A Will
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2004年11月22日(月) もう2度といわない。

「わかれちゃえ」

いたずらっぽく聞こえるように注意したけど本気だ。
わかれちゃえ。わかれちゃえ。わかれちゃえ。

頭の中で何回も何回もおもってたんだもの。




幸せだとか不幸だとか、そんなことに興味はないけれど、
なんたって楽しいことが好きなんだもの。




どっちに転んだって痛いよ。転んだら痛いんだもん。
だったら、覚悟のあるうちに「えいっ!」ってさ。良い方法じゃない?


いいじゃん。わたしがいるじゃん。




大丈夫だよ。
わたしはいつでも捨てられるから。
「情がない」のはわたしだって一緒。


わたし、いつだって捨てられる覚悟でいるもん。


だからさ。


ねぇ。
あんまり言いたくないんだ。
出来ればもう2度と。



「離婚しちゃえ」

ねぇ、ママ?


2004年11月20日(土) 禁煙。続き=喫煙。

薄暗くなり始めたときに吸う煙草の煙が一番青い。

ぷかぷか駅のホームで壁に寄りかかって吸ってたら、
ミニスカートの女の子を連れて彼が歩いてた。
私を一瞥して、鼻をすすって、立ち止まった。


「お前、禁煙するとか言ってたじゃん」

「そうだっけ?」

「俺が、この間お前の家行ったとき、
 “私、禁煙しなきゃ”って言っただろーが」


あぁ・・
あれね、あれ。


「口だけかよ」

違うよ。違う。
っていうかさ、なんつーかさ。


「そんなの、この間の話じゃん?」


2004年11月17日(水) 禁煙。

彼はカッコいい。
モテるだろうなーと思ってたら、モテた。

女の子がキャーキャー言うのを私は彼の近くで眺めてた。



最近、彼に似た芸能人がテレビによく出てる。
その芸能人がテレビに映ると彼がそこにいるみたいで、
シリアスならシリアスなほど笑えた。

美人な女優さんを抱きしめてたりすると、それは傑作のギャグだった。




送信:「今さぁ、テレビに出てるよー。すごいセリフ言ってる」

受信:「違うから!俺じゃないから。でもムカつくから見るな」

送信:「わーー。ちゅうした!ちゅう!」

受信:「しね」

送信:「ばーか」



彼は平気で私に死ねとか言う。
私も平気で彼にバカとか言う。






そのとき私は彼が電話してきたことに全く気づかなかった。
「野ばら」を歌いながらのん気に煙草を吸ってた。

メンソールの涼しい味。




ようやく気づいた着信とインターホンが鳴ったのはほとんど同時で、
私は煙草を空き缶に入れてずれた眼鏡を直しながらドアを開けた。







「どちらさま・・?」

「こちらさま」

「・・・・・松田君?」

「お前、眼鏡の度あってんの?」



知らない男が立ってた。
それは間違いなかった。それは私の知ってる彼じゃなった。それだけのこと。



























「好きだ」


































一言で、気を失いそうになるなんて、思ってもみなかった。




用心して言われないようにしていた言葉と、
友達を失った喪失感と

口に残った、メンソールの涼しすぎる味。







「ごめん。好きな人いる」

「知ってる」








禁煙しなきゃ、と心の底から思った日の夜。


2004年11月14日(日) 忘れ落とし。

わたしってこんなに忘れっぽかったかしら?

首傾げたくなるくらい、
名前も、顔も、性格も思い出せない。



あぁ。けど似てる。

前髪が額にかかる、その感じとか。
ご飯を食べるときの、その仕草とか。
笑うときに一瞬目を大きくするの、とか。






なんでかな。

好き、だったはずなんだけど。



なんで会わなくなっちゃったんだっけ。
グレープフルーツジュース飲みながら考えた。



やっぱり思い出せない。
花火、した人。


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