ふうこの英国留学日記-その後

2004年01月31日(土) どうして泣いてしまうんだろう


どうして泣いてしまうのか

過去の思い出
自分の無力さ
超えられない障壁
まっすぐな思い
自分の決断
勇気の足りなさ

そういうことを考えていたら
一人夜中の2時に泣いていた

今までの人生に感謝
でも、これからの私はどうしたらいいのか
ただをこのまま日々働いて生きていくだけなのかな
それだけじゃ辛すぎる





2004年01月30日(金) ビミョーにつらい

やっと明日提出の課題が終わった。ううう、眠い。睡眠不足のせいか、頭が痛い。
誰かに泣き言を言いたくなる。でも言う相手もいない。

今日面白かったこと。
「お前さー、マギー・チャンって知ってる?」
「知ってますよー、香港の有名な女優ですよ」
「それって、マギーブイヨンとどっちが有名?」
「いや、僕マギーブイヨンって知りませんね。誰ですか?」
「調味料の名前だよ」

と言う会話が仕事場の男性の間で交わされていた。。。
笑うところですよね?





2004年01月28日(水) パニーニと女はつらいよ

昨日、夜の10時から翻訳の課題をやっていたら同居人Fが帰ってきて、私が勉強しているのを見ると、私もベンキョーするーと日本語のドリルを取り出した。
ついつい、私もわからない単語を彼女に聞き、彼女のも言葉を教えたり彼女の書いた日本語の間違いをチェックして、そして話はどんどんそれて単におしゃべりになってしまい、気がついたら12時半。課題はぜんぜんすすんでいない!

同居人とのおしゃべりは楽しいけど、仕事と勉強とプライベートを充実させることのできる人はどうやっているのかと思う。

今日は約束どおり同僚と買い食いランチ。作りたてのパニーニとピザを近所のパンやさんに買いに行く。美味しかったよ。本当に焼きたてでチーズがとろーり。会社の先輩に「そのパニーニ今日も焼きたてだったの?」と聞かれ
「はいタイミングばっちりで、買いたてです(焼きたてを買えたと言うつもりだった)」と言って笑われてしまった。
しかも、午後3時のオロナミンCタイムにエレベータホールでボケッとしてたら来たエレベーターに乗りそびれドアに挟まれそうになったところも目撃されていたようで、買ったオロナミンでおでこを冷やしながら戻ってきたら「あ、挙動不審の近藤(仮名)さんが戻ってきたわ」とまたも笑われてしまった。

あと、今日果物に関する文章を翻訳してて思ったこと。
その名詞にふさわしい形容詞がひけるようになってる日本語って辞書ってないのかしら?Hiquality rich fruits ってどう訳す?rich tasteとも言うけど、いつも日本語に悩んでしまう。たっぷりとゆたかな感じをあらわす形容詞ってどんなのがあっただろう?

私の人生にロマンスはないが、笑いはあふれている今日この頃。



2004年01月27日(火) ついにギブアップ?のお弁当作りとルーブル美術館の秘密


最近、同僚がお弁当作りから脱落しお昼のお弁当メンバーが淋しくなってきた。明日はついに、私も一緒に外にランチを食べに行く約束!
といいつつもいつもの癖で帰りの電車の中ではお弁当のメニューを考えてしまう。せっかく考えたのに作らないのがなんだか淋しい。
あさってのメニューにしよう!

BBCニュースのCDを買って通勤電車の中で聞いているんだけど、ネタが古いのと教材用にわかりやすい部分を選んであるのか物足りない。
毎日BBCのラジオが聞いていたあの頃が懐かしい。やっぱり、日本にいると新鮮な英語に触れるのは難しいなと感じる。

そうそう、先日会ったタイ人の男の子に英語上手だね。アメリカに行ってたことあるの?と言われた。とてもイギリスに2年いましたとは言い出しづらかったです。

ちょっと前の話になるけど、「ルーブル美術館の秘密」を観にいってきました。私の大学時代のゼミの先生と赤瀬川源平がちょうどこの映画のトークショーに呼ばれていたのでそれに合わせて行ったんだけど。。。話も映画もなかなか面白かったので満足。でも、大入り満員で二時間かぶりつきで、床に座っていたら腰がいたくなってしまった。
ルーブルの映画は懐かしい感じがした。1年半前に親友と二人で1週間パリに遊んだときのことを思い出した。ルーブルで私たちはセックス アンド ザ シティの話をしながら、片パイ(片方だけ乳首がちらっとみえていること)の絵が何枚あるかを数えていました。。これもまた一つのルーブル鑑賞法です。




