ロマンティスト・テイスト...jovanna

 

 

2010.12.28 吉井武道館 - 2010年12月29日(水)

2010.12.28 吉井武道館
セットリスト
1.アシッドウーマン
2.PHOENIX
3.WEEKENDER
4.ヘヴンリー
5.ウォーキングマン
6.人それぞれのマイウェイ
7.BLOWN UP CHILDREN
8.20GO
9.Do The Flipping
10.リバティーン
11.アクロスザユニバース
12.Four Seasons
13.おじぎ草
14.TALI
15.BELIEVE
16.ノーパン
17.ビルマニア
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アンコール
18.シルクスカーフに帽子のマダム
19.東京ヴギウギ〜アバンギャルドで行こうよ
20.FINAL COUNTDOWN
21.LOVE&PEACE

吉井城ホールのセットリストだけは事前に目にしていた
のだけれども、ライブレポなどは見ないようにして、
出来る限り先入観を持たないで、12月28日を迎えたいと思っていた。

一曲ごとの詳しい感想は今は出来ないけれど、
今回のこの吉井武道館は、吉井和哉が歌い手としてステージに上がって
21年目、THE YELLOW MONKEYがバンドとして産み出した最高傑作「SICKS」を
作り終えたその年末にそれまどのバンドの軌跡を「メカラウロコ」として
エンターティメントに昇華させたあの96年12月28日「メカラウロコ7」、
それをソロとしての「吉井和哉流メカラウロコ7」を
魅せつけてくれたのじゃないかと強く思った。

あの赤いコートにサングラス姿の吉井は、文句無しに格好良かったし、
背中に背負ったユニオンジャックの手作り感も愛らしい。
一曲目の「アシッドウーマン」が善哉の時より、
更に凄味を増している。
続いて「PHOENIX」正に魂が震える曲だ。

「20GO」のマラカス捌きに見惚れた。
この曲は、「at the BLACKHOLE」発売当時は、それ程ピンと
来なかった曲なのだけけれど、存外重みのある歌なのだな。
「Do The Flipping」吉井和哉宇宙への旅にいざなわれる曲。好きだ。
そして本当に楽しみにしていた曲「リバティーン」!
歌詞がグザッグサ突き刺されるんだけれども、良いねえ!
アルバムに入らないだなんて勿体無い♪
続いて吉井和哉的歌詞の「アクロスザユニバース」。
“目に見ないものは信用できないの?
ポストに入らない手紙の方が多いのに”こういう表現は、
吉井和哉ならではの物なんだろうと思った。
ここから次の「Four Seasons」への流れが凄まじかった。
この曲には、何度も何度も励まされて来た。
私にとって思い入れの深い曲なのだ。
相次いで病に倒れた舅と姑の介護、幼い子供達の育児、
押しつぶされそうに為っていた私を救ってくれた曲だ。
“美しい希望の季節を
 In changing time's four seasons
 I'm crying
 ねえ探しに行かないか?”
この曲を演奏するTHE YELLOW MONKEYを目にすることは
叶わなかったが、より表現力を増した吉井和哉の
歌声が力強く胸に迫って来て、涙した。
「ノーパン」の迫力は、一段と冴え渡っていた。
照明も物凄かったよね。
アンコールの「シルクスカーフに帽子のマダム」に聴き惚れた。
25〜6歳でこれを作った吉井和哉も凄いが、
44歳になって人生の酸いも甘いも噛み分けた今の吉井和哉が
歌うこの歌の力に圧倒された。
続いての「東京ヴギウギ」付きの「アバンギャルドで行こうよ」。
淳吾さんと鶴谷さんが餌食に♪
ジュリアンは、QUEENの『Crazy Little Thing Called Love』
本当に良い声!そして日本語でも「東京ヴギウギ」歌ってくれた。
日本語練習頑張ったんだね。偉いなあ。
吉田よ〜すぃ〜ふみさんも実に芸達者!
来年のツアーにも来て下さいますよね?
城ホールでは披露されたというバーニーさんの
「おそそブギウギ」が聴けなかったのは残念です。
吉井さん、バーニーさんのこと、弄り倒してらっしゃるけれど、
それもみな信頼度の深さの賜物だと思ってます♪
昨夜はお友達が当ててくれたバーニー側の席で見たのですが、
全身全霊で入り込んでギター掻き鳴らすバーニーさん、素敵でした!
アンコール最後の曲は、『LOVE&PEACE』
ああ、こういうことだったのか。
日常に根差した「個」の愛と平和だ。
“おはよう おはよう”が何か凄くイイ。

ソロ吉井和哉が歌う「THE YELLOW MONKEY」の曲。
もう「THE YELLOW MONKEY」も「YOSHII LOVINSON」も
「吉井和哉」も区切りをつける必要がないじゃないかと思った。
私は、この場所で以前「歌は誰のものか」という文章を書いた。
吉井和哉には、タブーを作って欲しくない。
歌いたい曲を演りたい曲をどんどん歌って行って欲しい。
歌に命を吹き込み続けて欲しい!


