「一般人」と仕事することを嫌うのかなと感じたり。

2幕に入ると、ブラントの勢いが落ちるのに引きずられてか、
鹿賀節や市村節、藤木節などに対して疲れてきてしまうのか、
観ているこちらもガクッと集中力が落ちて長く感じましたが、
1幕は短く感じたし良かったです。アルノには更に泣けたし。
初回に対して、比較にならないほど面白く感じました。

次はもっと面白いといいなぁと思うのですが、
ただ、ちょっと不安な部分もあったりします。
今回は「舞台の広さ」も効果的に感じたんですよね。
幅も高さも無闇にある真っ黒な背景。その空間全体を
埋めるぐらいに広がる、ブラントの存在感が見事だった。
それが、ル・テアトルという幅の狭い劇場に行くとどうなるか?

私は現在のところ この舞台に、ほぼinterestな面白さしか
感じていません。何かしら共感を求められている気がしない。
その分、客席と舞台の間に透明な厚い壁があるようで、
すべては舞台の上だけで起こっていると感じています。
だから、舞台が小さいと、ブラントがいくら大きくなって、
舞台いっぱいになっても、客席からは小さく感じる気がして。
今度の劇場、高さは無闇にあるから大丈夫かもしれませんが、
やっぱり、鹿賀ブラントのすごさを感じてなんぼ という
舞台だと思うだけに、不安と期待でいっぱいです。


2005年02月24日(木) とりいそぎ。

日付が変わらないうちに言っておこう。

戸井勝海さん、お誕生日おめでとうございます〜(*^^*)

そんだけ。
誕生日パーティーに出られなかったせいか、
昨日から「明日は誕生日だ〜」とかワクワクしていて。
別に、だから何をするわけでもないんですけどね。

でも友人から誕生日おめでとうメールもらったり、
「役者さんの中で唯一、ちゃんと誕生日を
覚えているのが、戸井さんだったりします」なんて
本当に不思議で嬉しい言葉をもらったりしていて、
ちょっと気分が良かったので、帰りにケーキを買って
意味もなく食べたりしてしまっていました。
いやまさか、ろうそく立てたりしませんけど(苦笑)

P.S.
1時間ほど前に、22日付の感想も更新しました。


2005年02月22日(火) 石井竜也vs東山義久・大坂俊介・森新吾

アンニュアージュトークに行くのは多分4回目。
でも、いつもと場所が違うとは気づいていませんでした。
いつもは「ガーデンルーム」。今日は「ホール」。
そういえば、チケットが届いたときに少しだけ
疑問は感じたんです。整理番号が500番台だったので
「あそこって、そんなに人数入れたっけ?」って。
でも今回は4人も舞台に乗るんだし、いろんな所で
チケット取り扱いしていて、欠番もあるんだろうと、
適当に納得していたまま会場に行ったら、すごい列。
整理番号、一番後ろの方は聞いてみたら900番台。
普段の3倍以上かぁ。さすが天下の米米さま。
でもとりあえず、普段の隣の会場で良かった(^^;

「第168回コーセーアンニュアージュトーク」

場所:恵比寿ザ・ガーデンホール
座席:O列8番(全席自由)
時間:19時10分頃〜2時間弱

観客比率は当然、「さすが石井竜也」。
入場前の列から思っていたんですが、感覚的に、
D☆Dファンと石井竜也ファン比率は2:8くらい。
そして、D☆D目当ての人は石井竜也も知っていても、
逆は ほとんどないというのが現実。この人誰?状態。
自然、トークの内容自体も石井様全開なんですよね。
もうー、しゃべるしゃべるしゃべるしゃべる。
トーク比率も2:8ぐらいだったんじゃないかな。

まあ、大体において このトークシリーズって、
「なんでこの2人?」という組み合わせが多くて、
話が かみ合わない時は 絶望的に退屈なのですが。
そこを、かみ合わないなら自分1人で盛り上げようと、
石井さんが「頑張ってしゃべって」くれていた感じかな。
私なんかが見ていても感じるぐらい、必死のしゃべり。
確かに、今日の東山リーダーや大坂君相手では
会話を期待するだけ無理だろう感があったけれど、
もう少し石井さん側も余裕を持っていてくれれば、
「問いかけと返事」という会話のキャッチボールも
森君となら できそうな雰囲気あったんだけどなあ。

ちょっと話がD☆D方向に向かっても、
自分が分からない話だと突込みが入れられないせいか
司会進行役を自任している者としては不安になるようで、
すぐに、ぼけっとしてる大坂君の「態度」に突っ込んでしまう。
米米の中ではジェームス小野田さんが、大坂君的な感じの
「人の話を聞いてるのか?」な人らしくて、その話ばかり。
せめて、東山さんが話しかけたD☆D結成秘話ぐらいは
聞きたかったのに、すぐ話の腰を折られてしまって。
石井さんの妹さんが東山君のファンだという話は
嬉しかったけれど、ほとんどが米米メンバーの話では
面白さ半分で、ちょっと悲しい気分だったかも。

