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<時間>19時開演、1幕80分(休憩20分)2幕50分 <場所>東京グローブ座 I-25番 <出演> エムシー:錦織一清、サリー・ボウルズ:真矢みき クリフ・ブラッドショー:岡本健一 フロイライン・シュナイダー:今陽子 ヘル・シュルツ:上條恒彦 フロイライン・コスト:星奈優里 エルンスト・ルードヴィッヒ:新納慎也 キットカットボーイズ&ガールズ 天野裕子、堂ノ脇恭子、中村紗耶、初音ひかり、 華宮あいり、林希、長田典之、佐々木しんじゅ、西原純
手っ取り早く、一言で感想を書こうと思うと、 「つまんなかった」になっちゃうのかな? 全幕終わったらそこまでは思わなくなったけど、 とにかく、1幕の辛かった記憶が長すぎたから。 劇場に入った時の飾り付けられた雰囲気は良くて 期待してしまっただけに、最初のだれだれ感が辛い。 1幕はホント長かったなぁ。ストーリー知ってるだけに、 その内容と、舞台からかもし出されてくる、やたらと 健康的な雰囲気とが かみ合わなくて、観てて困ったし。 サービス精神旺盛に客を楽しませようとしてくれるMCに、 男っぽく かっこよくて、惚れちゃいそうなサリー。 う〜ん、なんか、ものすごく違う。
開演前にキットカットガールズ&ボーイズが客席を回り、 お酒のサービスとか、いろいろしてくれるんだけれど、 その時に「どこから来たの〜?」「渋谷」「え〜、ここ、 ベルリンだけど」って会話があったことを思い出しては、 どーこーがーベルリンだって?!と思う事、しばしば。 戦争の影もキャバレーっぽさも、どこにあるのやら。 新納くんの演技がダメダメだったのも大きいかも。 記憶の中では もうちょっとできる人なんだけどなぁ。 岡健との演技の相性が悪すぎってのがあるにしても ここまで本格的に大根と感じるのは、演出も悪いのか?
そんな感じなので、ナチスの怖さもどこへやら。 ♪菩提樹も、以前観ていなければ、きれいな曲だな〜と、 特に何も考えず流して聞いてしまっていただけだと思う。 実際、歌い終わった時も、いっぱいの拍手だったし。 演技がストーリーとかみ合わずに上っ面流れてるせいか 私も実感がわかなくて、つい、一緒に拍手しそうになった。 来日版での、あのゾッとする感覚を、一生懸命記憶から 引きずり出して、本来の「キャバレー」を考えるうちに、幕。
でも2幕になったら、割と楽しめました。幕開き、 愛想振りまいて踊るMCには再びガックリ来たけれど、 ゴリラとの曲での可愛さは、結構はまっていたし、 サリーが踊り歌う♪キャバレーに合わせて、 高いセリの上で小さく口ずさむ(口パクだけ?)姿は その たるんだ体型とあいまって、崩れ落ちる寸前の 世界を感じさせて、なかなか良い感じになっていたし、 最後にピンスポの中に残った時の哀しさもいい感じ。 幕間に連れと強く語ってしまったんだけど、ニッキMC、 踊ったり歌ったりせず、居るだけなら◎だったと思う。
結局のところ この演目に関しては、MCさえ良ければ 他はどうでも割と諦めがついてしまうところがあるので、 2幕まで観終えた時点では確かに、金返せではなかった。 クリフも、真矢サリーや新納エルンストと組み合わせると 恐ろしい違和感だったけど、単体では随分良かったし。
シュナイダー&シュルツは、この舞台ならこんな感じかな という感じの あっさりかげんだけど、きっちり演技。 コストも、あっさりめだなと感じたけれど、観終えてから 星奈さんと知って驚いた分、評価が上がってしまったかも。 ああいう役ができる人とは思わなかったな〜。 あとは、キットカットガールズに、すごい可愛い子がいて、 開演前に思わずチェックしてしまったのに、しゃべったら 声のイメージが違って思い切りショックを受けたとか、 そんな感じの舞台。こう並べると、そこまで悪くないかな。 でも、連れがいて、幕間にも終演後にも文句が言えて 良かったなぁと心から思ったのも本当です(苦笑)
来年の3〜5月。帝劇。 噂は相当前から聞いていたけれど、ようやく発表。 しか〜し、公式では「詳細は11/1に」なんだそうな。 何だ、その中途半端な発表はよぉ〜?と、思わず ガッデムポーズ取ろうとしてしまっていましたが、 某カード会社ページを確認して、喜びの声に。
綜馬ジャベ復活じゃありませんか!!!!
