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| 2004年12月09日(木) |
レミコンin川崎初日。 |
とても時間がないので、思いつくことだけ感想です。 あと関係ないけど『ガラスの仮面』新刊出るそうですね。 なんと6年ぶり!見かけたら思わず買ってしまうかも(^^;
『レ・ミゼラブルinコンサート』
<場所>ミューザ川崎C5-41番 <主な出演> 別所哲也・岡幸二郎・坂本真綾・マルシア・河野由佳 戸井勝海・駒田一・瀬戸内美八・坂本健児・藤井ゆりあ
とても良かったです。やっぱり、 別所-岡というのは、互いに組み合わせとして最高かも。 別所バルの付点の多い拘りの歌い方は苦手ですが、 あくまでも静かに美しい岡ジャベと組むと引き立つ。 岡ジャベの方も、動きの多い熱さと組み合わさると、 その揺るがなさが引き立ち、バリケードから♪自殺へと 向かう、微かで かつ重大な迷いが際立って見えてくる。 声質も違うから、ハモっても双方の思いが聞こえるし、 うーん、レミゼを観た気がするぞ、この組み合わせ。
歌に関しては、ホールも良かったと思う。 まだ出来て1年というきれいなホールだったんだけど、 いかにもクラシック用という感じの音響重視ホールで、 2列目上手端なんてところで聴いているのに、 音のバランスが、近くの人も遠くの人も良い感じ。 坂健の爆裂歌も、ド大きいなりに聴きやすく柔らかく、 真綾ちゃんのか細い声も、聴いていてストレスに ならない程度にしっかり歌詞が聞こえてくる大きさに。 多分、PAさんがどうというレベルじゃないと思う。 ものすごい変な形だけど、ホール様々。
ただ、クラシック専用というだけに、 舞台への出入り口が舞台前方左右限定なので、 何をどう足掻いても、舞台には使えないことは確か。 役者さんの出入りも不便そうで、一番悲しかったのは、 ♪カフェソングで、アンジョがセンターに来れなかったこと。 下手側の扉から出てきたのはいいけれど、その後、 センターに行こうとすると座っている役者陣の 前を通るしか道がないので、下手にそのまま待機。 ♪カフェソング終了後、こっそり下手に はけただけ。 さすがに、そりゃないだろぉぉ(泣)と、ちょっと悲しく。
ホールの形態上の問題でもう一つ大きかったのは、 背景のライティング効果が全く使えないこと。 でも実は、それほど大きな問題には思わなかった。 ♪スターズで、星空が映らないのは寂しかったけど、 今日の岡ジャベなら、そんなものに頼らなくたって、 しっかり、星空が感じられましたから、十分だし。
あと、川崎で初めて出会ったのはコーラス隊。 開演前に舞台上方の客席にぞろぞろと80人前後の 女性(だけ!)が入ってきて座ったのですが、 ずーーっと座っているだけで一向に歌う気配はなし。 結局、♪ワンデイモアと最後の♪民衆の歌だけかな? しかも、アンサンブル自体がコンサート用に倍人数で、 音響のいいコンサートホールとあって、既に音楽的には 満足しているところに女声だけ混じってもなーって感じ。 拒否反応はなかったけれど、だから?って感じでした。 頑張ってくださってたのに、ごめんなさい。
| 2004年12月07日(火) |
新感線☆RX『SHIROH』初日 |
<場所>帝国劇場H-21 <時間>18:30〜、1幕80分、休憩25分、2幕75分(ぐらい?) <作>中島かずき、<演出>いのうえ <主な出演> シロー:中川晃教、益田四郎時貞:上川隆也 お密:秋山菜津子、山田寿庵:高橋由美子
松平伊豆守信綱:江守徹、お紅:高田聖子 柳生十兵衛:橋本じゅん 津屋崎主水:池田成志、三宅蔵人:粟根まこと 板倉重昌:吉野圭吾、松倉勝家:右近健一
益田甚兵衛:植本潤、レシーナお福:杏子 リオ:大塚ちひろ、渡辺小左衛門:河野まこと ゼンザ:泉見洋平、マツ:山本カナコ ソーイ:中谷さとみ、セン:保坂エマ
