vol.39 お金がない! - 2002年11月13日(水) だから私はセーラム・ワンが好きなのよ。っていってる場合じゃない。 あっという間に煙草をやめることができた。 それは、節約をはじめたから。 どうもうちの近所ではピアノを習う人が減ってきた。子どもはワンサカいる。ワンサカいる理由を最近知ったが、つまり、私の住むマンションはもう築20年を超えていて、安くなっているのだ。だから、新しく引越してくる人は小さな子どもがいる若い夫婦で生活費に大変な世代。加えて不況やもん。確かにうちの生徒たちのことを考えると多少余裕がありそうだ。そしてその多くは他の地域から来ているのだ。 ということで、一昨年あたりから何となく考えていたことを実行に移す決心をした。 新しく教室を持つ。 新築分譲マンションか中古マンションか。いや、店舗を借りるか。とにかくお金を貯めないと新しい教室が持てない。購入なら頭金、賃貸なら敷金と礼金。 加えて防音設備と新しいピアノが要る。 今のピアの室にはグランドピアノのほかに古いアップライトピアノと電子ピアノがあるが、いくらなんでもさー、アップライトで教えるわけにいかないじゃん。クラシックピアノなのに。っつーか、アップライトピアノなんて所詮「間に合わせの楽器」。学生時代なんてある教授は「あんなのおもちゃですよ」って。趣味でやるなら十分だと思うが、専門・商売道具ってことならグランドピアノは当たり前。アップライトで教えるなんてやっぱ、ハッキリ言って眉唾だと思う。 でもって私のグランドピアノはもう20年近くたつ。よって、そろそろ2台目を買う時期が来たのだ。生徒が払う月謝からすれば割に合わんけど。反響板がまだ健在なのでオーバーホールでじゅうぶんなのだが、別に教室を持つならもう1台必要。 ピアノを新調するのはそれほどお金がかかるわけでもないが、今回の場合は防音もいっぺんに対処しないといけない。とんでもないお金が要るのだよ。 となると、急に煙草もやめることができ、外の仕事にお弁当を持って行く様になった。水筒まで買って、いつも飲んでいるどくだみ茶を持って行く。なんでも小さいことの積み重ねが節約に繋がるのじゃ。 先日、伴奏の仕事で結構な額を頂戴した。大半を貯金するとして、9分の1ほど好きなものを買おうと決めてCDショップに立ち寄った。 そこで買ったのがハンプトン・ホーストリオの輸入板2枚のCDと廉価版のアート・テイタムトリオ1枚。先の2枚は同じ店に日本語版があって、ねだんが1枚につき500円近く安かった。CDはクラシックでもジャズでも輸入版を買うのが鉄則だから当たり前なんだけど、両方並んでるとなんか得した気分。好きなものを買うといっても、結局自分の勉強用にCDを買うところ、「自分を誉めてあげたいです」。 また後日詳しく書くけど、聴いてみるとなかなかよい。私の師匠はオスカー・ピーターソンを手本にしているらしいけど、ハンプトン・ホースを聞くとまるで師匠の演奏みたいに聞こえた。よく似ている。 最近太ってきたのでCDに合わせて適当に腰を振ったりひねったりしてストレッチダイエットを兼ねる。口には、100円ショップで買った「禁煙パイポ」もどきをくわえて。 ... vol.38 楽譜探し - 2002年10月11日(金) タバコをやめなきゃぁと思いつつも、イライラする時はつい買ってしまう。私はセーラム・ワンが好き。セーラムは1ミリメンソールの中で一番スースー感があるもん。3ミリ以上だと私にはタバコ自体がキツイので、地域限定販売以外の国内で買える1ミリメンソールは、全部試してみた結果である。 あ、違う、タバコ談義じゃない。楽譜探し。 まず、近所のマイカルの中にある楽器店。Thelonious Monk のコピー譜(採譜モノ。つまりTranscliption)がシンコー・ミュージックから出ていたのが1冊だけ。後は全部ちゃちな編曲モノ。で、とりあえずそれをGet。 次、いつものメンバーでの飲み会の前にいつものクラシック楽譜店「ササヤ」へ。そこで大好きなホレス・シルバーとアート・テイタムの洋書のコピー譜があったので、「この2冊は私を待っていてくれたんだわ」と思って迷わずGet。しかし肝心のテディ・ウィルソンら4人のコピー譜は見つからない。レジカウンタに知り合いが座っていた。彼は音大に行ってないけど作曲が趣味で、難解な現代曲を書いて定期的に作品発表を兼ねた演奏会を開いている。硬い仕事についているが、勉強の為に仕事が休みの時はこの楽譜店のレジカウンタに座らせてもらっているそうだ。彼は私の知っている男性の中では一番インテリジェンスに溢れていて、話している時は穏やか且つ楽しくて気が効いて、どっしりと構えていて、でも7歳年下で、年下好きの私としてはイチオシの男性なのだが、とても残念なことに彼は私に興味がないばかりか、私も彼にちっとも「男」を感じないのが玉にキズなのだ。 