■映画の感想です。映画館で観たもの中心。普通にネタバレしてるのでお気をつけください。
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2004年03月02日(火) 「ドッグヴィル」

 ※ネタバレ全開。未見の方は読んじゃダメですよ!! 







だだっ広い屋内、床に線を引いただけ。登場人物はみな身振りだけでドアを開け、あたかもそこに壁があるように、村があるように振る舞いながら演技する三時間。

よくもまぁこんな映画を思いついたなー。感心するよ…というかほとんど降参。気分のいい話じゃないし好きか嫌いか問われたら決して好きとは言えないけれども、この独創的なアイデア+完成度は評価しないわけにはいかないです。すっかり引き込まれて三時間があっという間だった。


閉ざされた共同体に余所者が単独で接触した時のひとつのモデル、エゴを増長させ次第にエスカレートしてゆく集団心理がまず見どころで、簡素を極めたこの舞台装置に加えて、章立ての構成やナレーションを用いることにより寓話的な演出に成功しています。絵本を読んでるような、お伽噺を聞かされてるような効果。まあ、お伽噺っつうか、グリム兄弟もビックリの残酷童話ですが(笑)。
それでこの独特の構成だけでも十分見応えある出来映えなんだけど、というか、私は途中までああこういう映画なのねーとわかったつもりで見くびっていたんだけど、実は終盤、話の流れにもうひとひねりあるところが面白い。一体エゴとは何なのか。ドッグヴィルの村人達と来訪者グレースと、どちらが傲慢だったのか、あるいは両方か。これね、公式サイトの著名人コメント見ると「最後はスカッとしました!」などと言ってる方がずいぶんいらっしゃいますが、ラストの復讐で気が晴れた〜とか思った人は要注意ですよ(笑)。それじゃ監督の思うつぼ。独りよがりな自己犠牲の果てに涙を流して村に制裁を与えたグレースと、仕方がないんだ本当はやりたくないんだと言いながら荷台で彼女をレイプしたドライバーにそれほど違いがありますか? 人を赦せる、導くことができるという思い上がりもまた傲慢の一つの型である、グレースパパが指摘していたのはその点です。「権力を持つものはそれを行使する義務がある」と終盤何度か繰り返されますが、所詮それは優位に立つ側の理屈でしかない。…や、もちろん、だからといって私は村人達の非道ぶりを擁護してるわけじゃなくて、つまり結局、答えはない。このお話には答えも教訓もないんです。

で、このグレースというキャラクターを今を時めくハリウッド女優に演じさせた、そこを深読みすると痛烈なアメリカ批判ということになるのかな。アメリカ三部作の第一部だそうですね。ただ私個人的には、特定の国家の暗喩というよりは、もう少し普遍的な印象を受けたなあー。ちょっとカフカとか安部公房とかを読んだときみたいな感じ。

しかしトリアー監督って人は筋金入りの鬼畜ですね。ニコール・キッドマンが細い首にごっつい鎖を巻かれて重りを引きながらヨロヨロ歩く、見世物めいたあの姿を見た時に、こんな屈辱を絵に描いたような図をよく撮れたもんだと心底感服いたしました(ほめてます)。
そんなニコール・キッドマンは本作といい「めぐりあう時間たち」といい「ムーランルージュ」といい、トムと別れてから(笑)ほんと私好みの作品が続くなあー。今度の「コールドマウンテン」も楽しみです。

あ、あと、「ソラリス」とか「セクレタリー」で見かけたジェレミー・デイヴィス君が出ていたよ。やっぱりクネクネしていたよ(笑)。芸風なのか?




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ドッグヴィル 【DOGVILLE】

2003年 デンマーク / 日本公開 2004年
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー、クロエ・セヴィニー、
パトリシア・クラークソン、ステラン・スカルスガルド、ローレン・バコール
(劇場鑑賞)



2004年02月29日(日) 「ゲッタウェイ」('94)

なにゆえ唐突に懐かしい作品を引っ張り出してきたのかというと、アレック・ボールドウィンアカデミー賞助演男優賞ノミネート記念です!