いや〜ん、嬉しいですぅぅ〜。 兄ジャベの存在感、岡ジャベの生き方の美しさ、 新ジャベーズにも それぞれ好きな点はあったけれど、 全員、ジャベールとしては弱いと感じてしまっていた。 対して綜馬ジャベは、何より一神教の世界に生きて見えて、 聞き惚れられればいいかと諦めかけてた♪スターズに、 BWで観た時と同じ意味を感じさせてくれた記憶がある。 問題はといえば、現時点での私の一押しバルジャン、 山口さんと合わないと感じるってことかなぁ・・・。 やっぱりMy正統派の滝パパと好相性だったんだけど。 一孝さん、別所さん、今井さん・・・。しばらく悩もう。
Yahooで、こんなニュース発見。 「近藤勇の法要記録を発見 介錯人が資金提供」 近藤勇を処刑した横倉喜三次という人が、その仕事の 賞金全額をつぎ込んで僧侶を呼んだりしてくれたらしい。 そのことを書いた手紙が見つかったというニュースだけど、 なんか・・・、嬉しいやね。愛されてたんだなぁと思うと。 だけど、「処刑人」だよね?「介錯人」なの?
というわけで。サッカーも終わったし寝ようっと。 日本代表、W杯1次予選突破おめでとう〜! ・・・と思ったら、いきなりテレビに歌穂さんが。 芸能生活30周年記念コンサートの宣伝とかしてるよ〜。 ミュージカルのタイトルが次々出てくるよ〜。 明日も仕事なのに寝られないよ〜(^^;
えっと。ご無沙汰しております。 今月頭までのお仕事ラッシュが終わったと思ったら、 そのまま引っ越し準備に突入しております。 引っ越しといっても、まだその前段階だったり。
たぶん荷物を梱包している余裕はないと思うので、 お任せパックでお願いしようと覚悟は決めたのですが、 例えばMDが、あっちに中身が1枚、こっちにケースが 2個という状態じゃ、お任せも受け付けてもらえないかと まずは昨日の見積もりまで、必死で部屋を整理してました。 が、それが半分も終わらない状態で迎えた引越し屋さん、 「こんなの全然きれいな方ですよ、大丈夫」と。 ホントか?!本当にそうなのか?!苦労するのは 君たちなんだぞ?!と言いたかったけれど こらえ、 とりあえず梱包のみお任せパック、お願いしました。 開梱や掃除まで加えると20万近く違うって言うんだもん。
で、昨日からは掃除よりもゴミ捨てモード。 広さが今の半分くらいの部屋になるんだから、 現時点で部屋から あふれ出しているものはもちろん、 その倍ぐらいの量は捨てていかなきゃ引っ越せない。 何を捨てるかは、さすがに自分で決めなきゃいけない。 それがもう、ものすごーーーく大変で。 衣類10袋とか、雑誌9束とか、簡単なものから 捨てているので、これからが大変。頑張りますが。
あと、とりあえず書き留めておきたいことをいくつか。 舞台とは、あまり関係ないことが多いかな。
1:慎吾!大河クランクアップおめでとー!(10日) 何人も駆け付けて、くす玉も割れて撮影終わり。 「すべてやめれば、この役もやめられる」とまで あの慎吾に思わせた大河も、涙涙で終わりました。 嬉しかったのは、副長:山本耕史くんのコメントかな。 「慎吾と会えて良かった」なんて言ってくれたらしい。 前々回、前回とボロ泣きさせられ、今週はちょっと 中休みしたけど、どんどん期待度上がってきてる大河、 今の時点で振り返っても、いい仕事だったと思うから、 全て終わった慎吾からすれば、どれほど感慨深いだろう。 人とのつながりも経験も、しっかり自分の身にして欲しい。 あ、でも、実際の身についた肉は、そろそろ落とそうね。 開放感や達成感から しばらくはガンガン飲むだろうけど、 今日のスマスマで見た水着姿は、さすがにヤバすぎた。 ピタ水着の上から はみ出す肉にはクラッときたよ。 ダイエット慎吾再び。一緒に頑張ろー。
