a Day in Our Life


2002年04月27日(土) 塚本高史好きに22の質問。


1,お名前をどうぞ。
松下利美。

2,塚本歴はどれくらいですか?
1年強。

3,塚本氏をどこで知りましたか?
認識した、ということならバトロワ。しかしワゴンRのCMは覚えがある。

4,塚本氏のどこが好きですか?
一言では言えない。
全部、とか言うほどあたしは若くはないはずだけど(笑)まあ、いろいろ容認したり傾倒したりしながら、やっぱり全部好きですね。

5,塚本氏が演じたキャラで誰が一番好き?
三村信史と佐々木兆は別格で。
そうじゃなければ山根俊作、鈴木拓也あたり。

6,正直、金パと茶髪どっちがいい?
どっちでもいいですよ。似合ってれば。

7,塚本氏本人は猫とおっしゃってますが、あなたが塚本氏を動物に例えると?
たまに犬ですよねー。

8,塚本氏のファンクラブ、入ってますか?
入りました。

9,会員番号の読み方、わかります?
分かりませんー。誰か教えて。地区とか関係してるの?

10,会報とか、満足してますか?満足してないとしたらどの辺が満足できない?
全般的にあまり満足していない(笑)。ま、これからですこれから。

11,ファンクラブ主催の『ファンの集い』に望む事はありますか?
そもそもあまり期待をしていないので…。(笑)(やな大人だなー)

12,いきなりですけど、塚本氏の夢とかみますか?
見ないですねー。夢自体をあまり見ないみたい。

13,『見る』と答えた方、どんな夢ですか?見た事ない人は、どんな夢をみたい?
サクツカとかタカツカの夢を見たい。モリモリ見たい。頼む(笑)。

14,またまたいきなりですけど、塚本氏の妄想とかしますか?

それはもう。

15,『する』と答えた方、どんな妄想ですか?
あんな妄想やこんな妄想。
基本的にツカモトがモテモテな妄想をしがちです(笑)。

16,塚本氏にやって欲しい役とかありますか?
殺人犯とか?(聞くな)

17,塚本氏は歌も歌うそうですが、塚本氏にカヴァーして(歌って)ほしい曲とかありますか?
この曲!っていう希望は特にないですけどね。
ハードロックよりはしっとり系のラヴソングとか聞いてみたいかも。

18,塚本氏にして欲しい格好とかありますか?
どんな格好でも。あ、でももう一度和服を見てみたい。ハゲじゃないときに(笑)。

19,1日塚本氏と一緒にいれるとしたらどうします?
延々好きなひとたちの話を語って貰う。

20,塚本氏に直接聞いてみたいけどサンミュージックにメールするのがめんどくさくて言い出せない事とかってありますか?
最近よく遊んでいるオトモダチは…。
あとタカオカ君とサクライ君への呼び名。本当のところを知りたい。(資料か)

21,塚本氏に向けて一言(と言わずたくさん)どうぞ。
これからもいろんな人に愛されて下さい(笑)。

22,最後に感想をどうぞ、おつかれさまでした。
答えに困る質問を(笑)ありがとうございました。いっぱい考えました。



質問はこちらから…こちら……どこにリンクを張ったらいいんだろう…。
分からないので、直接か…?→こちら。

2002年04月26日(金) 塚本高史好きに40の質問。


1 まずはお名前ヲお教えください。
松下利美。

2 では、生年月日は?
3月17日。カッシーと一日違い。(関係ないし)

3 出身も良かったら教えて下さい。
これでも江戸っ子です。

4 塚本sanヲ知ったのはいつ頃ですか?
塚本高史、と言う名前を認識したのは公開初日の映画バトロワで。
自慢じゃないけど素でISSAと間違えた。

5 FANになったきっかけは?
三村。

6 それでは、FAN暦は・・・
なのでええと…1年強?

7 塚本sanの好きなところヲ教えて下さい。
そんなことひとことでは言えません。
顔だけではないことは確か。
いろんなもののバランスが相乗効果であたしのツボをついたのだと思われます。

8 では、嫌いなトコロは?
ないです。容認です。

9 イメージカラーとか有ったりしますか?
あー…考えたことなかった…太陽色。ってことは黄色かオレンジ?

10 色々な髪型なさってますが、どれが一番好きですか?
「たま子」のヒヨコが好きでした。

11 今後やってほしい髪型は
モード系とか似合いそうだと思うんですけど。
それかいまのハセジュンの髪型(笑)。似合うと思うのー。

12 では、着て欲しい服は?
そうゆうのは要求しようと思わない。

13 役者業以外でやってほしい事(仕事/職業)はありますか?
バラエティかなあ。

14 彼の影響で始めた事とかあったりします?
特になし。

15 ケータイやパソ子のアドレスが塚本関連だったりします?
特には。

16 塚本sanとの嬉しい共通点とかありますか?
ないんじゃないかなあ。

17 FANクラブには入会されましたか?
しました。

18 ちなみにNOは・・・
5D−●(いちおう伏せてみたり)

19 あれ、解読(!?)出来ました?
…?意味とかあったんですか……?

20 会報。ぶっちゃけどう思います?
まあ最初はこんなもんかと。でもスタッフの手書きは好きじゃないなー。

22 今後会報内でやってほしい企画とか
トークをいろいろ聞きたいですよね。
雑誌とかでは語れないぶっちゃけ暴露などを。

22 今有るの以外で、作って欲しいグッズとかあったりします?
グッズには興味がないので…まあ、コッソリ持ち歩けるもの系なら嬉しい。ストラップとか。

23 集いは参加なさいますか?
する予定です。

24 塚本sanに会ったら何がしたい(聞きたい)ですか?
最近、仲のいい人は…(笑)。

25 一日一緒に居られる事になったらどうします??
延々話を聞く。

26 塚本san出演作品は全て御覧になりましたか?
努力はしています。見たいヨー。ビデオ化してヨー。

27 どの作品が一番好きですか?
あー、この質問が一番困る…(笑)。
でもやっぱりバトロワとキャッツかな。これはどちらも選べない。

28 では、一番好きな役(キャラ!?)は?
三村とアニ。やっぱり選べません。
これを別格にするなら山根(職員室)とか大好きです。

29 嫌いな役は?
ないですよー。

30 今後やってほしい役(キャラ)は?
真面目な役とか見てみたいかな。容姿的にチャラ系が多かった気がするので。

31 今後もやって欲しくない役は?
役者だもん。どんな役でも見たいですよー。

32 塚本sanが恋愛ドラマヲやることに!!(仮)相手役。誰ならOK??
サカイワカニャ(笑)。←大好きー。
いや、真面目に答えるなら同年代より年上の美人系とお願いしたい。
そういえば恋愛ものって少ないよねー。見てみたいなー。

33 是非塚本sanと共演して欲しい方とかいますか?
タカオカソウスケ君(爆)。あ、そうゆう意味じゃない。

34 この作家or監督の作品に出て欲しい★とかは?
村上龍の作品とかどうですかね。いや、あんまり知らないんですけど。

35 ドラマ以外で出演して欲しい番組とか有りますか?
東京フレンドパーク。(←大真面目)