でも、最後に1曲踊ってくれたのは嬉しかった。
石井竜也さんの「リビドー」とかいう曲だったかな?
1時間ずっと、ぼけぼけキャラで売っていた大阪君は
ストレートプレイ直後だからか振り付けが合ってないのか
いまいち たるい踊りをしていたけれど、森君&東山さんは
相変わらず、見ていて気持ちいい切れのある踊り。
特に森君は少し前から気になっていたのが好感度アップ。

でも、踊りの間は客席に座って見ていた石井さんを
最後に舞台に引っ張り上げたら、全部もっていかれて。
センターで光集めて、バン!と決めポーズされてしまった。
芸能人としてのキャリアというかオーラというか、
明らかに貫禄の違いを見せられてしまった瞬間でした。

つまりは今回は、D☆D新規ファン層開拓のために、
胸を借りさせていただきましたって感じだったのかな。
新ドラマが始まる前に、主役や準主役連中が、
その局のトーク番組にやたらと出てくる、
そんな感じの生暖かさが非常に強いイベントでした。
お手数おかけしました、有り難うございました、石井さん。


2005年02月21日(月) 阿佐スパ『悪魔の唄』

何だか好きで、もうずっと観に行っている劇団。
でも、大はまりすることはなく、毎公演1回ずつ観る。
たまにもう一度観たければ、当日券でふらりと行く。

そんなつきあいが嬉しい劇団だったはずが、
今回は、とてもお世話になった人の送別会が重なって
まあすぐに手に入るだろうと気軽に手放したところ、
もしや人気劇団だったのかもと、思わされました。
掲示板に「譲」チケットが少ない。出てもすぐ決まる。

ちょっと本気入れなきゃ手に入らないんだろうかと
慌てて、残業ぶっちぎって当日券の列に並び、何とか、
当日券最後から2枚目、最後列の補助席をゲット。
そういえば少し前にファンクラブも出来たようだし、
あんまりチケット取り、なめてちゃいけないのかも。
主宰は、カルチャーセンターで講師やったり、
テレビでもトークしちゃうくらいなんだもんな。はああ。


阿佐ヶ谷スパイダース『悪魔の唄』

作・演出:長塚圭史
出演:吉田鋼太郎(山本壱郎)、伊勢志摩(山本愛子)
   長塚圭史(牧田眞)、小島聖(牧田サヤ)
   中山祐一朗(立花伍長)、山内圭哉(平山上等兵)
   伊達暁(鏡石二等兵)、池田鉄洋(サヤの弟、朝倉紀行)

振り返って思うと、タイトルが結構JARO。
確かに小劇団系では珍しいことじゃないけれど、
長塚圭史は割と納得いくところに落ち着かせられる
妙な技を持っている気がしていたから不思議な感じ。
各プレイガイドなどで予告される あらすじと、
こんなに大幅に違ったのも久々じゃないかな。

だからといって、彼の書く本の物語性は
薄まっていないと思うけれど、焦点は少しブレ気味。
誰の何を描きたかったのか、主役に誰を据えた
つもりなのか、視点が定まらなかった印象はある。
エンディングからすると、鋼太郎さん視点でいいの?
一番描けていないのが彼だと思われるのに。

そんな中、一番心が動いたのは、山内さん。
彼はいつもおいしいとこを持っていって、かっこいい。
今回も、現れる瞬間にはホラーびっくりさせてくれ、
妻子に会えるならばと語っては、男らしく 泣かせ、
「ちゃんと化けてみましたー」と笑いまでとっていく。
この明るく男っぽい温かさが、血まみれスプラッタな
メイクをしていても、やっぱり魅力なんだよなぁ。

最後の鋼太郎さんのアップは、すごかった。
もちろん、映像じゃないからアップにはなってないけれど
他に表現しようがないくらい迫ってくる演技と演出だった。
他の時も、演技としては良かっただけに、何か後少し、
脚本がしぼり切れていないために視点が浮気しまくり、
腰の落ち着かない舞台になっていたのが残念です。
こういうのこそ、リテイクして再演が観たいなぁ。
まあ今回、演技と演出だけでも面白かったですけど。
せっかく買ってきたから脚本読んでみようっと。


2005年02月19日(土) 超短縮ガラコン感想+α

ガラコン、司会はどうしようもないし
曲目も特に新鮮味はなかったけれど、それでも
個々の歌だけで十二分に、ごちそうさまでしたという気分。
出演者の事どころか、ミュージカルの事も何も知らず、
「ゲッセマネというのは、場所の名前で・・・」から
出演者に説明させてしまうような司会は要らん!
その分、岡さんのトークが冴えまくりましたわ。
某M様並みのお着替え回数、衣装の派手さも映えて、
岡さん、完璧、今日の主役。

