木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年12月31日(火) 「まるいちきゅうの まるいちにち」

安野光雅/編 童話屋

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我が家の年末の定番は、この本です。


この本は、世界の8か国8人の絵本作家と、安野光雅さんとで

作られた本です。

イギリスの1日0:00が基準となって、

アメリカ、ブラジル、ケニア、ロシア、日本、中国、

オーストラリアの同じ時間の、

それぞれの国の新年の様子が絵で語られて行きます。

最近、娘は、朝に「今、夜のところは、どこの国?」と言うので、

ちょうど「旬な」本だったかもしれません。

同じ時間、それぞれの場所で、それぞれの新年を過ごす子どもたち…。

それぞれのお国柄が出ていて、楽しいです。

ちなみに、アメリカはエリック・カール氏、

イギリスはレイモンド・ブリッグズ氏

そして、日本は林明子さんが担当されています。

あ、そうだ!うちも羽子板欲しいなぁ…♪

それに、凧上げもしたい。(私が…笑。)

みなさんは、どんなお正月をお過ごしになりますか?

どうぞ、楽しい初春をお迎えくださいね♪

それでは、よいお年を!

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←12/30のmemoも、書いています。






2002年12月30日(月) 「まちねずみジョニーのおはなし」/「グロースターの仕たて屋」

「まちねずみジョニーのおはなし」

ビアトリクス・ボター/作 いしいももこ/訳

福音館書店
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「今日はまだ、読んだことのないお話を読んで」と

娘がリクエストしてきたので、

この本はどお?と、ピーターラビットの絵本9を取り出しました。

娘は、表紙のまちねずみはビデオの予告で見たことがあったので、

「あ、この絵は知ってる」と言いながら、読むことを承諾。

(「これはどお?」と聞いても、

しばしば「それはパス」と却下されます…笑。)


この本には、チミー・ウィリーといういなかのねずみと

ジョニーというまちのねずみが、出てきます。

いなかのねずみは、町の生活に慣れず、

町のねずみは、田舎暮しがなじめませんでした。

私はどちらかと言うと、いなかのねずみ。

(本のなかの「わたし」と同意見ですね♪)

たまぁに、大阪へ出かけるととても疲れるんです…人の多さに。

(よく梅田の地下で、目が回りそうになる…笑。)

けれど、娘はまちのねずみの方がいいと言います。

そういえば、娘のお友達の中にも、

「いなかのねずみにはなれない」と言ったという

エピソードを聞いたことがありました。

はぁ…、あんたたちって、都会っ子ねぇ。

しかし、娘…。

ここは、京都の田舎だぞ!…笑。

(↑昔、今住んでいるところに引っ越すと行ったら、

「なんでそんな田舎に行くのん!?」と、

街中に住んでいる友人に言われたことがあります…笑。

だって、私は家から山や緑の見えないところには住めないのよー。)

ま、通りに面しているので、車の音がうるさくはありますが…(^^;

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「グロースターの仕たて屋」

ビアトリクス・ボター/作 いしいももこ/訳

福音館書店
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きのう、「まちねずみジョニーのおはなし」を読んだからか、

「グロースターの仕たて屋」のビデオが見たいと言うので、

久しぶりに、娘とビデオを楽しみました。

夕食の後、この本を出して来て、読みはじめました。

この本は、ポターが一番気に入っていた本だということですが、

確かに、この本を開くとそんな愛着を感じるような気がします。

娘は、4ペンスのくだりを結構気に入っていて、

「パンを1ペンス、ミルクを1ペンス、ソーセージを1ペンス、

それにのこりの1ペンスは、べにいろのあな糸♪」と、唱えています。

それと、猫たちが歌っているシーンも、いつのまにか覚えていて

今夜はふとんの中で、それをたのしそうに歌っていました。

(あ、これはビデオの方で覚えたもよう…)


それにしても、美しく刺繍されたベストと上着の絵…♪

思わずうっとりと見とれてしまいます。


ところで、この話、もとになった実話があったとは驚きでした。

(↑新装版のカバーの説明書きを参照。)

うふふっ、本当にねずみの仕業だったら楽しいのに…ね♪








2002年12月25日(水) 「The Night Before Christmas」

CLEMENT CLARKE MOORE * A POP-UP BY ROBERT SABUDA

LITTLE SIMON
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我が家にやってきたサンタさん、去年に引き続き、