36 塚本sanが出ている雑誌は全て購入していますか?
関東版Hanakoをわざわざ買って送って貰うほどには。

37 今まででどのグラビアがお気に入り?
オリーブのタカツカ。表情が一番自然だった気が(欲目?)。

38 塚本FAN仲間sanへ一言お願いいたします。
頑張りましょう。

39 塚本sanへの熱い想いを好きなだけ語っちゃってください。
好きなだけ、と言われると語れないものですね…。

40 お疲れ様でした。最後に一言お願いいたします★
お疲れさまでした。むづかしかったー。



問題はこちらでお借りしましたー。

2002年04月24日(水) モリイさんに頂きましたマツツカとごくせんの仲間たち。


 ざわざわとした教室の空気は嫌いじゃない。

 学生じゃなくなってもうずいぶん経つっていうのに、なんだかんだでこういう雰囲気の中にいる日々が続いてる。まあ普段の自分と違う自分になるのがお仕事だし、25歳でガクラン着てた太郎くんとか安藤くんだっている訳だし。もう何種類めだか判らなくなってきた制服と茶色くなった髪を掻き上げて、役のために与えられた、普段は吸わない煙草を指に挟んでおもいきり煙を吐き出した。
 「そういえばさ、昨日翔くんがおっかしかったんだよ」
 近くの机に座っている松本が、ふいにそんなことを言い出した。一瞬教室が静かになってた時だったから、聞くともなく飛び込んできたその声に振り向いた。松本が話しかけてた相手は成宮で、同じグループって設定だからか、こいつらはわりと仲がいいらしい。
 「なに?」
 「昨日のウルルン、塚本くんだったじゃん」
 突然聞かされた懐かしい名前に、無意識に身体が跳ねた。座ってた机が音を立てなくてよかった。膝がぶつかった前の席のやつに変な顔されたけど、そっちは笑って誤魔化した。
 「ああ、見た見た」
 成宮が笑って答える。
 ああ、そういえばこいつはこの間までのドラマで、あいつの弟だったんだ。桜井と塚本と成宮が出てたあのドラマは、贔屓目を抜きにしても勢いがあって面白かった。金髪で長い髪の塚本は俺が知らない塚本だったけど、ああ元気なんだなあって、ただそう思った。楽しそうだって思った。
 2年前の夏を一緒に過ごして1年前の冬に再会して、でも俺達の接点はあの映画しかなかったから、あれからもうずっと会ってない。塚本はあれを経歴のひとつにして新しい仕事をこなしていき、俺はあの映画がひどく大きい経歴みたいに扱われながら仕事をしている。だけど悔しいとか妬ましいとかそういう気持ちは不思議となくて、ただあいつの声や表情や気配を気にする習慣がついてしまっていて、そのくせTVや雑誌を目にするたびに跳ね過ぎる心臓に気分が悪くなったりしている。
 この気持ちは飯島が俺の中に置いていった錯覚だと思ったこともあった。殺されるはずだった相手を守って死ねた飯島は、でもどっちにしたってひどく三村に捕われていて、殺されなかった俺の飯島は殺された飯島よりは幸せだったかもしれないけど、苦しかったのはきっと同じだ。七原や杉村に執着する三村を見せられてしまったから。現実に高岡や藤原と話してた塚本にじりじりするような気持ちを感じたことは一度や二度じゃなくて、役に入れ込み過ぎだと自分で呆れたこともあった。
 だけど、TVや雑誌でしか見かけない塚本は昔の卒業アルバムの中の彼女と変わらないから、いくら気にしたって現実の俺の手の中には落ちてこない。そうやってゆっくりゆっくり実感を失い始めていた。どんな気持ちにだって終わりは来るはずだから、殺して貰えなかった俺は、このまま死ぬより残酷にあいつを忘れていくんだと思ってた。
 なのに、いきなりリアルな塚本の話が、こんなそばで始まるなんて。松本は話す前からくすくすと笑い出してしまっている。成宮は焦れったそうに、でもひどく楽しそうに続きを待っている。
 「もうねえ、放送始まる前から『なんかすっげえ重労働だったって言ってた』とかって、塚本くんから話聞いてるくせにすっごい緊張して待ってたしさ」
 「翔くん、心配性だなあ」
 成宮が苦笑するように口元に手を当てて、それはまるでアニキの友達を笑ってるような顔で。
 「ていうか、もう帰って来てるのにね」
 「しかも放送前に本人から話聞き出してどうするんだか」
 「塚本くんもまた、わざわざ教えてあげるあたりがね」
 同じ場所にいるふたりが喋っているのに、その話の中の塚本の輪郭はひどく曖昧だ。俺の知ってるラインにうまく重ならなくて、触れられるグラビアのページよりもどかしい距離感にすこし苛ついて煙草を噛んだ。
 「塚本くんがバナナ運んだりロープウェイ引っ張ったりしてるの見ながら、塚本くんがよろけたりするたびに『ああっ!』とかって悲鳴あげてるの」
 「テレビ観ながら叫んでも〜」
 「うん、それ、みんな突っ込んでたから」
 「木更津の時も、バンビ、よくアニがボコられたり触られたりするたびに妙にアクション起こしてて、マスターとかぶっさんに笑われてたよ」
 懐かしい物語のように、成宮は自分の中から取り出した塚本や桜井を松本に教える。それは松本の知る桜井のカタチと似ているんだろうか。
 「もともとは、そういう人でもないんだけどね〜」
 「でも優しいし」
 「ていうか翔くん、よっぽど塚本くんのこと好きなんだね」
 肩をすくめた松本の仕草に、突然がたがたとふたつの音が重なった。ひとつは俺が立てた音。今度こそ机を鳴らしてしまって、前の席のやつだけじゃなく松本と成宮にまで振り向かれてしまった。だけど他人事みたいに振り向いてるけど、もうひとつの音の犯人はお前のくせに、成宮。
 びっくりした目の奥には俺を探るような色。昔の俺を思い出すみたいなその表情に、まったく、どれだけ共演者をたらし込んだら気が済むんだよってひとりごちた。いやでも勝手に落ちてってるのは俺達の方だからあいつのせいでもないか。
 うまく薄められない記憶を持て余してると思ってた俺よりももっと濃い色のそれを持つ目に睨まれて、なんだか突然自分の立ち位置を知らされた気分で俺はすこし戸惑った。
 「わりぃ、うるさかった?」
 ひらひらと手を振ってみせて、ああ、俺はちゃんと笑えてるのか? こんな時に笑えなくて何が俳優だっつうの、がんばれ俺の表情筋。
 「いや、別に」
 松本はそれ以上追求もせず、ひどく大きい目はあっさりと俺から逸らされた。直後スタッフに声をかけられ、するりと教室を抜け出して行った。緊張感から解放されて溜息を吐きそうになって、けれどまだ成宮の視線が外れていないことに気づいて慌てて飲み込んだ。
 「なに?」
 「あんた、松沢さん?」
 「そう、だけど」
 ぶっきらぼうな口調ときつく吊った目が確かにあいつに似ている。本当に弟って言われても違和感がないかもしれない。
 「飯島、でしょう?」
 返事はしないで、軽く顔を顰めてみせた。
 よく御存知ですねとでも言ってやろうか? どうせ塚本のために観たビデオの中で、たまたま俺がずっとそばにいたから覚えてるんだろう。あいつのそばにいる人間が羨ましくて、それで引っ掛かって覚えてるんだろ?
 「塚本さんの友達なんだ?」
 確かめるように、ゆっくりと口唇に乗せられた問い。
 「ただの知り合い。共演者。そんだけ」
 肯定する言葉を持たない俺は、いっそひどく自由だ。あいつとの距離感を測りかねて、もっと近付けるんだろうかと足掻いたり、他のやつらとどっちがそばにいるんだろうかってギラギラしてみたり、そういう執着心は気づけばすこしづつ遠くなっている。
 目の前でじっと俺を睨んでるこいつは、きっとまだ塚本に捕われたばかり。他の誰かと競うように、あいつの中に入り込みたくてもがいてる。以前の俺もこんなだったのかと思うとひどく笑い出したい気持ちになった。
 俺は降りてしまった、乗ることすらままならなかったそのレース、お前は走り切って行けるのか?
 不意に苛めてやりたいような気持ちが沸き上がって来て、俺は殺される飯島がするはずだった表情で、とびきり意地悪く笑って言った。

 「お前はいったいどっちなの?」

 答えを決めるのは、お前じゃないけどね?





■■■傍観者(たち)。

モリイさんに頂いてしまいました、マツツカでごくせんな楽屋SSですー。
モリイさんの書かれるお話は相変わらずモリモリ私のツボをついてくるので、読みながら引き込まれてしまいました。ちょうどヤンチャンを見てきたところだったので、飯三が絡んでたことにもいろいろ、考えることがあったり。私の中のマツレンも、実はこんな感じで。諦める、と簡単に言うほどにはまだ執着に似たようなものは抱えてるだろうけど、それでも明らかに一線は退いてる、そんな感じ。言うなら傍観者、って感じなのですよねー。実はそれは今の私が成宮くんに感じつつあるイメージでもあって。どうもこの人たちは雰囲気や立ち位置が似てる(気がする)。そのへんを本当に上手く表現してはるな、やられちゃったな、と思ったのでした。おさすがです。素敵なお話を本当にありがとうございましたー***

おかげでマツツカはもちろん、ナリツカまで書きたくなってしまって大変(笑)。

2002年04月22日(月) ユズりんさんに頂きましたジミハセSS。


「こーみるとさ、年の差全然わかんないよな。」

 ゴロ寝をしながら長谷川くんは言った。
「つーか、年が逆でもおかしくねーって感じ?」
「何?なんの話?」
「こーれ。」
 ばっと雑誌を見開いて俺の顔につきつけた。近づきすぎてよくわからない。なんだろうと思って少し雑誌から顔を離す。あ、これは…
「これって、今月号の?」
「おぅ。ジミーがカザポンをお姫様だっこしてるの巻〜」
 見開きのページの中の、更に小さく載せてある写真の中の一枚。薄暗い中での撮影だったので、自分の顔も風間くんの顔もよくわからない。というか、自分自身ですらこんな写真を取っていた事、忘れていた。
「あ〜あったね〜そーゆーの。」
「ジミーでかいから、似合うよな、こーゆーの。」
「風間くんが小さいから」
 ポロリ、と本音がでてしまった。マズイ、と思った時はもう遅く。
「ウッワー!ヒデ!ジミーがデカすぎるだけじゃん。それで14っていう方が嘘じゃん」
 確かにカザポンはサイズ小さいけど〜と付け足す長谷川くんに、自分こそひどい事言ってるじゃないかとツッコミを入れたかった…。だけど、言ったら何倍返しで返ってくる。口じゃ絶対長谷川くんには勝てそうにないんだ。あぁ、なんかもどかしい。
「なんだよー、そのもの言いたげな顔は!」
 どうも、俺の顔は思っている事が顔に出やすいらしい…あっさりとばれた。
「どーせ、俺にツッこもうかどうか悩んでたんだろ。」
 口をあひるみたくして尖らせてブーイング。長谷川くん…ひどいよ。年下をそんなにいじめなくても。
「ち、ちがう。」
 あまりに言われっぱなしではいけないと、反抗を試みた。
「何がちがうんだよ」
「つまり、えーっと、こーゆー事!」
 ブーたれてる長谷川くんに近づいて、左手を足に、右手を背中に、そのままぐいっと持ち上げて自分の方に引き寄せる。
「な、なぁ?!」
 急な出来事に、反応出来ない長谷川くん。そりゃ、そうだろうな。自分でもなんでこんな事してるのかも驚きだもんな。こんな事っていうのは、まぁ、つまり、さっきの写真と同じ体勢…お姫様ダッコってやつなんだけど。ただし、今度は長谷川くんがお姫様。
「ジミー!馬鹿か、下ろせ!!」
 ジタバタ暴れて逃れようとする長谷川くん。危ないって、そんなに動いたら落とすって。無理やりだっこした猫みたい、とかちょっと思った。
「危ないって、落とすって、マジマジマジマジ!」
 落とす、と言う言葉にびくっとする。急におとなしくなる長谷川くんに、思わず笑いがでてくる。
「何すんだよぉ、急に…!」
 それでも攻撃はやまない。彼らしい。
「かまって欲しいのかなぁーって思って」
「なんだよ、それ。分けワカンネ」
「だって、風間くんが羨ましいみたいな事ばかりいってたようにみえたから」
 う、と言葉につまる長谷川くん。…もしかして、図星?っていうか、どっちに?お姫様ダッコがしたかったのか、風間くんみたくかまって欲しかったのか。…微妙。
「…別に羨ましくなんかないぞ」
 プイと顔を背ける。耳が赤いよ、長谷川くん。
「お前が勝手にダッコしたんじゃん」
「まぁ、確かにそうだけど」
 子供みたいに拗ねる姿がミョーに可愛い。ほっぺが少しぷくーってなってるし(笑)。あんまりいじめるのもなんだからここらで勘弁してあげようかな、なんて思いながら長谷川くんを下に下ろそうとした。
 重力にそって、長谷川くんを下ろそうとしたその時。
「なんだよ、もう下ろすのかよ!」
 がしっと首に抱きつかれる。グェ。
「苦しいって、分かったから首しめないで」
 うん、と素直に応えて力を抜く長谷川くんを、なんとか抱え直した。ぶっちゃけた話、腕が痛い…。
「なんで?嫌なんじゃなかったの?」
「別に嫌とはいってないじゃん」
 いや、確かにそうだけどね。なんつーワガママな猫だろう。それにしても分からない。お姫様ダッコしてもらいたかったのかかまってもらいたかったのか…。

「ジミー」

 急に名前をよばれる。何?と素で聞き直してしまったから、つっこまれるかな?と思ったけど、予想に反して返ってきた言葉は
「ワガママ言ってごめん」
 すごく、真っすぐな言葉。逆に、こっちがテレる。
「いや、別に…こんなで何かの役に立ててるなら、いつでもお役にたちましょう」
 なんか気恥ずかしい気分だったけど、素直な気持ちを伝えた。それは、嘘のない言葉だったし。
「ジミー」
 また、名前を呼ばれる。
「ありがと」
 いつもの、あの笑顔で。それだけで十分だよ。
 腕はもう限界に近かったけれども、長谷川くんの笑顔がみる事が出来るのならもう少し頑張れそうだな、と思った。
 そのまま、粘りに粘って30分、長谷川くんを抱き抱えた。長谷川くんを下ろしたあと、手が疲れきって小刻みに震えて大変だったけど「ありがと」の言葉で苦労も疲れも大して気にならなかった。「またやってな!」と付け足された時はちょっぴりヤバイと思ったけれども(笑)。
 あんなに喜ぶ長谷川くんが見られるならいくらでもやってしまいそうな自分に笑いつつ、震える両手を見せないように、その日一日後ろ手に組んで歩いた。