<感想> 楽しかったです。全体的には。 あっきーの歌には本当に人を動かす力がありそうで、 「神子」という言葉がそのまますんなり納得できるし、 上川さんも、自分には力があると自負して育ってきた たたずまいの清さと感じられる動きが美しい。 歌も、もっとどうしようもないと思っていたけれど、 ただ「歌が上手」と言われる人に不足しがちな、 歌詞の意味を伝えることが十二分にできている歌で、 技に欠ける点すら、「失ってしまった力」という役に 似合っているかもと感じさせるほど説得力があった。 主役2人には、ほとんど文句なし。
そして、何より良かったのが秋山さん。 パワフルでかつ感情のこもった歌声と確かな演技。 彼女が主役ですか?というぐらい出番も多いけれど、 それが、しっかりと舞台を締めてくれていた。 由美子ちゃんの芯が通って透明感のある演技も、 寿庵にピタリとはまって、切ない気分にさせられるし、 本当に核になる役者陣がしっかりしていて良かった。
この4人が話の中心を背負っていくから、 全体としてはきちんと出来上がって楽しめる。 多用される映像を見るかぎりでは、どうもそれでは いけないのかもと思いながらも、シローの歌声に とにかく心動かされてガンガンに盛り上がってみたり、 そんな力ある彼が横にいることで苦しむ四郎や、 またそんな彼を見つめる寿庵に感情移入したり、 自分の本当の気持ちに自信を失いかけながらも、 信じきるという選択をする お蜜に共感したり。
だから、いいと思うんです、初演初日にしてはすごく。 気持ちよく歌うだけで演技しないから邪魔な杏子とか、 許容範囲を超えて下手なので、歌うたびに感情が 途切れさせられてしまう江守さん、雰囲気はいいのに、 高音が不安定で素に戻らされてしまう大塚さん辺りも、 日本のミュージカルでは珍しくないと諦めもつく。 (いや、江守さんに歌わせる必要はないと思いますが) でもね、台本的にバランス崩してる登場人物多すぎ。
要は、新感線の団員の使い方なんですけどね、問題は。 一番被害をこうむったのは、贔屓目なしに橋本じゅんさん。 じゅんさんを観に行って、こんな悲しい思いをするなんて。 舞台バランス的には、いてもいなくてもいいを超えてる役。 話の流れ的にはアンサンブルその1でも構わないのに、 ヘタにピンで重要人物っぽく出てくるから何かしなきゃで、 でも、何も意味を与えられていない「その他大勢」だから、 何かすればするほどウザくなるだけ。本人が頑張れば 頑張るほど邪魔になるなんて、最悪の位置(大泣)
成志さんや粟根さんは、ピンで出てこなかったから そこまで最悪ではなく、何とかアンサンブルに紛れて 「勿体ない使い方だね」で済ませられる程度だったけど、 それにしても、歌の下手さや声の通りの悪さ、動きの雑さ などが、帝劇の舞台で観ると、悪目立ちしてしまいがち。 演出的には、河野さんとか泉見君程度の目立ち方で 十分だったと思うんですけど、柳生十兵衛って。
「新感線in帝劇」ではなく、「中島&いのうえin帝劇」では いけなかったのかと、話を聞いた当初からの不安が 的中してしまった感じで、ものすごく悲しかったです。 幸いだったのは、その、ものすごく大きな悲しみよりも、 楽しさの方がほんの少し上回ったってことなのですが。 「全体的には」良かった。あっきーファンや、圭吾君好き、 由美子ちゃんファンとしての私は、とても満足しました。 ただただ、せめて「勿体ない使い方してくれてからに」と 恨む程度の使い方をしてほしかったと、じゅんさんファン としての私が納得できなくて、ウルウル泣いています。 これ、公演中に変わってきてくれる・・・よねぇ?(泣)
<追記> 方々の感想を読むにつけて どうしても気になって、 翌日、『SHIROH』原作脚本なるものを買ってきました。 脚本の最後、第13景。読んで泣きそうになりました。 この場面があれば、柳生十兵衛が人間になる余地がある。 これでも観終わってつまらない役だったと思うようなら、 それは演じ手の問題。主水や蔵人にも少し存在意味を 持たせるような台詞が書かれていて、とても嬉しくて。
