風邪、治んないよぉ。
咳が、ゲホゲホ止まらない。
止まらなくて、眠れない。
息をするのも苦しいよぉ。

お医者行こうとしても、どこがいいか
イマイチわかんない。
こういう時、地元じゃないって辛いわぁ。

火曜日。
それは１週間で一番苦痛な日。

夜19：00。
そうがテレビをつけた時からそれは始まる。
19：00のサバイバーから始まり、
20：00、学校へ行こう、21：00ガチンコ、と
そうはTBSの回し者になる。

どこがおもしろいんだ〜？

サバイバーはまぁいい。
この時間帯の他の番組もどっこいどっこいだし。

学校へ行こうは…。
たまにおもしろいね。
まぁ、慣れたよ。

しかし、ガチンコだけはダメだぁ。
そうは一番好きらしい。
しかもファイトクラブ。
台本ないって信じてるし。
せめてヤラセとわかって楽しんでくれ。

昼寝してたら買い物行く時間が過ぎてて、
いつの間にかごはんを作らなければいけない
時間になっていた。
しゃーない、家にあるもので作ろう。

しかしウチはキッチンが狭いので、冷蔵庫は
ちえちえが一人暮らしをしてた時に使っていたもの。
とても小さい。
そして、買い物に行かなきゃと思っていたので
冷蔵庫には何もない。

めぼしい食材は、ジャガイモ、タマネギ、牛肉。
…こりゃカレーしかないな。
ニンジンないけどいいだろ。

カレーの箱を見て、ジャガ・タマの重さを量る。
自分の腕に自信がないので、分量通りにしないと不安。
相変わらずジャガイモの皮をつなげられない。

切り終わったので、解凍した肉を広げる。
こないだ帰省した時に、おかんがくれた牛肉。
厚くスライスしてあるので細かく切らなきゃ。

しかしふと考える。

これ、カレーの肉にするには高そうだ。

パッと見でもわかるくらい旨そう。
カレーの中に入れるにはもったいない…。

でも今から買いに行くのは無理だ。
肉なしカレーを出すのも無理だ。

泣く泣くサイコロ状に切って、2/3だけ入れて
残りは焼くことにした。
ほんの少しでも味わうことにしよう。

材料を炒めて水を入れ灰汁を取る。
カレールーは、こくまろ甘口。
だってちえちえは辛いの食べらんないもん。
ケチャップ、ソース、はちみつ、シチューの素、
すり下ろしニンニク…。
思いつくものを入れまくる。
う〜ん、いい味。

これでいいかな？と思った時に、ヨーグルトが
あるのを思い出した。
危うく忘れるとこだった。
あぶないあぶない。

ちょっと多めに入れてみよう。
コクが出るかも。

これが失敗だった。

甘口だったカレーは、スパイスが飛びきって
お子様も満足できないような味になってしまった。

「カレーうどんのつゆがごはんにかかってる」（by そう）

　その前はいつだったっけ？

記憶の糸をたどる。
もう何年もしていないことを思い出そうとする。
薄い面影が頭の奥に見える。

　ねぇ、いつだっけ？

そうも思い出そうとするけど、
　オレだってたぶん、最後はオマエと同じだよ
真剣にそう言うから、その言葉に間違いはないんだろう。

確か、あの日は人がいっぱいいた。
おとうも、おかんも、みんな。
ちえちえの部屋で丸く輪になっていた気がする。

　そうだ、その時だよ！

そうのその一言で確信できた。

間違いない、あれは3年前の春。
引っ越しの日。
思ったより時間がかかって、
お昼どうする？ってなって、
それでそうしたんだ。
もうそんなに月日が流れていたんだ…。

今日は３年半ぶりにピザーラを食べた。

で、いつからこんなに小さくなったんだ？

朝、自分の咳で目が覚めた。
かなり激しい咳だ。
昨日の夜と違ってダルい。
暑いのに寒い。

どうやら風邪をひいたようだ。
まだ我が家には薬がない。
アイスノンも氷さえもない。
買ってきてもらおうにも、ちえちえが「気持ち悪くて眠れない」と
メールしたにも関わらず4：00に帰ってきたそうは
まだ夢の中だ。

熱を測ったら37.8℃だった。
とりあえず、布団をかぶって扇風機をまわして
再び眠りについた。

11：00にそうが起きた。
つらくて苦しいと言って、薬と桃を買ってきてもらった。
その間に熱を測ったら、36.4℃になっていた。
寝汗をかいたおかげだろう。

そうが帰ってきた。
一番高い桃を買ってきた、と誇らし気に言う。
それにムカつく。
風邪で食欲がなく、ただ薬を飲むためだけに食べる桃。
口の中がバカになってるし、味なんかわかりゃしない。
そんな桃に金かけないでくれ。

薬を飲んでまた寝た。

薬のせいか、桃のせいか、起きたら熱は下がっていた。
でもそんなこと言わない。
言わないから、そうはよーの
「4時から市で卵買ってきて欲しい…」
「ユニクロでキッズのショートパンツ買って来て欲しい…」
「スカパーの本買ってきて欲しい…」
という願いを全部叶えてくれた。

