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今日の私
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18日、睡眠40分でレミコンをマチソワ後、飲み会。 19日、朝から徳川美術館に行って、勇たちを見捨てた 葵の御紋に若干抵抗を感じつつも久々の博物館見学。 18日の夜は そこそこ寝たものの、体力回復はならず、 ものすっご疲れてるので、サクッと羅列感想。 月曜帰宅後に丁寧に書けたら前日分のところにアップします。
1:ありがとう村井ジャベ! 「卒業生がやってきた」モード。 在学当時、すごく一生懸命やってくれた前部長が、 久々に学校を訪れて部活に参加してみたゲストって感じ。 祐一郎さんが現部長で、笑顔で迎えるホスト役。 ものすごく思い入れがあった役柄に、一度別れを告げて、 村井さんの中では、既に大切な大切な「過去」なんだなぁ。
そう感じたら私もやっと、村井ジャベに お別れができた。 私の体にも染み込んだ、村井ジャベの感情の流れ、テンポ。 やっぱり好きだ…としみじみ思いながら、過去にしていけた。 さようなら、ありがとう、村井ジャベ。 そして、さようなら、私の大好きだった黄金のレミゼ。 これからは本当に「皆で作ろうレ・ミゼラブル」という、 未完のレミゼと つきあっていくしかないんだなぁ。 何となく、これで5月のレミは観なくてもいいぐらいの気分。
2:岡アンジョにも、ありがとう! 村井ジャベより先に観たんですが、何かを感じていて、 ソワレで村井ジャベを観て、同じなんだと納得しました。 相変わらず華やかで完璧なアンジョルラスなんだけど、過去。 「偉大な先輩をゲストにお迎えしました」モードって感じ。 多分2人とも、人生を変えた役柄という意味もあって、 思い入れも深く、決別時の覚悟も深いものだったんだろうな。
3:戸井マリウスにも、別の意味でありがとう! いや本当は、私からすれば、戸井マリウスにこそ、 そういう意識の切り替えを感じたいところはあるのだけど。 そう長期間やったわけでもない戸井さんに、それを求めるのは 違うとは思うんだけど、こちらの未練が大きいだけに、 本人の中では終わっていると感じないと納得できないみたいで。 村井ジャベには、本当に気持ちよくお別れを言えた。 でも、戸井マリウスは、すばらしければすばらしいだけ、 もっと観たい、まだ観たい、もっともっと!の思いが募る。 友人に、「男性としても素敵」と言わせた戸井マリ。 ええ、そうなんです。誠実で愛情深くて頼りがいがあって。 これ以上惚れられるなんて思ってなかったよ。困った・・・。
結局、局所的には語ってしまいましたが、 全体的な感想、他の人たちについては、また後日。
| 2004年12月17日(金) |
綜馬ジャベ2日目=楽日(レミコンin中日劇場) |
一度は諦めた今日のレミコン。 綜馬ジャベを観るためだけに取ったチケット。 明日は、今回だけ幻の復活となる村井ジャベが目当て。 両方観るとなると、合間の本公演レミゼ発売が難しい。 レミコン綜馬ジャベのために、本公演の綜馬ジャベの チケットが手に入らなくなったりするのは本末転倒。 名古屋2往復するよりはと、手放すことを考えて。
でも、同じことを考えた人は世の中に多かった。 掲示板に並ぶ、山のような『譲』の文字。 半額近く値引きしている人も、たくさんたくさん。 それを見ているうちにフツフツと、 (安けりゃ観てもいいなんて人に譲りたくないわ) という気持ちが湧いてきて、絶対に割引しないぞモードに。
そして結局 売れ残ったチケット握り締めた私の選択は、 17日:中日日帰りレミコン、18日:朝、帝劇発売参加→ 中日レミコンマチソワ参加、という無謀なスケジュール。 やったろうじゃないの!金も体力も有休も、多分きっと、 後から何とかなるだろうと信じて。信じる者は救われる。 それだけで人生うん十年、渡ってきたんだもの。 やらないでする後悔より、やってする後悔の方が絶対いい。 多分(苦笑)。
<主な出演> 山口・鈴木・笹本・マルシア・河野・岡田・三遊亭・峰・今
