時々管理日誌
時々だけ書く管理人の日誌です。
サイト運営や創作について、日々の雑感など。

2008年03月29日(土) 奥多摩・鍾乳洞とおばあちゃん巡りの旅・4

さて、最後は大岳鍾乳洞。
そして、70前・80代と順調にグレードアップしてきた受付のおばあちゃんも、ついに真打の(笑)93歳登場!
受付に、お人形みたいな小さな可愛いおばあちゃんが、ちんまりと座っています。
背後の座敷にコタツが見えているのも和みます(*^^*)
春とはいえ、まだまだ冷えるもんね〜。

冷えるといえば、当初、ルートに予定していた奥多摩周遊道路は積雪のため通行止めになってて、急遽ルートを変更したんでした。
『積雪のため〜』という看板を見た時には、まさか雪なんて……と思ったけど、日原に行く途中に見た山の頂上付近は、確かに、ちょうどケーキのてっぺんに粉砂糖を振ったみたいに雪が積もってました。

鍾乳洞の発見者であるおじいさん(故人)の奥さんだというおばあちゃんは、『洞窟の女王』の異名を持つらしい、ここの名物おばあちゃん。
ネットの鍾乳洞好きの間にファンも多く、貢ぎ物(甘いもの好きなので甘いもの)をもってわざわざおばあちゃんに会いに行く人もいるらしいです。料金所の壁には、おばあちゃんがファンの人(?)と撮った写真が飾られていたりします。

そのおばあちゃんに、ヘルメットを借りて、洞内に入ります。
もし電球が切れているところがあるといけないから……ということで、懐中電灯も一つ貸してくれます。
私たちも家から一つ持ってきてたけど(本当は4つ持ってきたかったけど、電池が切れてたから諦めた)、もちろん二つあったほうがいいので、ありがたくお借りします。

鍾乳洞は、これぞまさに私たちが求めていたもの!
日原みたいに、スカートにハイヒール履きで気まぐれにふと立ち寄ってみた人でも気楽に見学出来るというのも良いことかもしれないけど、わたしたちが求めていたのは、もっと、適度な冒険気分が味わえる鍾乳洞なんです。
長靴とヘルメットと懐中電灯がいるような。

確かに、ここは、ヘルメット必須ですね。
ものすごい勢いで頭を岩にぶつけまくりました。
入水鍾乳洞なんかは、ここよりずっと穴が狭くて、ずっとハードだったけど、こんなに頭はぶつけなかったんですけど……。
基本が中腰or四つん這いor匍匐前進の入水洞と違って、ここは、わりとすたすたと立って歩けてしまう場所が多いので、その中途半端な広さや歩き易さが却ってあだになって、油断して頭をぶつけやすいらしいです(^_^;)

照明はついていますが、懐中電灯があると、照明の届かない天井や奥のほうも照らして見られるので、面白いです。
やっぱり、鍾乳洞はこれくらいワイルドじゃなきゃ!
適度な探検気分に、子供たちも大喜び!
私も夫も大喜び!
ああ、面白かった!

おばあちゃんにヘルメットを返しながら、少しお話していたら、息子を気に入ってくれたようで、「いい子に育てましたね」と褒めてくれて、売り物のジュースを取り出して息子にくれました。
あわててお金を払おうとしたけど、受け取ってくれないので、埋め合わせに売店で何か買わせてもらおうかと思ったんですが、売店には、息子が貰ったジュース以外に、ほとんどモノが置いてない!
そもそも、そこが売店といえるのかどうか、なにやら置いてあるものも、ただ置いてあるのか売り物なのか分からない雰囲気で……(^_^;)
ジュースを貰っておいて同じジュースをもう一本買う(しかも、ちょうど100円玉の持ち合わせが無かったので、500円玉を出してお釣りを貰うことになる)というのもなんだか間抜けだし……というわけで、断念。
うちも何か貢ぎ物を持参すればよかった……。

帰り際、息子に、「93歳のおばあちゃんのこと、忘れないでね」と、しきりと『93歳』を繰り返すおばあちゃん。
息子は、よっぽど印象深かったらしく、帰りの車の中で、「確かに忘れられないよね〜」と言っていました。



2008年03月25日(火) 奥多摩・鍾乳洞とおばあちゃん巡りの旅3

さて、ちょっと間が開いちゃいましたが、鍾乳洞の話の続きです。
三つ目は、三ツ合鍾乳洞。

あ。その前に、一つ補足。
日原に行く時に見えたトロッコは、奥多摩鉱業曳鉄線というらしいです。
奥多摩駅近くの川岸にあるセメント会社のトロッコです。
車体は、遠目では木かと思ったけど、金属だったようです。
それを、策具で引っ張ってるんだそうで、だから無人のトロッコだけがとことこと行き来してるんですね。
かなりの頻度で行き来してました。

ちなみに、奥多摩鉱業の工場は、以前、釣りに行った時に近くで見たのですが、超カッコいいです!
宮崎アニメに出てきそうな感じ?

話は戻って、三ツ合鍾乳洞。
ここも、個人でやってる小さめの鍾乳洞です。
道々、『新発見! 三ツ合鍾乳洞』というでっかい看板がさんざん立っているのですが、その看板自体の古び具合が、どう考えても、『”新”発見』という言葉と不釣合いなのが笑えます。
開業は1975年らしいです。その当時は『”新”発見』だったんですね!(笑)

ここは、狭い林道を登った上にあり、歩いて登る人も多いようで、途中、『もうすぐよ!』などの励まし(?)看板が立っています。
うん、ここを歩いて登ったら、けっこうきつそうですね。
冬場や、その他にも、お客さんが来ない時や管理人さんが不在の時は閉まっていることもあるらしいので、私たちは車で登ったからいいけど、歩いてきて閉まっていたら、ものすご〜く悲しい思いをしそうです。

受付は売店をかねていて、ちょっと品の良い80代のおばあちゃんがいます。

たいていの鍾乳洞は入り口と出口が同じですが、ここは、下のほうから入って、上のほうの別の出口から出るようになっていて、さらに、その出口から、外の山道を歩いて『天岩戸』という、外に露出した鍾乳石を見に行くようになっています。
なので、しかたなく、傘を持って洞に入ります。

鍾乳洞は小さいですが、アップダウンが激しく、中にちょっとした滝があるなど、いろんな要素がコンパクトにぎゅっと詰って、テーマパーク的に楽しめます。
中は普段から水滴落下が多いらしいですが、その日は雨が降っていたので、洞内でも傘を差したくなるほど(狭いので差せませんが)、所によってはシャワーのように水が降ってきて、けっこう濡れるのもまた一興です。
冬場や、濡れたくない人は、雨の日はレインコート必須かも。

外の、天岩戸への道は、短いけれど、雨が降っていてすべることもあって、なかなかスリリング。
お年寄りや幼児はご遠慮くださいと札が立ってます。
途中、木の切り株に落石がひっかかってる(?)ところがあって、おお、デンジャラス!

でも、この鍾乳洞の一番の見所は、実は、入り口の売店かも?(笑)
受付のおばあちゃんの存在感に相応しく、昭和の香り漂う佇まい!
売ってるみやげ物も、なんだかレトロ(笑)

非常にユニークなキャラクターのカッパのキーホルダーが売っていたのですが、そのキーホルダーの台紙が、どう見ても手作り。
『郷土民芸』の文字も、どう見てもスタンプ。
ビニール袋も、手作業でシール貼りした感満々。
まるで、小学校の『6年生を送る会』で下級生が作ってプレゼントする作品のパッケージみたいなんですけど……(^_^;)
同じキャラクターの置物シリーズもあったけど、もしかして、これ、ここんちのおじいちゃんとか、近所のおばあちゃんとかが作ってるんじゃ……?(笑)

あんまり面白いので、思わず、夫が買ってしまいました。\400也。

そして、一番の見所は、ジュースの冷ケース!
見るからに古びた昭和レトロなケースには、『冷たいペプシ 冷たいミリンダ』の文字が……。
『ミリンダ』って何? そういえば聞いたことある気が……。
少なくとも、今はもう無い飲み物だよね?

