Deckard's Movie Diary
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2005年10月26日(水)  スクラップ・ヘヴン ドア・イン・ザ・フロア

『69 sixty nine』でメジャーデビューを果たした李相日の新作『スクラップ・ヘヴン』。若い観客の間で支持を得ている!という情報をキャッチしたので、50代の親父がチェック入れに行ってきました。結果は・・・つまんねぇ〜(苦笑)。前作でも、う○こネタを振りまいていたのですが、今回はさらに磨きがかかってます(笑)っつーか、う○こ磨いてどーすんだ!っつーの!まぁ、う○こネタは\(^-^\) (/^-^)/ソレハコッチニオイトイテ…(この監督は好きなんでしょうけどね)、映画は始まってバスジャックのシーンまでは緊張感が溢れていて、傑作を期待させるのですが、それ以降は、どーしようもありません。冒頭の緊張感がこの後半を描く為のモノだったと思うと、悲しくなってしまいました。小学生並みの発想の貧困さは如何ともし難いのでしょうか?シーンを作り上げる力量はあるのに、そのテーマはあまりに稚拙です。「世の中、想像力が足んねえんだよ」・・・映画の中で何度も発せられる台詞ですが、そのままこの映画に返したいと思います。役者、撮影スタッフ、ロケセットの充実さには十分想像力は感じられましたが・・・( ̄。 ̄ )ボソ…。


ジョン・アーヴィングの映画化作品『ガープの世界』『ホテル・ニューハンプシャー』『サイダーハウス・ルール』・・・好きですねぇ(『サイモン・バーチ』が一番苦手かな・・・)。以前チャットで友人と『サイダーハウス・ルール』が良かった!という話しをしていたら、入室して来た人が「あの映画は何処が面白いんですか?」と聞いて来たので「上手く説明出来ません・・・」とレスしながら、心の中で「何処が面白いのか?なんて聞いてくる奴に、いくら説明したって分からねーよ!」と毒づいておりましたf(^-^; ポリポリ。というワケでアーヴィングの『未亡人の一年』を映画化した『ドア・イン・ザ・フロア』です。今回もまた、人間が持つ全ての善悪、っつーか、辻褄が合わない人生悲喜劇模様を存分に見せてくれます。どんなに美しい人でも人間である限り、ウ○コはするんです(って、そういう話じゃないだろ!)。前半は多少もたつきますが、後半からはエンジン全開でアーヴィングの世界が拡がります。綺麗事じゃ、済まされない人間の業・・・そして、それは何処までも滑稽なのに、何故か鼻の奥がツンツンしてくるのです。アーヴィングの世界に浸っていると、人間が愛おしくなってきます。ジェフ・ブリッジスのスケベェぶりも、ベイジンガーのだらしなさも、とても愛おしいです。映画館前でのベイジンガーの表情は良かったなぁ・・・・・( ̄。 ̄ )ボソ…。個人的にはエディが最高傑作を書くシーンがツボです。アーヴィングは『サイダーハウス・ルール』では自身で脚本に参加していましたが、この作品『未亡人の一年』の映画化は無理だろうと思い着手しなかったんですが、新鋭の監督トッド・ウィリアムズ(前妻はファムケ・ヤンセン!マジかよ!)が脚本を持って映画化を申し出た時に「こんな描き方があったのか!」と感心して、1ドルで映画化権を売ったそうです。粋ですねぇ!こうやって、感想文を書いていると、また観たくなってくるんですよねぇ・・・アーヴィングの映画って何度観ても面白いんです。忘れた頃にまた観たくなる映画がまた増えました。