■■■おうじさまとおひめさま(笑)。

ユズりんさんに頂きましたー夢のジミハセお姫さまだっこ!ギャー!あたし大喜び!!(有頂天) いやね…マジで夢だったんですよ…ジミハセのお姫さまだっこ…。今月の芋のジミ風ページを見て、それだけ羨ましかったか…(笑)。風間でオオーケイならハセジュンだってアリじゃん!と思ってユズりんさんにその熱意を訴えたところ、可哀想がって書いてくれた…のかは分かりませんが(笑)いやもう本当に!ありがとうございました!嬉しい!!咄嗟にいつぞやのWUの、尾てい骨を強打して悶えるハセジュン(と、笑い転げる斗真)を思い浮べたのは私だけではないはずだ。あれはかわいかったにゃ〜(ボワン)。夢だね〜ジミハセは。あたしの夢です。夢だってことくらい、分かってるんですよ。

2002年04月20日(土) これぞ捏造以外のなにものでもない。(サクツカでジュニアな楽屋SS)


 ※もはや原型を留めておりませんので、ツカモトスキー以外の方はここから先に進まないで下さい。(きっとツカモトファンくらいしか喜べない内容です)










 久し振りに松潤とメシを食いに行った。

 こうやってふたりきりでメシを食いに行くのなんて、すっげー久し振りなんじゃないのかなあ。立場も環境も違うし、仕事で顔を合わすこともどんどんと少なくなって、お互いに努力しなくちゃ会うことも叶わなくなった。ただ毎日当たり前のように顔を合わせていたころが懐かしい。恵まれてたかな、ってなんとなく思う。
 「なんか斗真とメシ食うのって、すっげー久し振りじゃん?」
 あれ、同じことを考えてたみたい。
 机を挟んだ目の前で、同じように感慨深げにそう言った松潤を、思わずまじまじと見つめる。
 「?なに?」
 「ううん、なんにも」
 大きな目を殊更大きくして訪ねてくる松潤に、笑って誤魔化した。なんでもないことが嬉しいって、ちょっと寂しいね。
 しばらく雑談を交わしていると、オーダーしたメニューが運ばれてきた。手を止めることなくそれらを口に運びながら、話は続く。
 「で、最近どうなの?仲良くやってるの?」
 「やってるよー。つか、もともと滅多に喧嘩とかしないし。最近は共通の話題が出来たから、その話ばっかり」
 「共通の話題?」
 箸を止めて、俺は聞き返した。嵐はもともと仲は悪くないグループだったけど、それでも見た目以上にキャラがたってたし、趣味嗜好なんかも結構バラバラで、およそオフにメンバーで集まって遊ぶ、なんて実現しなさそうな集団だったのだ。それが、一体どんな共通の話題で盛り上がるというのだろう。単純に興味をそそられた。
 「うん、あのね〜翔くんに好きな人が出来てね」
 「え!翔くんに?!」
 思いがけず出た自分の大声に自分でびっくりして、慌てて顔を低めて声を潜める。翔くんに好きな人ってそれ、トップシークレットだよ。翔くんって、ジュニア内で結構人気あるんだ。泣く子が出るかも(笑)。
 「うん。もうすごいよ〜めろめろだもん。翔くんがあんななるなんて意外だったんだけど、そんな翔くんもすごいカワイイ」
 松潤の表情を見て、それが真実だと知る。翔くんより前におまえ、いまの自分の顔を鏡で見た方がいいよ。溶けそうな顔になってるよ。まあ、松潤の翔くん大好きっぷりは昔から変わらないんだけどね。
 「で?誰なの?業界の人?アイドル?」
 心なし、俺自身も身を乗り出し気味になった。だって興味あるじゃん、あの翔くんを射止めた人なんてさ。(射止めた、ってまた俺も言い方古いけど)
 「う〜ん…アイドルっていうか…。ゲイノウジンだけどね。共演者だよ」
 ドラマの。松潤の言葉についこの間まで放映されていたドラマが頭を過ぎる。その前ってゆーと古くなっちゃうし、あれのことだよね。誰だろう?美礼先生じゃないだろうし、モー子かな?ミー子かな?まさかセツコ先輩なんてことは。
 「それってさ…聞いてもいい?」
 「いいよ〜別に。そのうちバレちゃうだろうし!だって翔くん、分かりやすすぎでさ〜」
 なにを思い出したのか、松潤が吹き出す。そんなに分かりやすいんだ…。普段の翔くんからは連想出来なくて、イメージが沸かない。
 「じゃー聞くよ。モー子?」
 「ブー」
 「じゃあミー子?」
 「ブブー」
 「え、違うの?じゃあセツコ先輩」
 「違いまーす」
 「え?違う?あと誰だよ…美礼先生じゃないよね?」
 「違うよー(笑)」
 あれもハズレ、これもハズレ。あと誰が残ってるんだろう?ドラマの出演者を一生懸命思い出すけど、該当しそうな顔にぶつからない。
 「んん〜?」
 考え込んだ俺に、降参?と松潤が笑う。
 「降参。誰?」
 両手を広げて、肩を竦める。外人さんみたいな仕草になった。
 「アニだよ!」
 「・・・・・アニ?」
 アニって……。アニだよな? 俺の頭上に、キラキラした金髪が浮かぶ。
 「えーと…」
 アニって…アニ役の人って。
 男だよな。
 思ったけど覗き込むみたいに俺を見る、松潤の顔が満足そうに笑んでいたので。そこは拘らなくていいのか、となんとなく流した。
 「ツカモトくんっていうんだけどね。会ったことはないんだけど、すっかりトモダチ気分(笑)。彼のことには詳しいよ〜嵐は」
 そう言って笑う松潤が本当に楽しそうだったので。
 知らないなりに、分からないなりに。嵐や翔くんや松潤が、そのひとのことをとても好きな様子は、すごく分かる気がした。

 



 そんな日から、数日経って。
 今日の俺たちは、GWのコンサートに向けてスタジオに篭っていた。Tシャツをぐっしょりと汗で濡らして、少し休憩を取ろうと控え室に戻る。ドリンクを喉に流し込みながら、ふと目についたTVに、見知った顔が出ていた。
 「あ、ツカモトくん」
 「え?」
 思わず呟いた言葉を、山下に拾われる。
 「あー、アニじゃん。キャッツアイに出てた人だよね?生田氏、知ってるの?」
 一緒になってTVを覗き込んだ山下が、だからなに?とでも言いたげに俺を見返った。
 「うん。翔くんの好きな人だよ」
 つるりと出る、ってこうゆうのを言うのかな。
 しまった、と思った瞬間に山下の大きな目が俺を見ていた。
 「は?生田氏、いまなんて?!」
 山下の珍しい大声に、その場にいるジュニアが野次馬根性で近寄ってきた。うわー松潤、てか翔くんゴメン(汗)。そんな俺の気持ちをよそに、うーわ俺、ちょーショック!と山下が騒ぐ。
 「なに?なんかあったの?」
 「誰?この男前」
 「バッカ岡田くんと翔くんのドラマに出てた人じゃん!見てねえの?」
 「あー!アニだ、これ!」
 頭上から降りかかる声々も、俺の耳には入っていたか、いなかったか。
 「で?彼がどうかしたの?」
 トドメのように発せられた声は、たぶんハセジュンだったと思う。おっまえ、ほんっとーに一言多いんだよ。全ての罪をハセジュンに被せたい気になった。生田斗真、ピンチです。
 「翔くんの好きな人なんだってさ」
 頭を抱えた俺の横で、更なる爆弾が投下。うっ………わ、山下、おまえ…………(呆然)。

 「はァーーーーーーア?!」
 「マジでーーーーーーーーーーーーーーー!!!???」

 案の定、狭い控え室にこだまする人数分の叫び声。みんなビックリした顔をして、それから反射的に、TV画面をまじまじと覗き込んだ。
 そうなんだー、とかこの人がー、とか口々に感想を述べる。それがやがて静かになって、一部のやつらはおもむろに携帯電話を取り出し始めた。
 「・・・?なにやってんの」
 ぼんやりとその動作を見つめながら、なにげなく聞くと「翔くんにメール」と亮ちゃんから答えが返ってきた。
 携帯電話を思い思いに操る、みんなの顔をぐるりと見回すと。
 自分の打った文字に含み笑いをしてみたり、緩む顔を抑えるためか、硬く結んだ唇とは対照的に、目だけがニヤけていたり。(ちなみに鼻までふくらんだそいつの顔は、かなりブサイクな有り様になっていた。あえて誰とは言わないけど、アイドルとしてそれはどうかと思う)
 それぞれの顔をそれぞれに見ながら。ただ一つ共通しているのは、みんな嬉しそうな顔をしている、ってことで。
 何度も言うようだけど、翔くんはジュニアでは結構な人気があって。尊敬してる、憧れてるって言って憚らないジュニアも多い。そんな翔くんの想い人を。

 なんだかんだいいながらもみんなが認めたって、ことなのかな。





■■■危険地帯。

うーわ!もう!すみませんすみませんすみません!!!
これぞまさにフィクションのなにものでもない!うっかり読んでしまった不幸なジュニアスキーのみなさんは、犬に噛まれたと思って諦めて頂きたく…!苦情は一切お受け付け出来ません。妄想は自由だ!でもそれをウェブにアップするのはどうだろう!…とは充分承知しております…おりますが書いて見たかったの…(おい)。サクツカがジュニアにも蔓延してたら面白いのになー、なんて思ってしまったのが運の尽きっていうか。翔くんを好き、というジュニア記事を読むたびにこいつめー!そうかそうか!と嬉しがるアホな翔担の夢です。ドリイ夢です。

…すみませんすみません。

2002年04月19日(金) キャッツアイシナリオ本・発売記念。(にやっぱり嵐楽屋で)