夫に訊いてみると、昔あったファンタみたいな飲み物で、『ミリンダ』という名前は『味醂』が入ってることから付けたんだ、要するにアミノ酸がどうこう……という薀蓄に、何の疑問も無く「へぇ〜、そうなんだ〜」と納得する私。
が、帰ってきてから、ミリンダという飲み物はいつ頃まで販売されていたのかと調べてみたら、『ミリンダ』というのは、何かエスペランド語だと書いてありますよ。
夫に担がれた!!

……と、夫に文句を言ったら、夫も誰かに担がれてそう信じていたらしいです。
夫にそのガセネタを吹き込んだのは、まさか、親戚の某おじさんじゃないでしょうね……。
夫は、そのおじさんに担がれて、大学生になるまで、ビビンバはフランス料理だと信じていたそうなんですが。

あ、ミリンダがいつまで販売されていたのかは、結局、わからずじまいでした。
『誰かが調べたけど結局正確には判らなかった』ということが判っただけ。
いずれにしても、今はもう売ってないらしいです。



2008年03月24日(月) 覆面自作語り5(たぶん最終回)

付き合いの長い相互リンク先の姫様@姫様御殿が、この作品の推理の中で『空ちゃんが冬木さんのテーマそのもの』とおっしゃってくれたのを読んで、自分で初めて気が付いたのですが。
確かに、今回私は普段と全く違うものを書いたと思っていたのに、結局、『自分のいつものテーマ』を書いていたようです。
ただ、その、『いつものテーマ』を、いつもと違う方向から書いていただけで。

私のいつものテーマというのは、おおざっぱに言えば『異世界召喚』=『私の居場所はここではない』ではないかと思います。
典型的な異世界召喚モノは一作しか書いてない(盛り込みたかったことを一作ですべて書ききってしまったので、たぶん、もう書かない)にもかかわらず、私の作品は、ほとんどすべて、異世界召喚がモチーフになっているのです。

正確に言えば、『召喚』というか、『召喚/または召喚未遂』です。
意識的にしろ無意識にしろ自分の居場所に違和感を覚えている主人公が、異界からの誘惑に出会い、そこで『あっち側』に行ってしまうか、あるいは誘惑を退けてこちら側に踏み止まるか、そのどちらかを選択する話です。

『行ってしまう』タイプの話としては、『森の花嫁』や『シビトノチョウチン』があり、『踏み止まる』話には『イルファーラン物語』や『銀河鉄道途中下車』や『<金の光月>の旅人』があります。
『夢売りの話』や『星の猫ルシーダ』も、微妙に『踏み止まる』系に含まれるかもしれません。

『イルファーラン物語』は、典型的な異世界召喚モノですが、最終的には、主人公が『こちら側』で生きることを自ら選び取る話です。
しかも、念の入ったことに、飛ばされた先の異世界で、さらに、魔王の誘惑という形で異界からの誘惑にさらされ続け、それを退け続け踏み止まり続けるという、二重構造になってます。
そうして、試練の末に『こちら側』で生きる力を得て戻ってくるという、ものすごく念の入った『踏み止まり話』(笑)です。

私にとって『踏み止まる』ということは、そこまで念を入れないと出来ないほど困難な選択に思えていたのかもしれません。

『銀河鉄道途中下車』は、中学3年生(か、高1だったかも?)の時の作品だから、その頃から、私はずっと、同じテーマを変奏曲のように形を変えながら書き続けているわけです。

でも、今回のお話は、珍しくそういうのとは関係ないと思っていたんですが……。
主人公の美由紀は、『こっちの世界』にどっぷり馴染んでいる現実的な子供ですし。

にもかわかわらず、言われて見れば確かに、空ちゃんは、『私の居場所はここではない』という私のいつものテーマを、すごくストレートに具現したキャラクターであり、空ちゃんを中心に見れば、この話は、空ちゃんが『あっち側』に行ってしまう話だったのでした。
ただ、普段は『行ってしまう主人公』の主観に寄り添って書く異世界召喚現象(?)を、今回は、『こっち側』の人たちの目を通して描いていただけ。
図らずも、いつものテーマを裏側から描くことになっていたらしいです。

で、さらによく考えてみれば、美由紀の結末も、一種の異世界召喚ではないでしょうか。
美由紀が、ふっと『あっち側』に行ってしまうお話ですから。

そして、改めて考えてみれば、実は、このお話で私が一番書きたかったものは、前半の現実世界のリアルなあれこれではなく、最後の、お迎えの天使に導かれて『あっち側』にいざなわれるという小昏い幻想であり、この話は、私にとって、変則的な異世界召喚ものだったのだという気がします。

意気込みテンプレに回答した時には、(私はもともとファンタジー書きのつもりだったけど、そういえば最近めっきりファンタジーを書いてないなあ。今度のもファンタジーじゃないし……)と思ってたけど、今回、この作品で企画に参加して、いろいろご意見を頂いて、いろいろ考えさせてもらううちに、最終的に思い至ったのは、『やっぱり私はファンタジー書きなんだ』ということだった気がします。



2008年03月23日(日) 覆面自作語り4

鍾乳洞の話はいったんお休みで、自作語りの続きを……。

・『先生』について

ちらっと登場した、担任の先生。
一見優しそうなこの『先生』が、実はけっこう、この事件について責任があると、私は思ってます。
先生の采配が拙かったことが、悲劇の遠因の一つかと。

自分で書いておいてなんですが、この先生、気は優しいし人は良くて悪気は無いけど、みゆちゃんにも指摘されている通り、若干心が弱いところや、困難から眼を逸らしたがる傾向があって、学級運営のスキルはやや不足ぎみなんじゃないかと……(^_^;)

自分も弱いから、弱い人の心の痛みは分かるし、空ちゃんの境遇に同情し早く友達を作ってクラスに馴染ませてあげたいと思う善意と熱意は本物だけど、一方で、そういう難しい事情を抱えた子供の担任という難しい役割は自分には荷が勝ちすぎると感じてもいる。
だから、空ちゃんをみゆちゃんに丸投げしておいて、「自分は、人望有るみゆちゃんに空ちゃんを託すという賢明な手を打ったんだ」というつもりを自分への言い訳にして、実は、難しい案件から逃げて、目を逸らしてる。

そもそも、日ごろから、自分の指導力への自信のなさから、しっかりものの学級委員のみゆちゃんに便利に頼りっぱなしで、いくらしっかりしているようでもみゆちゃんも他の子と同い年の子供にすぎないということにはあえて眼をつぶって甘えてたことが、歪を生んでいたのではないかと。

そんなふうに、善意の空回りと心の弱さから、子供たちの間の微妙な人間関係を無視して空ちゃんを強引にみゆちゃんを押し付けた結果が、あの悲劇の誘因になった……。
と、いうことで、うん、実は先生が一番の、影の有責者かも?(笑)

でも、だからといって、私は、先生が悪いとは思わないのですが。
大人だって、教師だって、万能じゃないしね。
どのクラスにも必ず金八先生がいるわけじゃない。

この先生は、きっと、決して悪い先生じゃないのです。
たぶん、ちょっと頼りないなりに、普通程度には良い先生で、優しい女先生として、子供たちの間での人気は、少々なめられながらも、そこそこ高いはず。
みゆちゃんだって、本当は先生が好きで、もっと甘えたいと思ってる。
ただ、分別のある優等生なので、そんな甘えたわがままは言えないだけ。
だからこそ、迷惑も顧みず(と、みゆちゃんには見える)何の遠慮もわきまえもなしに先生にべたべた甘えまくる空ちゃんや、空ちゃんだけを腫れ物に触るように特別扱いする先生が、よけいに腹立たしいわけで。

