Deckard's Movie Diary
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2001年02月28日(水)  風花 麺屋武蔵

 映画は年齢や人生経験によって見た者に与える印象が違うものですが、今日見た『風花』も、若い人達にはあまり評価されない映画かもしれません。自分としてはとても素敵な映画でした。だらしなくて、いいかげんで、だからと言って馬鹿ではないから、人のせいにもするし、面倒な事は後回しにして、都合のいい時だけ人に甘えて、見得もあるから素直になれない。ちっぽけな線香花火ほどの輝きにも遠く及ばず、糸の切れたマリオネットのようだけど、何本かの糸は繋がっているから中途半端に、だらだらと日々を過ごすだけ。でも、ズルズル生きていてもいいじゃないですか!最後の糸は切りたくなかったでしょう!浅野忠信に支えられて、小泉今日子が切なくて儚げで、とても素敵です。大丈夫!きっとイイことあるよ。



 本日は『ラーメン道場』の日!友人のY子さんとラーメンデートをする日なのです。今日はラーメン特集では必ず取上げられる新宿の『麺屋武蔵』に突撃したのですが、二人の感想は「どうなの?このラーメン!」というカンジで、あまりパっとしませんでした。このダイアリーにも時々登場するY子さんは元スッチーのメチャいけてる女性なんですが、どういうワケかラーメンが大好きで、以前は横浜のラーメン博物館の近くに住み、入館定期券まで持っていた強者です。これからも宜しく!師匠!


2001年02月27日(火)  ハムレット

 シェイクスピアのハムレットを現代版に置き換えた『ハムレット』を見たのですが・・・・駄作!『退屈』という言葉以外に表現しようがない映画でした。イーサンzーク、サム・シェパード、カイル・マクラクラン等のキャストも魅力だったのですが・・・・。簡単に言えば美術が現代というだけです。セリフから演技まで他の部分は全部、普通〜のシェイクスピア劇なんですよ。現代風の新しい解釈も何も無し!つまらん!


2001年02月26日(月)  背信の行方

 現代アメリカの劇作家として人気実力ともNO.1のサム・シェパード。そのシェパードの最高傑作と云われる『背信の行方』を観に行きました。物語は、小生の大好きな競馬を絡ませながら男女3人の悲劇を描いたもので、シェパードらしい繊細なストーリーです。男二人、ジェフ・ブリッジス&ニック・ノルティは「♪明日がある〜」と歌える空気でラストを迎えます、ともすれば喜劇のように・・・そして、シャロン・ストーン演じるロージーには悲劇の香りしか残りません。シャロンはいい役者になりましたねぇ。映画としては、とても上手くまとまっていますが、小さくまとまりすぎかなぁ・・・と、もう少し3人に偏った演出の方が良かったかなぁ・・・・。←歯切れ悪し!だって原作がいいから、話自体がヨク出来てるし・・・。


2001年02月22日(木)  処刑人 春の香り・・・

 一部に熱狂的にウけている『処刑人』 ショーン・パトリック・フラナリー、ノーマン・リーダスという二人の美形新人にハリウッドの性格俳優・ウィレム・デフォーをからませた勧善懲悪アクション映画。悪い奴を片っ端から、抹殺していくワケなんです。映画が始まって、未熟なプレイバック手法やフェイドとかを使っているから「これ、なんやねん?」って思っていたら「ああ、そういうことがやりたかったのね。」と、とりあえず納得。でもまぁ、荒削り!そんでもって勢いだけでガーっと突っ走しってくれればまだしも、最後にきて社会派みたいな話になっちゃうし・・・なんか、もったいないんだよなぁ・・・美形二人のキャラクター設定が、もっとキチンと出来てればなぁ・・・。デフォーのキャラは頑張ってんだから。惜しい!



