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| 2010年03月07日(日) |
「ニューヨーク、アイラブユー」 |
ニューヨークを舞台にした複数監督によるオムニバスということで、「パリ・ジュテーム」のニューヨーク版みたいなものかなー…と思っていたらプロデューサーが同じなんですね。なるほど。世界各国から総勢11名の監督が集結、日本からは岩井俊二が参加してます。あとナタリー・ポートマンが初監督ですよ(彼女は別の監督のお話に出演もしています)。 チャイナタウン、ソーホー、セントラルパーク…など、各話マンハッタンの主要エリアをモチーフにしているところは「パリ・ジュテーム」と同じ。ですが今回は全体が途切れることなく一連の流れとして繋がっていて、オムニバスというより群像劇といった趣です。それと監督やキャストが多国籍な所為か、マンハッタンが舞台なのに受ける印象はあまりアメリカアメリカしていない(笑)。でも、ニューヨークってほんとはこういうところなんだろうな。世界中から人が集まってくる、他民族で多国籍で混沌とした大都会。
パンフによると、監督達には事前に ・視覚的にニューヨークと特定できること ・広い意味での愛の出会いが描かれていること ・ストーリーの終わりや始まりに「徐々に暗転」を用いないこと などの脚本に関するルールが言い渡されたそうです。うん、確かにどれも守られていた。そしてどのお話も個性的でおもしろかった。オーランド・ブルーム&クリスティーナ・リッチの岩井監督ストーリーなんかはやっぱり日本人好みのお話じゃないかな?私は結構好き。部屋にデスノートのLポスターが貼ってあったりして芸が細かい(笑)。イーサン・ホークが一生懸命マギーQをナンパする話も良かった。ていうかイーサン・ホークを久々に見たよ!それとブレット・ラトナー監督やっぱり好きだわー。内容はともかく(笑)この人特有の爽快感というのかな、テンポの良さと勢いが好き。ヘイデン・クリステンセンvs.アンディ・ガルシア対決も良かったし、余命わずかな画家と中国人女性の話も切なかった。濃密な一夜を共にした男女が翌日バーで再会するお話は、内容的にはあまり好きではないんだけど、でもグリニッジ・ヴィレッジというエリアの雰囲気とはものすごく一致する。そういう意味ではアリだと思う。
そして私が一番好きなのは、5番街のホテルに投宿する元オペラ歌手と障害のある若いホテルマンのお話。他がわりと現実的というか世俗的というか生々しい(笑)題材を扱っている中で、この一編だけがどこか浮世離れしていて、幻想的で、少し歪んだような美しさと不思議な余韻がある。…と思ったらこれ、故アンソニー・ミンゲラ監督の脚本なのだそうです。映画の終わりにIn Memory of〜のクレジットが突然出てきてびっくりしつつも嬉しかった。そしてなんだかとっても納得だった。5番街の高級ホテル、しかし喧噪からは離れた、空に近い高所の一室、肉体に障害を持つ青年、ウエディングドレス姿の美しい老女、はためくカーテン、画面いっぱいのクリームホワイト、小さなスミレの紫色、滴る鮮血、「寒くないですか?よく耐えられますね」――。私はミンゲラ監督って、映画における象徴詩人のような人、基本ロマンチストで文学青年みたいな人だったと思ってるんだけど、確かにこの一編には彼の美学が詰め込まれていた気がします。脚本と遺志を引き継いで見事に映像化してくれたシェーカル・カプール監督(「サハラに舞う羽根」や「エリザベス:ゴールデン・エイジ」の監督です)に拍手。ホテルマンの青年役は今をときめくシャイア・ラブーフ君が演じているのですが、彼もすごく良かった。元歌姫を演じたジュリー・クリスティも静謐に美しかったです。
****** ニューヨーク、アイラブユー 【NEW YORK, I LOVE YOU】
2008年 アメリカ・フランス / 日本公開 2010年 監督:チアン・ウェン、ミーラー・ナーイル、岩井俊二、イヴァン・アタル、 ブレット・ラトナー、アレン・ヒューズ、シェカール・カプール、ナタリー・ポートマン、 ファティ・アキン、ジョシュア・マーストン、ランディ・バルスマイヤー 出演:ヘイデン・クリステンセンとかアンディ・ガルシアとかクリス・クーパーとかロビン・ライト・ペンとか…多すぎて書ききれない…!(笑) (劇場鑑賞)
| 2010年01月12日(火) |
「アフロサムライ:レザレクション」 |
アニメです。「アフロサムライ」の続編。作ったのは日本のチーム(GONZO)だけどセリフは全編英語。サミュエル・L・ジャクソンが製作と主演をやっており、今回はキャストにルーシー・リューやマーク・ハミルなんかも加わってなかなか豪華な顔ぶれ。つかマーク・ハミルて(笑)。どういう繋がり?やっぱスターウォーズ?
前作で父の復讐を果たした主人公アフロの前にかつての兄弟子とその妹が現れて、「一番」のハチマキを奪い取ったうえアフロの父の墓を荒らしていく。この世界では最強の者が「一番」のハチマキを所有し、その「一番」に戦いを挑むことができるのは「二番」のハチマキを持つ者のみと決まっているので、アフロは「一番」を倒すべくまずは「二番」のハチマキを求めて再び立ち上がる…という感じのお話です。相変わらずエログロ描写は健在で、アニメとはいえ正月早々大量の血を見ましたよ…(笑)。アフロも健全なヒーローではなく、自分の目的のために容赦なく「二番」を殺したりと比較的ダークな存在なので、人によっては後味が悪いと感じるかもしれない。復讐が復讐を呼ぶ救いのない話だし。でも私はこういうの嫌いじゃないので楽しめました。敵がクマのかぶりものでハーレー乗ってたり(フロントに交通安全の正月飾りをつけてるという芸の細かさ)、ねぶたを思わせる祭りのBGMにラップがガンガン流れてたり、そういうセンスも好き(笑)。ハリウッドが描く勘違いニッポンではないちゃんとした日本(そりゃ日本の作品だから当たり前だが)を舞台に、主役が黒人でセリフも英語そして音楽はブラックでファンキー!っていうのはビジュアル的に結構新鮮だと思います。 あと、今回「二番」のハチマキを持ってた長髪の剣士がすげー色男で超私好みでした。あんないい男を使い捨てるとは勿体ない!実に勿体ない!!!次も出てくればいいのに…(それは無理)
舞台挨拶つきの上映を見たのですが、この映画は通常のアニメと違って先に向こうで音声(セリフ)を録り、それに合わせて絵を作ったのだそうです。サミュエル・L・ジャクソンがアドリブ多くて大変で…と監督がしんみり語っておりました(笑)。というか、アフロサムライのことはその程度であとはほとんど「バジリスク」の話ばかりだったのが笑えました(笑)。製作が同じチームなんですよね。今度ブルーレイになるそうですよ。 それと冒頭ナレーション(※日本語)で特別出演している杉田くんがアフロのかつらをかぶって登場し(笑)、黄色い声援を浴びつつ笑いをとっておりました…いやほんと面白いわ彼。楽しかったです!
****** アフロサムライ:レザレクション 【AFRO SAMURAI: RESURRECTION】
2009年 日本・アメリカ 監督:木崎文智 声の出演:サミュエル・L・ジャクソン、ルーシー・リュー、マーク・ハミル (劇場鑑賞)
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