2004年01月26日(月) 趣味→お弁当づくり、TOEICの勉強

って感じの毎日です。

昨日TOEIC受けたんだけど、相変わらず最後まで解き終わらない。
前回の帰国後初受験でスコアは800点台半ばまでいったので、こうなりゃ目指すは900点となるわけですが。。。そこが大変らしいです。

なにしろ、ここからは単にテストに慣れるだけでは無理。しかも、語彙とか用法とか、速読とかそういうところできちんと点数を伸ばさないといけないのです。昨日読んだ本に800点台から900点越えるまで1200時間の勉強が必要だったと書いてあった。。。1200時間!おそろしー。

あー、でもそして働き始めたこともあり、忙しかったこともあり、ぜんぜん準備をしないで受けた昨日のTOEICはあまりに出来が悪く、終わったとたんに勉強意欲に燃えてきたよ。まったくこれがいつまでつづくやら?

あー、お風呂はいらなくちゃ。
もう、今日も明日のお弁当作り終えちゃった。八宝菜とわかめごはんです。



2004年01月25日(日) どうして美人に生まれなかったのだろう


今日出かけた帰りの電車でとてもかわいい子を見た。
最初は別に美人だということに気がつかず
あれ、この人誰かに似てるな。。。ああ、山口智子に顔が
似てるんだ。。。と内心思っていたら近くにいた男の子たちが
「おいおい、すっげえかわいくない?あれ、だれだっけ
山口智子に似てるよな。。」
「あー、ロンバケの頃よりちょっと前くらいの。。
でもやせすぎじゃない?」
とささやきあっていた。私も内心ちょうど山口智子似?
と思っていたので、彼女のことだとわかった。
彼らの会話を聞いてからもう一度顔をこっそり見たら、かなりかわいい感じだった。女の私でもドキドキしてしまうくらい。
ぱっちりとしたくるんと上を向いたまつげ、形のいい鼻、血色のいい白い肌、サラサラのロングヘア。
どうしてこうも生まれつきちがうのかしら。。。人間ってと思う。

私には決してはかり知れないものに、美人の人生というものがある。
普通に電車に乗っているだけでまわりの人がざわざわしてしまう
くらいの容姿に生まれついた人と言うのはどんな気分で生きているのだろうか。
大変そうだけど、3日くらいなってみたいな。



2004年01月24日(土) この森で天使はバスを降りた

という映画がある。

見終わったあとは不満だったが、今でも思い出すぐらいなのでかなりいい映画だったなと思う。本当に良い映画はなにとはなしに心に長く残り、ふとしたときに思い出すものだと思う。

見ていない人はストーリーがわかってしまうので、ここから先は読まないほうがいいかもしれない。

主人公の少女はまだ20代前半か半ばくらい。刑期を終えてアメリカ北部の小さな町へやってくる。看守が頼んだ保安官の口利きで、町の食堂で働きはじめる。彼女の無愛想だが、素直で、優しく純粋な様子に町の人々は徐々に心を開き、彼女に惹かれていく。だが、一方で殺人容疑で刑務所にいたという彼女に犯罪者のレッテルを着せ、疑いの目を向け続ける人物もいる。

彼女はある一人の純粋な青年から求婚される。彼女は驚き、泣いて断る。
「私は子供を生むことができない。あなたにはもっと他にいい人がいるわ。」
彼は、ショックを受けながらも「子供なんていらない。君がいてくれれば」と言う。抱き締めあう二人。

彼女は母の再婚相手である義父に犯され続け、16歳の時に彼の子供を身ごもったが、子供には罪はないと彼から逃げて子供を生もうとした。だが、義父につかまり、子供はいらないという義父にぼこぼこに殴られたときに、お腹の子供を守りたい一心で彼を刺した。そのとき、彼女は流産し、医者にはもう二度と子供持てない体だと言われた。そして彼女は殺人罪で16歳から20代の半ばまでを刑務所で過ごし、やっと刑期を終えてでてきたのだ。