彼に「ジャズやるんですか?」と聞かれた。以前も「ジャズ・ハノン」の楽譜を買った時にレジカウンタに座っていたのは彼なのだが、その時は私の買物の内容にさして興味がわかなかったらしい。 「うん、ジャズピアニストに習ってるの。コピー譜を弾くことから始めましょうということで。この頃クラシックが面倒になってね」と意味不明ながら、素直にジャズを習っていることを白状した。音楽のクリエイティブな面に関しては完全に彼は私よりプロはだしで先輩なので、こういうときは私は素直になることにしている。 師匠が教えてくれた楽譜販売のサイトはクレジットカードがないと買えない。私は二年前にクレジットカードを手放している。際限なく買いものをするのを回避しているのではなくて、気がつかないうちに「残高不足で引き落とし出来ませんでした」という督促状が1年に3回以上来るので、ブラックリストに載らないうちに手放してしまったのだ。 で、カードを持つにはどこと提携しているカードを持つべきかさんざん迷った。マイカルのにするか、通販のディノスでもよく買いものをするのでそちらにするか。何日も考えた挙句、マイカルの「サティ・ビブレカード」とVISAがセットになったやつに入ることにした。2つ持てばイイのだろうけど、クレジットカードは出来るだけ持ちたくないしね。 で、来週がレッスンだというのに今日になってやっとカードが手元に届いたので、さっそくサイトに行って師匠ご推薦の4人のうちの3人のコピー譜を冊注文した。フィニアス・ニューボーンJr.のだけなかった。バカな私は「Jr.」とあるので、彼のお父さんもジャズピアニストだったのだ、と勝手に決め付けていた。そして、お父さんよりもJr.の方が上手だったんだ、だから、息子の名前しか余り目にしないのだと思っていた。…なんてことは恥ずかしいから黙っておこう。(?????) で、とりあえず今はアート・テイタムの「In a sentimental mood」という曲を練習している。何故なら私の持っているCDと楽譜のコンテンツの中で一致しているのが殆どないからだ。ホレス・シルバーやモンクのはあっても録音時期が違うものだったりするし。 で、これが「とりあえず」なんて扱いをする曲じゃない。だって、何しろアート・テイタムだもの。譜面づらは白いところが沢山で簡単そうにみえる。バラキレフとかラフマニノフの方がずっと黒いし、ゴドフスキーのなんて音符がひしめいている。しかーし!こっちのほうがムズイ。クラシックと違って予測不可能なフレーズのオンパレード。同じフレーズはジャズでは絶対出てこない。よって暗譜もより時間がかかる。まだあと6ページも譜読みが残っている。でも今ちょっと個人的にかなり忙しいし、全部弾かないでレッスンに行くことにする。無理しないのが一番だ。 ... vol.37 ウォークマン忘れたよう! - 2002年09月09日(月) はい、忘れました。行きのバスの中で。家を出るときに何か忘れ物したような気がしてた。でも何を忘れてるのかわからない。 で、やっぱり忘れた。ウォークマン。レッスンを録音できないじゃないかぁぁぁぁぁ。 師匠は、まず先日のライブのお礼を言ってくれた。そして、 「そうそう、こんなのがあるのを話そうと思ってたんですよ」と、師匠が見せてくれたのは、ビデオと楽譜がセット(といっても別売り)になっている教材で、Bill Dobbins というアメリカのジャズ教育家が書いて弾いたものだった。題名は「Contemporary jazz pianist」といって、シリーズで4巻くらいまである。この人がある一つの曲を代表的なジャズピアニストや作曲家のスタイルを真似て幾つもの「〜風に」を作ってしまい、解説しているのだ。ビデオではわかりやすくゆっくりの発音で喋ってくれてる。でも聞き取れない。駅前留学が役に立ってない。それを知ってか知らずか「英語も割と簡単で、わかりやすいでしょう?」と師匠はおっしゃる。返事ができん。「発音がわかりやすくていいですね」と強がっておいた。 レッスン。「弾けましたぁ?」と言われたって、ウィントン・ケリーに似せて弾くなんて出来ないよう。あんなニュアンス。なんかタッチが浅過ぎるし。いちおうドルフィンストリートを弾いた。前よりは誉めてもらえたけど、自分ではちっとも弾けてないのがわかるだけに、却って不満だ。 ウィントン・ケリーのがミスタッチなのかわざと汚いタッチなのか、の区別がつかないと師匠に言うと、 「ニュアンスというかクセというか…でもそんなに言うほど粗い弾き方でもないと思うんですけど。ホレス・シルバーなんかの方がそれこそクセがキツイですよ」ということだった。 確かにホレス・シルバーは好き。ちょっとタッチが汚いかもしれないけど、彼のピアニズムは私に言わせると濃いィジャズというか、一昔前のピンク映画(そんなん観たことないけど)を彷彿とさせるサウンドなのだ。