クラスのどんな難問もズバっと解決できちゃうスーパー・カリスマ教師ではなく普通程度の良い先生に過ぎなかった、なんてことは、別に、この先生の罪ではないと思います。
普通の大人が、正義のスーパー・ヒーローではなく普通の良い人でしかないのが別に罪じゃないのと同じ。

それでも、そんな風に『普通程度に良い先生』でしか無かったことが、めぐり合わせによっては、悲劇を呼んでしまう。
世の中、そんなもんかと。
世の中の人は、ほとんどが、普通程度に善人で、それでも日々あちこちで悲劇は起こり続ける。そんなもんでしょう。



2008年03月22日(土) 奥多摩・鍾乳洞とおばあちゃん巡りの旅・2

さて、二つ目は大増鍾乳洞。
日原鍾乳洞のすぐ近くです。
ここは、個人宅の敷地内に有る小さな鍾乳洞で、そのお家の人が案内してくれます。
民宿もやってるみたいでした。

入り口の看板だけは大きいのですが、標識に従って坂を上っていくと、そこは、どう見ても、よそのお家の庭先(笑)。
ベランダに洗濯物が干してあったりして。
お庭に、お社か何かのように、木造の料金所だけが、ぽつんと建っています。
無人の受付にブザーが置いてあって、それを押せと書いてあるので押してみましたが、しばらくたっても動きがありません。
もしかしてお留守なのか、ちゃんと押せてなかったかと心配になって、もう一度押そうとしたところで、とつぜん、
「うちは短いからね〜でもウンタラカンタラ〜」とか何とか、よく聞き取れない大きな話し声が!

(なんだなんだ、どこで誰が何をしゃべってるんだ?)と、きょろきょろしていると、家から通じているらしい階段から、おばあちゃんの姿がひょっこり現れました。
ああ、びっくりした。
『こんにちは』も『いらっしゃい』も無しで、いきなりべらべら話しながら現れるんだもん(^_^;)
いえ、それは最初に言ってたのかもしれないけど、何しろ姿を現す前からもうしゃべってたから、私たちには途中からしか聞こえなくて、もう、ぽか〜ん……。

後でネットで知ったところによると、その鍾乳洞はとても小さいので、中には怒って帰ってしまう人もいるそうで、だから、そこの人は、必ず最初に『うちは小さいけどいいですか』と念を押すのだそうです。
それにしても、まだ姿も見えないうちからとは……(^_^;)

で、挨拶をすると、入場料を払うまもなく、いきなり料金所に飾ってある鍾乳石の解説を始めるおばあちゃん。
中の鍾乳石は触れないけど、ここにあるのは触り放題だとのことで、詳しい解説付きで、好きなだけ触らせてくれます。
でも、あの〜、まだ料金払ってないんですけど……(^_^;)
おばあちゃんがどんどん解説を始めるので、お金を払う隙がありません(^_^;)

おばあちゃんは、我が家の鍾乳洞を非常に誇りに思っている様子で、近所の大手・日原鍾乳洞に並々ならぬ対抗心を抱いている様子。
私たちが先に日原を見てきたと知ると、しきりと日原を引き合いに出して、自分ちの鍾乳洞を自慢します。
何でも、おじいさんがこの土地を買って、庭に池を作ろうとして掘ったら、鍾乳洞が発見されたとのことで、その鍾乳洞を我が家のお宝として大切に守ってきた誇りが感じられます。

他の近所の鍾乳洞のこともいろいろ話してくれて、『よく自分を大岳鍾乳洞のおばあちゃんと間違える人がいるが、向うは93歳で、私はまだ70前』と強調。
大岳鍾乳洞のおばあちゃんというのは、ネットの鍾乳洞ファンの間ではちょっと有名な、名物おばあちゃんであるらしいのです。

鍾乳洞の入り口は、料金所の脇の床に開いた穴。
『隣の猫が入っておしっこをするから』ということで蓋がしてあって(蓋が無かった頃は、夜中に勝手に入って悪戯をする若者がいたりしたらしい)、鍵を開けて蓋を持ち上げると、ぽっかりと洞窟が口をあけています。

鍾乳洞は確かにとっても小さいのですが、鍾乳洞の魅力がぐっと凝縮されたミニチュアのような素晴らしさ。
日原は、鍾乳洞というよりただ岩窟というイメージが強かったのですが、ここなそういう乾いた鍾乳洞ではなく、今でも水が滴り落ちて鍾乳石を形成しつつある生きた鍾乳洞で、ストロー鍾乳石から水が滴り落ちる瞬間を観察できたりするのです。
確かに、何の解説もなしに、ただ入って出たら「なんだ、小さかったな〜」としか思わないかもしれませんが、ほんの小さな鍾乳石の一つ一つでも、おばあちゃんがいちいち懐中電灯で照らしては、その成り立ちや貴重さを解説してくれるので、ものすごく中身の濃い体験が出来ます。

おばあちゃんはさすがに慣れていて、名ガイドです。
しかも、言葉の端々に自分ちの鍾乳洞への愛と誇りが感じられるのが好ましいです。
大岳鍾乳洞のおばあちゃんとは別人だけど、こちらのおばあちゃんも、十分、名物おばあちゃんに相応しいかと。
ただ、ネットで見たところ、最近は主にお兄さん(息子さん? お孫さん?)が案内を担当しているらしく、私たちがおばあちゃんに当たったのは幸運な偶然だったらしいです。

「こういうのをしているとお出かけも出来なくて大変でしょう」というと、「まあ、だいたい誰かは家にいるから……」というお話でしたが、やっぱり、買い物に行ってたり、食事中のこともあればお風呂に入ってることもあるでしょうし、大変なんじゃないかなあ……。
個人でやっているので、家の人が留守だったり用事があるときはお休みのこともあるらしいので、見学できてラッキーでした。



2008年03月21日(金) 奥多摩・鍾乳洞とおばあちゃん巡りの旅1

昨日、奥多摩で鍾乳洞を四つハシゴしてきました!
車なので、雨天決行で……。
行ってきた鍾乳洞は、日原、大増、大岳、三ツ合。
生憎の雨天が逆に幸いして、祝日、かつ梅満開の季節にもかかわらず道路も鍾乳洞も空いていてラッキーでした。

でも、もしかすると一番印象的だったのは、鍾乳洞そのものよりも、後ろ3つの鍾乳洞に漏れなく付属してた、それぞれ70前・80代・93歳だという3人のおばちゃんたちだったかも(^_^;)
鍾乳洞を見に行って、なぜか『おばあちゃん祭り』状態!?(笑)

長くなりそうなので、何日かに分けて日記を書きますね。

朝の7時に家を出て、一番最初に行ったのは、日原鍾乳洞。
ここは、小学生の下の息子が以前学校の旅行で行きそこなった場所(雨だったら鍾乳洞、晴れたら釣りというプランで、息子は鍾乳洞のほうが良かったのに、運悪く晴れてしまった)で、そのときから、そのうち家族で行こうという約束になっていたのです。

途中の道は細くて、対向車が来るとすれ違いに苦労するほどなので、シーズン中は大渋滞するらしいですが、今日は空いててラッキー。
途中、道路を跨ぐ高架線の上を小さな木製(たぶん)のトロッコ(?)が行き来していました!
カッコいい!