2005年10月22日(土)  コープス・ブライド

天才の目に映るシーンというのは、凡人のオイラにはとても理解出来ないような映像なんでしょう。『チャリチョコ』に続き、またまたティム・バートンの新作『コープス・ブライド』です。今でもキャラクターが大人気のバートンがプロデュースした『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』と同じ手法のストップ・モーションアニメなんですが、細かな表情は前作よりも大進化を遂げています。例によって、飛び出た目に細長い手足・・・デフォルメされた人形たちは、ともすればグロテスクに見えなくもないのですが、オイラの目には何処か可愛く滑稽で、愛すべきキャラクターに見えてしまいます。あ〜、またフィギュアを買ってしまいそうです(自爆)。おそらく、ティム・バートンの目には現実の世界もこんな風に見えているのかもしれません。さて、今作ですが、♪WHAT’S THIS?と歌いながら探し物をしていたジャックの単純な話と違い、家柄を背負ったビクターとビクトリアの「どーなの?この結婚!」みたいなストーリーですから複雑です。もちろん、その映像世界だけで十分楽しめる出来になっていますが、やはり脚本の甘さが気になります。まぁ、こんなコトを言うのは野暮なんでしょうけど、もう少し煮詰めていればなぁ・・・と、個人的には残念な印象が残りました。主人公のビクターの吹き替えはジョニー・デップですが、コレは上手かったですねぇ・・・でもって、コープス・ブライドは生身のヘレナ・ボナム・カーターにしか見えませんし(笑)、その他のキャスト、エミリー・ワトソン、アルバート・フィニー、トレイシー・ウルマン、クリストファー・リーと素晴らしいです。しかし、もうちょっとナントカならなかったかなぁ・・・・( ̄。 ̄ )ボソ…それでも、フィギュアは買っちゃうと思いますが(苦笑)。


2005年10月10日(月)  シンデレラマン

ロン・ハワードにアカデミー賞監督賞をもたらした『ビューティフル・マインド』主演のラッセル・クロウと再びコンビを組んだ最新作『シンデレラマン』。親分が書いているように実に良く出来た、手堅い映画だと思います。オイラも十分楽しみましたし、鼻の奥がツンツンしてしまいました。親分の“ロン・ハワード論”なるほど!さすがで御座います。で、反論とかじゃなくて、あくまでも極私的なボヤキなんですが、ロン・ハワード作品ってのは恐ろしいほどの優等生作品にしか観えないんです。撮影前に、黒インクが無くなるくらい脚本を書き直して、コンテ用紙は消しゴムが役に立たなくなるくらい真っ黒にして、でもって、しっかりと予算は守って、キッチリとスケジュール通りに仕上がる!それで、その仕上がりは水準以上をキープ!・・・コレって、メチャクチャ凄いコトなんですけど、それがオイラには物足りないんです(しかし、我ながらとことん、へそ曲がりですなぁ・・・(自爆))。正直申し上げて、オイラは本作の『シンデレラマン』の完成度の足元にも及ばないティム・バートンの『猿の惑星』とか、リドリー・スコットの『マッチスティック・マン』のが方が好きなんですよ。映画の完成度よりも、自分好みの色香を振りまいてくれる監督に大いに惹かれてしまいます。出来が悪くたって構いません(苦笑)。もちろん!ティムもリドリーもアカデミー賞監督賞は取っていません(笑)。オイラがこんな風な捻くれ者に育ってしまったのは、おそらく自分が“優等生になろう”として来た反動なんでしょう。情けないくらい小市民なんですよね・・・ヂブン(自爆)。

さて本作です。主人公のボクサー、ジム・ブラドックが冒頭の絶頂期から「あら?もう落ちぶれちゃったの?」といきなりどん底になっていたり、当時の悲惨さを伝える為の友人のエピソードとか、説明不足の部分が多々あるのですが、その辺りはサクサクっと台詞とかでフォローしちゃってます。この辺りがロン・ハワードの上手いところなんですよねぇ・・・もちろん、それだけで面白い映画になるわけじゃないですから、そういう意味ではロン・ハワードは一流なんですけどね。それは、マネージャーを演じるポール・ジアマッティの素晴らしい演技を引き出しているコトだけで分かります。前半の拙さは後半の盛り上がりで、どーでも良くなってしまいます。観て損は無い映画なのは間違いないでしょう。


2005年10月08日(土)  ヒトラー/最後の12日間

友人から「観ろ!観ろ!」と夏の暑い盛りから耳元で囁かれ続けて来た『ヒトラー/最後の12日間』。とうとう観て来ました!って、もう10月かよ(苦笑)。なるほど!しつこく友人が薦めるワケですわ!これは、素晴らしいです!155分間の長丁場ですが、息苦しくなるような濃密な内容に浸ってしまいました。歴史の中で息途絶えるヒトラー率いるナチス・ドイツ、その断末魔のような叫びが聞こえて来るような映画です。ヒトラーを取り巻く全ての登場人物は、スクリーン上に寸分違わず配置され、ナチスの中核を成して来た表情で言葉を発し、そこに存在しています。映画は、ある距離を置きながら、淡々と崩壊までの流れの中で、誰に思い入れすることも無く、まさに、その瞬間に立ち会っていた人々を描いていきます。ともすれば単調になりがちな演出なのですが、巧みなカット割りで作り出されたテンポの良さで飽きさせません。何故か、終結した時にはホっとしてしまいました。