ただ、全体的なバランスを考えると、 この場面を生き返らせて、重要人物をこれ以上増やすより、 人物自体をカットしてしまった方が、いい舞台になると思う。 何より、人物説明が長すぎて1幕が相当冗長なのだから。 帝劇は商業演劇の場であり、ある程度のスターがいて、 その周りを囲む人々がいるという演劇を上演する場所。 そこで、たくさんの小さな星たちのキャラクター渦巻くことが 楽しいような新感線ノリを持ち込むのは難しい気がする。
中島脚本版は、「あっきーin新感線」として観たかった。 いのうえ演出版は、「いのうえ&中島in帝劇」として、 劇団員抜きで観たかった。やはりそれが、私の感想です。
<追々記> 私、ストーリーについては ほとんど語ってないかも。 まだ、それ以前のことばかりが気になる状態だったから。 要はやっぱり、ああ初日だったんだなぁという事かな。 でも、ジェノサイド自体よりはその先を語っているからか、 心配していたほどド暗い印象はなかったと思います。 ただねー、その視点は寿庵がやってくれてるんだから、 現代の映像をガンガン流す演出はどうなのかなぁ・・・。
| 2004年12月03日(金) |
レミコンin千葉市民会館 |
よく働く戸井勝海、10日間で3演目目です。 11/23サイゴン楽、12/1ラヴ・レターズ、12/3レミコン。 いくらラヴ・レターズはほぼ稽古のない舞台と言っても、 いいんかい(^^;という気は、ちょっとしなくもない。 まぁそんなこと言ったら、有起哉くんなんて、 12/5までリンダリンダで翌日ラヴ・レターズだけど。 年末は、観る方も大変だけど演る方はホントに大変。 観てるだけで疲れてるわけにはいかないと、 片道1時間半以上、終電不安な劇場に行ってきました。
『レ・ミゼラブルinコンサート』
<場所>千葉市民会館大ホール1列12番 <時間>19時開演、21時40分ごろ終演 <主な出演> 今井清隆、岡幸二郎、新妻聖子、井料瑠美、 剱持たまき、戸井勝海、駒田一、峰さを理、岸祐二
一応、目的は複数あったのですが。 5か月ぶりの駒田さんに、4年ぶりの戸井マリウス、 お初の岸アンジョ。そのためにやって来た1時間半。 けれど、最前列下手、マリウスど正面席で観ていると、 アンジョ席は、大きなスピーカーの陰になる闇の中。 自然、視線はテナとマリウスの往復。そして、 その途中に存在するのは、白皙の美貌、岡様・・・。
いや、本っっっっっっっ当に、きれいだったんです。 「大理石のような」というのは、きっとこんな感じ。 今まで「岡さんってきれいだよね」と言われても、 「へえーそう、かもね」と答えていたはずの私が、 どうしても数十秒目を留めてしまう美しさでした。 今日の今井バルは、エコーは ものすごかったけれど、 本人の歌い上げは少なめで いつもより舞台だったのに、 中央で展開されるそんなストーリーを無視して、とにかく 岡さんだかジャベだか分からないものに見惚れてた。 私はレミを観に来たはずなのに・・・(泣)
ただ、「岡さん」を観ていたわけではないんです。 あくまでも居住まい正しく美しい ♪自殺 でも、 もがき苦しむ感情は感じ取りながら見惚れていたし。 ジャベールだとは、全く感じなかったけれど、 ある何かの存在だと感じていたのは確かで・・・、 って、いや、きれいだから見惚れてただけだけど。 何で今日は、あれほど美しく見えたのかなぁ・・・。 隣近所の岡ファンもそこまでは感じてなかったのに。 変だ、私。
そんな悩める私にレミゼを与えてくれてたのが、 4年休んで ますますその魅力を深めた戸井マリウス。 ABCカフェでこそ、初恋の青くさい燃え上がり加減が 全然感じられないことに不満を抱かせられましたが、 いつもの「女性といる戸井さんは3割増いい男」が、 今日は7割増ぐらい。剱持コゼとの相性はブラボー!