そのいやらしさが何となく好き。ある種のジャズを聴いてる気がする。 で、アート・テイタムのはジャズというよりは、「ピアノ」を聴いているかんじ。彼のテクニックはクラシックでも十分通用すると思う。いや、超えてるかも。さすがホロヴィッツがマークしてた?ピアニストだな。 そして、トリオのピアノパートを弾いていても、正直飽きてくるし左手が退化しそうで恐くなってくるので、クラシックの曲(最近はシューマンのファンタジーの1楽章かショパンの3番ソナタの終楽章)も練習してしまうことを白状した。 師匠は漸く私がソロの楽曲でないことに退屈していることを理解したようだ。師匠は折に触れて「トリオとかで演奏する時は…」という話をするのだが、「たぶんそんな機会はないと思います」とそのたんびに私が返事しているその真意をわかってなかったようだ。クラシックのピアノだとどうしても個人プレイが多くなる。それにトリオやカルテットなどのアンサンブルや他の楽器などとの伴奏は、ソロが上手に弾けることが前提になっている。ジャズの場合はどうなのか、今の私にはよくわからないけど、クラシック流に考えたらまずピンでやることが先かと思うのだ。 ピンってなにかって?ソロよ、ソロ。漫才だって「パートナーと別れてピンでやることにしました」とか言ってるじゃん。 師匠:「ソロの方がイイのかもしれませんね」 私: 「はい、是非そうしたいです。それに、私の目的は、 生徒がジャズの簡単な楽譜を弾きたがるときに、 本人に合ったレベルに書き直せることとか、 自分で演奏する時、たとえばガーシュインの曲などの アドリブが出来るようになりたいとかなんですよ」 師匠:「つまりそれは理論なんですよ。例えばスライドを使うとかですね」 スライドというのは、いわゆる ズン、チャン、ズン、チャンっていう伴奏型のことをさす。古いタイプのジャズに多いみたい。 で、それならば、ということでドルフィンストリートを中断して、ソロの楽譜を弾くことになった。良い例として、Phinease Newborn Jr.、Hampton Hawes、Teddy Wilson、Gene Harris の名を挙げてくれた。楽譜は日本で買うのもいいけど、ネットでアメリカから簡単に早く買えますよ、とURLを教えてくれた。前述のBill Dobbins の教材もビデオも楽譜も売っているらしい。 で、とにかく楽譜を手に入れることになった。 ... vol.36 タッチとニュアンス - 2002年09月08日(日) 先日の師匠のライブで師匠はこんな質問をしてきた。 「音の出ない鍵盤を扱ってるところ知ってます?」 確か母校にあったぞ。音の出ない鍵盤。学内ホールでの卒業試験のとき、冷たい手を温められるように石油ストーブと音なし鍵盤が舞台袖に置いてあった。ドイツ帰りの母校でも腕利きの教授が自分のを家から持ってきて置いておいてくれたらしい。そう、持ち運びが出来るのだ。でも、師匠はなんのためにそんなの欲しいのかな? 「旅行先にも持って行けるから練習できるし」 ひょえ〜!!!!!師匠、旅行中までピアノの事考えてんの?いや、確かに学生時代は私も練習が出来ないから旅行は余りしたくない方だった。1日くらいはともかく、2日以上弾かないことがあると、不安で不安でたまらなかったものだ。しかし、最近はどうしたらピアノ練習のモチベーションを維持する事が出来るか悩むくらいなのだ。 「先生を見習いますぅ」と答えるしかないのだ。 なんでも、売ってるところがないので調律師さんに聞いてみたら、「作ってあげますよ」との事だったそうだが、それから随分と経っているらしい。 私:「音の出ない鍵盤なんてイライラしませんか?」 師匠:「頭のなかで音が鳴っているから別にそんな事ないですよ」 …ホントにそれでいいのかなァ。クラシックはそうも行かんぞ。だって10日間くらいの旅行で弾けない程度なら、テクニックそのものなんてすぐ取り戻せるもん。問題は微妙な音のニュアンスを出すためのテクニックが落ちているかどうかが心配なのだ。だから音の出ない鍵盤なんて手が冷たい時の手慣らしぐらいしか意味ないと思うんだけどな。 ニュアンスで思い出した。 ウィントン・ケリーのドルフィンストリート、もっとニュアンスをよく聴いて弾いてくるよう師匠に言われたんだっけ。それで、CDをよーくよーく聴き始めた。すると、ニュアンスをつけているのか、単にテクニック不足なのかわからないタッチばっかりという事に気付いた。「ちょっと待ってよー。テクニックはアタシの方が上手じゃん???」って思うくらいに。 明日はレッスンだ。その点を師匠によく聞いてみよう。 ...
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