歌の方も、司会さえ無視してしまえば、すごくいい。
特に、別所&純名の♪トゥナイト(英語)、玉野さんのスウィング、
岡さんの♪ゲッセマネ、山本君たちのRENTまでの流れは、
瞳孔拡大心拍数増大って感じでしたわ〜♪RENTでは
石原さんたちRENTメンバー揃いまくりで来ていて、
トークでもパンフレットでもロックミュージカルへの
熱き思い語る語る。ここまでやるか山本耕史!って
感じだった。もういいじゃん、再演しようよぉぉ。

後半では、綜馬&香寿の ♪もう恋などしないもヒット。
綜馬さんってば、香寿さんがお気に入りまくりの雰囲気で、
いきなり頬?にキスしちゃって、幸寿さんマジてれまくり。
ものすごく可愛くて、いいなー、このペアの何か観たいです。
香寿さんは、マチネを観た人に演目を教えられた時から、
期待しまくりだった♪アルゼンチンよ泣かないで も最高。
こんなふうに語りかけられたら落ちるよなぁ。ボロ泣き。
歌穂さんの♪オンマイオウン、再び別所さんのトニーも◎!
このガラコンでの別所さん、何かものすごくかっこ良かった。
甘い歌声にも溶けたし、ちょっと『9』やる気出てきたよ。

肝心のオーディションは、知った役者さんが出ていました。
最初に全員で踊ってから、踊りなり歌なりのアピールを
それぞれ1分ずつやるという形だったんだけれど、
最初に踊っている時にチェックしていた2人のうち片方、
名前と曲目を紹介された時点で、まさか?!とビックリ。
慌てて双眼鏡で顔を確認したら本人だった。嘘みたい。
久々に出待ちなんぞして少しお話を聞いてみたら、
3回のうちのいつ出るかは直前まで知らされなかったし、
1人当たりのチケットもすごく少なかったそうです。

だからか。実は私、この回のチケット2枚持っていて、
「譲」で出していたのですが、3階の端だったせいか、
1か月掲示していても全く希望者がいなかったんです。
それが数日前から突然、大量に希望メールが来まくり。
しかも、返事すると「他で手に入りましたから」とか
平気でキャンセルしてくること数回。チケット譲渡の
仁義なんて、今時なくなったのかと嘆いてたんです。
さらには、結局お譲りした方は、出演者と同じ苗字。
要は、そういうの慣れていない出演者の身内たちが、
いきなり必死でチケット集めしまくったって事か。

いいのかなー、そういうの。仮にも投票もあるのに。
結局、誰が合格していくらもらって、いつ行くのか、
そういうのがどうやって発表されるのかも分からず、
以前の『Thank You BW』みたいなうやむやになりそうな
雰囲気なのともども、企画進行自体には、やっぱり、
いろいろ文句たれたいことだらけの舞台でした。


2005年02月17日(木) 『SHAKESPEARE's R&J』

「新ルドルフの浦井君が、エリザの次に出る舞台」
「首藤さんが、ストレートプレイに初挑戦する」
「男子校が舞台の『ロミオとジュリエット』」と聞いて、
最初から思い切り、行く気なしなしの舞台でした。
あとの2人は、名前を入力した記憶があるので
どこかで観たことある人かもと思った程度だし、
ファンだけで客席を埋める舞台という印象の宣伝。

でも、始まって評判を聞いてみると何か違う感じ。
最初に帝劇友達から聞こえてきたのは大ブーイング。
「つまんない」「眠い」「セリフばかりで聞き取れない」。
実際、ガンガン掲示板にも値引きで売り出される中、
色々な感想を聞いていたら、逆に興味が出てきた。
シンプルな舞台で、衣装がえもなく、一人何役も演る。
帝劇ミュージカルやバレエのファンより、ストレートを
観慣れた人向けの舞台だという感想にも引かれ、
仕事帰りに劇場前を通りかかったせいもあって、
つい、当日券でフラフラと吸い込まれて観てきました。


『SHAKESPEARE's R&J』

場所:パルコ劇場 I-27番
時間:休憩込み2時間15分
脚色・演出:JOE CALARCO
出演:首藤康之、佐藤隆太、小林高鹿、浦井健治

セットは舞台上に正方形の厚い段を置いただけで、
その上に椅子2脚と箱が1つ。後は布と本だけを使う。
赤く長い布は、剣になったり毒薬になったり変化する。
制服姿の4人の男の規則正しい学生生活から始まり。
消灯後、こっそり読む恋愛物語に盛り上がって、
互いに役を割り振って演技を始めてしまう。