新妻さんが相手だと、「相手役との間で細やかに 感情表現を紡いでいきます」系の戸井さん演技が、 彼女の「感情は客に向けて発します」系の演技と どうにも全く噛み合ってない感じなんですよね。 ♪恵みの雨とか、戸井さんの演技が一方通行で寂しい。 それでも勿論、情の深さ優しさ全開マリウスの姿に、 つい惚れてしまって離れられなくなるエポの気持ちも 存分に理解させられ、涙しかけてしまったのですが、 剱持さんが相手だと、互いの良さが倍増という感じ。
最後の♪民衆の歌で、コゼをしっかり抱きしめる姿などは、 互いに心から大切にしあっている思いだけで泣けそうでした。 バルジャンから注がれた愛(今日はあまり感じなかったけど) を受け継いで生きていく若い2人が、すごく感じられて、 「そうなの!レミって、この、愛情の連鎖と広がりこそが 泣けるのよー!」と、数年ぶりにエンディングでウルウル。 滝パパ、戸井マリ、安達コゼがMyベストだったけれど、 たまコゼ相当いい感じ。後はパパの事も もう少し愛してくれ。
同じく きっちりレミゼだったのが駒テナ。 何故にこんなに安定してるんだか、文句なしパーフェクト。 テナルディエとしての生き方がはっきりしているから、 気のいい宿屋の親父でも死体を漁る奴でも、何をやっても その人生を見届ける者として、納得して観ていられる。 宿屋でも、客の一人として彼を見てしまっているから、 店の親父が客を楽しませようとするパフォーマンスで、 素直にそのまま、楽しませてもらっちゃえるんですね。
そして、すっかり そんなつもりで楽しんでいた私は、 通路際の席だったというのに、いきなり舞台から 飛び降りてきた駒テナのタイミングを計りかねて、 ハイタッチしてもらいそびれてしまいました・・・(泣) 飛び降りてくるタイミングなんて、前回のレミコンで 知ってたはずなのに、意外な行動に思えたんだもん・・・。 いや、席に着いた時点で目の前に階段がなかったから、 今日は降りてこないかもと思ったせいもあるけれど。 せっかく友人が席を替わってくれたのに一生の不覚。
最後に、もう1人の目当てだった岸アンジョ。 ひと言で言ってしまえば、「かわいかった」(笑) 一緒に行った岸ファン命名は「アライグマアンジョ」。 いやもう、そんな感じの、にぱ〜!笑顔がまぶしい、 なーんも思想なんて考えてない、戦隊ものレッドで。
♪「今が決断をする時だ。生きる権利、それとも そのままか。命の価値考えたか」辺りも嘘くせー! 誰に考えてもらった台詞?と訊いてあげたくなる感じ。 戸井マリウスが思慮深く誠実そうな青年なもんだから、 幕間に出た、アンジョとマリウス交換してみたら?案を 速攻で否定することができなかったぐらいだし。
声はいいんだけどねぇ。パーンと伸びる良い声で、 ヒーローらしくなら、悩む歌声も十分に演技できてるし。 でも、よほど賢そうなコンブフェールがいてくれないと、 ちゃんと革命を語っている気がちっともしないのが難。 嫌いじゃないけどね。嫌いじゃないよ。でもね、う〜ん(^^;
変な感想だということは分かっているけれど、 終わって最後、挨拶のために2人が立ち上がった時、 トゥイに感じたのと同じことを思いました。 つまり「今のって戸井さんじゃなかったんだ」って。 「そうか、戸井さんってホントはこういう人よね」って。 さっきまで椅子に座って手紙を読んでいた人は、 確かに「アンディ」って呼ばれていたし、戸井勝海の 人生じゃないことはどう考えても分かるんだけれど、 つい、目の前にいる人物本人の話なんだと信じて 話を観続けてしまうくらい、それぐらい、 舞台上にいる人が本当の人間でした。
作り物や演技のアンディじゃなくて、血肉のある人。 目の前にいる友達が話してるのを聞いているようで、 彼の、ある意味ひどい、矛盾もしているような言動が、 そのまま「彼」だとして理解されてきたものだから、 観終わって感じたのは、「あなたと数十年すごせて 本当に良かった。」という思いだけでした。 決して、メリッサに共感していたわけじゃないけれど。 一番近いのは、メリッサの母ぐらいの距離感かなぁ?
