あっこのPiano Diary...あっこ

 

 

vol.55 めぐりあい - 2003年11月24日(月)

デボラ・カーとケーリー・グラントの「めぐりあい」。
私の大好きな映画。元気がなくなった時に見る映画。
最後のシーンなんて殆ど展開を覚えているのに
見るたびオイオイと泣いてしまう。

先月、突然に

「そうか。なんで今まで自分の一番好きな映画の曲を
 弾かなかったんだろう?」

と気がついた。そう、仕事で映画音楽をしないといけないのに
殆どの市販の楽譜は古いものばかりでいつもおなじみの曲ばかり。
ムーンリバーとか、オズの魔法使いとか、慕情などなど。
新しい音楽は、そうだな、ディズニーのアラジンぐらいかな。
うーん、どうしてもだいぶ前の曲が多くなる。

で、「めぐりあい」が載っている楽譜を探したけど
国内ではないみたい。古い映画だもん。1953年。
でもサントラ盤のCDなら輸入版をアマゾンで扱ってるから
買ってみることにした。
ついでによくリクエストされる曲に「ひまわり」がある。
こちらはソフィア・ローレン主演なのだが、見たことも聞いたこともなかった。
お店においてある楽譜に辛うじて簡単な編曲が載っていて
弾いてみると、なるほどニホン人が好きそうな短調の美しい曲だなぁ。
これは故ヘンリー・マンシーニの曲だという。
かつての映画音楽の巨匠だとか。へぇ、初めて知った名前だよ。
映画音楽なんてあまり興味がなかったし。
『ベスト・オブ ヘンリー・マンシーニ』というCDも買うことにした。

で、CDが届くまでの3日間、頭の中は
めぐりあいのメロディーがグルグル〜グルグル〜。
鼻歌までめぐりあい。
そうだ、と思いついて携帯の着信音まで入力する始末。

届いてさっそく聴いた結果、映画音楽のような短くて
クラシックと比べるとメロディーにあまり深みのない曲でも
オーケストレーションすると、とんでもなく素晴らしい曲になる、
ということがわかった。
マンシーニのもなかなか。他にどんなのがあったかというと、
「刑事コロンボ」「子象の行進」「シャレード」「ムーン・リバー」
「暗くなるまで待って」「ロミオとジュリエット」などなど、、、
なるほど、巨匠だわ。
出来るだけサントラに忠実な楽譜が欲しいので
CDから自分で編曲してもいいのだが、書くのに時間がかかるし
海外のネット楽譜屋さんで買おうかと探してみた。

なんだのかんだのやって、とりあえずジャズピアニストの
ジョージ・シアリングが「めぐりあい」を編曲した楽譜があって
ダウンロード販売でもピースを送ってもらっても500円ぐらい。
日本のアマゾンで同じ曲が載っている彼の編曲集が1300円くらい。
じゃ、国内で買おう、、
いや、でもダウンロードの店で1ページ目の見本を見ると
なんかスカスカな音符。ちゃちいー。。。
やっぱ自分で作るしかないかなぁ、、、、
いや、まてよ。ジョージ・シアリングがどういう編曲をしているか
やはり知りたい。。。。

ということで、今日、アマゾンから届いた。
さっそく弾いてみたのだが、やはりこのままじゃ使えないよぉ。
もういちどCD聴いてみた。うん。CDからコピーするしかないじゃん。。。
でもオケと歌になっているからオケをそのままコピーしたら
メロディーが弾けないし。
やはり適当に編曲するしかない…めんどくさ。


...

vol.54 写譜だけじゃなくて - 2003年11月10日(月)

楽譜に手を加えてくださいとの連絡が
出版社からあったそうだ。

そうだよな。やっぱそこまでしないとまずいだろうなと
うすうすは思っていた。
ただの楽曲の寄せ集めじゃ編集者として名前は載せにくいよなぁ。
でも当初は指番号以外できるだけ曲にさわらない方針だった。

で、各自が担当曲のデュナーミクやアーティキュレーションを
各自思うように書き加えることになった。
これ、今抱えている曲はいいけど、
童謡曲になったら伴奏部分をそのまま使うわけにいかないから
多少音符にも触らないといけなくなるだろう。
できるだけ弾きやすく且つ弾き栄えのする伴奏譜を選んだのに。



...

vol.53 写譜 - 2003年11月09日(日)

以前こっちだったかあっちの日記だったかに
チラッと書いたと思うけど、
学内で使うテキストを来春出版することになっている。
で、夏休みの半分以上をその編集に費やした。

…で、あとはいきなり校正を待つだけのはずだった…

…が、今ごろになって出版社がイエローカードを出してきた。
夏休みに私達は
大きく3つのカテゴリーで合計100曲以上を選び出し、
1曲につき最低2,3種類の市販の楽譜を照らし合わせ、
伴奏つき童謡譜などは弾き比べてみて、
どれを採用するか選んだ上で、
必要にあわせて指使いを変えたり加えたりした。
で、1曲1曲出典を控えて出版社に原稿を提出したのだった。