2:映画「笑の大学」面白かった!(9日) パルコの試写会で見てきた。すごい良かった。 「この時勢に、笑うことを目的とする舞台なんて論外!」 という、大戦前日本の検閲官と、喜劇作家の1週間の話。 舞台版は観てないけど、観劇オタには こたえられない話かも。 最初のうち、ちょっとたるいと思ったけど、途中から 脚本家と演出家というか、作家と編集、みたいな感じの2人の 掛け合いが面白くてハメられて、ガンガン盛り上がってきた 6日目で、ガーンとショックを受けさせる辺り、うまい。 三谷さんの私情が入って書き込みすぎ?と感じる部分もあり 少し最後の方は長いかなと感じもしたけれど、また見たい。 始まったら、ちゃんとお金も払って見よう。
3:台風当たり年。(9日) 「笑の大学」見終えたら、家に帰れなくなっていた。 山手線から ほんの数駅なのに、帰る手段が全くないなんて。 まあ私の路線は20分ほど待ったら回復したし、連れは旦那が 車で途中まで迎えに来てくれたから良かったけれど、驚いた。 もっと驚いたのは、今朝 職場に、自宅で仕事してる人から 電話で「停電が復旧しないから、そちらで仕事したい」と。 彼は伊豆在住。一昨日の22号通過から、ずっと停電中らしい。 朝電話してきて、午後になってやっと来て、私が帰るとき まだやっていた。彼は帰れるんだろうか・・・不安。
4:ホンダ、鈴鹿3-4位おめでとー!(10日) つか、全然 見てないんですが、とりあえず。 台風で予選を決勝日の午前にという、初めて聞く事態に なっていることは聞いていたけれど、見る余裕もなくて、 今朝トーチュウを買って広げて、ビックリ喜んでました。 バトン君が3位、琢磨が4位。やっぱり少し悔しいかな。 最終戦は生放送だし、久々に見ようか気分になりかけ。
| 2004年10月02日(土) |
『ミス・サイゴン』(ソワレ) |
まずは、イチローおめでとう! 年間259安打が、どれくらいすごいかは実感ないけれど、 「84年間破られなかった記録」と言われると、にわかに感動。 そりゃ本当に、「ものすごーーい」記録だわ。 だって、今の平均寿命を生きてたって、既に生まれる前から 記録があって、死ぬまで破られない人がいるくらいよね? 本当に、歴史を作る人っているんだなぁ・・・。
そんな訳で。 今日も今日とて相変わらず仕事している かずきですが、 久方ぶりに劇場にも行ってまいりました。なんとか遅れずに。 明日も仕事なので、なるべくサクッと感想書いておきます。 多分 推敲している余裕はないので、その点ご容赦下さい。
『ミス・サイゴン』(ソワレ)
<出演>市村正親、笹本玲奈、井上芳雄、石井一孝、 高橋由美子、泉見洋平、杵鞭麻衣、足立和優(タム) <指揮>若林裕治、<アンサンブル>つ組 <座席>帝国劇場、E-34番
一番の感想は、「さすが市村正親!」。 実はサイゴン6回目にして市村エンジニア3回目なのですが、 観るたび役が染み込んでエンジニア度が上がっていく気がする。 「どんなエンジニアか」とか、頭で考えようとしても無理で、 これが市村エンジニアなんだと納得してしまう感じ。 こういう感想は、読み返した時に記憶を取り戻す材料として 何の役にも立たないので本当は書きたくないのですが、 見ている時点で既に、言語化を放棄していたから仕方がない。 ただ、ものすごい存在感でした。特に♪「アメリカンドリーム」では、 彼しか感じられないほど全身で感覚が同化しているところに、 あまりに縦横無尽に動き回るので、酔いそうだったくらい(苦笑)
笹本キムと井上クリス。この2人は個々では気に入っていて 組み合わせるとどうかなぁと疑問を感じていたところ、見事に すれ違って、一度も幸せな恋愛カップルにならないのが良かった。 「この娘を守れば、アメリカンとしての正義は守れる」と思い込んだ クリスと、「私のために命懸けてくれる王子だ」と思い込んだキム。 最初から最後まで救いのない話になるけれど、私にとっては 好きじゃなくても理解しやすい作りの『ミス・サイゴン』。
だけど、作りが良くたって役者がなぁ・・・。 今日は2人とも、慣れで流してしまっている印象を受けました。 動きも歌も荒い。なんか、段取りを踏んでいるだけのような。 特に笹本キムは、短い台詞や歌詞を流して言うから聞き取り難い。 ソロを聴いた感じでは声をつぶしているわけではないでしょうに、 言葉を大切にしないで投げ出す感じに聞こえるのは、何故? ♪「世界が終わる夜のように」も、こんなに長く感じたのは初めて。 この場面、勘違いであっても互いは幸せなはずじゃないの? なんだかなぁ。