LIVE前、LIVE後に逢って下さった方々、
そして武道館LIVEを堪能させて下さった友、
本当にお世話に為りました。
一年の最後を「吉井和哉武道館」で締めくくれて最高に
幸せです。
ありがとうございました。




bridge VOL.66 吉井和哉インタヴューを読んで - 2010年12月17日(金)

吉井和哉がソロ活動を始めてからずっと私は、
無理して露出しなくて良い、
無理して広告費を沢山使って宣伝して売れようと
しなくたって良い、吉井和哉本人が望むような
凄腕ミュージシャンを集めて海外レコーディングが
出来るだけの余裕さえあれば、とそう思っていた。
だから新アルバムのレコーディングが
日本で行われることに為ったと知らされた時、
そして、楽器の演奏もほぼ吉井和哉本人だけだ、と
知らされた時に私は、実を言うと、
CD売り上げが思う程ではなくて、予算を縮小せざるを
得なくなったのでは、と怖かった。
その後、bridge前号やROCKIN'ON JAPANのインタヴュー、
吉井和哉モバサイトの発言から、
新アルバムで吉井和哉がギターをそして、
新たに購入したドラムセットのハイハットの一叩きの
音さえ慈しんでいる様子が伝わって来た。
それでもまだ、何故今回海外レコーデングじゃなかったのか、
私は、その理由が判っていなかった。
けれど渋谷陽一氏が吉井和哉のスタジオで、
ギターやアンプやキーボードや機材達が並んだあのスタジオで、
肉迫したこのインタヴューで
「今、吉井和哉本人が奏でる事に意味がある」のだと、
やっと腑に落ちた。
心得違いでした。反省してます。


渋谷社長は、編集後記やご自身のブログで、
『相変わらず僕の発言が多い。』と
少しばかり反省しておられるようだけれど、
私は、これでこそ渋谷陽一のインタヴューだと思う。
ちょこっと誘導尋問?と感じる時もあるけれど、
今回だって吉井が『本音言っちゃった(笑)』と、
思わず本音を吐露してくれちゃうんだし♪
ミュージシャンが気付いていない真実を
焙り出して仕舞う鋭い音楽評論家の切り口が
掛け替えのない魅力です!
次号での新アルバム完成インタヴューは、
尚一層、ギリギリ鋭く熱く、切り込んで下さる事を
お待ちしてます!


渋谷さんが紹介して下さった
「LOVE & PEACE」の一番最後の最後の2行、
本当に凄い歌詞ですねえ。
新シングルのタイトルが「LOVE & PEACE」と発表された時、
「?」と思って仕舞ってごめんなさい。
『日常の感覚に根づいたメッセージソング』なのですね。
そして渋谷さんが放った
『言葉が肉体でメロディが衣装』という名言!
このインタヴュー時には、未だ完成していなかったという
「アシッドウーマン」の4行の歌詞。
年末武道館でどのように聴かせて貰えるのだろうか。


モバサイトでリハーサル二日目で
「曲目も曲順も決まるのは、異例」と言っていたけれど、
ここ最近の吉井和哉の顔は、自信に満ちてるねえ。
本当に楽しみです。




MOTHER - 2010年12月03日(金)

吉井和哉公式PCサイト12月のコラムは、
静岡のお母様がオレオレ詐欺のエロバージョンに
遭遇!というお話でした。
『吉井和哉44歳にして初めて母親から聴かされた
から聞く言葉の衝撃』とか、『;@:_;;;:@;/;』と
書き記された『とても活字には出来ない内容』!?(笑)とか、
傍から見ている分には、お母様がとても可愛らしくて
今現在、母子がとても良い関係なのだろうなあと
微笑ましく感じた。
それでも電話を受けたお母様は、とても驚かれたろうし、
「仕事が忙し過ぎて、、、」と酷く心配もされただろうから、
息子としては、(母が電話の声を聞き間違える程)
己の忙しさにかまけて電話連絡も滞っていた
我が身を反省すべきだと思った♪

ふと吉井和哉自伝「失われた愛を求めて」の最後の部分を
読み返してみた。“母への告白”の部分だ。
「言いたいことを全部言った」「39年間言わなかったことを」
本当にねえ、その時お母様に全部曝け出す事が出来て
良かったですねえ!
それがあったからこそ、今現在、何でも言える間柄になれた
のだろうもの。
正直とても羨ましい。
私の場合は、母達に本音を曝け出す機会は、きっと訪れないだろう。
大本を作った父親は、既に他界しているし、
私を生んでくれた母も私を育ててくれた母も
それぞれ老いを迎えている。
愛を見失ったひと、愛を勝ち得たひと、
愛を手放したひと、(居場所を)愛を信じられなくなったひと、
それぞれの女達の人生が刻まれて来た。

しみじみと思うのは、今のこの自分は、
今までの自分が形作って来たのだなあという事だ。
YOSHII LOVINSONの「SWEET CANDY RAIN」が登場した時、
『欠落を喪失を受容せよ』という
強い啓示を受け取った。
介護の時間が増えれば増える程に、
自分自身のトラウマに向き合う時間も増える。
『赦す愛』
今はまだ及ばないけれど、いつか必ず
心の底から笑い合える日を!





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