悲劇に向かう話の流れに、本を囲んでドキドキしたり
懐中電灯で照らし合って演技する中、足音に怯えたり。
そんな、読んでいる人間としての面白さと、
演じている中で現れてくる、新しい感情の面白さ。
作中の怒りに呼応してつい暴力に走ってしまったり、
最初は、胸のポーズを作ってみたりしてチャカしていた
女性役を演じるうちに、素直に恥じらいや嘆きを感じたり。
彼らが、役の気持ちを演じるうちに自分の中にも
新しい感情を発見してくる過程で、観ている私たちも、
『ロミオとジュリエット』に感情移入しやすくなっている。

とにかくだから、脚色と演出が面白かったんだと思う。
正直、今まで観たどのロミジュリでも、ほとんどの人の
流れていくセリフから感情を読み取ることは困難な作業で、
特に乳母などの、話の展開に関わらない部分については
「あー言ってる言ってる」と飽きながら聞き流しがちだった。
それが、本当に演技下手な浦井君が言っていてすら、
乳母の気持ちが分かるような気がしてくる脚本。

今回、きちんと演じ分けまでできていたのは、
小林さんだけだったのが残念ですが、本来なら多分、
ロミジュリのその後、演じたことによって彼らが変わる姿まで
見せてくれる舞台なんだろうなという気がしました。
でも浦井君も頑張っていて、その「頑張ってる」感じが
この舞台の中では好印象だし、首藤さんも滑舌は
悪いものの、セリフに込める感情は意外なほど良かった。
佐藤隆太さんは、ごついガタイと低い声でジュリエットを
可愛らしく演じきったことで「男子学生が演じている
ロミジュリ」という構造を、片時も忘れさせなかった。
ちょっと確かに¥8,000は高いかなという印象でしたが、
結構、拾い物。また観てみたい舞台です。


2005年02月16日(水) 『幻に心もそぞろ狂おしのわれら将門』(2回目)

チケットが全然取れなくて諦めてた舞台、
前回は友人が手に入れてきてくれて観た。
今回は、偶然見たチケット掲示板に
約50分後に開演の回を¥2,000値引で譲ると。
とにかくメルアドだけメモして飛び出して、
電車の中からメールしてみたらOKと返事。

演出にはメチャクチャ文句たれた舞台だけど、
気になってもう一度観たくて、でもオークションの
高騰する様子を見つつ すっかり諦めていたので、
電車の中で何度もメールやり取りしながら、
何だか、どこかで誰かに騙されてるような気分。
いろいろと考えていたはずのことも忘れてて、
ストンと真っ白な状態で客席に座って、
二度目の舞台、観てきました。疲れもあって
あまり考えられていないので、局所的感想です。


『幻の心もそぞろ狂おしのわれら将門』

場所:シアターコクーンB列20番
時間:1幕80分、2幕65分
作:清水邦夫、演出:蜷川幸雄
出演:堤真一、段田安則、木村佳乃、中嶋朋子、高橋洋ほか

>彼(三郎)は、もはや逃げ延びること適わじとなった最後に、
>「将門」を永遠に殺さないため=生きているという伝説を
>口の端に上らせ、敵にも民衆にも忘れさせないために、
>ひたすらに「将門」を探し求める男一人を逃げ延びさせる。
>その男は、肉体は将門自身であるが故に、三郎が生涯
>愛し憎み続けた男は、体も生きていくことができる。
>そのエンディングが、滅びの美学であるとは思えない。

前回こんな感想を書きました。
今回も あらすじは同じように感じたのですが、
やはり三郎に近い視点で観ていったところ、
将門が「生きていく」ことがどれほど「闇」なのか、
それを ものすごく強く感じました。将門自身が
自身が将門だと気づかず将門を追い求めるというのは、
目的を達成することがありえない、ある意味 空しい生。

生きているのに、死者となって伝説化した将門。
実際には誰が埋められていても誰も気にしない首塚。
伝説を広げ、将門首塚を増やしながらさまよう将門。
誰の信じているものも、実体などありはしない。
それでも、信じることに意味なんてあるのか?

三郎は、自身の信仰の対象である将門を
自分が死んでもなお信じ続けるためだけに、
その「信じ続けている」という、
何も生み出さない無意味なもののためにだけ
将門を生き永らえさせたんだと感じてしまいました。
その信仰の絶望的な強さに全く共感できず、逆に
強く否定しながらも、ある種の感動を覚えていました。

だから、浅間山荘なのかと、少しだけ理解。
蜷川さんにとっては(脚本に鉄球などの指定があるなら、
清水邦夫さんにとっては)赤軍事件がこう見えたのかも。
でもそれが、歴史物語として共感するほど過去でもなく
自身のものとして実感するほど現在でもない私には、
やはり、せっかく普遍性を持たせられるであろう脚本を
ただ1つの具体例に結び付ける演出は納得できないのでした。



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