サブダさんのPOP-UP絵本を、プレゼントしてくれました。

(去年のプレゼントは「THE 12 DAYS OF CHRISTMAS」

こちらもすばらしい本です。)


クレメント・ムーアの"THE NIGHT BEFORE CHRISTMAS”が、

また1冊、我が家のコレクションに加わりました♪

(今年は、ジェシー・W・スミスのんも手に入れました、うふふっ)

先日、幼稚園のお話会では、娘が一番お気に入りの

トミー・デ・パオラが絵をつけた

「あすはたのしいクリスマス」で読みましたが、

なかには、ちゃんとトナカイの名前を知っている子もいて、

一緒にトナカイの名前をくちずさんでくれたのが、嬉しかったです。

娘は、この本を見つけたとたん、

「あ! ほら! サンタさんったら、ママが欲しがっていた本を

置いて行ってくれたよー」ですって。(笑)

そうして、飛び出して来たトナカイの絵をみながら、

「ダッシャー、ダンサー…」と、

ぶつぶつとトナカイの名前をつぶやいているので、

なんだか私も嬉しくなっちゃいました。

来年は、この本をイブの夜に楽しもうね♪

そして、来年も、サンタさんがサブダさんの本を

持って来て下さることを願って…(笑)。

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ところで、SABUDAさんのPop-up絵本に、こんな特別仕様の

「THE NIGHT BEFORE CHRISTMAS DELUXE EDITION」

というのが、あったのですねぇ…。

$275.00もするしろもの!

1度でいいから、表紙の扉を自分で開けてみたいです…。(笑)

(あんまりお高いんで、手出ませんけど…笑。)



2002年12月16日(月) 「わたしのいえはごにんかぞく」

トメク・ボガツキ/絵 エミリー・ジェンキンス/文 

木坂 涼/訳 講談社
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図書館の新刊コーナーで、

柔らかなタッチの絵に惹かれて借りて帰りました。

中を開けると、見返しがまた、布張りの箱を開けたような、

そんな雰囲気で、それだけで、優しい気持ち…♪


わたしのいえは、ごにんかぞく。

にんげんがさんにん、ねこがふたり


ふふっ、猫も家族の一員なんですね。

ここの訳を「にひき」とせずに、「ふたり」とするところが、

この女の子の猫に対する思いを上手く語っている気がします。

そして、英語の題の「FIVE CREATURES」より、

「わたしのいえはごにんかぞく」という言い方が、好き…♪

絵が、暖かくてほんわかした家族にぴったり。

娘は、おふろがきらいな「3にん」に受けていました。

「おふろはいらないと、頭から芽がでるよねぇー」って。(笑)

↑(出典は「ゆきむすめ」)

何度も娘と優しい気持ちになりながら読みました。

うーん、お手元本にしたいな、この本。



2002年12月12日(木) 「Swan Lake」

PYOTR I.TCHAIKOVSKY

LISBETH ZWERGER

North-South Books

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京都駅ビルの美術館「えき」で、リスベート・ツヴェルガー展を

開催しているので、朝一番に見に行きました。

ツヴェルガーの絵は、幻想的で繊細、かつ、美しいのですが、

その美しさの中に、どこかゾクっとするような部分を

必ず秘めています。

おなじみの絵本の絵、初めて見る絵本の絵…

ゆっくりと、お話の筋を読みながら、

いろんな原画を見ることが出来ました。

その後、あまりの表紙の美しさに魅せられて、

手に取ったのが、「Swan Lake」という、最新刊の洋書でした。

そう…、この本は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」を

絵本にしたものです。

娘も、表紙があんまりきれいなので、この本を手にすると、

早速、じっくりと絵をながめていました。

夜、寝る前には、適当に要約しながらお話…。

すると、娘たちが白鳥になるあたりで、

「おかあさん、あのね、このお話には、

きっと、悪者のフクロウみたいのんが、出てくるんやで…」などと、

私よりも「白鳥の湖」の内容をよく覚えていたりするのでした。(笑)

ああ、それにしてもこの白鳥の王女様は、

王子じゃないけれど、美しくて、うっとりと見とれてしまいます…。


英語の書体も、音楽が流れるように優雅です。

しばらく、どこかに飾っておこうかな…この本♪







2002年12月09日(月) 「セーターになりたかった毛糸玉」

津田 直美/作 

ブロンズ新社
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主人公が、毛糸玉のお話です。

夜、私たちが、ベッドの中に入って、

”大きくなったら、何になろう?”と思いをめぐらすのとおなじように、

実は毛糸玉たちも、将来何になりたいかを、

あれこれ考えていたのですねぇ…。

この絵本を描いた津田直美さんという方は、

毛糸にとても愛情を持っていらっしゃるんだなぁ…と思います。


私の実家に帰って、押し入れを開けると、

それこそ、たぁくさんの毛糸が、箱に入れられてしまわれています。

(母は編み物教師。)