泉見トゥイにも2人に近い荒さを感じたので、正直1幕は、 ドリームランド以降は♪「生き延びたけりゃ」まで辛かったです。 石井ジョンもドリームランドでは派手な遊びっぷりに驚いたけど ♪「電話」では緊張感がいまひとつで上官らしくなかったし、 観る側は、ひたすらエンジニアの登場ばかりを待つ状態。 トゥイが殺される場面ですら、「今日はアンサンブルの ユニゾンがいいなぁ」なんて方に意識を割かれてたくらいで。
それが、2幕になって面白くなったのは石井ジョン。 「3年の間に何があった、お前?!」ってほど、人格変化。 あの女好きの遊び人が、できることならベトナム中の ブイドイを自分の養子にしかねないくらいの人物に変身。 ただ一孝さんの強いところは、そこまで変化しておきながら 「きっとジョンにも3年で いろいろあったんだろう」と、妙に 納得させてしまうところ。別人に見えないのは何でだろう?
このジョンと高橋エレン、井上クリスの組み合わせは○かも。 いや、高橋エレンはもともと好きで♪「今 彼女に会った」は 毎回ぼろ泣きしているのですが、特に今日は良かったと思う。 エレンが「本気で」、クリスがキムを愛していたんじゃないかと 疑っているから、クリスも思い出したくない過去を彼女に告げる。 その「今とは違うんだ」を理解したからこそ、エレンは許す。 クリスは今のキムと会っていないから、その結論が うまくいくことを信じられる。エレンは信じたいから信じられる。 ジョンだけは、それが「馬鹿げたこと」なことが分かっている。
最初から恋すらしていない、 うまくいくはずのないキムとクリスと、 振り回されたエンジニア、トゥイ、エレンの話。このエレンだと多分、 キムを自殺に追いやった自分を責めて責めて、でも「タムを 連れて行って」と言われて流されるがままにOKしたクリスに もう一度信頼を持つことはできず、タムを連れて離婚するだろう。 そんな、誰にとっても救いのない話の最後に、それでも、 ジョンが相談相手になってくれるだろうから、エレンとタムは それなりに幸せに暮らせるかもしれないと思えたのが救いだった。 「自分にたまたま子供がいなかったから言えるだけでしょ?」 と思わず言いたくなるような偽善さが全く感じられないのは、 本当に稀有なジョンだと思う。でも、どうしても後味の悪い、 舞台の最後に彼がいたことで、少なくとも私は少し救われた。 それが『ミス・サイゴン』として正しいのかは分からないけれど。
| 2004年09月29日(水) |
日記は、もうちょっとお休みします。 |
誕生日をはさんで連続出勤中です。 今週末日曜日は休めるはずだったのに、 たいへん遠因ながら台風21号のせいで出勤に。 来週はどこかで休めるかなあ?19日連続は嫌ぁ。 そろそろ職場中、体調にガタが来はじめていて、 冷えピタとか、逆にカイロとかが大活躍。 ちなみに私はカイロ派。職場に体温計はあるけど、 測ると休みたくなるからと使用厳禁だったり。
つか、もうちゃんと休みが取れる予定だったから、 土曜日はソワレのサイゴン持ってるんですが。 久々の井上クリス、初の一孝ジョン、杵鞭ジジも初。 西野さんのいる「つ」組で前方席なのも この日だけ。 今さら売りに出す気も時間も、全くなし。 どうかどうか、間に合う時間に早退できて、 そして、寝ないで最後まで観られますように(苦笑)
とりあえず今日も、日付が変わる前に寝ます。 台風は関東は避けていくため、電車が止まったりなど、 「直接的に」私に影響することはなさそうな感じ。 ニュースを見ていると それだけでも本当に有難いけれど、 遠因としては、まだまだ影響されまくりそうな感じで、 再上陸までしたんなら早く弱まれよ、早くどっか行けよと、 ひたすら祈っています。今やっと、福井上空か。 福井のWさん、大丈夫よね〜?