この舞台をどう評価するかは、ものすごい微妙。 1幕の綜馬さんは、段取りだけでいっぱいいっぱいな感じ。 ♪対決 では歌が出遅れてバルジャンパートにかぶるし、 ♪星よ では、本公演で大好きだった「神」の言い方は 健在だったものの、歌詞はぐちゃまぜになってしまうし、 ♪ワンデイモア では袖から出てくるのが遅すぎて、 「明日は革命」までに、マイクにたどりつけないし。 歌の最中も、次にやるべきことを考えつつという感じで、 「綜馬ジャベ」ではなく「綜馬さん」が舞台上にいた印象。
2幕に入って、少し落ち着いた感じはあったものの、 ♪恵みの雨 の後、いつマイクに着けばいいのか分からない らしく、左右を視線で確認しながら一歩また一歩と少しずつ マイクに近づいてくる様子など、やはり段取りが不安。 皇帝陛下終わって中3日で、初めての短縮レミゼ、 しかも初めてのコンサート版なんて、いくら綜馬さんでも やっぱり難しかったのか・・・と ほとんど泣きかける私。
そうしたら、♪自殺。パーフェクトでした。 地下道から出てきたバルジャンと対峙して以降、 変わらず冷静に見える表情の下に凄みが加わっていき、 橋の上で、明らかに正気を欠いた笑い声が2回。 以前の印象とは全く違うし、全編通して出来上がらないまま パーフェクトなんて言ってはいけないかもしれないし、 ここまでネジが狂ってしまうジャベールだと、気持ちよく 泣けないレミゼになってしまいそうで不安な気もするけれど、 今日、あの歌の最中に綜馬さんが作り出そうとしたものは、 こちら側に伝わってきたと思う。恐ろしくぞっとした。
レミコンのジャベールを演じる時、 ♪自殺だけ良くたって仕方がないとは、もちろん思います。 でも、どうしようもなく稽古時間がない中での初めての舞台、 ほとんどの観客が、内容を知っている場合であるのなら、 全体を中途半端にするより一点だけでも完璧にという選択を した綜馬さんを、是としてしまう私は甘いでしょうか? 1幕での怒りを通り越した悲しみを忘れたわけじゃないです。 舞台全体としては、評価できないと言う方が正しいと思う。 でも、どう考えても無茶な東宝のスケジュールの中で、 あれだけの♪自殺を作り上げて、来年のレミゼへの期待を 膨らませてくれた。絶対チケ取り頑張るぞと思わせてくれた。 それだけでも感謝したいと、私は、思います。
日曜日に友人から借りた某18禁ゲームをしています。 発売当初は業界唯一の「大人のための恋愛乙女ゲーム」 というジャンルだったそうな。要は女性向けHゲーム。 主人公の周りにいる人たち(含む女性(笑))の中で、 お気に入りの人を狙ってラブラブになりましょうゲームで、 途中やら最後やらにH場面が入ってるというものですが。
いや、『ミス・サイゴン』上演当時に私が騒いでたんです。 「キムの気持ちが さっぱり分から〜ん!」って。 なんで、あんなことするのかこんなことするのか、 どれもこれも分からない上に、ものすごく気に入らない。 そう言ってたら友人から薦められたのがこのゲーム。 某キャラクターを落とし損ねると、バッドエンドとして、 キムの気持ちが少し分かるエンディングがあるからと。
何度か繰り返してやっと、そのエンディングを見ました。 もうほとんどゲーム自体は終了して、後、プレイヤーに できるのは、マウスクリックで文章を読むだけの状態で。 「結婚の約束をした彼は、夢をかなえるため海外に旅立ち、 主人公の大学卒業を待って迎えに来る。その主人公は、 彼とともに旅立つ準備をしっかり整えて待っているのだが、 現れた彼はいきなり、出来ちゃった婚をしたと打ち明ける」 そんなエンディング。
「・・・・・・・・・・・・・・・・はい?」 さすがに、思考停止しましたね。 個人的には、距離は恋愛を冷ますと思っている方なので、 現実なら、2年間一度も連絡をくれない相手への信用なんて 既に地に落ちていて、ショックもほとんどないと思われますが、 「2年が過ぎ・・・」って文字で見ただけで、自分はさっきまで 2年前のラブラブ場面にそれなりに感情移入していたし、 ゲームシステムへの信頼はある状態で、ここで どんでんが 来るとはさすがに思いもしていなくて・・・。ダメージでかすぎ。 まさに「嘘、嘘だわ!」が頭の中でグ〜ルグル。
そんな目に遭ったこと以外、この主人公とキムの間には 何一つ共通項はなかったし、キム自体を好きになったかと 言われると、相変わらず彼女は理解不能な人なのですが、 それでも、「裏切り」のショックから とにかくすぐ立ち上がり、 「タム引き取ってよ!」と叫べた彼女の強さには感動しました。 言えないわ、私にゃ。頭の中真っ白だったもん。 それが母である強さかもしれないけど、本当に すごいと、 それだけはとにかく無条件で感動&感心できた。 ただそれだけでも、ゲームをやったかいがあったかも。