鍾乳洞もがら空きで、私たちのほかには、後からもう一組入ってきただけ。
ここは、学校の旅行の見学候補地になるくらいで、その辺では一番メジャーな、大きい鍾乳洞で、照明や足元の設備も整っています。
整いすぎてて、普通の道みたいに歩けてしまい、そういう点では、私たちには、いまいち物足りなかったかも……(^_^;)

ここで一番印象的だったのは、10年ほど前に設置されたという水琴窟。
これは、混雑時に来ていたら全く楽しめなかったと思うのですが、最初は洞内に私たちしかいなかったので(後から一組入ってきたけど)、静かな中で妙なる調べを楽しめて、とてもラッキーでした。
やっぱり鍾乳洞は空いてるのが一番!

続く……。たぶん、あと3回。

あ、覆面自作語りも、実はまだ続いてます。
あと2回?



2008年03月19日(水) 覆面自作語り3

・主人公・美由紀の造形について

私の場合、自分が書くお話の主人公というのは自分とある程度タイプが似ている場合が多いのですが(なので、ボケてる&ズレてる人ばっか(笑))、今回の主人公・美由紀は、珍しく、自分とはものすごくかけ離れた、正反対に近いタイプでした。
私自身は、子供の頃、完全に空ちゃん側だったので、美由紀のような子は、自分とは一生縁の無い、違う世界の存在のような気がしていました。

前回の覆面作『夢売りの話』では、「普段は女子供ばかり書いているのに今回は成人男子、しかもサラリーマン」ということで、普段とは全然違う主人公を書いたつもりでいたんですが、後からよく考えてみたら、主人公のサラリーマンは、年齢性別はともかく、性格的には、ちょっとぼーっとしたお人好しで、例えば突然異世界に飛ばされちゃってもさほど動じずになんとなくぼんやり受け入れちゃいそうな呑気な天然さんで、結局、いつもの私の主人公のタイプだったのに、女の子であるという点ではいつもと同じな美由紀のほうが、蓋を開けてみれば、私としては珍しいタイプの主人公だったようです。

でも、自分とは何も共通するところがなくて全く想像もつかないと思っていたタイプの主人公だけど、いざ書いてみたら、ウン十ウン年分((^^ゞ)の経験が蓄積された私の脳内データベースの中には、ちゃんと、みゆちゃんの姿もあって。
絶対理解できないだろうと思っていたその気持ちも、なりきって書いてみたら、何か、すらすら分かってくるのです。
ダテに年食ってなかった……(笑)

私、みゆちゃんを、別に特に嫌なヤツに書いたつもりはないのです。
自分で言うほど良い子ではないけど、だからといって、別に、特別悪い子ではない……要するに、普通の子です。
みゆちゃんの言い分には、納得できることも点も多い。
彼女が言ってることは、ほとんどが、それなりに真っ当で、もっともなことのはず。
あえてそいう風に書きました。

この手のお話の場合、主人公がすごく悪い子であるより、読んだ人が「好きにはなれない主人公だけど、彼女の言い分も部分的にはもっともだし、気持ちもある程度は分かる」と思えるほうが、怖いと思うんです。
読んだ人が「自分なら絶対こんなことはしない」と思うようなとんでもなく悪いことをしたり、「こんなことは微塵も思わない」と思うような非道なことを考えたりしている人が酷い目にあっても、ただ良い気味なだけだけど、「もし同じ状況に置かれたら私もちらっとあんなことを思うかもしれない」と思える程度の小さな身勝手や弱さから取り返しの付かない悲劇が起こってしまうというのは、自分の身にも起こりうることだから、怖い。

実際、彼女は、たいして悪いことはしていないんですよね。
夏休みの事件以前には、空ちゃんに対しては、内心うっとおしく思いながらも親切に面倒を見てあげたていだけで、本人が言うとおり何も意地悪なんかせず、むしろずっといじめからかばってあげていたくらいなので、感謝されこそすれ恨まれる筋合いは一切無い(実際、恨まれてませんが)。
夏休みの事件の時だって、ダムに行ったのは本人が言うとおり害意があってのことではないし、これも本人が言うとおり誰も空ちゃんに死ねだの飛び降ろだの言ってないし(言わないだけで内心で思ってたりもしてないし)、予測もしなかった突発的な行動で止める間もなかったのも事実だし。
唯一本当に悪かったのは、黙ってその場から逃げ出したことだけで、それだって、誰かが感想で指摘してくれてた通り、空ちゃんはおそらく飛び降りた時点で即死だっただろうし、もしそうでなくても、走って帰って助けを呼んできたところでどうせ間に合わなかったんだから、逃げ出さなければ悲劇が回避できたかというと、そうでもないわけで。
その後、正直に告白したところで、せいぜい遺体の発見が早まったくらいで、起こってしまった悲劇は取り消せたわけじゃないし。

世間一般の大部分を占める普通程度に善良な人たちは、明確な悪意を持って明らかな悪事を働くようなことはあまりないはずです。
だからこそ、悪意の末に起こる悲劇より、取り立てて言うほどの悪意が無くても何かの弾みでうっかり起こってしまう悲劇のほうが身近で怖いんじゃないかと……。



2008年03月16日(日) 覆面自作語り2&読書メモ

・後半の展開と結末について。

後半の展開については、これも後書きにも書いたけど、本当に賛否両論だったんですが、私の中では、このお話は、最初からこの結末とセットで思い浮かんでいたので、他の結末というのは、全く考えても見なかったです。

私にとって、お話というのは、地面に埋まってる化石みたいなものです。
お話は最初から決まった形で土の中に埋まっていて、私はただ、それを掘り当てるだけ、みたいな。
中に埋まっていて一部しか見えていない時は、全体がどんな形をしているのか分からないことも多いのですが、だからといって、私がどんな風にでも好きな形に造形できるかというとそうでもなく、ただ埋まっていて見えないだけで、本当は、土の下で、最初から形は決まっているのです。
全体が一気に掘り出されることもあれば、下のほうから先に出てくることも、上のほうだけ見つかって、下半分がなかなかみつからないことも、いろんな出土パターンがあるけど。

前回の『夢売りの話』の場合は、冒頭だけは何年も前から土の中から顔を出してたけど下の方がなかなか見つからなくて、その、土に隠れてるどんな形かと予想してみた時には、どうも自分に納得のいく形はしていないんじゃないかという気がしていたけど、時期を待つうちに、ちゃんと下半分が出てきて、それを見たら「そうか、これは最初からこういう形だったんだ! 私がそれを知らなかっただけなんだ!」と納得がいった感じ。

で、今回のお話は、その逆に、どちらかというと、結末部分が先に土の中から顔を出していて、残りを後から掘り出した感じです。
この結末に至るためには過去に何があったのかと探ってゆくうちに、前半部分の細部が炙り出されてきたのです。

だから、自分ではこの結末が当たり前だと思っていたので、いろんな感想に触れて、とても興味深く、面白かったです。

中には、何も起こらないで一生もやもやを抱えたまま生きていくほうが怖かったという意見もあって、なるほどと思いました。
たしかに、ある意味、あのホラーな結末は、美由紀にとっては救済かもしれないなあ、と。
罰を受けることで、赦されてしまう。
空ちゃんは美由紀をぜんぜん恨んでなんかいなくて、天使の姿(腐ってるけど(笑))で迎えに来てくれて、しかも、彼女の生前の希望通りに遊びに行ってあげるんだから、罪滅ぼしも出来ちゃう。
そういう意味では、確かに救済ですね。


話は変わって、読書メモ。
『ヴィシュバノール変異譚 影ぬすびとの章 木の音色の章』『幻狼 神異記1』『彩雲国物語 隣の百合は白』『No.6』『光の狩り手』
あと何か読んだ気がするけど忘れた……。



2008年03月15日(土) 覆面自作語り1

ちょっと慌しくしてた間に、何かもう、すごい勢いでタイミング逃しちゃったから、止めようと思ったんですけど、やっぱり書いちゃいます……。
たぶん作品自体より長い(笑)自作語り。