 昨日も今日も東京はとても暖かかでした。胸に吸い込まれる空気も、針のような冬の匂いとは違って、甘くてくすぐったい春の香りが漂ってきます。コートは既に邪魔モノだし、場所によってはTシャツでも充分気持ちがよかった!毎年やってくる冬から春への、とても暖かい日。いつも思い出すのは、あの時の彼女。走るクルマの助手席で「暖ったかいよねー!いや、暑いナ・・・暑いヨ・・・」羽織っていたジージャンを脱ぎだし、シャツ1枚になった彼女。一瞥して、何も言わずに運転していると、ごそごそとまだ何かやっていた。今度は徐にシャツを脱ぎ始めていた。さすがに「おい、おい!」と声にならない声を発したけれど、知らん顔。で、タンクトップ1枚になって「あははは!」って無邪気に笑うから、その笑顔があまりに屈託がないから、「バカじゃないの?」って言ったら「だって私は燃えてるんだ!」って再び笑いながら、肩をすぼめて胸の前でシャツを握り締めていた彼女。眩しいのに、どうしてこんなに優しい気持ちでいられるのだろう・・・今がズーっと続けばいいのに!光がクルマの中に溢れていた冬から春への季節の迷い日でした。そう、とても青くて暖かな春の日の出来事。


2001年02月21日(水)  ユリイカ

 『2000年のカンヌで“発見“された「癒し」と「再生」の一大叙事詩』というキャッチフレーズの『ユリイカ』を8時起床で見に行きました。なんてたって3時間37分ですよ。予告を含めりゃ約4時間座りっぱなし・・・。久々に下半身がパンパンになってしまいました(焦)。なぜ、そんな長い映画になったかというと、普通だったらエンドロールが流れてきそうな場面なんですが、さらにその先へ映画が続いてしまうんです。また「間」をとても大事にしているので、どんどん長くなってしまうワケです。見応えタップリですし、今年の邦画ベスト10の中に入ってくるのも間違いありませんが、やはり長過ぎます。ところどころでダルくなってしまいます。ただこういうテーマをしっかり描こうとした姿勢は賞賛されるべきでしょう。ちなみに『ユリイカ』とはギリシャ語で「発見」の意味だそうです。最後に、ビデオで見るとかなり印象が違う映画になるでしょう。


2001年02月19日(月)  回路

 「お疲れ様でした!じゃ、次は夕方18時からですね!」って言って時計を見たら13時33分!げげ、35分から『回路』が始まるぅ〜!東銀座からクルマ(マイカー通勤)でマリオン裏の駐車場へ!急げ!急げ!本編が始まるのは、たぶん15分プラスで50分から。だ!と祈る!マリ裏駐車場を43分に飛び出す。駆ける!走る!なんてたって競馬大好き、ウマ年だい!マリオンを抜け、晴海通りを渡って階段2段飛び!タバコは8年前に辞めたぜ!46分に到着!果たして、本編は50分から!間にあった・・・。やった!やった!やった!(←葉っぱ隊状態)。で、それだけ頑張った価値はあったのか?フー!同じ黒沢清作品なら『キュア』のが良かったなぁ・・・。フー!だって、意味不明!ストーリーが全くワカラン!なんか四方八方に、考えているコトが飛び散っっちゃって、映画としてまとまってないカンジです。生きていても孤独、死んでも孤独・・・だから怖い・・・とか。霊の居場所がなくなって、コッチの世界に流れてくるとか。で、なぜ、死ぬ人と死なない人。その死に方までばらばら。もうなんだかわかりません。だいたいPCでネットやっている人物を撮って“孤独“ってのも芸がなさすぎるんじゃない!いいシーンや映像もけっこうあるんですけどね・・・・


2001年02月18日(日)  ガチンコ 白い影 女子アナ カバチタレ ストロベリー・オン・ザ・ショートケーキ

 日曜日です。溜まっているビデオを見る日。まず『ガチンコ』、今週はファイトクラブVol.3。ファイトクラブも既に3度目ですからねぇ、かなり濃いキャラが登場しています。狂犬・竹中クン!いいですねぇ。ヤラセかどうかなんて、どうでもいいんです。奥さんがいるのが分かっていながら付き合っているようなモンですから。今回はどうやら「いじめっ子」VS「いじめられっ子」のパターンになりそうです。『白い影』、なんといっても市毛良枝と竹内結子の親子がハマって(よく似ている!)います。『女子アナ』、ベテランアナウンサーを演じる片平なぎさ(白手袋で堀ちえみを虐めていた人!)が、一番本物に見えます。水野美紀の頑張りもすがすがしい!『カバチタレ』、ますます絶好調の深津っちゃん!見ていて、とっても気持ちよい!『ストロベリー・オンザ〜』、主人公グループ4人(滝沢、深田、内山、窪塚)の心情が上手く描けています。以前に見たことあるような野島ドラマですが、それがまたイイのでしょう。だけど女性の鼻血が好きだナァ