 「わ!なんだこれ!」

 生放送を待つばかりの楽屋にて、松潤が突然叫んだ。
 正直そのカッコウで叫ばれると怖いものが…って、俺も同じなんだけど。いまどきどこで買うんだ、というようなダテメガネを神経質そうに持ち上げて、松潤は広げている本を更に覗き込む。
 「なに、なんかあったの」
 正直どうでもいい俺をよそに、相葉ちゃんが声をかけた。その声に、待ってましたとばかりに松潤が本から離した顔をこっちに向けた。
 「ちょっとー見てよこれ!」
 カバーのかかったままのそれがなんの本か分からずに、とりあえず覗きに行く。大きさ的に漫画かなんかかな、と思った中身は予想に反して、活字が踊っていた。
 「これって…」
 「そ!今日でたばかりのキャッツアイのシナリオ本!」
 マネージャーさんに買っておいて貰ったんだ!と、妙に威張り口調の松潤にやや呆れつつ中を覗き込むと、見覚えのあるシーンが活字になって現れていた。台詞からして、3話らしい。アニが借金を抱えたまま小峰社長に拉致されて、それを残ったキャッツメンバーが助けに行こうとするシーン。ヘタレたキャラクターのバンビもあのときばかりはけっこう頑張っていたような、そんな印象が蘇る。
 「で、これがどうかしたの」
 「どうかしたのじゃないよ!ここ、読んでよ!」
 松潤が指差す先には。
 「「バンビ:『冷静になれよぶっさん。あいつら何人いるかわかんねえぞ。俺らも殺されんだぞ』……?」」
 本を覗き込む俺と相葉ちゃんの声が被った。
 …ナニコレ。
 「あれ〜?こんな台詞あったっけ?」
 相葉ちゃんが首を傾げる。俺も同じことを考えた。そんな台詞、あったかなあ?っていうか、このバンビ最悪。
 「でしょ?ちょー最悪!アニがピンチなのに自分の保身を考えてるんだよ?どう思う?」
 俺、ショックだあ〜!と、松潤が頭を抱える。しかし抱えた頭を瞬時に戻して、でもさ、OAでは言ってないよね!と続ける。変わり身早いなあ、おまえ。
 「それってさ、それって、」
 「…まさか」
 「えっ、そうなの?」
 「いくら翔くんでもそこまで…」
 「い〜や!そうだよ!きっとそうだ!」
 「愛はシナリオも越えるんだあ…」
 「いや…それはいくらなんでも、どうだろう?翔くんもそこまでバカじゃないと思…」
 「そんなことないよ〜!ねっ!翔くん!」

 「「え?」」

 不意に相葉ちゃんが放った声に、今度は俺と翔くんの声が被った。
 こちらも七三分けにクロブチメガネでスーツを着た翔くんが、楽屋に入ってくるところだった。突然で事情の飲み込めない翔くんが、きょとんとした顔をしている。
 「この台詞だけはさすがに言えなかったんだよね?!」
 松潤が翔くんに差し出して見せたページを一瞥して、状況を察したらしい翔くんは僅かに唇を持ち上げた。
 「それは企業秘密です」
 ニヤリと笑って、本から目を離す。
 なにそれ〜!ズルイ〜!と大騒ぎするふたりをよそに、そろそろ本番だよ、と我関せず寝ている大野くんを起こしにかかる。
 「ちぇーっ」
 大野くんに続いて出て行く翔くんの後ろから、納得いかなそうに出て行く松潤の背中を眺めながら、俺と相葉ちゃんもあとに続いた。
 「誤魔化されちゃったね」
 相葉ちゃんが軽く肩を竦める。
 「だね」
 同じように肩を竦めてみせながら、それでも。

 どっちにしろ、翔くんの気持ちには変わりはないし。
 バンビと翔くんは違うんだから。
 別にそんなのどっちでもいいやなんて。

 (それにしても俺らは本当にツカモトくんが好きだね…)
 
 なんてことを思った(笑)。





■■■シナリオ本はまだ手に入れてません。

又聞きで聞いた情報だけで萌えて書いてみました捏造楽屋。いい加減、嵐ファンの人たちに見られたら刺されそうな気がしています…。うっかり検索で飛んで来てしまわれた方々には申し訳ありません。事実無根ですので許して下さい。いや、理由になってないし、と思った方は正解です。そういうわけでサクツカとそれをとりまく嵐のみなさんでございました。うちの松潤とにのあいはほんっとーにサクツカが好きらしい。なんでそんなに好きなんだろう(笑)。

2002年04月18日(木) わた鬼感想SS。(世にも奇妙なジミー×ハセジュン)


 『 Don't say that it dies! 』


 携帯を耳に押し当てた瞬間、理解不能な言語が飛び込んできた。
 ・・・・・は?
 ナニコレ。やっべー着信見ずに取っちゃったよ。なに言ってるかわかんねーっつの。そこまで考えてふと気付く。俺の知ってる範囲内で、こんな言葉を器用に操る奴は、一人しかいない。
 「…ジミー…?」
 『 Please…do not say that it dies…! I am sad when you dies. If Hasegawa dies…, It is sad when those who love die. I will cry. It is disagreeable! 』
 「いや、だから何言ってっかわかんねーって。日本語で言えよ。おーい、ジミ〜?…」
 『 I…It is since I am. It will live together and will go. I want to live together. I want to bein a side. Are in a side and it needs. therefore… 』 
 「あ〜もう!だから何言ってるかわかんねんだって!」
 俺の頭の中でプチッと小気味いい音がした。
 携帯を耳から離して、通話終了ボタンを押す。二つ折りのそれをパタン、と畳んだところで、横から声がした。
 「なに?どうかしたの?」
 「斗真」
 軽く小首を傾げて、切っちゃったの?と聞いてくる。
 「なんかさあ〜ジミーからみたいなんだけど、えっらい興奮してて英語でまくしたてるから、ハラたって切っちゃった」
 言ったそばからまた、携帯が鳴り出す。今度は慎重に着信画面を確認すると、予想に違わない文字を見つけた。無言のまま、今度は電源ボタンをつよく押した。画面から光が失われて、沈黙する。
 「わっ、何してんだよかわいそうじゃん!」
 隣で斗真が慌てた声をあげた。
 「だってさぁ〜話通じないし、うざいんだもん。何か怒ってるみたいだったし」
 「わかったよ、じゃあ俺がかけてみる」
 言って斗真はポケットから自分の携帯を取りだした。慣れた手つきでボタンを操作して、耳に当てる。
 「…あ、もしもし?ジミー?俺、斗真」
 言いながら少し歩いて俺から離れた。横目で様子を見ていると、なにかうんうんと頷いている。それから不意に笑い顔になった。
 「ハセジュン」
 呼ばれた声に顔を向けると、おいで、と手招きをされた。
 「ジミーね、お前のドラマ見たんだって」
 「ドラマ…?」
 ああそうか、今日は俺がメインで頑張ったドラマの放映日だった。うっかりしてた。母さんビデオ録ってくれてるかな。と、考えが逸れそうになるのを慌てて押し留めた。
 …で?それがどうしたってゆうの。
 「ドラマの中のハセジュンを見てたら感情移入しちゃったんだって」
 斗真が笑う。しっかりしててもあいつまだ14才だもんな。受話口に手を当てて、片目を瞑った。
 ドラマの中の俺が死にたいって嘆いたから。
 ブラウン管の向こうで、親友の言葉にも声を貸さないで疲れた風に、さよなら、と言ったから。
 なんだかその横顔がとても遠くて。届かなくなる気がして。いても立ってもいられなくて。
 だから。
 「はい」
 「え?」
 「ジミーと話すでしょ?もう落ち着いてるよ」
 「あ…うん」
 斗真の携帯を受け取って、耳に当てた。
 「もしもし?」
 『…長谷川くん?』
 ごめんね、とジミーが言った。今度はきちんと、理解出来る言葉で。
 「つい、興奮しちゃった」
 電波の向こうに照れ笑いの気配がした。
 『なんかものすごく切なくなっちゃったんだよ。びっくりさせてごめん。さっき言ったのはこう。長谷川くんが…好きなひとが死んだら悲しい。俺はきっと泣く。だから一緒に生きようよ。俺は一緒に生きたいし、側にいたい。側にいようよ。だから…死なないで』
 「…死なないよ。死ぬわけないじゃん」
 それだけ言った。俺の声にジミーが笑う。
 『そうだった』
 誰よりも死なないタイプだもんね。殺しても死なないかも。その言葉に反論しながら、俺も笑って。それから少しだけ他愛のない話をして、電話を切った。ゆっくりと耳から離して、斗真に返す。
 「かわいいねー、ジミーは」
 電話を受け取りながら、斗真が言った。
 「うん」
 ほんとに。
 ジミーの言葉を思いだした。好きな人が死んだら悲しい。俺はきっと泣くよ。
 そうだね、たぶん。
 俺だってジミーが死んだらきっと泣く。泣いて暴れる。それはたぶん、間違いなく。そう言ってやればよかったかな。
 俺だってきっと、そんな風に、お前が死ぬのを見たら取り乱した電話をしちゃうのかも。死ぬとか言うなって、怒鳴っちゃうかも。しないかな、しないか。俺、年上だもん。大人だから。そうゆうことはしない(はずだ)。
 だけど。
 それでも気持ちはたぶん本当だから。 
 「まあいいか…」
 「え?なんか言った?」
 「んん、なんにも」
 斗真が覗き込んでくるのを軽くかわして、そろそろ帰ろうよ、と歩き出した。

 まあいいさ。そんなのはこれから先、いつだって言えるからね。





■■■森山壮太とジミーとハセジュン。

わ〜…。書いちゃったよいいのかな…;;;
ここしばらくずっとジミハセが書きたいーと思ってはいましたが、本当に書くとは思わなかった(笑)。しかもこゆ展開好きね私…みたいな。ハイ、大好きです(開き直り)。好きなひとのドラマとか見てると、うっかり感情移入したり本物を重ねたりしちゃうことありませんか?私はよくあります。だから身近にいる人だったら余計、不思議な感じがしたりするんじゃないかなーって、私は近しいゲイノウジンを持ってないので(当たり前だ)そうゆう感覚は分からないんですけども。ふたりともの性格はイマイチ分かってないので、ノリと展開に任せました(おい)。ジミーはゆうてもアメリカンなので、好意とか感情にはストレートなところがあるんじゃないかなと、そしてハセジュンはハセジュンでやっぱり結構あけすけなんじゃないかなと。そういうイメージで。

2002年04月17日(水) ごくせん第一回放映記念になぜかリレーポエム。(潤→翔+ニノ)


 「翔くん!」

 楽屋に入ると松潤が寄ってきた。
 「ドラマ、見た?」
 予想通りの言葉にどきっとする。
 昨日、松潤が出るっていうドラマがオンエアされた。松潤が見ろ見ろってうるさいから仕方なく見た。見たけど…ヤバイ。
 いつも見る松潤と、ドラマの中の松潤はまったく違ってて。今みたいにまったく笑わなくて…渋くキメてて…正直、ヤバイと思った。
 「ねえ、見た?」
 「見てない」
 「ええー!」
 がっくりとうなだれる松潤に、ちょいかわいそうかと思ったけど。
 けどさ、言えるわけないだろ?…不覚にもかっこいいと思ったなんて、さ…。