普段の作品なら、執筆中や連載中に日記や掲示板のやりとりの中でさんざん語って発散するんだけど、今回は黙って書いて、黙ってアップして、しかもその後でいつになく沢山の感想やご意見を頂いていろいろ考えたので、しゃべりたいことが積もり積もってて……。

というわけで、自作語りが嫌いな人は、スルーしてくださいね。(言われなくてもするだろうけど)




今回、私の作品は、普段とはかなり傾向が違う、ものすごく後味の悪いサイコホラーだったわけですが、それは、今回たまたまそういう小説の神様が降りてきたからで、今後は、たぶん、こういうものはもうあんまり書かないんじゃないかな……。
なんでかというと、書いてもあまり楽しくないということが分かったから。
どうせ書くなら、汚いものより綺麗なもの、嫌なことより楽しいことを書くほうが、書いてる間、自分が幸せな気分に浸れて楽しいじゃないですか。

私が小説を書くに当たって、人間の悪意とか、汚さ・愚かさ・醜さ・弱さなんてものは、道端に落ちてるゴミくずみたいなもののような気がします。

人間が住んでるところにはそういうものがあるのは当然。
でも、あるのはしょうがないけど、別に、特に好きとか、すごく興味があるとか、毎回好んでそればかりアップで描きたいというものではなく、むしろ、そんな不快なものをわざわざ注視したいとは思わないし、それ以前に、別に珍しくも美しくもないから特に注目する価値もないものとして、普段はあまり気に留めずに見過ごします。
そんなものにわざわざ注目するくらいなら、同じ場所に並んで咲いてる可愛い雑草の花に注目したほうが、よっぽど楽しいから。

じゃあ、なぜそれを書くかといえば、ただ、『それがそこにあるから』というだけのことです。
目の前の道路の絵を描こうとして、そこにゴミがあれば、ゴミも描く。それと同じ。
現にあるものはあるんだから、しょうがない。目に入った通りに描く。
そうやって、今回の前半部分が出来ました。
お話の神様が、今回については、そういうリアルな写生を要求している気がしたので。

……長いので、今日はここまで。後日、まだまだ語ります(^^ゞ



2008年03月13日(木) 図書館4周年

主催しているリンク集『女子高生異世界召喚図書館』が、そういえば、3月4日で4周年を迎えていました。
相変わらず地味〜に、細々と続いてます。
特に大きなトラブルも無く、さほど手間もかからず、登録者の皆様のマナーも総じて良いため、困ったり嫌な思いをするようなことも滅多になく、活況過ぎて維持が大変になるほどでもなければ、全く登録がなくなるほど寂れすぎもせず、ゆるゆると惰性航行で、いい感じです。
この調子なら、まだまだ、のんびり続けていけそうです。



2008年03月05日(水) 覆面Cブロック答え合わせ&Dブロックを振り返って

このブロックも全問正解、パーフェクト達成です!
ここは全問正解者が何人もいますよね。
裏乃さんが早い時期に森さん≠ジンニー説を打ち出してくれたおかげかも?

Dブロックは自ブロックなので、推理はしてません。
余裕があったらこっそりやろうと思ってたけど、A〜Cをがんばりすぎて、時間が余りませんでした。

なので、推理したのはA〜Cの3ブロック、AとCは全問正解、Bは9/12、全部合わせて34/37、正解率は約92%でした。

それから、Dブロックの被推理状況を振り返って。
後書きテンプレにも書いたけど、被正答率が約33%と、予想以上に低かったのは、すべて曽野十瓜さんのおかげです。
何しろ『腐乱天使』を私の作だと言った人5人、曽野さんだと言った人9人、その他の人2人で、過半数の人が曽野さんだと思ったんです。
中咲ホコロさん(=『リワインド〜』)や沖さん(=『aurora〜』)は、どこのブロックに行っても被正解率低かったでしょうけど、私は、他ブロックにいればもうちょっと当てられてたんじゃないでしょうか。

私の作品だと間違われたのは、主に『ボクの赤い手』。
これも子供の話だけど、こっちは愛らしい結末で……。
普段の私の、子供をよく書く&ほのぼの系?というイメージから、確かに間違われそうです。
でも、私が書いたら、きっと、主人公の男の子がもっとウジウジした子になるに違いない!
それと、絶対、会話がもっとクドくなる!

次に多かったのは、『十六年目の「ただいま」』。
これも、心優しい系正統派異世界ファンタジーということで、確かに、ジャンルや傾向としては、私の普段のイメージに近いかもです。
『イルファーラン物語』を読んだ人や、読まなくてもジャンルや紹介文だけでも見た人は、これだと思った人が多いかも。

でも、確かに傾向としては私の書きそうなお話だけど、もし私がこれを書いたら、ものすごくクドく、冗長になって、こんなにすっきり綺麗にまとめられなかったと思います。
ます、キャラの外見とか室内の様子を必要以上に延々と描写せずにはいられないし、村の中でのヒロインの境遇などをもっと説明せずにはいられなかったと思うし、会話ももっとクドくなるでしょう。
さらに、私がこの手の異世界ファンタジーを書いたら、どうしても、ストーリーと直接関係の無い世界設定をいろいろ考えずにはいられなくて、考えても本文に書かなければいいだけだけど、私にはそれが出来なくて、考えたことは全部本文に書かずにはいられないから、無駄設定満載で、ますます長くなる……(^_^;)

というわけで、このお話は、『もし私の欠点が直ったらこういうのが書けるようになりそうな話』であって、今の私には、好きだけど書けない話です。

あと、推理の材料としていろんな作品を読んでもらえて嬉しかったです。
『ウルトラマン・チバ』が意外と読んでもらえたみたいですが、あれはまるで参考にならなかったでしょう……。ごめんなさい。

意気込みテンプレで、一番最近書いた作品として『ビ○ーと竜兄ちゃん』をあげたので、それを読んだ人もいるかと思いますが、あれは、参考にならないどころか、読んだらますます正解から遠ざかっていたのではないかと……(^_^;)
実は、意気込みテンプレに回答したこと自体、撹乱作戦のつもりでした。
最近書いてるものとか、最新作とか、好きな作家・作品とか、どこをとっても今回の作品とかけ離れているため、正直に本当のことを書くことが天然の覆面になりそうだったので、あえて正直に回答してみました(^^ゞ

意気込みで、本当に推理のヒントになる作品を『推理材料にどうぞ』と教えてくれてる人たちとか、いい人だ〜(*^^*)

でも、私の意気込みテンプレでも、山尾悠子がどんな作家か知ってたら、わりと類推されたかもしれないです。
天使や人魚がグロいことになっちゃうような話をいっぱい書いてる幻想作家なので。
でも、わりと入手困難な作家なので(今は全集が普通に流通してるけど分厚くてバカ高い。それ以前は古本でしか手に入らない幻の作家だった)、読んだことある人は比較的少ないかと思いました。

これを読まれたら当てられるかも……と思ってたのは、『掌編集 子供の領分』。
その辺に、ブラック冬木と子供たちが生息していました。
掌編だから推理材料にする人多いかと思ったけど、そうでもなかったのかな?

あと、読んだ人はまずいないと思うけど、意外なところで、『イルファーラン物語』お遊び番外編の『魔王様の優雅なホビーライフ』とか『天才少年は上腕二頭筋の夢を見るか』とかのお笑いものが、実はヒントになったのではないかと思います。
どの辺がかというと、一人称の書き方が。
主人公が、自分は普通だと言い張りながらだんだん壊れていく流れが、実は似てるかも、と。
でも、お話の雰囲気は正反対(笑)。



2008年03月04日(火) 覆面企画Bブロック答え合わせ

まだだ! まだ終わらんよ! 私の中では未だお祭り続行中!