彼女は教会で泣きながらこの事実を友人で食堂で一緒に働いた女性に語る。
私はこの映画の中の彼女の凛とした美しさ、精神の純粋さが顔にじみでているようなたたずまいにとても心を惹かれ、映画の中の人物なのに、彼女はこれから本当に幸せになるべき人だと強く彼女の未来の幸福を願った。
しかし、教会の告白のあと、彼女は彼女を妬み疑う人のせいで、追い詰められ、働いていた食堂の女主人の息子が川に溺れたのを助けるのだが自分が流されてしまい、死んでしまう。

私は彼女の死に愕然とした。今まで辛いことばかりで、やっとこれから幸せになるところだったのに。彼女はあっさりと自分の命を投げ出して、その息子を助けて死んでしまった。なんという人生なんだろう。私は脚本に腹を立てた。これじゃあまりにも彼女がかわいそうだ。どうして、彼女に少しでも幸せなときを経験させてあげなかったのか。。。

私はときどき彼女の人生について考える。
彼女が死んでしまったのは不幸だったが、彼女の性格からして、あそこで息子を救うために冷たい水に飛び込むのは危険だとわかっていながら、それをしないという選択はなかったのだ。私は彼女に生きて幸せになって欲しかったけど、あそこで命をかけて他人を助けた彼女は悔やんではいないだろうとだんだん納得してきた。
彼女が死んで取り返しがつかなくなってから、町の人々は彼女の精神の美しさに気づき、それを疑った自分の醜さ、助けられなかった悔しさを味わう。

彼女が残した影響で町は変わり、活気づく。
でも、もう遅い。彼女はいない。
私は大事な人を失ってからありがたみに気づいたりなんてしたくない。
生きている間にちゃんと感謝や愛情をささげたい。
そう思わせてくれる映画でした。



2004年01月23日(金) 生き急ぐ理由


この数年の私を知る人から、「なにか(人生)生き急いでいる感じがするよね」といわれたことがある。たしかに私の25歳から30歳の5年間は本当にめまぐるしいものだった。でも、充実していたと思うし、何よりも嬉しく思うのは自分の人生の中でやりたいと思っていたことがやれたということだと思う。
誰しもがそうだと思うが、やりたいと思うことがあっても実際の生活の中では、時間やお金、体力の関係で諦めることがほとんどだと思う。たった、一つでも自分が本当にやりたいなあと思い描いていたことをするチャンスがあるというのはとても幸せなことだ。

種をあかしてしまえば、私が行き急ぐのは25歳の時に一度病気で死にかけ、3週間も入院したせいだと思う。私は奇跡的に早いスピードで回復したが、病院中に見た私よりずっと症状の重い人たちの様子は私の心に重くのしかかり、自分は紙一重でそちら側の人間になるのだという危機感と、絶対そうはなりたくないという向上心を生み出した。
入院中私はまだ留学する予定もなかったのに一人でこつこつ英語の勉強を始めていた。自分で意識はしていなかったが、回復して、英語もできるようになって今いる場所から這い上がってみせようという気持ちがあったのかもしれない。

今週は同僚の一人が忌引きし、もう一人は高熱をだしたりしていつも4人で分担している仕事を3人でしなければならなかったので、なんとなく忙しかった。そして、今朝は朝5時半に起きて、今日のお昼締め切りの翻訳講座の課題の仕上げをし、7時前にようやく講師と学校にメールで送って、7時20分には家を出て職場に向かった。

普通の人ならできることかもしれないが、もともと疲れやすく虚弱体質の私には睡眠不足はつらく、こんなスケジュールをこなすにはすごい気力がいる。私はよく自分に問う、がんばったってそんなに変わらない。私が好きでやってるだけのことなんだから、無理してやる必要はないんだよ。と。
でも、25歳のとき、動くことも、食べることもままならなくなったときの自分が私の中にまだいて、自分のやりたいことがやれる状況にあるんだから、今の自分の中のベストを尽くさないと後悔するんじゃない?とささやく。

