白木蓮の咲く庭で...久純ゆきの

 

 

北極の風 - 2008年05月22日(木)

あんまりこういうこと書くのは素敵なことではないんですけれども。

んー、凝ろうとしているのは別にいいんだけど、
「その日本語明らかに間違ってるよね」とか
「目上相手にその言葉遣いは無いでしょう」とか
思わず突っ込みたくなります。

それ古風って言わない。
モドキ。

……うん。
その日本語使う相手は、
私には間違いなく好感持ってないので
1対1で会う事は余程無いと思うのですけれども。

話し言葉の時に言葉が乱れるのはどうしてもあると思うんです。
私もパニックするとよくやりますもの。

ただ、書き言葉で、捩れて死んだ日本語を見せられると、
本当に背筋が寒くなります。
一応日本文学専攻のわたくし。


人の振り見て、我が振り直しますね……はは。


ものすごい気合十分なのは解るんだけれど、
入れれば入れるほど同時に恐ろしく日本語が空回っていくので、
もう突っ込みたくて突っ込みたくて仕方ないです。

添削しちゃだめですか。
はい、だめですね。


美しい古典語、勉強してきて欲しいです。
意欲がある分勿体無く思えて仕方ないんですよ。

それこそ瀬戸内訳の源氏物語から始めてもいいんじゃないかな……。


そういう私も「はんなり」の意味合いを間違えて覚えていたので。
人前でやらかさなくて良かった……。
(改まって文章書くときには
使い慣れた言葉でも割と辞書引くひと、ゆきの)

日々勉強あるのみですね。

もっと色んな言葉を駆使できるようになりたいです。


...

近況。 - 2008年05月14日(水)

非常に今更感漂うわけですが、
瀬戸内訳の源氏物語を読んでいます。

何で今頃と言う無かれ。

職場で「何読んでるの?」って万が一聞かれても大丈夫で
文庫サイズ……と本棚の前で悩んでいて、
買ったまま積んでいた源氏物語を見つけたからです。
一旦読み始めると面白いです。

んー、瀬戸内訳を読破したら、
円地訳か玉上訳に手を伸ばしてみようかな。

大学の時の現代文の詩文の先生が
円地訳と与謝野訳を推奨してたっけなーと思い出してみたりする
今日この頃でした。


たまに落っこちたりすることもあるけれど、
気持ちをこつこつ立て直しつつ、
毎日がんばるのー。


...

はう - 2008年05月08日(木)

風邪気味。

何と言ってもいちばんの原因は、
事務所の空調です。
冷風直撃の席なんですよね。

今回はタイミングが悪かったこともあるんですけど。
夏場耐えられるかしら……。

ホテルなんかでもそうなんですけど、
人工の風が明らかに苦手な私です。
空調と相性が悪いと一晩で喉に来ます。
なんてか弱い私の喉……(よよよ)

うーん、様子見。

とりあえず今日は早く寝るの。すやすや。


...

『血脈の外輪』 - 2008年05月04日(日)

「……っと、どこだったっけな」

こほんと空咳をひとつ零した。
けれど、蘭のそんなささやかな抵抗程度では、
蔵に漂う空気が動く気配など無かった。
湿っているとも乾いているとも思える、薄暗い室内に篭った静謐さ。
家中で最も古いこの土蔵は特にそれが強い。
人の出入りは往々にしてあったはずだが、
何百年も前の空気ごと仕舞い込まれている様だと常々蘭は思っていた。

外側には最新のセキュリティが施されているが、
最も内側の扉に据えられたままの鍵は
江戸時代頃のものだという古びた錠前だ。
回顧主義的に様式美だけを残している、
古びた鍵を差し込んで回す時の手応えときしみ音。
儀式めいたその行為が余計に、
蘭にそうした気持ちを抱かせるのかもしれない。

何処と口には出しつつ、蔵に入った蘭の足取りに迷いは無かった。
目的は最も際奥の暗がりでは無いから、明かりは点けない。
入り口から差し込む午後の日差しが辛うじて届く場所で立ち止まると、
蘭は藍色のジーンズに包まれた膝を静かについた。

其処に置かれているのは、飴色を帯びた地肌がうつくしい
桐の長持だった。
半分程が影になっていて見づらいが、
胴体に雪井家の家紋である雪輪菱が透かし彫りされている。
古い品だった。

「この中に、確か」

蓋に取り付けられた取っ手に触れ、慎重に持ち上げる。
木と木が必要以上に擦れ合わない様に気を遣って蓋を開けると、
蘭は片手を外してそっと長持の中に差し入れた。
目的のものは一番上に乗っているはずだった。

