ロカタノカオル
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ロカタノカオル  

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2003年12月22日(月) 水色のファイル

まだ女の子と寝たことがなかったぼくは。

その日彼女と会い、
バスと電車を乗り継いで
彼女のアパートへ向かう間も、
いや、一緒にシャワーを浴びていた時だって
硬くなっていた ぼくの性器は
いざという その時
哀れにも萎れたままだった。

困り果てたぼくを見て
彼女はぼくの上になり
ブレスレットをじゃらじゃら鳴らしながら
ぼくの性器を弄んでいたが
それくらいでは ぼくのものは
ぴくりとも反応しないとおもったのか

ゆっくりとぼくの体中にキスをし始めた。
彼女のやわらかな髪と唇が
ぼくの肌を行き来し、
くすぐったかった。
それから彼女は顔を下ろしていき
性器を口に含んだ。

舌が敏感なところを舐めあげる
ぴちゃぴちゃと音をたて。
はじめての不思議な感触にぼくは声をあげた。
ふんわりとした唇と敏捷な舌は
あたたかく濡れて
ぼくの性器に絡みついた。

やっとそいつが可能な状態になると彼女は体を起し
ぼくに乗り、そっとぼくの性器の先にあてがい
自分で腰を沈め、ゆっくりと入れた。

こうしてぼくのはじめてのセックスが始まった。


2003年12月26日(金) 曇りガラスのコップ

たぶん、
昨日か、一昨日かの男がつけたんだろう。
彼女の腿の内側の
やわらかい部分に小さなアザが。

それほど強く吸ったのか
印しをつけるように
それとも
彼女の肌はとびきりやわらかいから
少し力を入れすぎてしまった男の指が
残した跡か。



脚を大きく広げさせ
たっぷり濡れたクリトリスを
指で撫であげながら


内腿の
その小さな赤紫の跡に
唇をつけ
少し舐めた後に
ゆっくりと歯を立てた

やわらかい肉に
ギリギリと歯が食い込む感触

そうされながら彼女は
あえぐことを止めず
甘く良い匂いの息を撒き散らして



うん
僕はたしかに
昨日か、一昨日の男の残した
印しを見つけた。
そのバカヤロウの言いたいことは
まあ、わかるとしても。

けど、それは
彼女の肌を飾るには
あまりにもちゃちで。

僕がちゃんと
相応しいものを
上書きしておいたよ。



2004年02月17日(火) さくら色のキャミソール

寝起きから数えて
今日はもう4回目

そんなにヤリたくてたまらないわけじゃないけど
彼女が近くにいると手が伸びてしまう
「もーやだー」とか「えー、またぁー?」とか
笑いながら彼女は言うけど

乳首に触ったり舐めたり
いや、キスをしているだけだって
彼女はすぐに気持ち良さに流され
ボクの要求を受け入れる
目を潤ませてボクのをしゃぶる
濡れながら

エロい体
それを分かっているから
ボクは何度も彼女とヤリたくなる
ボクのものにしたい
他の男として欲しくない
彼女をボクでいっぱいにしたい
彼女の中に出したい

ボクの下で声をあげながら
ボクのモノに貫かれ
感じている彼女を見るのは
なによりも楽しい

彼女がボクの首に腕をまわし
ボクを引き寄せる
そろそろ彼女はイクんだ
ボクの名前を呼びながら
体を震わせる彼女を
何度も
何度も見たくて

ボクはまた
彼女の腕をとり、体を引き寄せる

愛とか
好きとか
よくわかんないけど
これが
そう呼ばれるモノのひとつならば
それはそれで
悪くないなって思う。


2004年04月01日(木) 紫煙の歪み

「なにしてんの?」

なにしてんのって。見りゃわかるでしょ
下着を下ろして便器に腰掛け、歯ブラシを口に突っ込んでるんだから

「ハミガキ と、おしっこ」

寝起きでぼうっとしてるし
口の中は泡だらけでうまく発音できなかったけど
そう答えた

一人暮らしの狭い部屋
狭いユニットバス
風呂場の鍵なんてかけたこともない

男はしばらく私を見下ろしていたけど
手にしていた吸いかけのタバコを私に渡して
私の膝を掴み 足を広げ
まだ雫をぬぐってもいないアソコを
舐め始めた

私はびっくりしたのと、気持ちいいのとで
声を上げたが
