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2006年02月20日(月) Science

Scienceと創造性がよく結び付けられるが、
実際にはScienceは何かを産み出しているわけではなく、
すでに自然の中に存在している一つの答えに向かって、
近似解を出しながら近づいて行く作業だ。
創造性があるとすればそれは、
その近似解の出し方に宿るのかもしれない。
しかしそれも、決してあるときぽんと出てくるわけではなく、
その研究分野での流れというものがあって、
世界中の研究者が試行錯誤して一歩ずつ進んで来た結果の上に、
あるタイミングでほんのわずかに先に飛び出した人間が大きな注目を浴びる。
多くの人間が答えはわかっているような状況でも、
それをほんの少しだけ先に実現できる人間というのは一人(1グループ)だけで、
そういうわずかな差分の競争をしているのがScienceの研究であることが多い。
そういう事実を認識した上で自分の研究と他の研究の位置関係を把握し、
全体の流れを掴んだ上で真に大事なタイミングで一歩先に出る。
何でもかんでも自分や自分のグループでやれるわけではないので、
ある場面では「勝ち」を譲り、別のより大きな場面で勝つ、という戦略も必要になる。
すべては積み重ねの上でのタイミングなのだ。

これが、Scienceの最前線で多くの世界的成果を出している場所で僕が学んだことです。


2006年02月19日(日) 英語と国際人

『公立小学校で英語など教え始めたら、日本から国際人がいなくなります。
 英語というのは話すための手段に過ぎません。
 国際的に通用する人間になるには、まずは国語を徹底的に固めなければダメです。
 表現する手段よりも表現する内容を整える方がずっと重要なのです』
 (藤原正彦『国家の品格』)


 国際人というのは、
 英語ができる人間のことではなく、
 国際的な場において人を動かす発言ができたり
 場を動かせる力を持った人間のことだ。
 人間は思考するときに言語を用いるから、
 日本語も英語も中途半端な人間の思考力は低くくなる恐れがある。
 どれだけ日本人が英語を学んでも、
 それより遥かに英語が得意なアメリカ人やイギリス人はいくらでもいる。

 現実的な利便性を考えると、今後英語は手段として必須になるだろうが、
 英語だけではない、もっと誇れる力を身に付けたい。


2006年02月15日(水) 正しい道の選択

「どの道が良いかなんて、結局はわからないですよ」

しかしだからといって、ただ運に任せるわけにはいかない。
最大限、どの道が正しいのかを判断する必要がある。
どの道が良いかなんて、結局はわからない、
という究極的な答えはその後からでも十分に間に合う。


sora |MAIL