■

 「はあ〜あ…」
 ため息が出た。途端に隣りから苦情が届く。
 「ちょっとー松本さん。横でため息ばっかりつかないで下さいよ」
 「ため息のひとつくらいつかせてくれたっていーじゃん…。俺、いま凹んでるんだから」
 苦情に苦情を重ねると、こちらもため息まじりの答えが返る。
 「ひとつやふたつなら俺だって我慢しますけどね、おまえさっきから何回ため息ついてると思ってるんだよ」
 しあわせ逃げちゃうよ。呆れたようなニノの口調に、慌てて出したため息を戻そうとする。俺のそんな様子を見て、相葉ちゃんみたいなことすんなよ、と今度は笑った。
 「聞きたくないけど聞くよ。なんかあった?」
 「あった」
 「いや、それは知ってるから。なにがあったの」
 「翔くんが」
 「それも分かってる。翔くんと、なにがあったのさ」
 「…ニノって、たまにほんっといじわるだよね」
 「誉め言葉と受け取っておきます」
 「……」
 思わず黙りこんだ俺に、嘘ウソ、ちゃんと聞くから話しなよ、と思いがけず優しい声。今日は機嫌いいんだなあ〜…なんてぼんやりと思う。
 「昨日、俺のドラマはじまったじゃん?」
 「うん」
 「翔くんに見た?って聞いたら即答で”見てない”だって」
 「それで?」
 「それだけ」
 「…それだけ?」
 優しかったニノが明らかに呆れ顔になる。ちょ、ちょっと待って(汗)。だって、だってさ。
 「だってさあ、翔くんのドラマだったら俺なんかもー、ビデオも録るし出来るだけリアルタイムで見るし、見たら必ず感想メールだよ?そこまでしろなんてもちろん言わないけど、ちょっとくらい見てくれたってさあ〜」
 いいと思うんだ。
 ふう、とまたひとつ、息を吐く。
 久し振りのドラマの仕事。かなりクールな役だったから、頑張ってキメて、俺のかっこいいところを誰よりも翔くんに見て貰いたいって思ったのに。
 こうゆう時、自分たちの温度差をいやってほど感じる。
 きっと俺がこんなに翔くんを好きだと思うほどには翔くんは俺を思ってないんだ。そんなの分かってるけど、それだけのことなんだけど。こんな風に不意に目の前に現実をつきつけられると、ちょっと凹む。
 「いや、たぶん見てたよ。翔くん」
 「…え?」
 「おまえ案外、翔くんを分かってないよね。今朝から目が合わないだろ?それがなによりの証拠じゃん。照れてるんだよ。惚れちゃったんじゃない?(笑)」
 俺もちょっと見たけど、おまえかなりキャラ違ったもん。かっこよかったよ。ニノが言う。
 「…そういえば…」
 今日は一度も目を合わさない。合わないより、合わさないと言った方がきっと正解だった。
 
 翔くんの。反らした頬がかすかに赤らんで。
 
 それってさ、翔くん。俺、うぬぼれてもいいのかな?

■

 だけど、たまには言葉にして欲しいよ。いっつも俺ばっか言ってるんだし。
 「そんな松潤に一つ提案があるんだけど」
 ニノは俺にある作戦を耳打ちしてきた。

 「ま、がんばれよ」
 ぽんと背中を押されて、俺は翔くんに近付く。
 「あ〜あ。見てほしかったなぁ〜。俺の初キスシーンあったのに」
 わざとらしく嘆くと翔くんはばっと振り向いた。
 「はあ?昨日そんなシーンなかったじゃ…あっ」
 慌てて口を押さえるけど、もう遅いよ。
 「やっぱ見てくれたんじゃん〜。なんで隠したの?」
 「…うるさい」
 顔を真っ赤にしたまま怒ったように呟く翔くん。
 そんな顔しちゃったら、なんでか言ってるようなもんだよ、翔くん。
 「何笑ってんだよ!」
 「別に〜」
 ホントは言ってほしかったけど、真っ赤な顔した翔くん見れたし、いいや。





■■■「オラ行くぞ、クマ。」

ごくせんの松潤があまりに男前で、さすがの翔くんもきっと惚れたに違いない!(笑)と妄想・花開いて派生したリレーポエムでございます。個人的にオチの翔くんのかわいさがメラツボったので、自慢する感じに問答無用で無断アップ…。(わーすみません!つか、先に言えって感じだ) ちなみに薫さん→利美→薫さんの潤、いや純、いや順で(アホか…)。自分分をうっかり削除してしまい、書き直したのでかなりおかしなことになっていますがそこはそれ、気付かなかったことにして頂けると嬉しい。つか、微妙に長くなりました。愛喪は250字制限がねえ、トホホトホホ。どうもねえ…嵐メンのキャラを勝手に誤解した挙げ句、その捏造キャラですら自分で制御出来なくなってるみたいで。勝手に動かれてしまうんですよ。困った困った(笑←ぜんぜん困ってない風)。

2002年04月16日(火) ユズりんさんに頂きましたごくせん感想SS。(潤→翔とにのあい)


 差し入れのポテトをかじりながら、ニノは言った。

「翔君…今日機嫌悪くね?」
「うん、思う。」
 俺もポテトをひとつかじる。
 なんでかな?とニノに聞き直そうとしたら、「理由をしりたい?」と先に言われた。以心伝心みたいで、ちょっとうれしい。思わず笑顔になっちゃうじゃない。
「ニノ、理由知ってるの?」
「知ってるもなにも…犯人から相談うけた」
 犯人って(笑)その時点で犯人誰だかしぼられるんですけど!まぁ、あえて聞いてみちゃおうかな。
「翔君を怒らせたその犯人って、一体だーれ?」
「とりあえず、Oのつく人ではない」
 というニノ。てゆーかなんでイニシャルトーク?(笑) その上バレバレじゃん!
「あー、じゃ、あれだ。今ドラマに出てて前髪にこだわり持ってるMさん?」
 つられて俺もイニシャルトーク。
 松潤しかいないじゃん!二人でゲラゲラ笑いながら暫く語りあった。仲間サンの役をおーのさんでやったら面白そうだとか、翔君だったら松潤はホワホワで追いかけてばっかりで撮影にならないとか。
「その前髪の人さ〜、一体どしたのさ。」
 笑いつかれてネタにも飽きた頃。思い出したように聞き返した。
「昨日さ、ドラマの放送してたっしょ?」 
「うん、見たよ。」
「松潤さ、翔君からの感想メル待ってたらしいんだ」
「で?」
「日付変わってもメルも電話もなんにも無かったんだって」
「あはは!それで?」
「どうしても我慢できなくなった犯人は自分から電話をしたそうです」
「自分から感想聞きに電話したの?!…松潤らしいというか…。でもなんでそれで翔君機嫌悪いのと関係あるの?」
「はい、アイバさん。鋭いご指摘です。なぜ、たかが電話であんなに機嫌がわるいのか…それは。」

「それは?」
 首をかしげて聞きいる。ニノは、ズイっと顔を近づけて事の原因を語った。
「電話をした時間が夜中の3時だったからです。」
 は?なにそれ。
 つーか、なんかその話前にも聞いた事があるんだけど。
「…ばからし…。そら翔君でなくても怒るよ。」
「全く。俺もそう思う。なのに松潤ったら『俺はキャッツアイ放送するごとに電話したのに〜』とか言うんだぜ?翔君も大変だよなぁ。」
「愛され過ぎちゃってるのね〜翔君。でも今回のは松潤有罪。」
「有罪!睡眠邪魔されんのカナリむかつくよな〜。」
 なんて話をしてたら当の犯人がやってきた。ヨレヨレだ。きっと翔君にジャケンにされたんだろうな。
「アイバちゃーん…ニノー…俺、どうしたら…」
「しるか。」
「ちゃんとあやまんなよ〜悪いの完璧君だから」
「二人して…二人ともつめたい」
 そら当たり前。だって睡眠時間邪魔されるほどむかつく事ないっしょ?と、それとなく諭して松潤を落ち着かせて説得した。その間約一時間(笑)大変だった…。
 なんとか立ち直った松潤を翔君の元に送り出した時にはポテトはすっかりしなびてた。
「あ〜あ…ポテトが…」
「冷め切ったポテトって最悪だよな」
 指でつまんだポテトがぐにゃりとまがる。
「もっと食べときゃよかった」
「そんなに食べたかった?食べにいく?」
「え?今から?二人で?」
「いやならいいけど」
 さらりと言うニノ。よくないよくない!
「いく!ポテトくいに行く!」
 ゲンキンだなぁ、俺って。
 ポテトを食べに行くことよりも二人で出かける事の方が嬉しい。
 腕を引っ張られて、手なんかつながれた。マジ嬉しい。ぎゅっと握り返して、笑ったらニノも笑い返してくれた。それだけでもすごく幸せになれた。

 ゴチソウサマ、ニノ!





■■■潤翔とにのあい。

あれ?O野さんは…?(笑)
というわけでユズりんさんに頂きましたごくせん翌日SSです〜。ワーイ嬉しい!キャッツの完パケを借りてまであのドラマを見ていたらしい松本さんは、当然自分のドラマの感想を翔くんに求めるのでしょうね〜。そして翔くんもあれで結構真面目な人なので、きっとドラマ自体は見てるに違いないと踏んでるんですが。個人的に傍観者に徹するにのあいがツボでした。デートだって!いいなあ〜(笑)。
ユズりんさんいつもいつもありがとうなのです〜***

2002年04月15日(月) ハンドク感想SS。(にのあい)


 『なんで死んじゃうわけ!?』

 開口一番に怒鳴り声。珍しい相手からの珍しい声に、俺はポカンとして一瞬、返す言葉をなくした。
 「なに…なんの話だよ、相葉ちゃん」
 言いながらテレビの音を絞ろうとリモコンに手を伸ばして、ああこれか、と思った。
 画面の中で俺が死んでる。正確には俺がじゃなくて、俺が演じた俺が。
 坂口ノブはバイクと衝突して、至極あっさりと死んだ。あまりにあっけない、あまりになにもない死に様に、台本を読んだ時、どうしようもなくいたたまれない気持ちになったのを覚えている。こんな死に方あんまりだ。これじゃあ生まれて来なかった方がましだ。
 ノブが言う。人間には優劣があるんだ。
 罪を犯した人間だったから、どこの病院にも、どの医者にも相手にされなかった。人間は平等じゃないんだ。もっと金持ちに生まれていれば、いま死ぬことはなかった。それはどうしようもない現実だった。
 現実は、想いを越えない。
 いくら一番がノブを死なせたくないと思っても。いくら道子が死なないでと願っても。それでもノブは死んだから。
 それはあまりに寂しく、理不尽な死だった。そういうテーマだった。
 「見てくれてたんだ?」
 言うと無言のままズズッ、と音だけが返った。鼻をすする音。泣いたの?相葉ちゃん。
 『だってさ…』
 電波のせいで分かりづらいけど、そういえば少し声がへんかも。
 『だって本当に、ニノが死んじゃった気がしたんだよ』
 シンクロっていうのかな、そうゆうの。
 本当に俺があんな死に方をしたら悲しい。世界に見放されて、あんなにあっさりと、死ぬなんていやだ。
 でも。
 思った。
 「…ありがと」
 『なんだよお…なんでありがとうなんだよー』
 死んじゃやだって言ってんの。いよいよ涙声になった。
 ごめんね。泣かしちゃったね。だけど俺にはそうやって、泣いてくれる相葉ちゃんがいるから。
 誰からも惜しまれなかったとしても、相葉ちゃんが泣いてくれるなら。
 だったら俺、今すぐ死んでもいいかなって。それぐらい幸せになっちゃったんだよ。
 それだけで生まれてきた意味があったような、そんな神々しい気持ちになっちゃったんだよ。すごいことだと思わない?相葉ちゃん。
 気持ちは現実を越えないし、きっと俺だって死ぬときは死ぬんだろうけど。それでも俺が死ぬときには相葉ちゃんが側にいればいいのにって。
 それはきっと、人生最大の我がままなんだろうなと思った。