でも、その感動よりも強かった感想が、 「これをキムエンディングと呼んじゃ、クリスが可哀想だろ。 戦後ベトナムと現代日本を一緒にしちゃいかんよ(苦笑)」。 連絡取りたきゃいつでも取れるのに取らなかったヤツと 一緒にされちゃ、あまりにもクリスが不憫だと思ってしまって。 あくまでも、クリス寄りの感想の方が強いんですよね、私。 『ミス・サイゴン』で素直にボロ泣きできるようになる日は、 果たして来るんでしょうか・・・。ものすごく不安。
| 2004年12月14日(火) |
「友達へ〜Say What You Will〜」(1/19発売) |
SMAP新曲が発表されましたね〜♪ なんと、1年10か月ぶり。有りなんかい、そんなの。 常々、こいつらがカテゴリー「歌手」は許されるのか?と 思ってるけれど、これだけ間が開くと、ますます思ってしまう。
しかも今度の新曲も何やらものすごいスタッフらしくて、 内容がどうであれミリオン確定だとかの報道されっぷり。 作曲・作詞:エリック・クラプトン、訳詩:竹内まりや、 編曲:小林武史、愛知県の「愛・地球博」テーマソング。 ミディアムテンポの明るい曲調、なんだとか。
慎吾は少し前、自分の職種は「SMAP」で、 その仕事の中では、歌が一番好きだと言っていた。 実際、一番いい顔をしてるのは歌ってる時だなぁと思うし、 彼の歌は時々、下手なんだけどグッと掴まれる時がある。 クラプトンが本当に彼らの歌を聴いて、そう感じて、 コラボレートしようと思ってくれたのなら、心から嬉しい。 なのにそれを信じきれないのは・・・、ファン失格?
どんどん大きくなって、いい仕事をして、 それが認められて、より大きな仕事が来るようになって。 周りのプロモーションだけじゃ、ここまでは来れなかったはず。 周りに応えてきたSMAP君たち、どこまで行くんだろう? まあでもとりあえずは、今度の曲の出来次第なんだけど。 世界のクラプトンに負けない、は無理でも、そのメッセージを 自分たちで咀嚼して、自分たち自身の気持ちで発信できたら。 それを、認めてもらえたなら。嬉しいよな〜。 頑張れ、頑張れ、頑張れ。
P.S. そんな報道をいろいろ読んでいて、ついでに見つけた事実。 12/25 21:00〜フジで、久々にSMAP5人が揃うドラマ、 「X'smap〜虎とライオンと五人の男〜」が放映されるけど、 それは「歌あり踊りありのミュージカル仕立て」だそうな(^^; いやあの、吾郎ちゃん、今年頭のミュージカルドラマで、 主演した割に、ろくすっぽ歌ってなかったような記憶が・・・。 誰がどれだけ歌って踊るんだか知らないけど、5人もいるのに 1人もロクに何もしないってことはないだろうと信じてます・・・。 ま、放映当日は私は広島レミコン中ですが。
| 2004年12月13日(月) |
♪「嘘、嘘だわ(泣)」 |
高嶋兄、結婚されるそうですね。 おめでとうございます。
でも。でも。
結構惚れてたのにー。 あの親御さんじゃ結婚はできまいと安心してたのにー。<おいこら(-_-;)
しかし、シルビアさんかぁ・・・。 あまりにお似合いだから、文句が言えない。 2人とも共通する日本人離れした色気があるんだもん。 シルビアさんもすごく好きなのよ、かっこいいし。お幸せに。 でも。兄を取って行っちゃうと思うと・・・、やっぱり悲しい。 うるり〜ん。
この報告を確認しようと開いたYahoo!で、 ちょっとだけ気持ちが癒されるニュースを発見。
「新選組!」平均視聴率が「武蔵」を超えたとのこと。ホッ。 一緒にされたらどうしようかと本気で思ってました。 いや、超失礼な言い種だってことは分かっているけれど、 「武蔵」の時も、堤さん出るし〜♪と楽しみに見始めたはずが、 毎回どうしても45分見続けられないままに投げ出したから。 全49回中48回見た(しかも半分以上は2回ずつ)「新選組!」とは 一緒にしてほしくないと思ってしまうのも、許してほしい。すまん。 けど、平均17.4%かぁ。おヒガシ様主演大河にも勝ったわね(笑)