最後に語られる原作者の言葉が賛否両論のようなんですが、個人的には「ああ、そうか!」と納得させられましたf(^-^; ポリポリ。コレはオイラの不徳のいたすところなんですが、当時の一般ピープルのドイツ人がどれだけユダヤ人処刑を知っていたのか?って、今のいままで考えたコトも無かったのですよ(/≧◇≦\)アチャー!! 考えてみれば、多くの日本人も大本営発表を鵜呑みにしていたワケですからね。“知らないこと”は“知ろう”としなければいけないし、無知に甘えてはいけない!って、コトなんでしょうね。全体に尺が長いのが玉に瑕かもしれませんが、最後の12日間を一緒に過ごしたと思えば大した問題ではありません(笑)。完成度は異常に高いですが、傑作かどうかを判断する映画では無いです。この映画は作られたコトに意義があり、このフィルムは永遠に保存されるべきでしょう。観る価値のある、存在価値のある映画とはこういう作品を指すのだと思います。それにしても!ドイツの将校服ほど人間の欲望の果ての、“堕ちる”とか“溺れる”とかいう状況に似合う衣装は無いですね。


2005年10月07日(金)  がんばれ!ベアーズ/ニュー・シーズン

マイケル・リッチーの往年の名作『がんばれ!ベアーズ』のリメイク『がんばれ!ベアーズ/ニュー・シーズン』です。あの『スクール・オブ・ロック』で一躍表舞台に登場したリチャード・リンクレイター監督最新作ですが、あまりにもヌルい出来にガッカリでした。ソダバーグの『オーシャンズ11』が傑作リメイクに観えるほどです。ストーリーは、前作とほとんど変わりません。今風に変更になった部分・・・例えばエアホッケーがスケボーに、ストーンズがインディーズ?のバンドに変わった程度は可愛いモンなんですが、バターメイカーに監督を依頼するのが男性から女性に代わったコトによって起こるエピソードは、あまりにくだらなくて唖然とします。他にも「なんじゃこりゃ!」というようなシーンやセリフが多くて、ありゃりゃ!で御座います。リンクレイターのセンスを疑わざるを得ません。バターメイカーとヤンキースのレイ(グレッグ・ギニア)の両監督が自分勝手な都合で熱くなってしまい、挙句のチーム崩壊、レイ監督親子の確執シーンから我に帰るバターメイカー等、その辺りの演出がどうしようもなく下手糞です。“一人キャッチ”と“敬遠”、そしてレイの息子がとった行動・・・一番大事なエピソードの描き方も中途半端な上に、そんなワザとらしいコトをやらす為の登場かよ!と首を捻りたくなるシーンもあり、盛り上がるはずの決勝戦もダララ〜ンと延びきったソックスのような印象です。名優と知られるビリー・ボブの演技も“そのまんま『バッド・サンタ』”で、ウォルター・マッソーの何処か憎めないキャラのような深みがありませんし、『ミスティック・リバー』での好演も記憶に新しいマーシャ・ゲイ・ハーデンも(っつーか、ブヨブヨ)、しょーもない役柄で悲しい限りです。子供たちのキャラは前作をほぼ踏襲していますが、昔の子供たちの方が数段可愛いかったから、ここでも完敗!(笑)ひとつだけ前作に勝っている部分は、アマンダの投球フォームでしょうか?それでも上半身だけで投げてますけどね(苦笑)。おそらく、この映画を「面白い!」という人は、前作を観ていない人だけなんじゃないでしょうか? ・・・・間違いない!(って、古いよ)