というのは(もちろん)嘘で、


アレックボールドウィンアレックボールドウィンと書きまくってたらどうしても見直したくなって思わずレンタルしてきちゃったんだよ〜自分の発言に自分で暗示にかかったりして馬っ鹿じゃないでしょうか私! 本館の日記をご覧下さってる方にはもうわかったよいいかげんしつこいよその話!とか言われそうですけど、今回は純粋に映画の感想(のつもり)なので許して下さいすいません。

公開当時たぶん観たはずなのに内容がぜんぜん記憶に残ってなくて今回ほとんど初見のように観直してみたわけですが、これが意外と悪くなかったというか、私こういう甘くてわかりやすいの大好きですよ。ラブラブ盗賊夫婦→夫が服役→夫釈放のためボスに身を売る妻→それを知って夫激怒→でもあなたのためにしたことなのよ!→妻思わずボスを殺害→とりあえず逃げるぞ!→どさくさで仲直り→前より一層ラブラブ→このまま二人でどこまでも!という、早い話が大人のバカップル逃避行話。主演の二人も息があってて(夫婦だったし当たり前か)良いのですが、この映画何と言っても味があるのは脇役陣でしょう。ジェームズ・ウッズやマイケル・マドセン(この二人が出てたことは何となく憶えてた)の嫌な奴っぷりはさすがだし、あと今回初めて気づいたんだけど、ジェニファー・ティリーとかフィリップ・シーモア・ホフマンも出てたのね!あの独特の舌っ足らず口調でキレた女を演じきるジェニファー、そして今以上に使い捨てられキャラのホフマン(笑)、二人とも若いです。他にデヴィッド・モースなんかも出てるし、なんかもう名バイプレイヤーの宝庫。この人も近頃は「ダブル・ビジョン」とか「アトランティスのこころ」とか、落ち着いたおとなしい姿ばかり見てたから悪人面が新鮮だった。

一方で、ほーらやっぱりアレック・ボールドウィンはケビンと似てるよな〜とか思いつつ、終盤武器調達のシーンでは「ショットガンを手に入れた!弾薬二箱を手に入れた!」とか字幕を脳内補完してみたりゲームと混同しまくりで、頑張れケビン、後ろだ撃てー!とか一人で盛り上がってすごい楽しかったです。そしていよいよ最後の戦いも無事終わり映画はエンディング、国境を越えてさらなる逃避行を続ける二人をカメラは小さくとらえ、ここであなた!リチャマの「ナウ・アンド・フォーエバー」が流れるわけですよ! いやあ〜〜懐かしいのなんのって、当時この曲流行ったよねぇ!映画そのものより曲の方が売れたんじゃない? ナゥアンドフォーエバ〜、アイウィルビーー、ユアーメーーン♪ってもう思わず一緒に熱唱。夜中の三時頃ですけどね。


あーそんな感じで個人的に非常に楽しめた一本だったわけですが、結論(何の)としては、やっぱり、やっぱりこの頃のアレック・ボールドウィンはケビンと似てると思う。特に目元と唇のニヤケ具合がすごい似てると思う。どうだろう。いや何の話かと申しますと、昨年末に出たPS2用ゲーム「バイオハザードアウトブレイク」のケビンという登場人物と、若かりし頃のアレック・ボールドウィンが似てるんじゃないか、という主張。私一人で言ってるんだけど。


▲似てない?


ということで明日のアカデミー賞、もしも万が一、本命ティム・ロビンスも日本のホープ謙さんも実力派トロ氏をも抑えてアレック・ボールドウィンがオスカーを獲得するようなことがあったなら、せっかくの機会なので私は記念にバイオハザードOBケビン応援サイトでも立ち上げようと思います(笑)。ていうか「ザ・クーラー」ってどういう映画?日本に来るのか謎だな。その前に「ハットしてキャット」とかいうのにも出てるそうなので公開されたら観る予定。これラジー賞総ノミネートらしいですね(笑)。そういう方が楽しみだ。




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ゲッタウェイ 【THE GETAWAY】

1994年 アメリカ / 日本公開 1994年
監督:ロジャー・ドナルドソン
出演:アレック・ボールドウィン、キム・ベイシンガー、
マイケル・マドセン、ジェームズ・ウッズ
(ビデオ鑑賞)


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