食物日記
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2006年12月15日(金) 快晴

9時起床。日記を書いて地下1階へ降り、朝食をとる。バゲット+クリームチーズ+ハム、コーヒー、グレープフルーツジュース、桃とぶどうの缶詰。10時半頃出て、かなり冷え込む中を歩いてmusee national picassoへ。中庭に快晴の光がふりそそぐ。ベルリンのBerggruen museum所蔵作品の特設展示から観始める。ドラ・マールの肖像画に強く印象に残るものがある。ピカソはいいな解放的で。常設もじっくりみて、1時待ち合わせのポンピドゥー、アトリエ・ブランクーシへ。りょうくんおすすめの天然おばさんがひとりで切り盛りするクレープ屋でチキンハムとグリュエルチーズのクレープとコーヒーをいただく。2時アトリエ・ブランクーシがオープンし、戻って杉本博の彫刻と写真展示をみて、ギャラリーをいろいろと巡る。螺旋階段の真ん中の狭いスペースを活用して作った3人乗りが限界の極小エレベーターでのぼったところにあるアートギャラリーで水色の絵に直射日光が当たっているのがきれい。ここでmarina abramovicの作品集「public body」を80ユーロで購入し、ペロタンで村上隆の展示をみる。ボディ・ペインティングのビデオが笑いで落ちていておもしろかった。郵便局で切手を買い、その前のカフェで1664ワイスビール(ピーチのようなフレッシュな味)を飲み、りょうくんの家に立ち寄って電車でparmentierへ。手作りのディナーをいろいろと頂きつつワインを消費。タンポポ(?)の葉のチーズ入りサラダ、いろいろオリーブ、常温バターと、もちっとしたflute traditonal、ゴートチーズ、そしてビーフの赤ワイン煮込み。白ワイン、赤ワイン、ベトナムコーヒー、カモミール茶。猫のマグがひとなつこくてかわいい。そして部屋は引っ越しする前のように物が無くてがらんとしている。1時くらいまでいて、おいとまし、あるいてホテル戻る。


2006年12月14日(木) 晴れ 夜は冷えこむ 霧

6時半起床、おなかがすいたので7時過ぎに地下の朝食ルームへ。きのこみたいな形のランプや白い城壁のような壁のあかるく清潔な部屋と新しい白い食器にうれしくなる。バゲットにバターとクリームチーズとプルーンのジャム、ハム、コーヒー、グレープフルーツジュース、いちごヨーグルトを食べる。部屋に戻って夏目漱石随筆集を読みながらうとうとして昼過ぎまで寝て、起きてシャワー浴びて電話と格闘し、2時過ぎに出る。parmentier駅前のパン屋で厚いピザとコーヒーを立ち食いし、電車でienaまで移動、パレ・ド・トーキョーの脇を抜けて橋を渡って、逆光のエッフェル塔を拝みながら歩き、ガラス張りの庭園と巨大な箱が飛び出た奇妙な建物、ケ・ブランリー美術館に到着。高速道路下のような散歩道を通り、裏口のような入り口から入場する。ぐるっと長いスロープには映像や文字がランダムに映写される。奥に展示がずっと広がる。お面やら民族衣装やらがガラスの箱の中に、空中遊泳するように飾ってある。暗く、物だけがスポットで浮かび上がる仕掛け。外壁のでこぼこした箱の中は、それぞれまったく違った表情の展示室になっていて、洞窟みたいな小部屋もある。映像が上映されている部屋を過ぎるが、これが幻覚のような抽象的な作品で、伴奏のない声だけの民族音楽が流れるコーナーもある。床も斜めだったりして、時差ぼけも手伝い、夢の中を歩いているようなすごく変な気分になる。でも悪い感じはしない。5時くらいに外のカフェに行き、6ユーロもする瓶入りトマトジュースを飲んでいると、エッフェル塔全体にフラッシュがぴかぴかと光り出し、あっというまに夕暮れる。美術館の庭「精霊の森」の植物群の間に突き立てられた棒ライトが徐々に明るく光を放ち、どちらかというと「墓場」のよう。 RERで乗る方向間違えてセーヌ川を渡ってしまうがすぐ気付いて引き返す。暗くなった川面が霧がかって、ライトアップされたエッフェル塔が正面に見える。オルセー美術館の駅を出ようとしたらチケットが機械に詰まって出れなくなり、となりの親切なおじさんと一緒に改札を出る。今日は美術館が9時頃まで開いている日。オルセーも団体客が結構いる。ブランリーとはあまりに違う煌煌とした明るいミュージアムを逍遙し、19世紀中頃の精緻な彫刻や宗教画、勇ましい英雄画をながめながら時代を下って印象派の階へ。1階にあるモネやドガの初期の作品を観てからこのフロアーに来ると、作風の変遷にやっぱり驚いてしまう。ゴッホがどれだけ変態だったかも分かる。最上階まで登って美術館全体を俯瞰し、満足して8時頃出る。2回乗り換えてbellevilleへ移動、りょうくんと待ち合わせし、こじんまりしたタイ・レストランKRUNG THEPへ行くが、混んでいたので近くのおやじバーでポルトを飲みつつ30分くらい待つ。このポルトでますます食欲がわく。レストランは掘りごたつのようなテーブルですっかり落ち着く。シンハーといっしょにトムヤムクン、パパヤサラダ、笹の葉で巻いて揚げたジューシーな鶏肉、鶏とカシューナッツとレッドベルペッパーとタマネギの炒め物、もち米、パイナップルの器に入ったエビ入りチャーハン。これはパイナップルの方がご飯より量多い。デザートにフラン。甘いたまご焼きのような感じ。12時近く外に出ると、しんしんと冷える。歩いてホテルに戻る。茂木さんのロハス講演を聴いている途中から意識が無くなり就寝。