そういえば、昼休みに見たニュースには、博多座前で 豪雨の中カサがひっくり返ってビショビショの人って 映像があったけど、もうすぐ開幕のエリザ組は大丈夫? しかしこういう時に劇場前が映るなんて、やっぱり、 ちょっと羨ましい街だ、博多。<すごく違う。
| 2004年09月24日(金) |
坂健inプルミエール |
WOWOWのプルミエール、久しぶりに見ました。 なんか、金曜の18時って忘れちゃうんですよね。 ただでさえ曜日の感覚もないしテレビも普段見ないしで、 出先や会社で気付くと、土曜の再放送も終わってたり。 それが、たまたま木曜日に『浪人街』を見たおかげで、 ああ明日、仕事に行く前に予約かけなくちゃと思って。 そうしたら、すごいラッキーが転がっていて。
私にとってのラッキー、それは坂健ジョン。 8月に始まるなり「このアホっぽい単純さがジョンだ!」と ひと目で納得、ものすごく分かりやすいアメリカンさを、 愛してやまなかった彼のジョン。彼のクリスに関しては、 初めて演じた回しか観ていないので評価が不公平かも しれないけれど、私にとって彼は絶対にジョンの方が適任。 「なんで、クリスなんかのために辞めちゃったのぉぉ」と、 勝手な言い草で泣いていたくらい。それがTVで観られて。
いや、ほんの数分なんですけど。でも相手役が、 彼と同じく簡単明瞭分かりやすい井上クリスだったし、 その数分で ぱあっと、私の『ミス・サイゴン』が広がった感じ。 9/5ソワレで、石井クリスと高橋エレンの作り出すサイゴンも、 多分理解して、しっかり感動できたと思いました。でも所詮、 この作品にはまってなくて、そうそうリピートする気もなく、 (既に5回観てますが)語る肝も見つけられない私には、 坂健ジョン&井上クリスの湿り気のない単純明快さこそが 作品としての救いでもあるようで。
観るたびに「これ、坂健もやってくれないかな・・・」と 思っていたドラゴンダンサーが、彼の姿で観られたのも収穫。 12年前、それでオーディションを受けて落ちていたなんて、 ちょっと豆知識的な話も聞けて面白かったし、あの衣装で 踊る坂健は、やっぱりとても似合っていて嬉しかったし。
彼に関しては、別にファンであるつもりはサラサラない。 「悩み」の演技に関しては ちっともできていない人だと思う。 でも、『砂の戦士たち』で、自分の病気を人に感染さないため、 ほとんど死ぬためのような病院に行くことをストンと決めた姿は 悩みを突き抜けたような明るさで逆に観ていてすごく泣けたし、 「自分の行動を疑う」ことを知らないアメリカンの正義感としても 見事に機能していたと思う。ハマると、ものすごく好きな人。 とにかく見事な声を持っていることだけは確かなんだから、 長所を生かした役を演じてくれることを期待してしまいます。
| 2004年09月23日(木) |
『浪人街』(WOWOW放映分) |
すごい前評判高かった舞台ですよね。 豪華キャストに、衣装:ワダエミ、音楽:坂本龍一。 そんなふうに言われて少し惹かれはしたけれど、 なんか後一歩やる気にならなくて観なかった舞台。 結果、評判もあまり良くなかったし観なくて納得してたけど、 せっかくWOWOWで放映してくれるなら、ちょうど 唐沢さんなモードに入っているしと、観てみました。
<脚本>マキノノゾミ、<演出>山田和也 <出演> お新(居酒屋「いろは」看板、巾着切り):松たか子 新牧源内(お新のヒモ、元剣術指南役):唐沢寿明 母衣権兵衛(お新に片思い中の浪人):伊原剛志 赤牛弥五右衛門(酒と喧嘩好きの浪人):中村獅童
藤兵衛(「いろは」主人、お新の育て親):田山涼成 佐吉(「いろは」使用人):木下政治 おぶん(佐吉の恋人、孫左衛門の妹):荻野恵理 土居孫左衛門(国広を売り飛ばした浪人):奥田達士