今はたぶん、その毛糸たちは、眠ったままかもしれませんが、

以前は、こうしたあまり毛糸たちは、

座布団カバーになっていたりしたなぁ…と思います。

そう…もっと昔は、小さくなったセーターをほどいて、

それも使っていた…。

毛糸って、そうやって何度もリサイクル出来るものなんだと、

子ども心に、自然と受け止めていた気がします。

といいながら、私は母に編んでもらうばかりで、

自分でセーターを編んだのは、ほんの数枚。

(肩こりがひどくて…と言い訳…笑。)


この間、娘の織り機やステッチの練習用にと、

何玉かもらって帰って来て、

久しぶりに表に出た毛糸玉たち…

もしかして、押し入れから出してもらえたことを、

喜んでいたのかもしれません♪


娘は、今、この本がお気に入りで、「枕元の本」となっています。

「毛糸玉の本、読んで♪」と、このところ毎晩、読んでいるのですが、

必ずあと2ページというあたりで、なんとなく安心してしまうのか、

いつも夢の世界へと入って行ってしまいます…笑。

(それもまた、よし…くすっ。)


ほんわかと手編みの愛情を感じる、暖かいお話でした。(^-^)



2002年12月06日(金) 「おもちゃ屋へいったトムテ」

エルサ・ベスコフ/作  ささめやゆき/絵

菱木晃子/訳 福音館書店
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ベスコフのお話です。

この本、読むのをずっと楽しみにとっておいたのです。

(↑娘と一緒に読むまで、私も読むのを我慢してました…笑。)

今年、やっと娘も楽しめる年齢になったかしら…と思い、

数日前から読みはじめました。

娘は、ささめやゆきさんの挿絵を手がかりに、

すぅっと、お話の中へと入って行きました。

トムテという、床下にすむ小人の存在も

すんなりと、受け止めたようです。(^-^)

そうか、どうやらトムテというのは、

北欧では、おうちの守り神のような存在なのですね。


さて、お人形と間違えられておもちゃ屋にいってしまったヌッセ…。

前の日、このあたりで夢の国へといってしまった娘でしたが、

その成り行きがとても気になっていたのでしょう。

「トムテの続きを読んで!」と、持ってきました。

そして、読みおえた後、とっても満足げな笑顔。ニコニコ。

うん、とてもいいお話だったね♪


そして、次の日、娘の「トムテごっこ」がはじまったのは、

言うまでもありません、笑。




2002年12月05日(木) 「とおい星からのおきゃくさま」

もいちくみこ/さく こみねゆら/え

岩崎書店
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今日、立ち寄った書店で、見つけてしまいました。

「もいちくみこ」さん × 「こみねゆら」さん

あん、こんな組み合わせの新刊を目にしたら、

お金もないのに、買ってしまうじゃないのぉー!(笑)


たかい山のうえの、もみの木の横には小さな天文台があります。

そこには、ふくろうが独りで住んでいました。

もうすぐクリスマス。

吐く息もこおるほど、さむいある晩に、

ドアをトントンとたたく音がします。

ドアをあけるとそこに立っていたのは…。


ふふっ、描かれている女の子が、

かわいいけれども、どこかいたずらっぽくって♪

自分のペースに人を巻き込んで(この場合は、ふくろうか…笑)

物事をやってしまうあたり、いかにも”おひめ”ですー。

(あ、そういえば、娘もそんなところがあるな…苦笑。)


娘は、ふくろうとのやりとりに、クスクス笑っておりました。

さあてと…今夜のデザートはアイスクリームにしようかな♪



2002年12月04日(水) ロッティーとハービー「ハービーのないしょのサンタ」

ペトラ・マザーズ/作  今江祥智&遠藤育枝/訳 

BL出版
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娘の大好きなロッティーとハービーシリーズのクリスマス篇です。