 叶うかなあ?ねえ、相葉ちゃん。





■■■にのあい上等!!!(笑)

今更のように「ハンドク!!!」を見たので、感想SS。やな感想だなー。
ぶっちゃけ即興ポエムです。ガソスタで洗車待ち中、暇だったので送った。ノブの死に関しては、ドラマっていう虚構と現実との境目が私には見つからなくて、無力感とか、無常感とか。そういうのをたくさん感じました。好きな人があんな死に方をしたら悲しい。切ない。空しい。生まれて来なきゃよかったなんて言われたら、言わせてしまったなら、自分こそが死にたくなってしまうだろうと思う。せめてノブの死を惜しんで泣いた人たちの涙の分だけ、ノブがしあわせだったならいいのにな、と思いました。

2002年04月12日(金) 痴話喧嘩。(翔潤翔)


 「なにそれ!ひどい!」

 楽屋中に響く大声で、松潤が叫んだ。
 絶対そうくると思ったんだよなあ…だけど後から知ったら余計うるさいし。先に言っておいた方がいくらかマシだろうと判断してのことだったんだけど、言うんじゃなかった、と早くも後悔する。
 「聞いてるの?翔くん!」
 …あー…うぜー…。
 「んな大声出さなくても聞いてるっつーの。だからあ、おまえはロケがあるし、こっちもメンバー全員合う日が明日しかないんだから、しょうがねえじゃん?」
 「メンバーって、よくゆうよ!俺入ってねえじゃん!」
 「バッカおまえは連日のロケだろーが。おまえに合わせてたらいつまで経っても行けねーじゃんよ」
 「それがひどいってゆーの!頑張ってる俺に合わせてやるくらいの心意気はないわけ?」
 「自分でゆうな、自分で!つか、もうチケットも押さえて貰ってるし、トニセンの3人にも明日行きますって伝えてるんだよ。今さら変更出来ないだろ?子供みたいなこと言ってんなよ。おまえはマネージャーさんと見に行きな」
 最後は諭すような口調になっていた。松潤があからさまに口を尖らす。
 「…俺、子供だもん。少なくとも翔くんよりは子供だもん」
 松潤の言葉にため息をついた。これじゃあまるで駄々っ子だ。
 「おまえな…」
 
 「そうじゃなくて。松潤はさ、翔くんと行けないことに拗ねてるだけなんだよ」

 不意に背中からニノの声がした。痴話喧嘩に口出しするのも悪いと思ったんだけど終わりそうにないからさ、と余計な一言を付け加える。
 「なんだったら明日、俺ら3人だけで行くけど」
 「バカ、なんでコイツのわがままに付き合わなきゃなんないんだよ。予定通り俺らは明日見に行く。それでいいな、松本」
 自分の意志以上に強い口調になったかも知れなかった。俺の言葉に松潤は俯いたまま、かすかに頷いた。





 翔くんは冷たい。

 わがままだって分かってた。子供みたいに駄々をこねたって、困らせるだけだと分かってた。だけど、それでも言ってみたかったんだ。それでなくともドラマの撮影続きでゆっくり顔も見れなくて、そりゃあ嵐としての仕事で顔は合わすけど、仕事が終ったらそのままロケにとんぼ帰り、とかで。 
 仕事は楽しいし、久々のドラマだし、やり甲斐はある。
 自分で決めた仕事だから、それはもちろん頑張る。だけどそれとは違うところで、本当はもっと翔くんといたいって、そう思う自分も確かにいるんだ。
 それは俺のわがままに違いない。そんなことだって分かってる。だけどあんな風に、なんでもないことみたいにおまえはひとりで行けだなんて。
 「ちょっと、ひどくない?」
 「なにがひどいんだよ」
 つい、声に出していたらしい。俺の呟きに後ろから声がした。軽く振り返るとドラマの共演者である成宮くんが、不審そうな表情を浮べていた。
 「冷たい人がいるの」
 「ふ〜ん…」
 あまり感心がないらしい成宮くんはそれ以上、特に込み入って聞いて来ようとはしなかった。説明するだけで気が滅入りそうだったので、彼のそういう反応にいくらかほっとする。
 「明日越えちゃうかな、これは」
 ぽつりと呟く。今日のロケはトラブルが重なって、いまの時点でかなり押していた。このまま行くと今日中には終りそうになかった。
 「かもね〜。まあ、なんでもいいけど」
 「お前さ、なんかなげやりじゃない?」
 「そうかな?そんなことないよ。ただ、明日の仕事は午後からだし、だから長引いたところで困ることもないなーと思ってさ」
 「早く会いに行きたい人もいないってこと?」
 成宮くんはへんなところで鋭い。
 会いたい人はいるけど、今日は会えないんだよ。思ったけど、言わなかった。拗ねてるんだと思う。いいよ、もう。今は与えられた仕事を頑張るだけだ。
 「さあね。あ、撮影再開だって」
 あからさまに誤魔化して、立ち上がった。





 「翔くん?どうかした?」

 ムッツリと押し黙ったままの俺に、相葉ちゃんが声をかけてきた。
 渋谷・Bunkamura、シアターコクーン。客席に深く体を沈めて、開演を待つ舞台をじっと見つめた。
 「別に、なんにも?」
 顔は正面に固定したまま、淡白に答える。
 「そう?」
 勘付いてるのか勘付いてないのか、相葉ちゃんは軽く流してそれっきり、反対隣りのニノと話を始めた。話をしたい気分ではあまりなかったので、彼のそういう対応がありがたい、と思った。
 松潤が言いたいことは分かった。別にあいつだって子供じみたわがままだけで、置いて行かれることに拗ねてるわけじゃない。だけど、俺にどう出来た? 俺だけ日程変えて、わざわざおまえと行くほど、俺たちの関係は甘くなかったはずだ。
 軽くため息をついた。
 それでも、言った俺の方がたぶん傷ついてる。
 寂しいとかつまらないとか、そんなことをいちいち思うほど子供じゃないけど。それでもきっと俺だって、松潤も一緒に行きたかったんだ。
 いままでは俺がドラマ三昧で、俺のが終ったと思ったら今度は松潤が撮影に追われて。顔は見れてもゆっくり話をする時間はない。それを辛いとは思わないけど、それでも。
 体が座席に沈む分、思考も沈んだ。そんなことを考えているうちに、不意に客電が落ちて、舞台の幕が開けた。


 「おもしろかったね〜」

 早速、相葉ちゃんとニノが感想談義を交わしているのを尻目に、大野くんと俺は談義とも言えない通り一遍の感想を言い合いながら、とりあえずは楽屋に挨拶に向かった。挨拶と雑談を少し。楽屋を出ると、マネージャーが車を用意して待っていた。
 「どうする?これから」
 なんかおなかすかない?と言い出した相葉ちゃんに、すいた、とニノの声。じゃあなんか食べて帰る?と流れかけた会話をせき止めるように、俺は帰るよ、と言った。実際、特にハラは減ってなかったし。帰りたいような気がした。
 「そう?じゃあ俺らだけ行くね」
 「悪い。じゃあ、俺は適当に帰るわ」
 適当なところまで車を回して貰って、俺だけ先に下りた。じゃあ、明日は何時にどこどこだから、と仕事の確認をして車を見送る。
 駅に向かって歩き出しながら、ポケットの携帯を取り出した。

 「翔くんさ〜、元気なかったね」
 「元気なかったっていうか」
 「痴話喧嘩は犬も食わないっていうでしょ」
 「それは夫婦喧嘩…」
 「似たようなもんじゃん!」
 「まあ、似たようなもんだけどさ」
 車のドアが閉まった瞬間に交わされていたらしい会話を、もちろん当人である俺は知る由もなかった。興味があるんだかないんだか分からない大野くんと、井戸端みたいなノリのにのあい(この際ひとまとめだ)で、憶測が飛び交っていたらしい。
 「あ!さっそく携帯いじってる!」
 後部座席から振り返って、携帯を取り出した俺を相葉ちゃんが目ざとく見た(らしい)。
 「松潤にメールだね!」
 「素直じゃないからね〜翔くん…」

 ・・・放って置いて下さい(涙)。

 取り出した携帯をじっと見つめて、おもむろにメール作成画面を開いた。
 …特に、用事はなかったけど。(いや、あると言えば確かにあるが)
 喧嘩をしたとも思っていないので、仲直りともちょっと違う。だけど、この時間もたぶん頑張ってるであろう、あいつに一言だけ。
 慣れた操作で指を操って、送信、にカーソルを合わせる。躊躇もなしに決定ボタンを押して。二つ折りのそれを閉じた。
 「さて、」
 今度こそ、駅に向かって歩き出した。





 撮影の合い間、遅い晩御飯(と言ってもロケ弁だけど)を取っていたら、携帯が震えだした。電話かな、と思って見るとメールだった。何気なく受信フォルダを開く、手が止まる。
 『今、終った。面白かったよ。ロケ頑張れ。』
 それだけの淡白なメールだったけど。
 「・・・・・ちぇっ」
 舌打ちをした。終演時間くらい、知ってるよ。
 翔くんはズルい。それだけで嬉しくなってしまう俺のことなんか、きっとお見通しで。それに案の定顔が緩んでるであろう自分を自覚した。
 「顔、歪んでるよ」
 正面でやっぱりロケ弁を食べる成宮くんが、ニヤリと片唇を持ち上げた。ああ、この笑い方、ドラマでよく見たなあ。あれ、むしろ地だったんだ。新事実。
 「歪んでるのはもともとですから」
 憎まれ口を叩きながら、顔がほころぶのはどうしようもない。たったこれだけで、まだ続く撮影もぜんぜん頑張れそうな気がするからゲンキンだよなあ。
 「分かりやすいのって、おまえらのグループの共通事項だったんだなあ…」

 成宮くんの呟きを、俺は聞き逃した。





■■■長すぎました(黙)。

12日のトンカツロックに松潤以外の嵐メンバーが見に行ったと聞いて、単純に拗ねる松潤を連想して書きかけたポエム…が放置されたままになっていたので続けてみたら、どうしようもなく纏まらなかった(無言)。書いていてこんなに不毛な気持ちになったのはこれが最強だ…。駄文も甚だしくてすみませんね!(キレ) しかもイメージ先行で書くのは本当によくない。成宮くんのことなんて、正直どんな話し方をするのかすら知りません。どうやって勉強したらいいんだ。

2002年04月10日(水) ごくせん放映一週間前記念になぜかニノ&松潤。


 「ニノはずるい」


 不機嫌そうな顔を隠しもしないで、松潤が何度目かの抗議の声を上げた。
 正直ウザかったので黙ったまま放置しておくと、「ズルイ」とまた声がする。

 「ズルイ。ズルイズルイズルイ!」
 「ああもう、煩いな!」

 俺は持っていた雑誌で松潤の頭にはたきたい思いを、やっとのことで抑えた。出来ることなら、丸めた状態で。いや、それよりも角を使うのがいいか。
 「だいたいねえ、スケジュール組むのは俺じゃなくて事務所なんだから、俺に文句言われても困るわけ。分かります?代わりたいならいくらでも代わってあげますけど(注:無理です二宮さん)、残念ながら松本さん、これからロケでしょ?」
 言うと見るからに意気消沈した松潤が、しょぼん、と形容するにふさわしい造作で項垂れた。