でもね、各曲の出典先に了解を得ようとすると、
出版までに1年以上かかるということがこの度わかったのだ。
しかも、出典がある以上、私達が編集したことには
ならないらしい。
というわけで、譜面を一から作らねばならなくなった。
しかも今月中に。
楽譜作成ソフトを持ってないし、今手に入れても
慣れるまでに時間が足りないらしい。
そして音符を打ちこむのは簡単だが微調整に結構時間がかかり、
手書きの方が早いかもしれないのだと。

というわけで、ソフトを持ってない、あるいは使いこなせてない人は
手書きで原稿を用意することになった。
8人で手分けして書くことになったが、
今月中、特に週末はどこにも出かけずに
ひたすら楽譜を書かなければならない。
とりあえずこの週末は35曲を7人で手分けしたが、
バイエル中盤程度の比較的音符の少ないものばかり。
でもね、来週はモーツァルトのソナタもあったりするし、
童謡では3段譜で書かなくちゃ。

…ってなわけで、「あっこの秋の催し」が終わったと言うのに
結局ゆったりと過ごせる週末は12月になるまでお預けとなった。


...

vol.52 またか - 2003年11月05日(水)

木曜日の仕事。
このところずっとピアノ一人が続いている。
正確には木金だけど、金曜は私の入る日じゃないから。
なかなか他の楽器の子が定着しない。

私が初めて仕事をはじめた時にはビオラの彼女が1日だけ来て
夏休みを取り、
夏休み中は音大4回生のバイオリンの子が来たが、
彼女がなんだかんだと理由をつけて来なくなってから
ビオラの子が戻ってきたのに、ダンナに怒られてやめることになった。

バイオリン奏者が3名ほど面接に来たが、
最初の二人は「この人と仕事すんのヤダなぁ」って思うくらい
今ひとつ音が安定してなくて、もちろんマスターが断った。
3人目は私は会ってないが、上手な子だったらしい。
だからマスターも決めたのに、1日も来ないうちに
断ってきた。どうやら親の反対を受けたらしい。夜遅くなるもん。

仕方なしにバイオリンは諦めて
以前履歴書を預かっていたフルートの子に連絡を取り、
面接をした上で彼女に来てもらうことになった。
彼女はとても前向きな仕事ぶりだったので、みんな安心していたら、
3回ほど入っただけでやめることになった。
やっぱり夜遅くなるので親が反対したそうだ。

無理ないよなぁ。絶対午前様になるもの。
結局今は4人いるうち、三十路が3人。
自分の食い扶持を自分で稼がねばならないメンバーだ。
残りの一人20代の子は、親の理解があるらしい。

私だって生徒がたくさんいるなら出来るだけやりたくない仕事だ。
ただ、仕事そのものはだいぶ慣れて来たし、
リクエストで弾けなかった曲は必ずあとでレパートリーに入れる様
努力はしてる。
稲森メソッドのコード奏の練習はちょっと滞っているけど、
ポピュラーの楽譜を弾く時に出来るだけコードを見て弾いてるし。

今やっているポピュラーの仕事は、大人の生徒さんが集まった時に
絶対役に立つと信じている。だから苦ではない。

でもやれやれ。またしばらく一人で演奏しないといけないぞ。

でも今回フルートの子が3回でも来てくれたおかげで、
少し変わったことがある。
そのやめた子が前もって用意してきていた大量のピアノ伴奏譜の
大量コピーの存在をいつものフルートの相方が知ったのだ。
(やめた彼女はもう持って帰ってしまったけど)
っていうか、相方が先日、
「新しいフルートの人と曲を重複したくないんですけど
 楽譜どうしましょう?」
と言ったので、「めんどくさいヤツだなぁ」と思いつつ、明るく
「あ、それなら新しい人との伴奏譜はここにあるから、
 これで確かめて、ここにないものをやればいいと思います」
って、伴奏譜の分厚いファイルををに見せたのだ。
「これ、あっこさんのですか?新しい人が持ってきたんですか?」
って質問するから
「彼女が用意してきました」
って答えた。で、彼女どうしたと思う?

「出来るだけ使ったことのない楽譜で仕事したいので、
 あっこさん、なんでもいいから本を選んできてください。
 持ってきてくださったのならなんでも吹きますから」

って楽譜選びを私に任せていた彼女が、次の週に
スコット・ジョプリンとかモーツァルトとかの伴奏譜を
簡易製本して持ってきたのだ。しかも両面コピーで
使いやすく読みやすいように。
だったらもっと早いうちに持ってきてよってカンジ。

なんだか、彼女の性格がだんだんわかってきた。



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