ハコニワ

「もう安全だ」と
鳥籠に鍵をかけてだれかはいった
幾ばくかの安心のために
風切羽を切り落として

「もう大丈夫」と
水槽を眺めてだれかはいった
幾ばくかの保障のために
分厚い蓋を水槽に被せて

餓えることのない暮らしは
追われることのない暮らしは
命は保障されているけど
幸せだと
誰が決めたのだろう


籠の中の鳥は待っている
風切羽が生え揃うのを
水槽の中の魚は待っている
蓋が開く瞬間を


ハコニワとラクエンは
同一には成り得ない
2009年07月24日(金)


誰にも会いたくない

誰かに会いたい
を繰り返す

誰にも会いたくないから家からでない
うずくまって社会を眺める
その右手には携帯

繋がりたくない
繋がっていたい
二律背反を繰り返す

知らない
見たくない
関わりたくない

知りたい
見たい
関わりたい

矛盾しすぎて空っぽになった




消えてしまいたい
消えたくない

誰か
2009年07月20日(月)


誰もいない家に引きこもる

人嫌い会いたくない
って言ったら
幼なじみは馬鹿にしたように笑った
知ってるよ

人は嫌い
友達は好き
痛くする人は嫌い
不快にする人も嫌い
本当に餓鬼


引きこもっていれば
何も変わらない代わりに
何処も痛くない
息も詰まらない


分かってても止められない逃避
後悔ばかり
2009年07月19日(日)


アルコールとジェイゾロフト
眠くならないのは何でだろう

要らない子
って言ってくれればいいのに
幼なじみの彼等と居る方が
実の子供達と居るよりも楽しそうだよ
「ウチの子」ですか、そうですか。

じゃあ要らないって言えばいいのに



気を抜いたらごめんなさいばかり出てくる
アルコールなんてとうに抜けた
声を殺して泣いたのに
まだ痛むのは胸か頭か

まだ
どこかで期待してたんだ
やり直せると思ってたんだ
それを思い知らされた

駄目だなぁ、あたし
2009年07月18日(土)


幼なじみが来た
今もまだ居る
あたしは部屋
逃げた
あたしがいなくても続く宴会
聞きたくなくてイヤホンで耳を塞いだ
大音響でかけるSlipknot

嫌い
怖い
キモチワルイ
痛いのも痛くする人も
怖いしキモチワルイし嫌い。

親はまだ下にいる
息子みたいなもの、って言ってたから嬉しいんだろう
だって彼は普通だから
あたしみたいに病んでないから
半月に一度病院にいかなくてもいいから

キモチワルイのを
頭蓋を反響するナイトメアで誤魔化す

mixiだけ見てればただのニートで
「お前みたいなのが一番腹立つ」って言うのは笑ってたからきっと冗談で
働けっていうのは全うな理屈

働いてる彼には
あたしの全ては甘えらしい
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ
キモチワルイ


いやだ
ふつうのひとこわい
そんな感情をHalifaxで流す
安定剤はまだ効かない




嗚呼
キモチワルイ
2009年07月17日(金)


誰だ、と問われたらもう答えられないよ
誰でも亡くなったんだ、きっと
走馬真人はもういない、いない。
終焉まで命を浪費するイキモノ

自分で定めた何かが知らないうちに剥離して何処かに行ってしまった
走馬真人は死んでしまった
じゃあ、今いるのは誰?


私の根っこは高校生のままなんだろう
否、中学生から変わってないんだろう
だって、
ずっと、走馬真人だったから。

全部あの人に押し付けて
きっと見ない振りをしていた

息が詰まる
泣きたくなる

生きてく方法がよく分からない
2009年07月15日(水)


手に取らなきゃいいって知っているんだ

口に含まなきゃいいって知っているんだ

それでも何かが怖くて手を伸ばすんだ

ああ

なんて立派な中毒症状

その内飽和してはじけとぶんだ
2009年07月14日(火)

AGO。 / 走馬真人

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