というわけで、Bブロック答え合わせです。

B-01 奪われた空 ――財油雷也さん○
B-02 虹のリドル ――三月兎さん×→正解:REDさん
B-03 例え夢を諦めても ――SwordBreakfieldsさん○
B-04 冷たい頬 ――相馬周さん○
B-05 かくして王は ――裏乃さん○
B-06 未だ凍てつく春の中 ――ひさちさん○
B-07 コバルトブルーの骨 ――月白碧さん○
B-08 青空をさがして ――沖美沙都さん×→正解:三月兎さん
B-09 紫に染まる ――矢崎真名さん○
B-10 君の手、そして始まりの空 ――御桜真さん○
B-11 青空の涙 ――麻国さん○
B-12 Aurora Breakup ――REDさん×→正解:沖美沙都さん

以上、正解9・間違い3。正答率75%。
間違った人は、沖さんとREDさんと三月兎さん。

このブロック、今回の覆面最大の難関だったんじゃ……?
少なくとも、このブロックでは(掲示板から辿った限り)パーフェクトが一人も出なかったはず。
だって、沖さんを当てた人、一人もいないですもん。
(掲示板やご本人のところに申告があった限りでは)

REDさんは、少なくとも一人、当てた人がいるようでした。
三月兎さんも、たしか、誰か一人二人は当ててるのを見かけたと思う。
でも、沖さんは完全犯罪だ! 迷宮入りだ!
完全犯罪は全ブロック通して一人だけなのでは?
沖さんには『迷宮の女帝』の称号を!(……と、本人に言ったら、恥ずかしいからと辞退されました(^_^;))

もう、ほんと、沖さん、REDさん、三月兎さんには、完敗ですよ……。
完全に気配を消したREDさん、三月兎さん、そして、ほぼ誰一人予測だにしなかったほど普段とかけ離れたジャンルで、いかにも手馴れた風なハイレベルな作品を書いてしまった沖さん……。みんな、すごすぎ。

REDさんと『Aurora〜』、『青空を探して』と『虹のリドル』が同ブロックというブロック分けの妙もすごかったけど、それだけでなく、三人とも、それぞれ違うブロックに居ても、やっぱりぜんぜん分からなかったんじゃないかなあ……。
当たるとしても、せいぜい消去法じゃないでしょうか。

沖さんは、私を含めて大勢が口を揃えて「これは男性だ。女性だったらびっくり」と言っていたら、女性だった……しかも普段はぜんぜんジャンルや傾向が違うものを書いてる人だった……というので、きっと、誰もが度肝を抜かれましたよね。
私のF7キー作戦は、ある程度候補を絞ったところで初めて生きてくるのに、今回、あの作品は全く沖さん候補に入ってもいなかったので、比較検討の対象にもならず……。
いや、本当にびっくりしました。

どうりで『青空を探して』が、あまり沖さん作品に見えなかったわけですよ……。

私、このブロックの推理が終わった時、

***********
沖さんは、やっぱりいまいち納得いかないなあ……。
もしかして、6作に絞り込む前のどこかで誰かが間違ってたのかもしれない。
でも、そこまでさかのぼってまたシャッフルし始めちゃうと、もう収集がつかなくなるので、沖さんと三月兎さんは何もかもがフェイクなんだと思うことにしておきます!
***********

とか、

***********
……でも、「これはここにしか当てはまらないから、いまいち納得できないけど、みんなフェイクなのに違いない!」と思って無理やり納得したようなところって、正解発表後に見たら、結局やっぱり外してるんですよね……(^_^;)
そんな敗北の予感♪(笑)
***********

とか、日記に書いてるんですが、その、敗北の予感は、まさに的中しましたね……(^_^;)
あと、推理が終わった後に、REDさんの意気込みテンプレを見て不安になったのと、三月兎さんの自ブロック全作感想を読んで08が怪しいと思ったのも、まさに的中でした。
あそこで見直しに入ってみればよかった……。
いや、でも、きっと、見直しても、三月兎さんが08になっただけで、沖さんとREDさんは分からなかったことでしょう。
それほど手ごわい覆面でした……。

一方、さんざん迷った裏乃さんとひさちさんは、当てられて良かったです\(^o^)/



2008年03月03日(月) 覆面企画:Aブロック答え合わせ

しまった。答え合わせとかがある場合はそれをやってから最後の最後に後書き書いてる人が多いですね。
私もそうすればよかった。
あれ書くと、お祭り終わっちゃった〜という雰囲気になりますもんね。

でも、私の中では、まだまだ終わっていませんよ!

というわけで、私は先に後書きテンプレに回答しちゃったけど、私の日記での覆面の話題は、まだまだ続きます。
答え合わせとか言い訳とか、自ブロックの推理についてとか、今ままで人様の推理や感想に反応して語りたくなるのを我慢してた自作語りとか。(←後書きテンプレであれだけ語ってまだ足りないのか!!(^^ゞ)

というわけで、Aブロックの答え合わせ。

このブロックはパーフェクト達成です\(^o^)/
しかも、企画掲示板からたどった限り、もしかしてこのブロックでパーフェクトは私だけ?
(見落としてたらごめんなさい)

これはもう、賭けが当たったとしかいいようがないですね。
期間ギリギリになって推理をやり直した結果、最後の最後に、最難関の中咲ホコロさん=『リワインドの神〜』で、大穴当てました。
ギャンブルの神様、ありがとう!
もしかして、私、ツイてる?
今度、馬券か宝くじ買おうかしら。

いや、でも、一応、ホコロさん=『リワインド〜』説は、何日も考えに考えた末の結論でしたから。
ただ、決定的な物証が挙がらなかっただけで。
証拠は見つけられなかったんだけど、ホコロさんの作品を、『リワインド〜』を念頭においてどんどん沢山読んでいくうちに、だんだん「ああ、この人なら、あれもアリかもしれない……」と思えてきたのでした。

最後の『了。』が、ご本人言うところの『見え透いた作戦』だったのかな?
他は、意外と特にフェイクというほどのものは無かったようなので。
漢字変換も記号の使い方も別に変えてなかったし。
それなのに、こんなに誰も分からないなんて、すごいです。
私も最初、すっかり『ネイヴァードール』だと思いこんでましたもん。
(……で、他の探偵さんをミスリードする片棒を担いだ挙句、自分だけ土壇場で大どんでんがえ〜し!(^^ゞ)

ヘボラマンさんをリワインドから外した後の空き地に、ネジ子さんか楽遊さんか悠木さんを持って来ようかと思って、結局誰も現在地から動かせなかったのは、それぞれ、その時点で既に、作風や漢字変換や文体の癖などの物証がばっちり揃いすぎてたからでした。
(どんな証拠かは、次回に備えて教えない!^m^)



2008年03月01日(土) 覆面企画後書き

ぷは〜、苦しかった〜〜!!
おしゃべりな私は、推理期間中、自作について黙っているのが苦しくて苦しくて……(^^ゞ
やっと解禁だ〜〜!

というわけで、答え合わせの前に、まずは後書きテンプレ回答から。
例によって半端なく長いです。

あ、まだ正解を知りたくない人は、この先、読まないでくださいね。
少しスペースを空けておきます。






【第三回覆面企画冬・後書きテンプレ回答】

■作者名

冬木洋子

■サイト名&アドレス

カノープス通信 http://www.geocities.jp/canopustusin/

■作品&アドレス

D -04『腐乱天使』http://fukumennkikaku.web.fc2.com/3/fuyu/203943.htm

■ジャンル

サイコホラー?

■あらすじ

小学校四年生の美由紀のクラスに転校してきた女の子『空ちゃん』は、嘘つきだった。ある日、ダム湖にかかる橋の上で、空ちゃんは美由紀たちに『自分は空を飛べる』と言い張って、欄干から飛び降りてしまう。美由紀たちは怖くなって逃げ出し、空ちゃんはそのまま行方不明になった。
その事件を誰にも言わずに胸に秘めたまま大人になった美由紀だが、件のダム湖で子供の白骨死体が見つかったという噂を聞いた時から、悪夢に取り込まれてゆく――。

■意気込みテンプレを使用された方は、URLを教えてください。

http://www.enpitu.ne.jp/usr6/bin/day?id=64893&pg=20080201

■この人には当てられるかも、と思っていた探偵さんの推理はいかがでしたか?