泡だらけの口では やはりうまく言葉になっていなかった

しばらくして男は立ち上がり
大きくなったものを
舐めろと促した

ハミガキだらけの口を
うがいさせてとお願いしたけど
男は許してくれなかった
私は口元や首や胸元を
白い泡で汚しながら男のを舐めた

それから狭いユニットバスの床に組み敷かれ
何度もイかされた

温まっていない浴室は寒くて
床についたお尻や膝は
ひんやり冷たかったけれど
私の内側は熱くて
粘つくいやらしい液体を
トロトロと 溢れさせつづけた

男は私のお腹から腿のあたりに
精子をぶちまけた後
荒い息を整えながら
湯船の縁に座って タバコを吸っていた

私はいろんな液体で
体中を汚しながら
冷たい床に座り
男の腿に頭をもたせかけ

「きもちよかった  ね」

と、言った。


2004年06月09日(水) 金色の

女が僕の右手を
両手で捧げるように持ち
何か大事なものに口を付けるように
僕の指を舐め
言ったんだ

ねえ、何でもする
あなたが望むことは何でもするから
舐めろと言われれば いつでも舐めるし
服を脱げと言うならどこででも裸になる
ねえ だから
このままどこかに連れて行って

さっきみたいに、
とろとろに濡れるまで 弄んでいじり回して
夜の間じゅう
めちゃくちゃに

イヤラシイことして欲しいの
ひどいことして欲しいの




ここは渋谷で、まだ夜の9時
このままこいつを連れ出して
こいつの望むようなコトをしてやるとなると
夜は
気が遠くなるほど長いな、と
半ば うんざりしながら
僕はもう一度スカートの下に手を突っ込み
感触を確かめるように
内腿を撫でた。


2004年06月25日(金) 悪魔を憐れむ歌

部屋の隅のモニターは
ゴダールのワンプラスワンを映していた
絞った音声から流れてくるのは
ギターソロか

まだ梅雨のはずなのに真夏のように暑い



「さっき、彼と別れてきたの。」

へえ。どんな男?

「若い男。」

あぁ、熱に浮かされたような顔してたもんな、お前。
いい男だったのか?

女は考えるように
ちょっと難しい顔をして首をかしげた
と、思ったら
自分で胸のボタンをひとつ開け
ネイルの光る指先を
胸にそっと差し込んだ


乳首を擦っているらしかった
下唇を噛み
うつろな目になった
ほんの微かだが声も漏れている

おいおい真っ昼間の喫茶店で何してるんだよ
なんて思ったのはほんの一瞬だけで
女の様子を見ていたら
それだけでペニスは硬くなった


やがて、そのままの表情で女が言った

「こんな事を教え込まれたのよ。こんな時間にこんな場所で。
いい男の訳がないじゃない。」

そんな風に言いながらも
女は乳首を擦るのを止めず
声には出さずに
僕だけにわかるように
口の動きだけで言葉を伝えた

唇を読んだ僕は
ペニスが燃えるように熱く、硬くなり
頭ん中が真っ白になった

聞こえるのは
モニターから低く流れる
悪魔を憐れむ歌だけだった。



Let me please introduce myself






今回の題はOnly you can rock meの五十嵐 薫さんから。



2004年11月26日(金) ダンテは くらい もりのなかにいることに きづく

食事中に足を組み
無意識に足先をぶらぶら揺らし
右手で箸を持ち
左手はテーブルに肘をつき体重をあずけている感じに
体が傾いている
そうすると自然と姿勢が悪くなるので
箸で取った食べ物に顔を近付けて食べる
箸で口元に食べ物を運ぶのではなく、
顔を皿の近くまでもっていき、食べている
犬みたい
下品な食べ方
下品な女

かわいそうに
親のしつけが悪かったのだろう
しかし
男と寝るぐらいの歳になったのなら
品のなさを補うのも
自分の責任だ
自分のしつけのなってなさに気が付けばの話しだけれど

あぁ
見れば見るほど
イラつく女だ
今すぐ女の座る椅子を蹴飛ばして
床に這わせてやりたい

でも僕はいつまでも
女を見つめ続け
そして
決して
手放す事はできないだろう

この嫌悪感が募る女を
放さない。

まるで煉獄のようだ



カオル**mail**yapeus**

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