前日は、スマステの斬首前夜隊士集合祭りを見る会。 友人宅に集まってちょこちょこお酒飲みつつ見た。 島田魁が最期まで持っていたものは何?という問いに 照英が答えられなかった時は、せめて最終回だけでも 知ってて演じて欲しかったよぉぉと、私たちの間で 溜息&ブーイングが起きたけど、文句はそれくらいで 丸々1時間をNHKのドラマ最終回前夜祭にくれた テレ朝さんの太っ腹ぶりに感謝しながら楽しんで。 中継の副長ズが局長の両脇にいるビジュアルも、 (とてもとても)×100 嬉しかったし、やっぱり、 『新選組!』は群集劇。隊士が揃ってるのが嬉しいね。 さて、自宅に帰って最終回。
感想。見事な一年のまとめでした。 1年間見続けてきた者にはこれ以上ないって本。 いや、オープニングテロップで「大村達雄」の 文字を見た時は、三谷さんどうするつもりだ?!と 真剣に危ぶみましたけど。1時間じゃ終わらねーって。 確かに彼に関しては、珍しく三谷さんが収拾をつけて くれなかったので、その後が気になっていたけれど、 最終回になって、主役にも結局からまない役柄の人を 改めて出すとは思わなかったよ。さすがすぎ。
でも核はやっぱり、試衛館時代に戻った感じ。 泣けたのは2ヶ所。1つ目は勇が幽閉先から出てきて、 民家の人たちに「お世話になりました」と挨拶した時。 自然体で人を気遣える、優しくて大きな、本来の勇が、 試衛館時代に皆に慕われて人が集まってきた彼の姿が、 全部 取り払われた時になって再び表に現れたと感じて。 最初は「つまんない男だなー」って思っていたはずの 姿なのに、今 見ると、ものすごく泣けるのは何故。 今、多摩時代なんて見ると、歳と同じくらいの思いで 勝っちゃんに惚れてしまいそうな気がする、私。
もう一つ泣けたのは、多分、日本全国の人と同じ。 左之助の笑顔での、「尽忠報国之士、天晴也!」。 この場面だけでもう、この最終回を褒め称えちゃうよ。 季節外れの紫陽花とかカエルとかツバメとか、 せっかくの名演技をふいにするような演出あったけど、 でも、この左之助と近藤がいたから、それでもういい。 自分自身で誇れる人生だったんなら、それでいいよ。
この場面、尾形も良かった。 実は尾形って、あまり今まで印象になかったけど、 この最終回でググググ〜ッと株が上がった人です。 時流を読んではいて、でも、一旦ついていこうと 決めた相手には、その後、きちんと筋を通せる男で。 山南さんの思いを受け継いだ人が、左之助の無茶を止め、 笑顔を交わしているという状態が、とても嬉しくって。 温かみと とぼけた風味のある演技も、似合ってたし。 後で知ったけど、結局 尾形って会津まで一緒したって? その後 行方不明。戦死してしまったかもしれない。 それでも尽くしてくれたのかと思うと、また、泣ける。
つねさんも嬉しかったな。 刑場に送られる時に、チラリと目を合わせる場面は 京に旅立つ場面を思い出させられてウルリと来たし、 「取り乱すぐらいなら、ここまで来てはいません」 では、「ああ、つねさんだ」と、また好きになった。 勇を支えてくれて有り難うって本当に思う感じで。
もちろん、その場にはいなくても戦い続ける 土方や総司たちも、まばたきせずに見せてもらった。 最後まで永倉はつまんないキャラでしかなかったけれど、 つい先日「新選組物語のほとんどが永倉の日記を基に 書かれている以上、永倉が客観的でない類型的人物に なってしまうのは仕方ないことかもしれない」という 文章を読んで妙に納得したので、ぐっさんは責めない。 斉藤は、京都目前の関所を破ってるように見えたせいで 「なんか、時系列おかしくないか?」と思った分だけ 感情移入しそびれたけれど、場面としては良かった。
とにかく、終わりじゃない気がした。 確かに近藤勇の人生はここで終わるけれど、 土方たちの人生も、もうすぐ終わると知っているけれど、 でも、こういう生き方自体は終わるものじゃないんだと、 勇の最期を見ながら柄にもなく熱くなっていた。 連続ドラマ12回が見続けられない私が、 時代劇なんて一度も見たことがない私が、 一年間、ずっと見続けただけのことはあったと思う。 チクショー、良かったよ。DVD買わなきゃ。
| 2004年12月10日(金) |
『ロミオとジュリエット』遅刻者感想 |
遅刻しました。40分も。 ほんの2日前「コクーン行っちゃいそうだよねー」って 笑って言ってたのに、自信を持ってコクーン行きました。 しかも、残業入ってしまってギリギリの到着予定。 自分は必死で走ってるのに周りが悠長に歩いてて、 なんでだろうと思いながら劇場前に駆け込んだら、 30分後に開演の野田地図のポスターがあって。
