-殻-

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2003年08月30日(土) 鮮紅

隔てなく分け入る束の間の、
その紅は白布に滴り落ちる。

恍惚に浮かされる口唇が紅を求め、
指で掬って錆の匂うを貪る。

貫くものは刃の如く、
貫かれるものは傷口の如く。

身を捩る度、紅は溢れる。

注ぎ込む白は、紅に押し流されて、
吐き出されたように滞っている。


2003年08月29日(金) 期待

その先を望んではいけない。
渇いたままで留まることを、幸せと呼ぶべきだ。

その不器用な、ふくよかな心を壊してはいけない。
そんな権利は僕にはないのだ。

なのに胸の中で、僕は何かを待っている。
卑怯な時間だけが、緩やかに過ぎていく。






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しんMAIL

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