よもぎの森さんには、見事にズバリと当てられました。名探偵であるだけでなく、付き合いが長くて、いろいろと把握されまくっているので、絶対逃げられないと思っていました。
当てられそうな人No.2と思ってた裏乃さんにも当てられました。

■あなたが当てたいと思っていた作者さん、当てることができましたか?

ほとんど当てたけど、沖さん外した〜〜! 沖さん、すごすぎ……。

■今回の推理のポイントはなんでしたか?

ズバリ、F7キー(笑)

でも、フェイクとか、技巧としての使い分けや単なる不統一の可能性もあるから、機械的な検索結果は自前の脳みそでファジーに価値判断して取捨選択。(結局、調査の意味ないじゃん!(笑))
あとは、「なんとなく○○さん臭い」という直感。(要するに思い込み!)
まず直感である程度絞ったところで検索を活用して現場百回の地道な裏付け捜査、最終的には捜査結果とフィーリングを合わせて総合判断という感じ。


■作品のネタを思いついたきっかけは?

この企画に参加しようと思ったこと。
『空』というお題と、『人間の汚い部分を描くことも〜』という『冬』に関する注意書きの二つが脳内で化学反応を起こして、ああいう話が生まれました。
単純なもので、あの注意書きを見たら、何か、そういう方向の話を書かなきゃいけないような気になって……(^^ゞ

■ストーリーの構築において気を使った点、苦労した点などあれば教えて下さい。

規定枚数内で収めること。とにかく長くならないように苦労しました。
特に後半は、初期構想では、主人公が時間をかけてじわじわ追い詰められていく様を段階をおって延々と描くはずでしたが、ぎゅっと短縮しました。たぶん、そのほうが却って良くなったんじゃないかと。

■削ったエピソードなどありましたか? 作成裏話歓迎です。


美由紀が空ちゃんに髪の毛を結ぶゴムをあげるエピソード。
男子から髪の毛が不潔だといじめられている空ちゃんに、結んでおけば少しはマシかと思って、予備に持ち歩いていたあまり気に入ってないゴムをあげたら、喜んだ空ちゃんに髪型を真似されて、むかついた美由紀は翌日から髪型を変えるという話。
……ほら、小中学生の女の子って、ファッションや持ち物を快く思っていない子に真似されるのを異様に嫌がるじゃないですか。しかも、美由紀の髪型は、自分でやるのは非常に難しいツインテールで、美由紀は自分が努力してそのテクを習得したことをなかなか誇りに思っていたから、それを真似されて(しかもすごく劣化した形で)、しかも嬉しそうに「おんなじ」とか言われて、みゆちゃん大ショック。
空ちゃんにしてみれば、いじめからかばってくれた上に親切に可愛い髪ゴムまでくれた優しいみゆちゃんがますます大好きになって、憧れと嬉しさのあまりに拙いながら一生懸命真似したのに、それが裏目に出た……という、ささやかなすれ違い。
別に無くても済んじゃうエピソードなので、文字数の関係で割愛しました。


空ちゃんが学校のニワトリ小屋から羽を拾ってくるエピソード。
最初に空ちゃんがみんなに嘘をとがめられて泣き出したシーンの舞台は校庭なんですが(不要な設定になったので書かなかったけど)、その際、みんなに「空を飛べるなんて嘘だ」「羽があるなら見せろ」と責め立てられた空ちゃんがニワトリ小屋から汚い鶏の羽を拾ってきて、これが自分の羽だと言い張るシーンがありました。
中盤で橋の上から飛び降りるシーンや、後半で美由紀の悪夢の中の空ちゃんに翼があることの伏線になる予定でしたが、文字数の関係でカットしたため、橋から飛び降りるシーンが、やや唐突になってしまったかも。

■その作品の続編または長編化のご予定は?

ないですが、後日、サイトアップに当たって、↑のエピソードを復活させるなど、多少の加筆修正をする予定。

■その作品で気に入っている箇所はどこですか?

『死んだ子どものつめたい指が手首に絡みついた。』という、最後の一文。

私、実は、ホラーは苦手ジャンルなのですが(実は怖がり)、せっかくホラーを書くからには、文章そのもので怖がらせるような文章が書きたかったんです。
怖いものや怖い出来事を書いたら、怖いのは当たり前。はっきりと怖いものが書かれてなくても、文章だけで理由も分からず何となくぞわぞわするのが、私が考える、ホラー小説の理想形です。
描写されている対象自体が怖いものであるだけなら、小説じゃなくて、映像で見たほうがストレートに怖いでしょう。
映像を上回るだけの怖さを文章によって提供できてこそ、ホラーを『文章で』表現する意味があるかと……。

で、この拙作後半のホラーパートは、残念ながら、書かれている内容や描写の対象物が怖いから怖いだけで、たぶん、同じシーンを映像で見たほうが、より怖いです。
書かれているものごとの怖さを文章で増幅することが、出来ていない。むしろ、描写しきれずに、私の脳内映像より怖さが目減りしている。『文章ならではの怖さ』の境地に、ぜんぜん近づけていない。

そういう点で、私はこの作品の出来に満足できていないのですが、この、最後の一文だけは、ほんの少し、少しだけでも、『文章そのものによる怖さ』の境地に接近できてる気がするんです。
(まあ、あくまで自分の感覚でそんな『気がする』だけですが……)

『子ども』という言葉は、私は、普段、混ぜ書きに抵抗があるので『子供』と変換しています。
でも、この箇所は、文章による怖さを演出するのに『子ども』のほうが適していると思って(理由は特に無い! 単なるフィーリング!)、こだわりを持って『子ども』を使い、それが成功したような気がしています。
(ここで『子ども』を使うために、他の箇所も『子供』ではなく『子ども』にしました。)
『つめたい』のひらがな表記も、意図的な演出です。

というわけで、フェイクのためではなくわざと普段と違う表記をしたのですが、せっかくだから、誰かその辺に気づいて惑わされたり、フェイクだろうと指摘してくれないかなあ……と思ったけど、誰も惑わされてくれなかったみたいです(^_^;)

■推理期間中、褒められた点は?

前半の、子どもの世界の描写のリアリティ。誰にでも一度は経験のある世界だけに、それぞれご自分の体験に引き付けて、いろいろと感じてくださったようです。
人によっては、思い出したくも無い過去の傷口をコジコジしてしまったかもしれなくて、申し訳ないですが……。

後半の展開については賛否両論でしたが、賛否両論の『否』の部分というのは、普段はなかなか作者には伝わらないものなで、人それぞれの好みや方向性の違いが興味深く、中には加筆修正の際にダイレクトに役立てられそうなご指摘もあって、ありがたかったです。

全体的には、何だか大勢の人に予想外にものすごく褒めていただいて、ちょっとびびってます……。
次回があっても、ヘタなものを書いて幻滅されるのが恥ずかしくて参加できないかも(^_^;)
あの〜、マグレですから、マグレ……。

■推理されてみて、いかがでしたか?

前回は、表層的な部分であっというまにバレてしまったために、深く踏み込んで推理して貰う余地があまりなかったのがちょっと寂しかったのですが、今回は、程よく迷ったり深く追求したりしていただけて、とても嬉しかったです。
今回、曽野十瓜さんと同ブロックになれてラッキーでした!

