■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2008年07月02日(水) 「イースタン・プロミス」

いやもう面白かったですよkaiさん!と真似して私信から始めてしまいますが(笑)、そうそうこれがクローネンバーグの新作だって全然気づいてなかったの私…(よくよく考えたら(考えなくても)ヴィゴがアカデミー賞でノミネートされてた作品ですねこれ)。公開してるうちに観に行けてよかった。

ロンドンの病院に勤務するごく普通の助産婦と、裏社会を仕切るロシアン・マフィアに所属する運転手の物語。人間ドラマ的な色合いが濃く、クローネンバーグにしてはまっとうな映画だなあという印象を受けました。なんていうか、変態っぽさがあんまりないのよ(笑)。もちろんエログロもバイオレンスも健在なんだけどそれらは物語の中で自然な流れとして出てくるのでいちおう納得できるというか。昔のクローネンバーグ特有のわけわかんない感はあまりない。ただし描写はきちんとクローネンバーグクオリティ。産まれたばかりの血まみれの赤ん坊へその緒を切ったり、床屋で喉を切り裂いたり死体の指をパッチンパッチン処理したり、あとは山場の全裸de格闘シーン(銃とか使わずナイフの乱闘なんだよ。見てて痛いの何の)等々、そのあたりの容赦のなさは実にクローネンバーグらしくて満足でした。鬱々とした雰囲気も申し分ないし、何か得体の知れない緊張感が初めから終わりまで途切れず漂っているのもいい。派手なアクションとかがあるわけでもないのに終始目が離せない感じで、すごく見応えありました。完成度の高い大人向け作品だと思います。決して気持ちのいい話ではないけども。(まあクローネンバーグに気持ちよさを求める人はいないよね多分…笑)

そして主演のヴィゴ様がめちゃくちゃかっこよかったです!これは参った。アカデミーノミネートも納得の存在感だよ!クールで渋くて、とにかくセクシー。華やかなカッコ良さではなく、視線や表情や背中で語る感じがたまらない。ハードボイルド。マジしびれる。ナオミ・ワッツを車で送るシーンがあるんですけど、彼女が車を降りるとき「いくら?運転手なんでしょ?ちゃんと払うわ」と聞くと、フッと振り向いて「クリスマスプレゼントだ」って微笑する、そこが超絶セクシーでもう…っ!!!腰が砕けました。あと終盤の、錯乱したヴァンサン・カッセルをなだめるシーンもたまらなかった。あんなふうに囁かれたら誰だってイチコロだと思う…!注目のサウナ乱闘シーンもまた別の意味ですごいです。ものすごい体当たり演技で、色々目のやり場に困ります(笑)。目を逸らさずしっかり見ましたけど。色々。
一方でヴァンサン・カッセルのダメ男っぷりも最高だったなー。不安定で屈折した感情を見事に表現してた。ヴィゴに自分の目の前で女を抱けと命じながらそれを見てものすごく複雑な、ほとんど泣きそうな顔をする、あのシーンは特に印象的だった。上手い。
ナオミ・ワッツも良かったし、マフィアのボスの人も良かった。ほんとみんな良かった。みんな無駄のない的確な演技で全体のバランスがすごくいい。

それにしてもkaiさんの仰るように、クローネンバーグの撮りたい顔の好みってわかりやすいですね〜確かに(笑)。「爬虫類両生類顔」に超納得(ヴィゴに加えてジェレミー・アイアンズとかジェフ・ゴールドブラムとか?笑)。そんで基本的にはみんないい男だと思う。しかも役者としてちょっとクセのあるいい男。こう、演技のためなら何でもやっちゃう系。だってヴィゴにレイフにジュードでしょー、さらに遡ればジェームス・スペイダーにジュリアン・サンズ、クリストファー・ウォーケン…あああ私の好みと一致しすぎる!語り合いたいです監督…
ていうかレイフにそんないきさつがあったんだ。「スパイダー」面白かったのにね!(笑) 面白くて私あんなに何回も観に行ったのに…!いつかまたぜひレイフ主演作を撮ってほしいですー!




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イースタン・プロミス
【EASTERN PROMISES】

2007年 イギリス・カナダ / 日本公開 2008年
監督:デヴィッド・クローネンバーグ
出演:ヴィゴ・モーテンセン、ナオミ・ワッツ、ヴァンサン・カッセル
(劇場鑑賞)



2008年03月13日(木) 「バンテージ・ポイント」

舞台はスペイン、白昼堂々群衆の目の前で起きたアメリカ大統領狙撃事件。を、視点を変えて何度も描くというちょっと変わった構成のサスペンスアクションです。いやもう何回繰り返すのかと!(笑) このまま延々11:59:58に戻され続けるのかと不安になりましたが中盤以降は普通に話が進むので一安心です。いっそ戻され続けたまま事件解決でも面白かったかもしれないけど(笑)。

とにかく展開がスピーディで間延びしないのがよかった。前半は登場人物それぞれの視点をリプレイすることで話が進み、それはつまり見ている我々にとっては同じ20分間の出来事を何度も何度も繰り返すことになるのですが、一人の視点が終わって次の人に移ると新たな事実がわかったり人物同士の繋がりが見えてきたりするので同じ20分間でも飽きることがありません。この引っ張り具合というのかな、新情報を少しずつじりじりと小出しにするやり方はずるいけど上手いと思った(笑)。目が離せないもん。
途中でデニス・クエイド演ずるシークレットサービスの視点に落ち着いてからは、いわゆる普通のアクション映画という感じ。特にカーチェイスにチカラ入ってた。全体で90分という短い映画なので、普通のアクションぽくなってからもサクサク進んで一気に終わる、その潔さが個人的には良かったです。

ただストーリーそのものはどんでん返し系というか、思いっきりご都合展開ですが(笑)。え、そんなタイミング良く?!そんな上手くいくかよ!と随時ツッコミ入れつつ楽しませていただきました。
あと人間ドラマ的な部分は極力抑えられてる印象。たとえば犯人グループの背景や思惑にはほとんど触れられてないし、本当に事件だけを、起こったことだけを写実的に描いてる。そんな中で光ってたのはフォレスト・ウィテカーかなー?単なる一観光客なのに最後までおいしい役回りで印象深い。さすがオスカー俳優。どうでもいいけどフォレスト・ウィテカーって笑福亭鶴瓶に似てるよね。笑うと特に、こう、タレ目の感じが…。(ほんとどうでもいい話だな)

それとデニス・クエイドの不死身っぷりがすごかったです。病み上がりという設定なのにあんなにタフでいいんでしょうか。ジャック・バウアーもびっくりだよ!びっくりといえばアメリカ大統領にまつわる秘密もすごかった。だってそんな、レーガン以降ずっとですか…!(笑) ヒラリーさんもオバマさんも今から早めに見つけておかないと!いや見つけるっていうより、作るのかしら?(怖!)




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バンテージ・ポイント 【VANTAGE POINT】

2008年 アメリカ / 日本公開 2008年
監督:ピート・トラヴィス
出演:デニス・クエイド、マシュー・フォックス、シガーニー・ウィーヴァー、
フォレスト・ウィッテカー、ウィリアム・ハート、エドゥアルド・ノリエガ
(劇場鑑賞)




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