何しろ、あんまりリアルなので、 「アンディ」という人物の是非を語ったり、 演技について云々したりということができません。 ただあったのは本当に、誰か(もちろんアンディですが)と 共に、2時間で数十年過ごしてしまった感覚だけでした。 あまりのことに、終わってから出会った社長にも、 「良かったです」しか言えなくて、すごく残念。 これが、戸井さんがサイゴン終了後に書いていた、 今回のサイゴンで演技が変わりかけたということ? どういう意味を持っているのか分からないけれど、 何かすごいことが起きている気だけはしています。
| 2004年11月27日(土) |
『リンダリンダ』(KOKAMI@networkVol.6) |
<作・演出>鴻上尚史 <出演> ヒロシ:山本耕史、マサオ:松岡充、荒川:大高洋夫、 ミキ:馬渕英里何、大場:北村有起哉、アキコ:SILVAほか
<感想>(ラストまでネタバレ有り) 楽しむために行って、楽しんで帰ってきました。 「山本耕史かっこいいー!」「松岡、歌ってると万倍かっこいいー!」 「やっぱブルーハーツ好きー!」「大高さんもいいぞー!」って。
ブルーハーツって、こっぱずかしい言い方をすれば、 野郎どもの夢や青春の熱について語っちゃってる歌ですよね。 でもそれは、その真っただなかに居る若者の歌じゃなくて、 ちょっと過ぎてしまった人が振り返った時、一抹の寂しさや ほろ苦さとともに、最も良さを感じられるような歌だと思う。 だからこそ、「夢」に熱さを持ったことがない私のような人間も、 容易に共感し、好きでいることを許してもらえる気がしている。
その雰囲気が、山本耕史の、何でも器用に出来ちゃうが故の 微妙な醒め感に ものすごく合っていたような気がする。 『RENT』の時の、熱を持った仲間の1人でありつつも、 外から彼らの映像を撮る側であり、ナレーターでもあるという、 客観的立場であり続けるマークをほうふつとさせる彼の姿。 実際に、暗いステージの中で1人、落ちるスポットライトを浴びて ナレーションをする彼の姿に、とにかくハマったかもしれない。
バンド「ハラハラ時計」のボーカルでもあった自分の弟が、 J−POPデビューのために引き抜かれたことで、 「本物のロックって何だ?!」と、いきなりぶっちぎれてしまい、 無茶な干拓工事を行った堤防を破壊しようと提案するヒロシ。 学生運動に参加して抜けられず、人生30年を闘争に費やし、 今、何とかそれを終わらせたいと強く願っている荒川。
作り上げた爆弾は、機動隊に追い詰められる中、風船によって 運ばれ、遠い沖合いで爆破、証拠隠滅となってThe ENDで、 結局かなわない夢が、風船とともに消えるだけなのだけれど、 結果じゃなくて経過が問題なんだ、どれだけ走り続けられたか、 それが夢の価値なんだと思える辺りが、ブルーハーツらしい。 話としては、何もない。何が解決したわけでもないけれど、 勢いのままにガンガン歌いまくる舞台が「らしくて」良かった。
難を言えば、若干、ダレたソロがあったことは確か。 SILVAは、時代を感じさせる服装や演技の下手さもあいまって、 いかにも「ロッカーの長年つきあってる年上の彼女」っぽかった。 「某アイドル8年越しの彼女」として写真週刊誌に写っていた、 自分が若かった頃いけてた服装をまだ着ている「元アイドルの卵」 的ダサさが、逆に妙にリアルだっただけに、あまり共感できず、 彼女のソロは、少なくとも私にとっては、ちょっと辛いものだった。 同様に、「独りでイっちゃってる系外してるヤツ」大場のソロも、 面白いと思える時間よりはちょっと長かったかなという印象。 その辺りをもう少し削って短くしてくれても良かったかな。