2006年12月13日(水) 晴れ

早朝目覚めるがまた11時まで寝る。起きてシャワーを浴びて出かける準備して12時半頃出て、republicの駅前のサンドイッチ屋でテイクアウト、バターとハムの挟んであるバゲットとコーヒーを広場のベンチで鳩に囲まれながら食す。気持ちのよい晴れ。カルネを購入し、メトロ8番線でコンコルド下車、動かない大観覧車を通り過ぎ、ガラスの屋根のオランジュリーへ。並んでいる人は誰もいなくて、すっと入場。中に日差しが燦々と降り注ぐ。地下の印象派の常設から。コンクリートの壁のテクスチャーとルノワールやセザンヌの絵は合ってるじゃないか!ローランサン、ピカソ(巨女)、ドラン、スーチン、ユトリロ、などなど部屋によってことごとく壁の色も塗り替えてある。そして特設店は1934年に同美術館で行われた写実絵画の展覧会を再現したもの。カードゲームに興じる人々のレイアウトと表情の不自然さのバランスの加減がおもしろい。そして一階はモネの睡蓮がオーバルの部屋に配置してある。自然光とライトをミックスしていて、部屋は明る過ぎるくらいだ。奥の部屋は手前の部屋よりも薄暗く自然光のみで、その中でみる絵は青黒く、夜明けのような雰囲気だったが、すぐにライトが点いて明るくなった。意図的に明るさを調整しているのだろうか。3時頃出て、ラデュレへお茶しに行く。一階のティーサロンでミニマカロン4種(rose petal, lemon, rassberry, violet-blackcurrant)とthe marie antoinetteをいただく。こういったスイーツばかり食べていたら堕落するだろうなと心地よく思う。サントノレを歩いてうろうろ。ポール・スミスは、アートの展示が壁一面になされたインテリアで、小さい本屋コーナーもある。59ユーロでメンズのグレーに赤いストライプが入った長い正ちゃん帽を購入する。エルメスは普通の物をすごく良い品質で普通に売っている店、という印象を受ける。小さなプリュムが色違い素材違いで飾ってあるのは美しい。サンローランでベルトを試着するが、いまいち「かっちり」し過ぎで、考えることにして、変なポストカードをキオスクで買い、パレ・ロワイヤル方面へ向かう。astier de villateで吟味して、丸い中型サイズの深皿を購入し、閉店寸前のコレットをひやかして、1番線でバスティーユへ。le bar a huitreにてさなえさんアントニオさんとディナー。 薄い黒パンにリエットとバターをつけて食べながら牡蠣たちを待つ。 Fines de Claire、今日のスペシャルの牡蠣(長くてでかい)、 Belons 、Bulot、すごく小さいエビと中くらいのエビと、大きい巻貝も。巻貝にマヨをつけて食べる。中の肝がフォアグラのように濃い。牡蠣もすべて濃い。海の潮の辛さで食が進む。最高最高さけびながら食し、ワインも4人で2本(fumeなんとか、銘柄すっかり忘れたがフルーティー、その後はもうちょっとドライなやつ、どちらもしっかりボディ)空ける。デザートはpomme chaudアイスのせ、コーヒー。12時頃出て、歩いてホテルまで戻る。


宇壽山貴久子 |MAILHomePage