2001年02月15日(木)  溺れる魚 ザ・カップ(夢のアンテナ)

 モノ凄い勢いで見まくっている新世紀!本日1本目は『溺れる魚』。監督は、TVドラマ『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』で、レアな映像センスを武器に一躍脚光を浴びた堤幸彦。『ケイゾク映画・ビューティフルドリーマー』に続く新作です。前作も中途半端な出来でしたが、今回も中途半端ですなぁ・・・。スラップスティックなのか、シリアスなのか、どうもヨクわからない。TVドラマだと、ストーリーをゆっくり進ませることが出来るし、回によって出来不出来の差があってもさほど気にならないけど、映画はねぇ・・・。ちょっと力不足!ラストのオマケもくだらないし、無い方が良い!

 気を取り直して『ザ・カップ 夢のアンテナ』を見に行く。ブータン映画!ブータンって知ってます?チベットにあるんですよ。製作がジェレミー・トーマス(戦場のメリークリスマス、ラスト・エンペラーなど)なので一癖あるワケです。チベットで修行する少年僧たちが、苦労してサッカーのワールドカップを見るハナシなんですが、映画の焦点がボケてるんですねぇ。こちらも、監督として力量が問われる結果になっています。とほほ。題材は魅力的ですし、傑作になる可能性があっただけに残念!


2001年02月13日(火)  アンブレイカブル リトル・ダンサー

 本日も朝も早から、丸の内ルーブルへ!ちなみに今朝はタミオちゃんのカーソングス(←奥田民夫ファンです!)で幕開け。『アンブレイカブル』 予告編からやたら(謎)だらけで、誘惑しまくっていましたねぇ。なんだか『シックスセンス』の妹のみたいに。どっちかっつーと、妹の方が男好きするルックスかなぁって、雰囲気もありましたし。で、確かに似ていました!ホントにどこから球が出てくるか分からない、まるで背面投げのような作品。でもこういうの好きな人も多いでしょうねぇ。一応オチも決まってるし。え!アッシですかい?やっぱ、無理あるんじゃないですか!

 そのまま和光ウラのシネ・スイッチで、『リトルダンサー』 めちゃ混み。最悪な事に、右3席分離れたところに、な、なんと!幼稚園児を連れた女性が!!!!もう信じられない!一体、どういう神経してるんだか!で、そういう時に限って、また出来がイイから!荒削りなストレートがミットにスパーン!と収まる気持ちの良い傑作でした。少しウマくいきすぎるカンジもちょっとありますが・・・ま、いいじゃないですか。主人公の友人のマイケル君(子役の方)も睫毛の長〜い美少年ですし・・・。父親の目の前で踊るダンスシーンが泣かせます。


2001年02月09日(金)  楽園をください 僕たちのアナ・バナナ

 久しぶりに目覚ましをかけて起床。モー娘ベスト(←別にファンではない!)を聞きながら日比谷のシャンテ・シネ、『楽園をください』へ。『グリーン・デスティニー』で名を挙げたアン・リー監督、トビー・マグワイア主演の南北戦争ものです。10代後半の若者達が否応無く戦火に巻き込まれていく姿を淡々と描いています。アン・リー監督はちょっと淡白なところがあって、『グリーン〜』はその点で物足りなさが残りましたが、この映画はその淡白さが逆に効果的に生かされているような気がしました。後半、静かな生活が続くあたりで中だるみしているように感じるのですが、ラストのシークエンスに向かっての効果的演出でした。ただ、平和なシーンなのでビデオで見るとどうなのかなぁ・・・やはり映画館でずっと集中している場合とは違いますから・・・。

 続いてエドワード・ノートン初監督の『僕たちのアナ・バナナ』 う〜ん、もう少し脚本を練らないとねぇ・・・。これじゃ安手のTVドラマじゃないですか、えー!どうなのかなぁ?エドワード君。ウッディ・アレンの足元にも及ばず・・・。


2001年02月08日(木)  ゲット・ア・チャンス

 さんざん迷って『ゲット・ア・チャンス』 制作にリドリー・スコット、トニー・スコットが名前を連ねる映画でポール・ニューマン主演。往年のハリウッド大スターが、晩年、どんな作品に出るのか興味があります。この映画に関しては「ポールよ、お前もか!」と言ってしまいました。クリントといいポールといい、もう少し考えた方がいいんじゃないかなぁ。どうしてジジィがそんなにカッコいいのかなぁ?そりゃ、カッコいいジジィの話しもいいけど、あんた達が演じているキャラはカッコ良くないよ!あんまり年下をバカにしちゃぁいけないよ!