何度か布の手触りに当たった後、
乾いた確かな手応えが触れる。
太い凧糸と紙束をまとめた厚みを指先に感じ、
蘭は頷いてそれを取り上げた。

目の前に掲げる。
暗がりの中では読み取りづらいが、
久弥天斗抄、と表紙に流暢な筆致で並んでいた。
蘭の口元に微かな笑みが浮かぶ。

「お借りします」

長持にそう告げて頭を下げると、蘭は開けた時と同じようにそっと蓋を閉めた。

久弥天斗。
雪井の始祖に当たる人物、と子孫には伝わる。
元は流浪の剣士にして、
やがてその武の腕前を買われて朝廷に仕えた。
雪井の名は、その際に頂いた名だという。
剣術を認められて取り立てられた始祖だったが、
決して武門一辺倒というわけでもなく、漢学や故事にも通じていたらしい。
……というのも、蘭はかつてこの書に一度目を通したことがあったからだった。

祖の故地、富士の山中に在り。
懐深く抱かれたる祖の国、富士の霊性の所以たる焔の名を冠す。
古来より容易に近付くことあたわず。
祖、焔の国に隠されし斎宮に仕え、
草薙剣持て其の傍らに侍りたり。

まるで御伽噺のような一説。
読破した当時の蘭は、てっきり雪井家に箔をつけるため、
先祖が美々しく飾り立てた逸話だとばかり思っていたのだが。

「富士の樹海の、焔の里か」

先の任務で、蘭はまさにその通りの場所を訪れていた。
樹海の内に抱かれるようにして在った、滅びた里。
そこに住む者たちは、焔の一族と呼ばれていたという。
そして唯一霊体と為って存続し、封印の玉を守り続けていた少女。
話す機会こそ蘭には無かったが、
唯一微細な話を聞いた仲間は、確か斎宮と呼んでいた気がする。

「……あれってやっぱ始祖様関係っぽいよな」

和綴じの古びた書物を持って、蘭は蔵を出る。
この書をもういちど精査してみるつもりだった。
そしてもし祖先の故地だと確信したのならば。

(墓参りのひとつくらい、礼儀ってものだよな)

朽ち果てた家屋、荒れ果てた社、居なくなった里人。
それでも尚、結界のみが古びた約定を守り続ける樹海の内懐。
先日の任務で見た光景を脳裏に思い浮かべる蘭の口元には、
蔵の空気に染まったかの様な静謐な笑みが浮かんでいた。



****************


や・っ・と・か・け・た!!!


えー。4月26日のセッションに続く小話でした。
絶対書いてやろうと思ってました。ふう。

思い返せば……(冒険ノ書を確認しております)……5年前。
2003年のGWに開催された、らいとさんのお泊りコンベで、
『大和』をプレイさせていただきました。

その時に、パーティーの約半分の出身地であったのが、
この富士の樹海の隠里『焔の国』でした。
斎宮さまを護り、霊峰を鎮める役割を持つ国。

私のPCであった久弥天斗(くずみ・あまと)は、
国の下級役人(文官)のお家に生まれた跡取りっ子ですが、
流れの剣士に剣術を学んで
本当はそちらの道を志したいと思っている「鬼っ子」でした。

下に弟が居るので、弟が成人するまでは……と家業を継ぎ
お役人としてつとめている最中、
諸々の事件(キャンペーンのセッション)が起こり、
三種の神器のうちのひとつ、草薙剣を手にして
斎宮さまの鎮めの儀式のお手伝いをすることとなりました。

キャンペーン後、天斗は旅に惹かれる心を抑えきれず、
一連の事件に関する書物を著わした後に国を出奔。
全国を放浪することとなります。

……で、彼の設定は落ち着いていたのです。


そして時は流れて幾星霜(表現は様式美)。

『鬼御霊』でのキャラが、文中に出てきます雪井蘭。

名前は女の子みたいな字面ですが、
れっきとした26歳、公安につとめるお兄さんです。

この名前に記憶がある方がいらっしゃったら
私は問答無用でひれ伏します。
短い短いオリジナル作品。
自分でもさかのぼるが嫌なくらい昔に、
この日記に書いたSSに、
蘭くん出てるのですよね。寝てましたけれど。
メインは相方の天河くんの視点で書きましたので
万一覚えてくださってる方がいたとしても
彼の方が印象強いんじゃないかな。

……話が逸れた。

GMさまは、天斗と蘭のセッション共に同じなのです。
ですので「富士の樹海の隠里、焔の一族」
というキーワードに首を傾げつつセッション後に確認しましたところ
「うん、あれは同じ」と仰いまして。

私のセッション中の「……?」を
そのまま蘭に体現して貰いました。
というわけで、子孫後付設定。
苗字が違うのは天斗が改めていただいた名だからということで。

蘭は後日、樹海に墓参り決定。

……しかし、私のキャラは故郷滅びてる子も多いですね。

『天羅万象』の白雪。
『央華封神』の白木蓮(と妹の白雪姫)。
『大和』の久弥天斗。
『異能使い』の妖狐、七緒様。

しかし、これ私が設定で滅ぼしたんじゃないですよー。
揃ってGMさまがセッション中に……(遠い目)

七緒様は、跡地に山間リゾート・七緒ランドとか作りかねない人ですが(待)


そんなわけで、今回の短文。
『血脈の外輪』。
喪われた焔の「血脈」から出てなお「外」を包む「輪」の系譜より
雪井蘭の後日談でした。





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