そうそう、前回、読点の極端な多さから、すごい勢いでバレたので、今回はかなり減らしたつもりだったんですが、それでもあちこちで『読点多目』と言われてました。
そ、そうなのか、まだ多いのか……(汗)
かなり大幅に減らしたつもりだったけど、自分の感覚で『どうしてもここは打たなきゃ落ち着かない』という箇所は譲らなかったので、『もう、これ以上はまかりません』状態です。
普段とジャンルや傾向の違うものを書いたのが天然の覆面になりましたが、文体ではフェイクしてない――というか、そもそも、出来ないです。

あと、企画直前や期間中には日記にヘタなことを書かないように重々注意したんですが、まさか半年以上前の日記のあちこちを推理材料にされるとは……。
変換ツールがIMEパッドであることまで推理材料にされましたよ。そういえば、確かに、半年前にパソコンを買い換えた時に、ビスタにしたら単語登録辞書が使えなくなってどうこう……という話を日記に書きましたっけ。お、恐ろしい……。

あ、画面のみっちり感で推理してくれた方もいましたが、それは、この企画参加作品に限っては、単に枚数制限に苦労したからです……(^_^;)
前回もそうだったんですが、今回も、苦心に苦心を重ねてちびちび文字数を節約しても最後の一行まで使い切る勢いだったので。
セリフの前後に改行が無いのも、行数節約のため。普段はあまりやりません。
原稿用紙○枚ではなく文字数制限で、改行や空白はカウントされないなら、もう少しスペースに余裕を持たせるところです。
まあ、そうでなくても、確かに人よりみっちりな方だとは思いますが、短編でここまで超みっちりなのは覆面作品だけ……のはず。


■あなたの作品だと推理された作品はありましたか?

企画掲示板に報告があった範囲では、
『腐乱天使』(正解)5票。
『ボクの赤い手』(藍間真珠さん) 5票。
『十六年目の「ただいま」』(永坂暖日さん) 4票。
『星下双酌』(kannaさん) 1票。

それ以外で把握しているのは『腐乱天使』に1票、『十六年目〜』に1票かな?

間違ってくれた人が一人しかいなかった前回と比べて、かなりいろいろ迷ってもらえましたが、作品数的には、あまりバラけなかったですね。
被正答率約は約33%と、予想外に低かったです。たぶん、曽野さんのおかげです!
他のブロックにいたら、こうはいかなかったかと。


■あなたの作品が他の方の作品だと推理された作者さんはいましたか?

曽野十瓜さんに9票、kannaさんとコサメさんに1票ずつ。
『腐乱天使』の作者予想は曽野さんに9票、私に5票と、曽野さんのほうが断然多かったです。
サイコホラーの名手で、しかも前回の覆面作品で小学生の女の子を活写していた曽野さんと同ブロックだなんて、『ブロック分けの妙』に助けられました。

■推理してみて、いかがでしたか?

毎度ながらの『ブロック分けの妙』に翻弄されました。
そんなわけないだろうけど、実は主催者さんは参加者全員の作風を熟知して深慮遠謀をもってブロック分けを操作ているんじゃないかという疑惑が……(^_^;)
よもぎの森さんと『ジンニーと魔法の絨毯』、中咲ホコロさんと『ネイヴァー・ドール』、沖さんとREDさんが同じブロックって、罠としか思えない……。
私と曽野十瓜さんも、他の探偵さんから見たら同じ罠だったかも?

あと、たいていの人が意気込みテンプレで『簡単です』と言ってるけど、推理する側から見れば、それは全く当てにならないということを今度も思い知りました。

推理期間中は、人様の日記や市販の小説を読んでいても、ふと気が付くと漢字変換の癖や読点の頻度をチェックしてしまっている自分を発見しました……(^_^;)

■あなたの正解率、どのくらいでしたか?

92%。イェ〜イ(^^)v
AブロックとCブロックはパーフェクト達成。
Bブロックは12人中9人(75%)正答しました。
間違えた人は、三月兎さん、沖さん、REDさん。
このお三方には、完敗です。

■この企画に参加して、改めて気づいたことはありますか?

いろいろな方の、いろいろなタイプの作品を、普段なら自分の作品でさえこれほど重箱の隅をつつくように見たことはないというほど本気でまじまじと読み込むことで、ものすごくいろんなものが見えてきて、とても勉強になりました。
普段、自分が、自作も他の方の作品もいかに漫然と読んでいるかが、よく分かります。

あと、毎回思うんですけど、世の中には小説が上手い人が大勢いるんだなあということと、同じお題からこんなに多種多様な作品が生まれるんだなあということと、人の好みは千差万別だなあということ。
私がさっと一読していまいちピンとこなかった作品を他の人はすごくほめていて、そういう感想を読んであらためてその作品の味わい方や魅力に気づかされることも多々あって、書き手としてだけでなく読み手としても、良い経験になりました。

■参加作品の中で印象深い作品をあげてください。

A-11 『リワインドの神は虚しき骸にして愚かなる人間。』 推理に苦労しました。ホコロさん、すごいお方だ……。
C-01『毒』 派手に技巧を誇示するタイプの作品ではないけど、地味に上手い! ものすごく上手い! ほえ〜と感服。
その他、たくさん!

■参加作品の中で印象深いタイトルの作品をあげてください。

A-02『タイトル未定』 ……そりゃあ気になるに決まってる!(笑)

■参加作品の中で面白かった3作品&一言感想、お願いします。

B-05『かくして王は』 文章が好み! 言葉の手触りにうっとり! この文章で書いてありさえすれば何が書いてあってもいい! 
B-06『未だ凍てつく春の中』 美しいイメージの大洪水。開催時期に相応しい季節感が嬉しい!
B-12『Aurora Breakup』 ロビ太に胸キュン☆
あれ? Bブロックに集中してますね。

■探偵さんに一言。

ありがとうございました!
それと、えーっと、グロくて&後味悪くてごめんなさい……。
いくら『冬』だとはいえ、調子に乗りすぎたかも(^_^;)
※系が苦手な探偵さんたちがこわごわ挑んでくださる姿に罪悪感を感じました。
『Dブロックは※作品が多くて怖そう』と書いてる知り合いのブログに、罪悪感のあまり我慢できずに『Dブロックはほんとにデンジャラスだから、※系が苦手なら読まないほうがいいですよ!』とコメントしてしまって、「自分でグロいの書いといて『怖いから読むな』って、それってどこの森の熊さん?」みたいな状態でした……。
推理のために読もうとして過去のトラウマが呼び覚まされちゃった人とか、もうホント、平に、平に、ごめんなさいm(__)m


■他の参加者さんに一言。

一緒に参加できて楽しかったです。ありがとう!

探偵として、もう、好き勝手言ってごめんなさい。
皆様を肴に、さんざん楽しませていただきました。
推理中には、同じ企画に参加しているからにはみな仲間と勝手に思い定めて、知り合いだろうと今まで全く知らなかった方だろうとお構い無しに一方的に馴れ馴れしく『○○さんはこうこうで〜』とか決め付けて言いたい放題、特に苗字より名前のほうが印象的だったり変換しやすかったりする人は、さらに馴れ馴れしく勝手に名前呼び!失礼しましたm(__)m
お祭りに免じてご容赦を。
楽しかったです! ありがとう!

■次回(あるかも?)について一言。

※作品だけ一つのブロックにまとめるというのはダメですか?
そうすれば、そのブロックだけ他ブロックより作品が多かったり少なかったりはするかもしれないけど、※系が苦手な人が他の作品の推理のために我慢して※作品を読む必要が無いので。
ただ、自分の作品が※ブロックに入れられたのが不本意という人が出てくるのが心配ですが、最初から「その点については全面的に主催者側に一任してくれ。参加した時点でそれに同意したとみなします」と断っておくとか。

最後に、沖さんに倣って、私も。

『青野さん、バンザーイ\(^o^)/』

ほんと、ご尽力ありがとうございました。おかげさまで楽しませていただきました!


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