2001年02月07日(水)  はなればなれに

 邦画は見所無く完封負け!ハリウッド映画は良血馬なのに見せ場なく平凡な結果に終わった新馬のようにだらしなく、( ̄□ ̄;)アウアウ だった昨日。本日は必勝を期してフランス映画『はなればなれに』に!これはゴダールの幻の名作といわれていた作品で、初の日本公開だそうです。というわけで64年作。37年前ですか・・・。なんでも、トリュフォーが「これ、ごっつぅ、オモロイで!」とゴダールに渡した原作を「オモロイやんかぁ!」と映画化したらしいです。で、これがきれいな三遊間真っ二つ!なんだかとってもいいカンジ。けっこう悲惨なハナシだったりするんだけど、オシャレでキュートでノホホンとしていて、懐かしい匂いがプンプン香ってくるんです。ちょっとしたやりとりとか行動が、「ああ、これがフランス映画だよ・・・」と思わせてくれます。3人がカフェで踊るシーンが素敵でした。


2001年02月06日(火)  弟切草 狗神 ペイ・フォワード

 昨夜3時半に寝たのに8時半に目が覚めてしまった。なんか損した気分。でも、こんな時はサッサと映画に行くのだ!う〜ん、泳ぎに行こうかナァ・・とも思う。この一ヶ月半、御無沙汰してるんですよねぇ・・ウンドウ( ̄▽ ̄;) 結局10時には渋谷の映画館に!←好きだねぇ!『弟切草』『狗神』の角川2本立て。せっかく人がプラス志向で前向きに生きようと頑張っているのに、なんなの?この仕打ちは!あー、泳ぎに行けばヨかったなぁ・・・この失敗を役立てる為にも、声を大にして言いたい!「つまらん〜!」 

 うん!イイコトしたぞ!これが先に贈るってことなのか、おおっ『ペイ・フォワード』だ!ストーリーは思っていた通りの展開で、本当にベタな話しで、もうどうしようかしら・・・と思っていたら最後は、またそういうことかい!ってツッコミを入れるコトになって、全てが予定調和で終わってしまいました。( ̄□ ̄;)アウアウ な一日。


2001年02月02日(金)  ファイナル・デスティネーション ギャラクシー・クエスト

 久々に時間があったので本日は2本!まず『ファイナル・デスティネーション』。これはねぇ、あんまり期待していなかったんですよ、そしたらけっこう良く出来ていて、なんか得したカンジでした。この映画も出だしの作り方が上手いんですよ。だから最初にスーっと引き込まれて、そのまま最後まで見てしまうんですね。及第点の映画なんですが、TVなどでオンエアーしたら見てもいいんじゃないかな!というレベルです。

 続いて『ギャラクシーNエスト』 この映画は面白い!傑作!一級品のパロディ映画で、間違いなく今年のベストに入るでしょう。普通に考えると、ナゼ全国拡大ロードショーをしないのか不思議です。見終わった時には観客から拍手も出ていました^^ 友人のY子さんに勧めないと!でもあのパンフレットで1000円はないだろ!


2001年02月01日(木)  クリムゾン・リバー

 フランス製『セブン』という宣伝文句の『クリムゾン・リバー』を見に行く。フランスの田舎町を舞台にした猟奇殺人事件を、ジャン・レノ扮する刑事が解明していくんだけど、『シャイニング』風な出だしから好調にストーリーが進んで行きます。で、そのまま最後まで、一気に!というカンジにいかないんですねぇ。その辺もフランス風なんでしょうか・・・^^;でも、どうせフランス風ならもっとそういう色があっても良かったんですけどネ。ラストもちょっと惜しいなぁ・・・別に悪いワケじゃないんだけど、もう少し上手く描いて欲しかったなぁ・・・でも、楽しめます!


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