もうあと3日で、クリスマス。

ロッティーは仲良しのハービーと連れ立って、クリスマスツリーを

買いに出かけました。

町に出かけた二人、おいしそうなにおいにつられて、

ケーキ屋さんに入るのですが、

そこで、ハービーはとんでもないことをやらかしてしまいます…。


だれにでも、悪気はなかったのに、あることをしてしまい、

それを隠そうとして、よけいに自分を窮地に追い込んだ経験って

あるのではないでしょうか。

娘もねー、よく、自分が壊したくせに、

「おかーさん、勝手に壊れちゃった!」って言うんですけどね…笑。

家の中でおこった出来事なら、私もある程度把握して、

フォローのしようもあるのですが、

これから、娘が小学校に行くようになったら、

自分のしでかしたことが心配で、おそろしくて

幼い心ではおさまりきれなくて…ということが

おこるのだろうなぁ…などと、

この本を読みながら思った次第です。

(それで、自分の子ども時代の苦い経験を振り返っていたりする…笑。)



クリスマスの頃って、冬の海ですねー。

「なにもかもタオルのおかげ」の頃と違って、いかにも寒そうです。

(あ、この本では、もうドドは結婚しちゃっています。

あれれ?ドドの結婚のお話、邦訳版は出ないのかしらん?)




2002年12月03日(火) 「子うさぎましろのお話」

佐々木たづ/文 三好碩也/絵

ポプラ社
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もう1冊、図書館から大事に借りてきたこの本、

今、ずっと枕元にあります。

白うさぎの子”ましろ”は、サンタクロースのおじいさんに

まっさきに贈り物をもらいます。

しかし、ぺろりとそのおくりもののお菓子を食べてしまって、

まだ、もっとなにかべつのものが欲しくなります。

そこで、ましろは別のうさぎの子に扮して、

まだおくりものをもらっていないと

サンタクロースのおじいさんのもとに行くのですが…。


娘にとって、”ましろ”は身近な存在なのでしょう。

ましろの心の動き、うろたえた姿、

娘はきっと、ドキドキしながら見守っていたことと思います。

そうして、ましろのとった行動によって、次の年におこった出来事は…♪


”素敵なお話を、プレゼントしてくださってありがとう…。”

暖かく幸せな気持ちに包まれる1冊でした。



2002年12月02日(月) 「サンタさんとこいぬ」

長尾玲子/さく 福音館書店
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長尾さんの本を、娘が図書館で見つけて、「これ、借りる♪」と

大事、大事に借りてきました。

この本の絵は、丁寧な刺繍によるものです。

その刺繍のかわいらしいことと言ったら♪

見ていて、自然に頬がゆるんでしまいます…ニコニコ。

娘は、サンタさんとこいぬとの出会いがとても好きなんです。

それにね、二人(一人と一匹か…)が、

プレゼントを配っていく様子が、とっても嬉しいらしくって、

もうニコニコしながら、聞いています。

(その様子を見ているだけで、こちらも幸せな気分になれるよ、うん。)


去年のクリスマスの後、しばらく娘は、

長尾さんの 「クリスマス・イブのおはなし」という小さな絵本3冊セットが

とてもお気に入りで、こればかり読んでいた時期がありました。

そうして、あっちゃんやサンタさんの指人形を作っては遊んでいたのです。

久しぶりに、そちらの本も手にとりたくなりました♪





2002年12月01日(日) 「クリスマスのちいさな木」

e.e.カミングス/詩 クリス・ラシュカ/作

さくまゆみこ/訳 光村教育図書
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今年の新刊で、一番気になっていた絵本をやっと手に入れました。

e.e.カミングスの小さな木にささげられた詩をもとに

クリス・ラシュカという方が、とても優しくて暖かい物語にしています。

絵がとても愛らしいんです。

鉛筆の枠に、水彩で色が塗られているのですが、

光を透かして絵を見ているような、そんな感じなのです。

ちいさな、ちいさな木が、ちいさなちいさな家族に出会って、

きれいなクリスマスツリーになるまでの物語をみていると、

まるでちいさな贈物をもらったように、幸せな気分になれるのでした♪


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娘と読む本、絵本とともに、読み物の入り口にたったものも

多くなってきました。

その中には、絵本に入れるのか、読み物に入れるのか…

どちらのmemoに入れていいのかわからないものも多くなってきましたので、

12月から、「絵本と読み物 memo」を一緒にいたしました。

今までの「読み物memo」のものも、ちかじか、こちらに

移して行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(ぺこり)

←11月30日のmemoもupしました。

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「えほんの小径」の2001年度版「クリスマス♪」特集もどうぞ→こちら♪








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スズ [木陰でひと休み]

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