そして、私は5時半にベッドから抜け出して辞書を引き、パソコンに向かう。
あのとき、身動きもできなかった自分に比べれば、今の自分は本当に幸せだと思うから、今日自分ができることに対してベストを尽くしたいと思うから。

しかし実際、私の体は脆弱で無理を続けることはできない。それは自分が一番わかっている。私は何をするのにすべて体にお伺いをたてないといけない。どこまで自分の体に無理をさせるか、その判断が一番むずかしい。私は今この瞬間でさえ、自分が今どこまでがんばれるのかというラインを引くのに頭を絞り続けている。



2004年01月21日(水) うるわしのイタリア靴を衝動買い


うー、靴を衝動買いしてしまった。
今日たまたま雑誌でああ、ここの靴いいけどとても買えないなと思って見ていたブランドの靴が仕事帰りにふと歩いていた通りにあったブティックでなんと70%オフになっていたのだ。
試しにはいてみるとサイズもぴったり。色は明るい茶色。

でも問題はこんな美しいが足に悪そうなヒールの高い靴を履く機会が私にあるのだろうか???
これはいつかあるであろうデートの日のために。。。といいたいところだが、皮がいいし形もオーソドックスだから10年くらいは持つだろうと思って買った感じ。いくらなんでも、10年の間には素敵なヒールの靴をはかなければ。。。という機会くらい来ると思いたい!

うーん、40歳の私がイタリア製のハイヒールで誰かとデートするなんてことはあるのだろうか?



2004年01月20日(火) 誕生日おめでとう!


今日は私のたった一人の姉の誕生日。というわけで、睡眠時間5時間半なのに10時半まで下北沢に姉と姉の友達と一緒に集まって飲み食いする。
30代の独身女性ばかりで沖縄料理!楽しかった。いろいろ勉強になりました。

家に12時近くに帰ってお弁当のしたごしらえをしてシャワーをあびて今は12時半。
今日も睡眠時間は6時間以下だ。。。

こんな生活がいつまで続くのだろうか。。。明日は早く帰って寝よう!



2004年01月19日(月) 活字中毒者の涙

先日の日記で書いたように、松尾スズキのように私も待ち合わせで人を待っているとき読むものがなくて、財布の中のレシートや領収書、カード類を読んで時間をつぶしたことがある。
レンタルビデオの会員証の裏にある注意書きがあるとほっとしたり、クレジットカード会社の住所を読んで、これは最寄り駅はどこだとか。。。歯医者の診察券を取り出しては、水曜日の午後の休診のときには先生は何をしてるんだろうと思ったり。。。
しかし、レシートを読むのは手帳を読むこと以上に苦痛である。。。ああ、これクレジットカードで買ったらから来月支払いだな。。とか、安い食べ物のレシートなんてどうあがいても読むところもなく、こんなにしょっちゅう自分は買い食いしてるのかと反省したり。。。

私の財布の中にレシートなんて、バラエティーに乏しく、勤め先と自宅の最寄のコンビニか、駅前の八百屋か魚屋、無印、そして本屋がほとんど、それに月に数回洋服屋や文房具屋のレシートが混じる程度である。。。たまーにあるちょっとこじゃれた店のレシートは大体、周囲の人へのプレゼントだし。

まあ、とにかく財布の中のものを読んで暇をつぶすというのはなかなか想像力と前向きな気持ちが必要な行為でできればしたくないので、私はいつも手元に何か読むものを欠かさずにいるよう気をつけるようになったのだ。

私が日本にいない間に、柴咲コウがすごく売れていた。
今日、家に帰ってふとTVをつけたら彼女が歌っていて、不覚にも秋元康のリリックに動かされてしまった。

「サヨナラ サヨナラ あなたに会いたい
 サヨナラ サヨナラ どこかでもう一度 偶然のように」

私にもサヨナラしてしまったけれど今でもとても会いたい人がいる
ちゃんといい感じでお別れを言えなかった人
そのときは最後だという実感もなく
いつも会ったあとに別れるようになんとなく別れてしまった
でも今でも泣きたくなるほど
私は彼が好きだった
もう一度偶然にでも会えたらと思う

