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2006年06月30日(金) 夏の花

人生80歳くらいまでは生きるとすると、
必要なお金や退職後の生活はどうなるだろう、
と考えたことがある人も多いのではないかと思う。

職場の先輩のお父上が
御逝去された。
まだ、60代だった。
終わるときは、一瞬。
それまで積み上げてきたものも、
今後の計画も、
全ては一瞬で終わる。

そのとき僕は、何を残すのだろう。



どうしてそうやって最後の最後まで
ねえ
思い出だけを置いてくの
さよならね
もう二度とは会えない場所へ行ったのね
永遠の別れの冷たさを受け止められずに
聞かせて欲しかったの
嘘で構わないから
私はあなたに確かに愛されてたって
たった一度でいいから
(浜崎あゆみ『Memorial Address』)


2006年06月25日(日) Web2.0時代の日本

『自動車産業を引き合いに出して、GMとフォードは潰れかかっているからトヨタはすごい、だから日本は強くてアメリカは弱いと言う人がいる。それは間違いだと思います。アメリカはもはや自動車産業を必要としていない。過去に繊維を捨て、鉄鋼を捨て、テレビを捨てたように、今度は自動車を捨てようとしているだけです。一方で、アメリカにはグーグルが登場してきた。むしろアメリカの産業構造が大きく変化してきていることの象徴です。そして、日本はまるで変わっていないということなのです』
(野口悠紀雄、東洋経済2006年6月24日号)

ものづくり大国、という言葉が日本では叫ばれる。
だが、新しい時代への変化をドライブするのは
製造業ではないのかもしれない。
製造業はその変化に必要なパーツを提供するだけなのかもしれない。

しかしながらそれでも、
日本は日本の得意なやり方で進んで行くしかないし、
それを貫くことこそが、
世界でのポジションを維持する手段なのかもしれない、
とも思う。
結局日本の中で世界と戦えるのは、製造業くらいのものだから。

『グローバルスタンダードなどというおかしな言葉に振り回されて他国と一緒にしてしまっては国際競争に勝てない』
(トヨタ自動車 前会長・奥田碩)


2006年06月20日(火) 人生の連れ合い

社会人になると、
既婚者の話(あまりポジティブでないことが多い)、
友人の結婚のお知らせ、などを聞く機会が多くなる。
世の中の平均的な流れで考えると、
そのような出来事が自分にもここ5年程度で十分に起こり得る。
そう考えると非常に不思議である。
いつ、誰と、どのようなタイミングでそれを決めるのか。
その決断はその後の人生に多大な影響を与える。

とりあえず僕よりも早くに、
たくさんの友人の結婚式に参加することになるのだろう。
学生時代から知っている友人の場合、
花婿・花嫁姿というのは学生からのギャップが凄いなと思う。

必ずしも結婚しなければならないわけではないが、
結婚するなら結婚が目的ではない結婚をしたい。


2006年06月09日(金) この国の行方を

やがていつの日か この国のすべてを
僕らがこの手で 変えてゆくんだったよね
あの時掲げた 僕らの旗だけが
一人揺れている 時の風の中で
(小田和正『the flag』)

最近流行の「ユビキタス社会」に代表されるような
この国の情報インフラ整備の方向性に関しては
産官学の各機関・人材が集まり議論されている。
そしてまた、議論だけではなく、その実現のために、
各機関で技術研究開発等が行われている。
僕はそういう場に代表として出席できるような人材になりたい。
そしてその時代のこの国の基盤政策に携わりたい。
評論家になるのではなく、実効的な力を持ちたい。
そのためには、平たく言えば出世しなければならない。
今の会社のポジションがその頃にも維持されていれば、
出世さえすればそのような場に携わることが可能である。
ただし、それはそう簡単ではない。

「部長までは実力だけでも何とか行けると思うけど、そこから先は何か違うものがいる」


2006年06月02日(金) IT格差

『ITとネットの進化によって将棋の世界に起きた最大の変化は、将棋が強くなるための高速道路が一気に敷かれたということです(中略)将棋に強くなるために必要な情報、つまり定跡研究成果、棋譜データベース、終盤のパターン化や計算方法の考え方といった情報の整理は、この一〇年恐ろしいスピードで進んだ。そしてその整理された情報を、わずかなコストで誰もが共有できる時代になった』
(羽生善治―梅田望夫『ウェブ進化論』より)

インターネットに代表される情報技術(IT)の恩恵により、我々はそれ以前に比べて極めて容易に多種多様な情報を得ることができるようになった。言い換えれば、ITを使いこなせるかどうかで個人が得られる情報量に圧倒的な差が生じるということであり、それがいわゆるデジタル・デバイドへとつながる。そしてさらに、ITが国と国との距離を縮めることにより、労働力としての人材のデバイドも加速する。

『地球の裏側の国との通信コストが実質的にゼロに近くなり、今後も途上国が極めて優秀なナレッジ・ワーカーを何百万人も生み出し続ければ、北アメリカやヨーロッパ、日本などでの労働環境は劇的に変化する。押しなべて言えば、財務分析、放射線医学、コンピュータ・プログラミングなど多くの種類の「左脳主導型」ルーチン・ワークは、よりコストの安い海外で行い、光ファイバー網を通じて瞬時に顧客に届けられる―そんな仕事の形態になっていくだろう』
(ダニエル・ピンク(大前研一訳)『ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』)

日本のような先進国にいるなら、高いコストに見合う能力を身に付けなければ、将来の雇用の保証はない。


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