小幡伝太夫(徳川直参旗本):升毅 小幡七郎右衛門(伝太夫の弟):鈴木一真 近江屋幸兵衛(悪徳商人):花王おさむ
千鶴(源内と同郷で、夫の仇と狙う):田中美里 有村一馬(千鶴の義弟):成宮寛貴
他、アンサンブル40名弱(だったと思います)
やっぱり¥12,500で観なくて良かったと思った。 原作は多分、すっごくマキノノゾミ好みなんだと思う。 無頼の浪人たちが それぞれの思いでかっこよく生きてる。 女に巾着切りさせた金で女遊びしてまわってる源内や、 真剣に生き方考えちゃって、清河八郎(!)らとともに京に 上ろうとか考えては赤牛につまんない奴扱いされる母衣。 酒と喧嘩だけで人生やってて、マジで源内と戦えそうだと 思ったら、嘘ついてお新を捉えさせることも抵抗ない赤牛。
本当は彼らがガーーッと盛り上げて、敵役のさすがの 悪人っぷりも鏡のように映えて、主役のどうしようもない その日暮らしの浪人連中にベタ惚れして貢いだり 仇のはずが惚れちゃったりする女たちが彩りを添え、 旗本様は生活に倦んでいて、夜鷹を斬って回るわ、 生活のために先祖伝来の刀を売ってしまい、それを 取り戻して宮仕えするため人殺しする武士とかがいて、 時代の雰囲気を見せたりするような話なんだと思う。 きっと本来は、超エンターテイメントな新感線ノリな話。 それなら私だって見てみたいなぁと思うのですが。
それぞれのキャラがね、どうも薄いんですよ。 舞台化するに当たって、群像劇っぽいところを切り捨て、 松&唐沢の話に焦点を合わせようとしたんだろうけど、 その2人がまた、恋愛にちっとも向かない演技なのも辛い。 松さんは『おはつ』で、恋愛話もすごいかもと思ったけれど、 やはりこの人は、自分に指向性のあるキャラが強いようで、 「相手がどんなであっても惚れてる」という色気はない感じ。
ただ最後の方で、数百人の男が待ち構えている状況で、 「それでも勝てる男でなきゃ、お新が惚れるものか!」 みたいな台詞を吐いて、ちょっとビックリした。もしも 最初からそういうキャラなのなら、松たか子で納得する。 でもそうは見えなかったんだよね〜。どうもボケてた。 唐沢の方にも、そこまで惚れさせるような ぞくぞくする 強さが感じられなかったってのも敗因なんだろうけど。
良かったなと思ったのは、母衣と2幕の赤牛。 伊原さんは本当に殺陣が上手いし背も高い分迫力もあり。 生真面目すぎる青年役も、かわいげになるのは得だよな。 獅童は、1幕は暴走っぷりと、素っ頓狂な声の出し方が うざったかったんだけど、2幕で1升酒を一緒に飲むうちに 七郎右衛門に気に入られ、食客(だっけ?)扱いとなり、 お新で源内を誘き出す作戦を思いついた辺りからがいい。 何度も喧嘩を売ってはスルスル逃げられてきた強い男と、 マジで喧嘩できるかもしれない喜びにいきなり輝く赤牛。 でも、源内が大勢と戦ってボロボロになってるとこ見てたら、 いとも簡単に寝返って、彼らが逃げる しんがりを申し出て、 山のような敵と楽しんで戦って、死んでっちゃうのよね〜。 一番この作品らしい、おいしいとこどりのかっこ良さかも。
多分その、源内から母衣、赤牛へと続く、 むやみやたらと血しぶき水しぶき浴びる長い長い殺陣が、 一番の見せ場だったんだろうし、生で間近で観ていれば、 かっこいい豪華俳優たちが きれいな服着て決め台詞はいて、 殺陣やってれば、それだけで満足して帰れるのかもとも思う。 でも少なくともテレビで観ていた私には、それだけじゃ カバーしきれないほど、脚本が不出来だと感じられた。 勿体ないなぁ、これだけのキャストや原作、金かかった衣装、 40人近いアンサンブル。もっとずっと面白くできたろうに。 マキノノゾミ作品にいつも思う「発想はいいのにねぇ」で 終わってしまった作品だという感じでした。
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