でも、きっともう二度と会わない 会えない
会ったところで苦しくなるだけだろう
会ったところでどうにもならないなんてこともわかってる
彼は私があの頃彼のことをすごくすごく好きだったことをわかっていた
私があのときのような気持ちで彼の前に立てないのなら
そして、彼がもう私を受け止めることができないのなら
たぶん、私たちは関係の残骸の前で苦い思いしかできない

でも、やっぱり「最後にもう一度」だけでも
会いたいと強く思ってしまう
その人としか共有できなかった自分の中にあるその部分が
彼を求めて呼んでいるような気がする

古い傷がシクシク痛むように、今私は胸が痛い。
本当に胸って痛くなるんだ。。。って知ったのはいつだったろう。



2004年01月17日(土) 淋しいワタシ


今日から一ヶ月間、土曜の夜は都内某所の某語学学校で翻訳のコースを受講します。午前中はヨガ(厳密にいうとヨガではないが、きわめてヨガに近いアジア思想の体操)で、午後は今住んでいる家設備の関係で業者との打ち合わせ、その後予習してから、学校へ。

学校が終わると7時近くで、せっかく渋谷周辺にいるのだからと、映画「アイデン&ティティイ」をプライムに観にいく。そして、109のタイ屋台料理の店でパッタイを食べ、10時半に帰宅。

土曜日の夜の109で一人で食事をしていたのは、私以外黒人の女性しかみかけなかった。タイ人のウェイターは、タイ料理の4種の調味料を持って来て、「(食べ方)シッテルヨネ」と置いていった。

土曜日の夜に一人で映画行って、タイ料理食べて。。。周りからは淋しい女だと思われているんだろうなと思う。でも、実際にやってみるとこれがなかなか居心地が良い。

昨日の夜は、風邪気味なので早めに寝ようと思いつつ、結局眠りについたのは、少女漫画と、企業内の派閥抗争の話の小説と、皇妃エリザベートに関する本の三冊を夜中の2時に読み終わってからだった。

朝起きると、遊園地での初デート、社長派と専務派が、エリザベートとフランツ皇帝が頭の中でゴチャゴチャになっていた。。。

でも、今日は雪。正直雪の夜に一人は淋しいですね。雪とか、台風とか、雷雨の夜って、好きな人と一緒だとすごく楽しめるのに、一人だとなんだか心細くなってしまう。

それではオヤスミナサイ。



2004年01月16日(金) 金曜の夜は本屋に寄って


映画と双璧をなして私の精神生活を支えているのは活字である。
趣味が読書などと高尚なことを言うつもりはない。
「戦争と平和」は20ページで飽きあきしてしまうし、「赤と黒」も完読できなかった私だ。
しかし、5分の待ち時間でも「なにか印刷された文字」を読んでいないとソワソワしてしまうのだ。もう、いざとなったらなんでもいい。
松尾スズキがエッセイの中で、活字中毒で手持ち無沙汰なときは財布の中の領収書やレシートまで取り出して読んでしまうと書いてあったが、私もその口だ。以前、何も読むものを持たずに電車に乗ってしまって、自分の手帳を開いて今までの自分のスケジュールやメモしたことを読んだりした。あまり、思い出したくないこともあり、自分の人生を振り返るより他人が語ってくれる物語や雑文を読むほうがどんなに気が楽か!と痛感したので、以後自分の手帳を読まなくてはいけない事態はできるだけ避けるようにしている。

電車の中で読むものがないからと言って、駅の売店であまり読みたくもない雑誌や文庫本を買い、往復の電車で読みきり、自宅の最寄り駅のリサイクルボックスに毎日のように捨てて帰るのが私の日常だ。
500円の雑誌や文庫本でも週5日で2500円。一ヶ月で10000円も使う計算になる。きわめて不経済である。こうして私の頭のなかにはどうでもいいような情報ばかりが増えていき、肝心な名作は未読のまま本棚で眠っているのだ。第一、通勤電車で単行本を読むことに無理がある。それに、私は小説を読み始めると没頭してしまい、電車を乗り過ごしたり、忘れ物をしたりしてしまうので、小説は通勤電車で読むには不適当なのである。

というわけで、金曜の夜は週末から来週にかけて読む新しい本を購入すべく本屋に寄ることが多い。駅の売店ではろくな本が手に入らないので、時間のあるときに、じっくり吟味し買っておこうというわけだ。