 「だってさ…だって」

 会いたいんだよ。
 至極ストレートな物言いで、松潤がぽつりと呟く。
 会いたいって…俺の記憶が間違ってなければその人には5日の生放送で会ってるはずですよ?
 呆れ半分に言うと、だって!もう5日も会ってないんだよ?と、これ以上ないくらい眉に皺を寄せた松潤と目が合った。至近距離で見るとますます濃いなあ、なんてどうでもいいことを思う。
 まあ、その気持ちは分からないでもないけど。それは俺だって同じだったから。俺だってまる5日間、会ってない。
 そこまで考えて、ふと思いついた。これからの仕事に関係のない松潤が、なんでここにいるのかを。

 「お前さあ、もしかして」
 「そだよ。悪い?」

 みなまで言わずに察したらしい松潤が、開き直ったかのように胸を反らした。

 「ここにいたら翔くんに会えるかなあと思ったんだよ。ニノ、ここで合流なんでしょ?」

 …そうだけど。
 確かに今日、これから俺と翔くんと、二人でラジオ出演が入っていた。午前中に別の仕事が入ってた俺とは事務所で落ち合って、マネージャーにラジオ局まで送って貰うことになってた。だから確かにここで待ってれば、翔くんは来るけど。だけどおまえ、昨日の撮影が長引いて午前さまだったんじゃなかったっけ?それで今日も昼からロケなんでしょ?休めよ、少しは。
 ドラマ撮影の辛さは経験上、俺にも分かる。松潤だって主演を張ったことがあるんだから、分かってるはずだった。今はまだ、始まったばかりだから少しは余裕があるだろうけど、3ヶ月の長丁場だし、疲れは蓄積されていく。休めるときは休んでおかないと。
 それでなくても松潤は、根詰めるタイプだったから。その生き方を否定するつもりもないけれど、たまに思う。疲れない?おまえ、そんなんで。 

 「うんだから、元気を貰いに来たんじゃん」

 言って松潤は笑った。さしずめ翔くんは松潤の、元気の素らしい。
 松潤らしいな、思って、笑った。きっと松潤はどんなに疲れていても、好きな人(=今のところ、翔くんになるんだろうけど)の顔を見ただけで元気になれるのだろう。そういえば松潤はあれで好き嫌いが激しいし、結構飽きっぽいところがあるんだけど、翔くんだけは長いんだなあ。デビュー当時から、3年超しの恋?恋だって、うわ笑えない。
 まあでも、恋愛みたいなもんなのかも。
 180度性格が違うから、衝突したり懐柔されたり。そうやってぶつかり合うことがふたりの仲のよさを証明しているようで。なんだかんだと翔くんが松潤を実の弟に接するみたいに(翔くんはつくづく、お兄ちゃん気質なんだと思う)かわいがってるのを知っていた。

 「あ〜あ…俺も翔くんとラジオしてえ〜…」

 松潤が大袈裟な動作で机に突っ伏す。軽く目を閉じた松潤の目元が、少し疲れていたので。



 いつも比較的早入りの翔くんが、少しでも早くここに来ればいいのに、と祈るような気分になった。





■■■ニノと松潤。

今日、TBSラジオに翔くんとニノが出演予定と聞かされて、きっと松潤拗ねてるよーとなんとなく思いついて、それで軽く打ってみたニノ&潤です。あくまで「&」の方向で。松潤みたいなタイプはきっと好きな人さえいれば多少のしんどさはカバー出来たりする、ポジティブでお手軽なタイプかなあと思ったり。勘違いかも知れませんが(そんな気もする)。お仕事に対してとても真摯だと聞く松本さんという人は、真面目に向き合いすぎて独り言も多くなると聞きますが、そういう嵌った状態ですら、仕事の一部だと楽しんでいる面もあったりしないかと、、、もしかして私、松本さんという人を誤解していますか(笑)。いや、とてもしっかりした社会人だと思っているのですよ。少なくともグループ唯一の大学生さんよりは大人じゃないかと思う、、、時もある。むろんそうじゃない時もありますが(笑)。思うに潤翔潤は、子供:大人の位置関係が、互いに正対する感じで変動しているのかも知れないなあ。

2002年04月02日(火) ユズりんさんに続けて頂きました・田中様視点。


 ダンスの練習をしながら、田口の顔を見た。
 踊っている時のこいつの顔は、普段のあの『営業スマイル』のような顔とは打って変わって大人びて見える。なんてーか。色気があるっていうか。そう、男の色気ってやつ?言いすぎか、それは。俺には劣るけれども、を前につけておこうかな。
 今は長めの田口の髪が、回るに乱れてはちょっとウザそうに髪をかきあげる姿なんて、男の俺が見てもちょっとドキッとする。でも、じっと観察していた、俺の目が合った瞬間に「何見てんだよ」といつものあの笑顔に戻る。ドキドキしている俺の心臓は落ち着いて安心すると共に、もう少し見たかったな、と残念だなとも思う。
 何しろ、田口は笑っている時以外の顔はポーカーフェイスで感情が読み取れないし。っていうか、笑っている顔も時々本気で笑っているのか、ただそのような顔をしているだけなのかすら分からない時もある。
 付き合いが長くなって、ようやく雰囲気で奴の意思表示を読み取れるようになってきたものの、まだまだ分からない。俺はどちらかというと結構感情が表に出る方だから、尚更そう思うのかもしれない。
 こんなポーカーフェイスな田口に、違う顔をさせるやつは一体どんなヤツなんだろうな。そんな事を考えていた事があった。


 だけれども、意外にも『ヤツ』は近くにいた。
 しかも同じグループメンバー。 


 ほら、来た。ドアを蹴破る勢いで開けて来て・・・。


「田口!」
 一直線、ズカズカズカと勢い良く歩いてきて、田口のまん前に座り込む。
 そいつはほっぺたをぷぅ〜と膨らまして、
「仁とケンカした」
 と一言、言った。
 そいつは、俺とそして田口、同じグループのメンバーで亀梨だった。いつもは同じグループの仁と呼ばれている赤西と一緒にいるのだが、ケンカをしたり気まずくなったりすると、こうして田口の元に決まって現れてくる。そして、言いたい事を言って、喋るだけ喋って亀梨が落ち着いたのを見計らって田口が一言二言、話し掛ける。
 頭を撫でたり、笑いかけたり。
 そうすると、亀梨はにっこり笑って、仁の元に返っていく。それが、今まで俺が見てきた二人の行動パターンだ。
 なんていうか・・・この光景を初めて見た時は『田口はなんて聞き上手で世話上手なんだろう』と思っていた。腹が立って怒っている人間をなだめるなんてなかなかできるもんじゃない。凄いな、と思っていた、田口に。俺はあんまりそう言うのは好きじゃないし、得意でも無いし。

 だけれども、ある時気がついた。何度かこの二人を見ているうちに、田口の表情って言うの?いつもより柔らかいっていうか。
 俺とか上田とかと話している時と、違う顔。明らかに。 
 その証拠に、オコチャマ思想の中丸(本人はすっごい否定するが俺はそう思う。)ですら、
「田口ってあんな顔するんだ」
 と言うくらいだしな。田口自身は気がついていないのかもしれない。
 亀梨と話をするのが楽しくて、嬉しくて、でもちょっと切なそうな顔。
 ・・・・・もしかしたら。田口は亀梨の事が好きなんじゃないかな、と思う。
 憶測で人を判断するのは嫌いなので、誰にもこの事は言っていないけれども、多分、当たっていると思う。 


 あ、亀梨が立ち上がった。
 仁の所に行くんだろう。あの晴れ晴れとした顔。「飛び切りの」笑顔で
「田口、ありがとな」
 と言って、去っていった。そして、亀梨の去った後の田口。
 ・・・・背中が寂しいって言ってるぞ、田口。ため息までついちゃって。
 よりによって、亀梨とはな。仁がいるを分かってて好きになっちゃったのか?
 道は険しいぞ、田口。心の中でそうツッコム俺様、田中様。
 田口の背中があんまりにも寂しそうだったから、ちょっとチョッカイを出してみた。

「どーした、田口。 なんか、さみしそーじゃん」

 ゆっくりと、田口は振り返る。
「別に。」
 別にって顔じゃないでしょ。ホント、素直じゃねーなぁ。
 結構、ヘコんでる顔してるぞ、お前、・・・なんて言ったら怒りそうな気がしたので、これも俺の心の中で処理。
「何があったか知らないけどさ、あんま溜め込むなよ」
「なんで?」
「元気ねぇゾ、背中が。」
「そう?そりゃいけないね。」
 いつもの笑顔に戻って、背筋をピーンと伸ばす。
「ん〜?もしかして、誰かに構って欲しい病なのか〜?」
「そんなんじゃないよ。っていうか、もしそうであっても聖にはしてもらいたくないね〜、俺。」
「んだと〜!コノヤロウ。」
 笑いながら、じゃれ合って軽くひじをキめてみたり、逆にどつかれたり、俺と田口は(たまにどうでも良い事ではしゃぎあう)ガキの様だった。
 すると、携帯に電話が入った。呼び出しを食らってしまう。呼び出しって言っても、悪いほうじゃない、と思うけど。
「悪い、ちょっと行ってくるわ」
「いってらっしゃい」
 出来ればもう少しこの場にいたかった。結構良い雰囲気だったし、田口といるのが楽しかったし。でも、仕方ない。仕事だしな。
 俺は、軽く右手を挙げて手を振り、上着を持ってその場から立ち去った。



 なんてこった。
 用事なんてなんて事無かった、そんな事携帯で言えばすむような事だろう、的な事だった。
 あぁ、めんどくさい。行って、あっという間に終わってしまった用事にブツブツ文句を言いながら、俺は元来た道を歩いていた。
 すると、声が聞こえる。盗み聞きしているわけじゃない。
 (いや、聞こえているんだから仕方がないんだって、ホント。言い訳くさいって?気のせい気のせい) 
 しかも、聞き覚えがある・・・この声。

「別に謝ってもらわなくても結構だよ。」
「亀はおれとかどうでもいいんだろ。」
「田口のところに戻れば!」

 ・・・・・・・・・・・。うわ、もしかして、仁・・・そして亀・・・?