泣きそうになりながら今来た道を戻ったものの、 坂を上りきるだけで体力使い果たしていたもので、 途中からヘロヘロヘロと人を避ける気力も果て、 歩いて移動、40分後のバルコニーの場面から観劇。 だからきっと、感想は公平じゃないと思うので。 もう一度観る予定だから、その時までは簡単感想。
『ロミオとジュリエット』
<場所>日生劇場C列26番 <演出>蜷川幸雄 <出演> ロミオ:藤原竜也、ジュリエット:鈴木杏 マキューシオ:高橋洋、ティボルト:横田栄司 僧ロレンス:瑳川哲朗、乳母:梅沢昌代 キャピュレット夫妻:壤晴彦、立石凉子 モンタギュー夫妻:妹尾正文、スズキマリ パリス:月川勇気、パリス小姓:マメ山田、 大公:清家栄一 ほか
入ってすぐに目に入ったのは、そびえ立つ壁。 舞台左右と奥に、モノクロの人の写真が貼られた壁。 舞台自体には何も置かれていない真っ平らな状態。 100人前後あるかという馬鹿でかい写真が不気味すぎて 気圧され気味になるけれど、聞こえてくるのは甘い声。 人もいないのにどこから?と思えば、壁の遥か遥か上、 7〜8mもあろうかという壁の上にある狭い通路で、 ロミオがジュリエットに甘い言葉を囁いているところで。
3列目センターですからね、人の顔だらけの壁に 圧迫されまくりながら、数m上を見上げるわけですよ。 正面下から見ると、通路はないかのように見えるくらいの 作りなので、今にも落ちそうでハラハラするし、とにかく怖い。 多分、2人の危うさでも象徴したいのかもと思うけれど、 それ以前に首も痛くなるし、見始めて数分で既に、 「にーなーがーわーーーー!」という、ちょい怒りモード。
舞台自体もまあ、面白かった・・・のかな? 藤原ロミオは、ちっとも恋してない感じはダメダメだけど、 マキューシオたちと騒いだり、恋したんだー!って、 ロレンス神父に語ったりする浮かれ具合は可愛らしいし。 つい、同じシェイクスピアということで『ハムレット』モードの 藤原君を期待して行ってしまったけれど、どちらかというと、 初期の総司に近い明るい無邪気さがいいなぁという感じ。 後からインタビューとか読んだら、蜷川さんに言われたのが 「ハムレットがエベレストならロミジュリは高尾山」だそうで、 ああ、そんな感じかもと思える、伸び伸びした印象があって。 自分を追い詰めて追い詰めた天才的演技を期待すると、 ちょっと期待外れだけど、こういう自然体もいいかなと思える。
藤原君に関しては、そういえばロミジュリは、 シェイクスピア4大悲劇にも入ってないし、そうそう深刻に する必要もない舞台なのかもなーと思い変えて、自分で 「気楽に観ようや」モードに切り替えてしまえば平気だけど、 杏ジュリエットは、それでもちょっと厳しかったかなと思う。 泣いてても笑ってても同じトーンで、全部笑ってるような 一本調子なんだもん。台詞に思い切り振り回されてるし。 他の役者さんも決してこなれていた印象じゃなかったけれど、 ジュリエットは独り長台詞が多いだけに、ダメが目立つ。
藤原ロミオと逆に、恋してる雰囲気は出ているから、 彼と一緒の場面はいいんだけど、独りだとどうもねぇ・・・。 ただ、やっぱり、しっかりしている役柄だと上手なようで、 乳母やに裏切られて「パリス様と結婚なさい」と言われてから、 いざとなれば死をも辞さないと決意して神父様のところへ 向かう場面辺りからの強さは、とても魅力的に感じられた。 実は舞台そのものとして、うん面白いと思ったのは、そこから ロミオが死んでしまう辺りまで(除くパリス)だけだったかも。 パリスは、どう見ても宝塚男役調の一本調子が受け付けず。
いいなと思ったのは、ティボルト、マキューシオ、神父様。 だから、前半の私が観そびれた辺りは面白かったのかも。 そこでの、仲間たちとじゃれあっているロミオの姿とかを 堪能できると、感想も変わってきたのかなという気も。 ただ全体的に、長台詞で舌が回らなくなる人も多いし、 台詞に言葉の意味を載せられていないし、とにかくまだ シェイクスピア台詞に振り回されている役者ばかりの印象。 その分、馬鹿でかい壁とか、客席通路大好きな演出とか、 そういう蜷川度ばかりが悪目立ちしたという感想でした。 あくまで、大遅刻者の感想ですが。
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