今日も本屋に寄って文庫本と雑誌を合わせて3000円ほど買う。

最近読んだ作家は、中島らも、松尾スズキ、東野圭吾、江くに香織、藤堂志津子、桐野夏生、小池真理子などなど。大好きな作家だけは単行本でも買うが、日常的には気になる作品でも文庫本になるのを待ち、なるしりから読んいく。しかし、待ちきれなくて単行本で買った作品がすぐに文庫になっているとなんだか損をしたような気持ちになる。

それでは、今夜、風邪気味の私はさっさと布団に入って本を読んで寝ます。



2004年01月15日(木) 「ニシノユキヒコの恋と冒険」を読んで


川上弘美の「ニシノユキヒコの恋と冒険」をお正月の間読んだ。
何度も読んだ。

ニシノユキヒコは昔好きになった人に良く似ていた。
スマートな振る舞いで女の子にモテるけど、人としていつもどこかぎこちない。そして、一番のポイントは一人の女の人をちゃんと愛し続けられない。
いつも女の人の影はあるのに、恋愛している感じにはならない。

私はあるとき彼がスマートに見えながら女性に対してとてもぎこちないことに、リラックスしていないことに気がついてしまった。私は彼に振られてしまった立場なのに、彼がかわいそうになってしまった。
そんなに緊張しないでともっと、のびのびしていいんだよ。言ってあげたくなった。

ニシノユキヒコが小説の中で言う。
「どうして僕は女の人をちゃんと愛せないんだろう」
ちゃんと人を愛するのは大変なこと。なかなかできないこと。
私だって、偉そうなこといえない。果たして「ちゃんと」男の人を愛したことがあっただろうか?

この寒空の下で、あたたかい手を必要としている人が、一人でも多くそれを得ることができるように祈っています。





2004年01月14日(水) 私はプロレスラーに似ているらしい。。

新年会と称した友達が集まったパーティーで初対面の、友達の友達の連れてきた男の子とちょっと話しただけなのに「なんか、ネタが新日本プロレスの西村って感じ」と言われた。
「プロレスラー?に私が似てるの?」と聞くと、「あ、もちろん外見じゃなくて、ネタがね」

ネタがと言われてしまうあたり、「あたしは芸人かい?」と突っ込みたくなったが、初対面なので笑って流した。

私はプロレスなどまったくトンチンカンなので、家に帰って西村の公式サイトからその語録を拾ってみると。。。「中庸」とか「自然食」とか「気が通じる」とか。。。。
確かに私と思考の傾向が似ているかもしれない。。。ああ、会ったばかりの男の子に、「自然食」で奇跡の復活を遂げたプロレスラーに似ていると飲み会で言われてしまう私ってあくまでイロモノキャラなのだなあと思う。。。しかも、それがあながちハズレでもなく、自分でもなるほどと思ってしまうあたりが笑える。

ちなみに、今日の晩御飯は豚の角煮!初詣でひいたおみくじは末吉でした。
あと、今年私は前厄(1973年生まれ)だというので、お払いもしてもらったよ。私のパソ棚の上にはお札が鎮座しております。




2004年01月04日(日) 映画無しでは生きていけない

昨日も調子が悪く実家で同居人Kとその母Jを招いて予定していた新年会に自分が言いだしっぺなのに参加できず、家で寝ていた。
大勢の中に出て行って、宴会に参加しお酒を飲むほどの元気はないのだが、自分が企画した飲み会に自分が参加できないというのはなんとも淋しい。