 暫く、どうしようもないくらいの沈黙が続いた。
 俺は、いてもたってもいられなくなって緩めていた歩幅を早めようとした。
 その時。

「・・・・・もう、いい。いいもん、そんなに言うなら、田口ん所に行く!」

 俺の目の前でバタン、と思いきりドアを開ける。
 危うく、鼻を打つところだった・・。亀梨・・危ないなぁ・・・。
 子供じゃないか、行動が!あぁ、全く。

 しかし、後ろを一度も振り返る事も無く、亀梨はドンドンと突き進んでいく。
 心なしか・・・肩が震えている様な気がした。 
 もちろん、そんな亀梨に声をかけられることなどできず。はぁ・・・。
 俺はそ〜・・・っと部屋の中を覗き込んだ。・・・やっぱりだ。赤西だ。下をうつむいて、肩を落している。さっきの会話から見ると、二人のケンカだろうな。
 でも、田口がどうとか・・・。まるで、三角関係の恋人達の痴話ゲンカみたいじゃん。ははは。笑えねぇ。

 いや・・・でも・・・・もしかして、赤西も・・・。






 うわ。
 ということは、亀梨、大モテ?!





 いや、いやいや、そう言うことじゃなく。
 仁は前から分かっていた事じゃないか。なんだ、前からって。
 落ち着け俺。ハイド俺!ジキル俺!! 
 落ち着くどころか、動揺しまくっている。だめじゃん、俺。
 不審行動が目に付いたのか、赤西が俺に声をかけてきた。

「見られちゃった?」

 えぇ、ばっちりと。聞こえてました。

「ん〜ちょっとだけ。」

 嘘付け、俺。

「どうしてあんな事、言っちゃうかな・・・。」
「ちょっと、あれは言いすぎかなぁ・・・。」
「あ、やっぱり聞こえてた?」
「え、あ、違う違う。最後の所だけ。」
「・・・・亀梨・・・また怒らせちゃったよ。」
「だろうね・・・。」
 そして、また田口のところにいってるんだろうな、とはさすがに言えなかった。トドメをさしてしまいそうだったし。
「素直に謝っちゃえば? 先に。」
「・・・。」
「何事も、早目が肝心だぜ、仁。」
「でも・・・。」
「デモじゃない。自分でも悪いと思ったことはさっさと謝る!
 でないと、どんどん気まずくなって何も言えなくなっちまうぞ。」

「・・・・・・るよ。」
 小さな声で、仁は言った。

「え?何?」
「ううん、なんでもない。有難う、ゴメンネ。」
「は、何が。」
「変なところみせちゃって。その上相談まで。」
「俺は何もしてないだろ。ただ、勝手に喋っただけ。」

 全く、本当に思いつくまま喋っただけ。

「でも、聖の言ってることは合ってる。正しいよ。」

 そう言うと、また俯いて、黙り込んでしまった。
 きっと、葛藤しているんだろう、亀梨のことで。俺は表向きな事を勝手に判断して勝手に話しているだけだ。でも、亀梨と赤西の二人の間に何が起こったのかまでは分からない。どんなに正論を説こうとも、その正論がすべての人に当てはまるとは限らない。

「本当は今すぐにでも謝りたいんだろう、仁。」
「うん。」
「即答かよ。」
「うん。」
「・・・まぁ、独りで考える時間も大事だよな」
「・・うん。ごめん。」
「良いって事。それじゃ、また。仕事さぼんなよ!」
「まさか、お前じゃあるまいし、田中様」
「サボった事ねぇっての!」
「え〜そうだっけ〜」
 そんな他愛の無い会話で俺は赤西と分かれた。思わずため息が出た。
 仕事の影響か、それともおかげさまでと言うべきか。
 俺らはどんな時でも『笑顔』が簡単に作れてしまう。
 仁の笑顔が、とても辛かった。俺にまで気を使う事無いと思うんだけどな。

 仁も仁で大変らしい。でも、俺が向かうこの先にも悩み人が・・・。

 こっそりと、裏口から入る。怖くて中に入れなかったのでバックに入ったままでいた。ここでもまた、盗み聞きしている訳でも無いのに声が聞こえる。
 しょうがないだろ、カバン、置きっぱなしなんだ。
 しかも、田口が座ってるところの近くに。あぁぁ。

 思ったとおり声は、田口と亀梨だ。
 亀梨の声のテンションは先ほどの怒り狂ったテンションとは違い、落ち着いた声だった。田口に一通り愚痴を聞いてもらって、いつものように頭を撫でてもらって、すっきりしているんだろう。
「ありがとう、田口」
「良かった、亀梨は元気なほうが良いよ。」
「・・・田口のおかげだよ。やっぱり、田口はあったかくていいな」
 二人の会話。仁が聞いたら卒倒しそうだ。倒れこんで二度と起き上がれ無いかもしれない。
 完全K.O! イエー!! って、違う。
 ここだけ聞いたらまるで恋人だ。今までのいきさつをすべてみてきた俺だからそう思うのかもしれないが。 
 かたん、と音がする。どちらかが外に出かけるみたいだ。

「田口、サンキュ!ダイスキダゼ!」

 バタン、とドアの閉まる音。・・・・・・亀梨? 亀梨君・・・今のは一体。
 そうか、そうだ。御礼だ、御礼。なだめてくれた御礼。
 またもやパニック寸前の俺。何緊張してんだ、俺は。
 今のはアウトだよなぁ・・・。罪なヤツだ、亀梨。田口、生きてる?

 バックで動けなくなった俺は、ただひたすら固まって石のように座っているしかなかった。とにかく、はやく田口に退場して欲しかった。
 期待通り、田口が出ていく気配がある。暫く間があって、バタンとドアの音がした。

「はぁ〜〜〜」

 どっと汗が出た。疲れた。何故俺が。こつん、と後頭部を壁にぶつけて後ろに縋る。
 なんだか、今日は大変だったような気がする。

 俺自体はなんでもなかったはずなのに、何でこんなに疲れているんだ。

 もう帰ろう・・・ゆっくりやすみたい。

 背伸びを一回グッとして、立ち上がった。
 カバンをあそこにさえ置かなければ一部始終見ることは無かったんだけど・・・。仕方ない、自分の責任さ。一人提議、一人釈明、一人納得。笑うしかない。
 ふらり、と歩き出す。バックから出て、カバンを取ったその瞬間。

 ガチャリ。

「た 田口・・・。」
「聖・・・?え?」
「お、俺今日は帰るわ」
「え?お前、何処から入ったわけ?」
「え、どこってそりゃーおまえ・・」
「忘れ物とりに着たんだけどさ、・・・誰ともすれ違わなかったんだけど・・・」
「サイナラ〜」

 効果音:スタコラサッサ

 まさしくそんな感じでおれは逃げるようにその場を去った。
 気分でいた。
 がっしりと、捕まれていた。俺のパーカーが。

 捕まった!
 多分、今一番捕まってはマズイ人に!!

「聖君、君とは一度ゆっくり話したいと思っていたんだ」
「あはは〜 それは光栄な事で。でもそんなにお気遣い無く・・・。」
「いや、ぜんっぜん。気なんか使ってないし。」
「恐れ多い事です〜いや、ほんとなんてーか、おれはなんにも・・・」
「なんにも、なにかな?」

 にっこりと。

 いつもの営業用スマイル以上のスマイルを。
 俺は思った。 
 これは田口じゃない。断言できる。ブラック田口だと。

 その日俺は、ブラック田口が田口から抜けるまでみっちりとしごかれた。
 怖い。ホント怖い。あの笑顔だから尚更怖い。 


 家に帰ったら、ベットがとても、温かく感じた。
 もうしばらく、観察をするのはやめよう、そう固く心に誓った。



■■■キャー田中様!

捏造・口亀にユズりんさんが続けて下さいました相変わらずの痴話喧嘩かつん。これで出てこないのは上田様ただ一人に…(笑)。こんな巻き込まれかつん絶対に嫌だ、と思いながらもただ一人常識人くさい田中様がツボに入って悶えました。キャーす★て★き!やですよねえ…こんなの一部始終見ちゃったら…。しかし読んでるあたしはメラ楽しかったです。ありがとうございました***

2002年04月01日(月) ジュニコン2連戦記念。(夢見すぎた田口亀梨)


 「田口っておっきいよね〜」
 コンサートのリハーサル中。横並びに並んだステージ上、亀梨が俺を見上げてぽつりと呟いた。


 「そう?」

 軽く笑いかけると見上げた体制のままの亀梨と目が合った。つられた亀梨も小さく笑う。

 「そうだよ〜だってほら俺、田口の後ろにいると全く見えないもん」

 言いながら俺の後ろに回って、背中越しに出たり隠れたりしている。背中に軽く添えられた亀梨の手が意外に熱持っていて、分からないくらいに身じろぎをした。
 亀梨は子供体温なんだと思う。背中の小さな手から伝わる熱を、意識させられる。

 「なんかさ、俺ら同い年っぽくないよね」

 後ろが気に入ったのか、依然背中から亀梨の声。
 振り返って顔を見ようとすると、嫌がってまた背中に回る。その繰り返しで、軸足を中心にターンしてるみたいになった。
 ぐるぐると、笑い声を上げながら何度も回って、回り疲れてやっと止まった。まだ笑ってる亀梨の頭が目の前にあって、思わず少し荒めにかき回す。わっ、やめれ〜なんて言いながら頭上の手を取られた。その手はやっぱりやや熱くて。
 本当はね、あんまり触らないで欲しいんだ。いやでも意識させられる。小さな違いをいちいち感じてしまうから。
 同い年のはずなのに、俺にとって亀梨は、たまにとても小さく見える。
 亀梨の。体温が高いことを知っている。手が小さいことを知っている。
 だから、困るんだ。
 握られたままの手を一度離して、手の平を合わせた。それは俺たちの身長差そのままに、明らかに大きさの違う、手。

 「なんかさ、田口ってたまにお兄ちゃんみたいな気がする」

 うん、そうかも。ぼんやりと思った。
 俺が亀梨に対して感じる気持ちは、たまに兄とか父親じみている(ような気がする)。好きだけど好きだけじゃなくて、上手く伝わるか分からないけど。俺も上手く言えない。
 隣りに並んだ、頭ひとつ分低い身長を見下げる。
 だからね、思うんだ。
 だから俺の背が君より高いのは。俺の体が君より大きいのは。それで君が安心する為なのかも知れないね。
 それで君が少しでも安心出来るなら、この体で生まれて来た事を誇りに思えるよ。


 ねえ亀梨、本当だよ。



■■■田口さんと亀梨くん��

うわははは!(キレ)
イヤね、私このたびはじめて生・かつんを見たんですけど、横並びに並んだ田口亀梨がですね、それはもうものすごい身長・体格差で正直やや引いたわけです。かめはまだ子供体型だから、もう体が出来てしまった(と思われる)田口さんと並ぶと同い年とはとても思えません。実は仁と並んでもややその傾向だということに、最近気付きました(遅)。それでプチ萌えて(すみません嘘ですメラ萌えました)帰りのドライブ中にセンターラインを割りながら(死にますよ!)充電切れと戦いながら打ったポエムです。こんなの送られたユズりんさん大迷惑。すみませんすみません。

過去雑誌やらを見返すに、絶対間違ってるのが分かるのに、もうどうにも止められません間違った田口亀梨…。底なしに亀に優しい田口と、無邪気に甘える亀が理想みたいです。やな夢ですね!

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