ちえちえがその間ネットで遊んでるのも知らないで。

ごめんな、そう。
ありがとう。
でもきっとそう母のカニ缶が原因だから、
母の不始末を息子が責任取ったと思えば当然だよな。

今日もそうがいない。
今日も飲み会。
夜は帰ってくるらしいけど。

一人だとごはんが適当で済むのでウレシイ。
今日はたらこスパゲティを作ろう。

スパを茹でて、たらことバターと醤油を合わせた
ソースと混ぜるだけ。
かっんた〜ん！
皿になんか盛らないよ。
ボールから菜箸で食べちゃうもんね。
洗い物も少ないし、一石二鳥だわ。

しかしまだ小腹が空いている。
何か食うものはないか？

食料庫の中からカニ缶を見つける。
このカニ缶は曰く付きのモノで、そう母が
送ってくれたんだけど、3缶のうち1缶だけ賞味期限が
切れていて、その切れたモノがこれだ。
缶詰めだし切れてたって大丈夫、とちえちえが言うと、
そうは「ならオマエが食え。オレは絶対食わん。」
と頑に拒否したものだ。
そうがいないからコレでも食うか。

しかもこれズワイなんだよね〜。
よーは実家にいる時カニ缶なんて食ったことなくて
（ボイルしたカニしか食ったことないって言ったらケリ入れられた）
しかもタラバしか食ったことないから、最初味が
おかしいのかと思ったよ。

思ったんだよ。

時計の針が12時を回る頃、急にムカムカしてきた。
寒気もする。
頭もボーっとする。
しかし熱はない。

しょ、食中毒？

とりあえず寝ることにしたけど、ムカムカして寝つけない。
やはり賞味期限を3ヶ月も過ぎると、本当にヤバいのか？

今日はそうきちが飲み会で泊まりなので
初めての一人の夜。
毎日一人の昼間で、夜そうきちがゴロゴロしてるのを
ちょっとウザいと思ってたから、ちょっとウレシイ。

いつもは買い物に出かけてもご飯の支度があるから
帰りの時間を気にするけど、今日は何時でも平気。

いつもはテレビの趣味があわなくて、おもしろくも
ない番組をいやいや流し観してるけど、今日は
好きなテレビを観れて幸せ。

いつもはご飯を食べてすぐそうがお風呂に入るから、
寝る直前にお風呂に入るのが好きなちえちえは
ビミョウにぬるいお風呂に入るハメになるけど、
今日は熱めの温度にずーっと浸って幸せ。

あぁなんて幸せなことばかり。

なのになんかつまんない。

Q：一人暮らしをしてた時と同じなのに、
　なんでつまんないんだろ？
　そうきちがいないから？

A：見知らぬ土地で遊ぶ場所もわからないし、そもそも友達一人もいないし。

ああぁ。
1ヶ月以上も放っぽっといて、ちえちえは何やってたんだ？

なんつーか、もう結婚式終わっちゃったし、
籍入れるためにやることって特にないし、
日記の名前と合わないし、
でも変えたくないし。
なので新しく日記を作った場合の名前も並記しとく。
はやく無料版の募集再開しないかな。
有料版を使う勇気はない…。

とりあえず、明日からは結婚式が終わった後に
起こった結婚式に関すること（写真etc）や
専業主婦の生活を書くぞ。

そして思い出したこととか過去に遡って書くつもりなので、
何日かしたら1ヶ月も放っぽってないじゃん、ってなるけど
それはまぁよしとしよう。

「オレってさ、幸せだよ」

夕飯を食べながらそうがしみじみ言った。

「ちえちえがごはんを作り始めて1ヶ月。
　オマエがこんなに料理上手いとは思わなかった。
　しかも一度も同じメニューが出ていない。
　こんな旨いごはんが食えるオレは幸せだ。」

そうか？
料理の本の通ーりに作ってるだけだぞ。
しかも19：00に食べるために17：00から作る。
そりゃこの日記を読んでいたから
不安だったのかもしれないけどさ。

「いや、オレはこのごはんが待ってるからこそ
　仕事を頑張れるんだ。
　オマエはオレの力の源だ！」

その時目に飛び込んできたのは、
信じられない材料と方法で中華丼を作っている
ヤンママの様子を放送しているテレビ番組だった。

あんなのと比べるなよ！

おかんからFAXが届いた。
頼んでおいたイカの塩辛のレシピだ。
ずーっと見てたら、下の方に何か書いてある。

新しい家族が増えました。
湖次郎（2ヶ月）です。
湖太郎によく似た美犬です。

…。
湖太郎の次は湖次郎。
ベタすぎやしないか？

なんにせよ、おかんはここのところ、エリカばかり
かわいがっていたことを反省して落ち込んでいたので、
いい気分転換じゃないか？

ちえちえも早く湖次郎に会いたいな〜。