このお正月は例年になく家にこもっていた正月で、映画を見るのと、本を読むことばかりしていた、(というかそれ以外にできることがなかった)。

今年に入って今日の4日までに6本の映画を見た。
1日にまず一本目イタリア映画「息子の部屋」を観る。いい映画だった。丁寧な描写で残された家族の痛みを浮き彫りにしている。
二本目、ケーブルテレビでグイネスとベン・アフレックの「偶然の恋人」。
グイネスは7歳くらいの子持ち。。。同世代を感じる彼女がそんな年なのか。。。いいや若くで生んだらこれくらいか。。。と少しショック。映画自体は普通のハートウォーミングなラブストーリー。悪くない。
三本目は同居人Kが借りてきた007最新シリーズ 「ダイ・アナザ・デイ」
韓国人の友人がこの映画を見て神社でセックスするなんてけしからんと起こっていたのを思い出す。もう、何がなんだかわからないくらい盛りだくさんの娯楽大作。お金のかけ方はこれでいいのか?って心配になる。
悪役のイギリス人俳優がいかにも!という感じで笑える。マンガっぽくっていいね。ハル・ベリーも可愛いし、馬鹿にできないほど、結局楽しみました。
四本目、軽い映画が見たくて自分で借りてきた「ミート・ザ・ペアレンツ」。やっぱデニーロ最高。
五本目、これもKが借りてきたユアン・マクレガーの「赤と黒」。
実は私はこういうコスチュームものに弱い。小さい頃、お姫様が出てくる御伽噺を読みすぎたからかしら?ユアンはキュートだし、ハムナプトラのグラマー美人が公爵令嬢で出てるし、すごく楽しんでしまった。
やっぱり、原作がドラマッチックだからかな。面白かった。スタンダール万歳。
7本目、ユアンつながりでイギリス映画「シャロウ・グレイブ」。転がり込んできた大金が元で、同居人と殺し合いにまで発展する話。ユアンは若くてかっこいいんだけど、映画自体後味悪し。ダニー・ボイルだけど、トレイン・スポッティングのほうが見終わったあと元気が出るし、ずっといい。

今日、ふと気がついたんだけど、初夢の洪水とゾンビは年末に見た「ハムナプトラ」のせいかもしれない。映画ではゾンビではなく、ミイラですが、見た目は同じようなものだったし。

この世の映画やドラマがなかったら。。。ファンタジー無くしては生きていけないと思う今日この頃。以前よしもとばななが、現実に辛いことはいっぱいあるのだから、わざわざ辛いことばかりを書きたくないと言っていたが、その気持ちがすごくわかる。

明日からまたお仕事の毎日。がんばりましょう。




2004年01月02日(金) あけましておめでとうございます。


今年は初夢が洪水とゾンビだった。
私は中学生で、でも実家が都心に引っ越して以前に住んでいた郊外の公立の中学校に通うために、電車に乗った。そしたら乗り過ごしてしまって、多摩川の近くで降りたら洪水で山が崩れてる。
大量の土砂が流れ落ち、木の根っこが張った部分だけが洗われたように残った山をみて私はショックを受ける。

その後は通っていた小学校からゾンビに追われて逃げる夢。
私はその地域の裏道を知っているのでゾンビをまいて逃げやすいのだが、ゾンビはずっと追いかけてくる。走って逃げながら私は思う。
今逃げ切れても、ずっと逃げ続ければ、いつかは疲れて追いつかれてしまう。
隠れていても、周囲がゾンビだらけになってしまったら、どうやって生き延びられるというのだろう。ずっと、逃げ回るだけでは済まないのだと。

そこで、金縛りに逢ったようになって、目が覚める。今は1月3日の朝の5時。外はまだ暗い。

大晦日と1日と二日間親の家に泊まり、昨日母と一緒に大晦日から一時帰宅していた父を病院に病院に送りとどけ、そのあと、一人で自分の家に帰ってきた。元旦は父と母にオイルマッサージをしてあげる。喜ばれて嬉しいのだが、自分自身体調が悪く薬漬け。喘息の薬を飲めば頭が痛くなって食欲がなくなり、頭が痛いのでバファリンを飲めば、頭痛は治まったが今度はほとんど何も入っていない胃が気持ち悪くて吐き気がする。
両親の家では結局あまり眠れなかったので、自分の家に着くと夕方から夜まで昼ごはんも食べずにとにかく自分のベッドで寝る。夜起きて、うどんをつくり、同居人のKと、日本に遊びに来ているKのお母さんと一緒に食べて、前に借りてあったビデオ、デ・ニーロ主演の「ミート・ザ・ピアレンツ」を見る。3人で初笑い。
(日本語表記だとペアレンツとなっているが、ピアレンツのほうが英語発音に近い気がするなあ)

初詣に行きたい。でも行く元気もない。明日元気だったら、一人で花園神社でも行ってこようかな。



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