2005年10月03日(月)  二人の五つの別れ路

『8人の女たち』『スイミングプール』(『まぼろし』は未見)とオイラを魅了した、フランスが生んだ若き映画作家フランソワ・オゾンの新作『ふたりの5つの分かれ路』。けっこう期待して観に行ったんですが、これはダメでしたね(笑)。なんつーか、狙っているコトとか描きたいコトとかは分かるんですけど、ハッキリ言って詰まらなかったです。そうとしか言いようが無いです。えっとですねぇ、物凄く久しぶりに・・・そうですねぇ、15年ぶりくらいに開かれた同窓会だとしましょう。いつのまにか時間が過ぎて、気が付いたら、大して親しくも無かった奴と何故か差し向かいだったとしましょう。で、ちょいと酔いが早いぞ!みたいな状態のそいつが、いきなり親しげに「オレさぁ・・・昨日離婚したんだよなぁ・・・」とか話しかけてきて、延々とカミさんとの思い出話をされてもねぇ・・・別に興味ないしなぁ・・・登場人物は知らない奴ばっかりだし(笑)。それも大して面白くない話(エピソードが面白ければ、この映画が面白くなった!という意味ではありませんよ)だし・・・まぁ、そんな印象の映画でした。昔は美しかったけど、今は疲れた二人・・・みたいにしか見えないし、前向きな雰囲気も全然ないし、コレと言った魅力が感じられず苦手な作品でしたわ(´―`)┌ ヤレヤレ…


2005年10月01日(土)  頭文字D

面白かったぁ〜!久々に力が入りましたわ(苦笑)。オイラは原作漫画を読んでるんで、樹や文太のキャラに最初は戸惑どいましたけど、これは香港映画人による、香港人の為の、香港映画なんですから、「原作ではどうたらこうたら!」なんてのは、ある意味ナンセンスです。そりゃ、日本人が作って、デコトラからエボ靴出てきたらブったまげますけどね(笑)。個人的には“樹”のキャラに一番ギャップを感じましたが、でも、アレが香港テイストのキャラなんですよね(苦笑)。アンソニー・ウォン演じる“文太”は悪く無かったと思います。原作ではもっとクールな親父ですが、実写映画のキャラとしては今回の不良中年オヤジの方が生き生きしていて、魅力的かもしれません。ラスト・バトルでの解説シーンなんて、このキャラの方が描きやすいでしょうしね。ジェイ・チョウ演じる藤原拓海のキャラは原作と近い印象でした。ちょっと気が抜けるとバカっぽく見える部分もかなり好感触(笑)。ショーン・ユー演じる中里毅は、もっと熱くても良かったし、高橋涼介の弟・啓介が出てなかったのがなぁ・・・ちょっと残念。それでも、個人的には涼介(エディソン・チャン)、京一(ジョーダン・チャン)、なつき(鈴木杏)はピッタンコでした。なつきの行動がワケありだったのも良かったんじゃないでしょうか。そして、その男の言葉が拓海の背中を押し、新たな世界へ旅立つきっかけになったのも、人が生きていく上で無駄なコトなんて無い!その全てが糧になる!っつー感じで、苦味が効いていて上手い表現でした。

レースシーンは本当に良く出来ていましたわ!っつーか、もう1回観たい!オーバル・コースをただただグルグル回ってたり、砂漠の直線で最速自慢ばかりしているアメリカ人では絶対思いつかない、狭い島国だからこそ!の、峠のドリフト・バトル!胸が躍りました(笑)。もっとCGを使ってると思ったんですが、事故シーンだけみたいですね。ギラギラした映像のトーンも峠バトルのピリピリした空気感を漂わせていましたし、溝落とし等のドライビング・テクニックもキチンと表現されていたので、十分満足出来ました。おそらく、お利口さんの日本人が作っていたら、もっとナヨナヨした仕上がりになっている可能性が大です。この映画は香港映画テイストとも言える、雑な部分を振りまきながらも、力技で押し切ってしまうパワー!つまり、腕力で押さえつけて強引にコーナーを曲がっていくみたいな(笑)ハンパネェ〜作りが魅力になっているので、とても邦画では無理でしょう。それでも、実際にドリフト全開走行で峠をぶん回していたのは日本人ドライバーなんですから、やっぱ演出次第なんだよなぁ・・・。

というワケで、映画は原作の一番面白かった頃のストーリーを上手にまとめた一品に仕上がっているのではないでしょうか! だって最近の原作漫画の方はかなりダラダラしてますから!まぁ、毎回同じパターン(各地に遠征して勝負!)ですしね。でも映画の続編だったら是非作って欲しいですね。まぁ、今作を超えるのは無理だとは思いますが・・・( ̄。 ̄ )ボソ

因みに以下のURLは『頭文字D』のバトル地訪問サイトです。
http://page.freett.com/greatone/initial-d_1.htm


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