あと、メインの、バンドがこれからどうなるかという話が、 ヒロシを中心に後の人物は巻き込まれ型だった上に、 巻き込まれた側の演技力が若干足りなめだったためか、 W主役だというのに、マサオ側の葛藤が、いまひとつ 感じられなかったのが残念だったかな・・・。 そのせいで、本来ならヒロシの彼女とどうなるか問題と、 マサオの人前で歌えないぞ問題ぐらいが並び立つはずが、 マサオ側が弱くなってバランス悪くなっていた気はした。 いっそマサオの話はカットしてもいいかもと思ったけれど、 保育園ミュージカルの場面は好きなので、勿体ないかな。
とにかく、山本・大高・松岡が良かった。 ブルーハーツに負けない力強さと 突っ走り感があった。 できればもっと観ながら動きたかったなー。座って観るにしても、 多少、指を動かすとかぐらいだけでもノリたくて、辛かった。 最後のアカペラ(だったよね?盛り上がりすぎて記憶あいまいだけど) での♪リンダリンダ合唱だけでも立ち上がって動けて楽しかったです。
テレビをつけっぱなしていたら 『あなたも挑戦!ことばゲーム』が始まった。 まだ8時。もっと深夜にやっていた気がしたけど 気のせいだったのか、好評につき移動したのか。 男女のチームに分かれて言葉に関するクイズで 得点を競い合う『連想ゲーム』形式の番組で、 男性チームのリーダーは筧さん。
もともと、筧さんの頭の良さや真面目さが とても発揮されている番組で好きなんだけど、 今日は一目で「エンジニアだ!」と思ってしまって。 まだサイゴン公演中に撮影したんだろうけれど、 おひげが立派なエンジニア顔。見た瞬間に思わず 「帰ってきてぇぇぇ」と思ってしまったのは、 立派にハマってるってことなのかもしれない(^^;
最後のゲームではテーマの「時代劇ヒーロー」が 苦手なのか、筧さん、冴えが消え気味だったけど、 結果は9連敗中だった男性チームの勝利! くす玉を割ったり泣きまねしたりではしゃぐ筧さんに、 逆に、サイゴン筧楽での泣きそうになりながらも 奥歯かみしめて我慢してる顔が思い出されたりして、 なんかいろんな意味で切なくなってきてました。 来週、おひげが消えてたら また寂しいかなぁ。 でも筧さん、次の舞台話聞こえないし、 TV観ないと会えないしなぁ・・・。
11/26お昼休みに変換ミスとかのみ手直ししました。 今更、「舞台」が「部隊」に変換されてたのは、 FE話をした直後に書いたからかなぁ・・・。
やっと少し余裕ができて、雑誌とか読み始めました。 コバヤシノートとかも一切読んだ事がないのです。 舞台観てる時は、観てるだけでいっぱいいっぱいだし。 買い損ねた雑誌とかもいっぱいあるんだろうなー。
今まだ発売中の雑誌の中で、 某キムが言っていたことで、今さらのように納得。 「ミス・サイゴンみたいな、ザ・エンターテイメント という舞台」。私は、彼女が作り上げたキムなら 途中で悩まず観られた理由が分かった気がした。
始まったばかりの時に彼女は「これは恋愛もの」的な 発言をしていて、作品の舞台となる戦争の部分ばかり 気になっていた当時の私にとっては、違和感があった。 でも、舞台となるものなどを気にしなければ、 本来の私にとっては単純にエンターテイメントとして 一度だけ観て楽しんだだけの方が良かった気も。
「♪キムの悪夢は、ライトが派手で きれいだから好き。 ♪アメリカンドリームは勿論、この舞台で一番好き。 真っ赤な人たちを背に、センターでトゥイが歌う場面とか、 死んでるトゥイに3人バラバラと駆け寄ってくる場面とか、 きれいだよねー。見とれちゃう」とかの私の感想なんて、 ほとんど新感線ノリみたいなものなんだし。
そのうち「いや、それだけじゃいけないぞ!」とか 思う日が来るかもしれないけど、今はそれだけで 「キム、可哀想だったよねー」と笑顔で語り、 「派手で楽しい舞台だったねー」でいいかなという気が。 今はもうこれ以上考えるの、しんどいんだもん。はあ。 という訳で、ちょっと書き逃げ感想。
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