ロマンティスト・テイスト...jovanna

 

 

最新フォト掲載 - 2003年08月28日(木)

『吉井和哉、遂にソロ始動!』の文字と
最新フォトに心躍らせつつROCKIN'ON JAPAN9月号を買う。
長袖パーカーのフードを被りサングラスに手を添える吉井の
右手の美しさは変わらない。
フードから覗く黒髪とうっすら髭のみえるその横顔からは、
先日の試聴会で「すっぴんで行く」と言っていた言葉は本当なのだろう
と思える。
「これから音楽一本で行きたい」というのは、それはそれで良いと
思うのだけれど吉井和哉の言う事だから、今はそう言っていてもいざデヴューして
露出して来る時には金髪に派手なメークと衣装で現れそうな気もしている。
とにかくサングラス外して下さい。私はあなたの眼が見たい。
吉井和哉の眼の力は、強力な武器だから。
「シングル・タイミングの今は取材のスケジュールを取る暇が無い」との事で
R.O JAPANの取材は受ける予定も立っていないそうだけれど、
鹿野編集長の文章が熱い。
『時代と一度も寝たことが無いミリオン・スタジアム・ロック・バンド、
それがイエローモンキーだった。』だの、『「TALI」は、音がシーンやロックの
流れを完全に超越(=逸脱)している』だのと言い切っている。
しかしこの曲こそが吉井和哉である。
鹿野氏は「閉塞性」「圧迫感」「密室性」「孤独な世界」という言葉を使うけれど、
私はまだ2分たらずしか聴いておらず、全曲を通して聴けた訳ではないけれど、
この「TALI」からは、「悲しさだけじゃない。優しさも愛しさも未来もある。」そういう
強さが感じられた。
吉井和哉がYOSHII LOVINSONとして世に放つ“音”がどのように響くのか
そして私はそれをどのように受け止めるのか、あと一ヶ月、胸が高鳴る。




『TALI』先行試聴会 - 2003年08月21日(木)

YOSHII LOVINSONデヴューシングル『TALI』の先行試聴会を
無事に見る事が出来た。
1時間前からアクセスして、ちゃんと繋がるようにと祈りながら
予告篇を見ていたら、5分前、4分前・・・そして60からカウントダウンが始まって
息苦しくなって、イントロが始まりロビンの歌声が流れた瞬間、
2年と7ヶ月待ちに待ったロビンの歌声を聴けた喜びに胸が熱くなった。
「TALI」ってそうだったのか〜。ヤラレタ。
インド風だと思ってシヴァ神ロビンの夢を見ちゃった私は、阿呆だ。
でもこの言葉の運びがYOSHII LOVINSONなんだねえ。
哀しくてやるせないのに、それでも凄く優しくて前向きだ。
私の大好きな「エヴリデイ」や「峠」の感触がした。
このギターのフレーズがとても好きだ。
ロビンの声は何だか若返っているみたい。歌い方もちょっと変えてるかな。
1曲丸ごとは聴かせて呉れないんだ。2分足らず。
もう終わりかとがっかりしてたらイキナリ始まった映像には、何と本人が登場してた。
サッカーのナイジェリア戦だの株価だの「美女軍団」だの、しきりに生である事を
強調してた。黒髪短髪にすっぴん、柄シャツ着て、ロビンは3年前の夏の頃と変わらないように
見えた。否、あの頃より若返って元気そうに見えた。
『休止中何をしてたかというと、趣味の釣りは全然行ってなくてですね、週1日ぐらいかな。』とか、
『プラモデルを3体作った。』とか、『アルバムは再来年までには・・・
少なくとも来年の終わりには・・・出る、ウソ、もっと早く出ます(笑)』とか。
相変わらずの喋りっぷりで、指でLを作って『LOVE!“ロビンソン!”を合言葉にやりたい。』って
笑ってるのを見て、その笑顔が嬉しくて泣けて仕舞った。
カップリングが弾き語りで一緒に録ったのだそうだ。
『スティルアライヴ』どんな曲なのだろう。とても楽しみだ。

話の中で『僕が前やっていたイエローモンキーというバンドが、
活動停止してもう2年半』という表現に、胸がズキッと来たりもしたし
“吉井ロビンソンステッカー”の紹介やアルバムへの意気込みを語る彼を見ていたら、
私の願うTHE YELLOW MONKEY再始動の径はまだまだ遠いと思い知らされもした。
でも『今までの活動とはちょっと違う形かもしれない』というその活動が
どのような形をとるにせよ、吉井和哉がこの休止中に
何を見、何を感じて来たかを、彼の創り出す楽曲で我々の許へ届けて貰えるのかと思うと
本当に嬉しい。まずは『TALI』を最後まで聴きたい。
プロモーション・ビデオ解禁はいつだろう。待ち遠しい。




「うたくらべ ちあきなおみの世界」 - 2003年08月19日(火)

YOSHII-LOVINSONの『TALI』先行インターネット視聴会がいよいよ明日に
迫って、そわそわと落ち着かない。
昨日などは何故か吉井和哉がシヴァ神の格好で(頭に大きな髷を結わえ、
額に赤い印、薄衣を纏って)ステージに立っている夢を見る始末だ。
ヒンドゥー教の3大神(創造神ブラフマー、維持神ヴィシュヌ、破壊神シヴァ)の
一つシヴァは、破壊と再生、音楽と舞踏の神で破壊、恩恵、生殖、
創造という多面的な性格を持ち、旺盛な精力から生殖の象徴リンガの形で
祀られる一方、瞑想に耽る禁欲の苦行者としても描かれる事が多いそうだ。
シヴァの踊りは宇宙のリズムであり、彼の踊りは世界を滅ぼし、
また再生へと導いていくと言う。
シヴァ寺院のレリーフは、正に「Love Communication」PVでの
ロビンの足捌きだ。
多分今回の『TALI』の言葉の意味を調べた時に、インド音楽とかインドネシア語だとか、
そういう関連を感じていたからだと思う。
それにしても、ロビンが瞼を青紫に塗り麗々しく
化粧して輿に乗せられている夢を見るとは、何とも怪しい精神状態ではある。
気を落ち着けようと、先程届いた「うたくらべ ちあきなおみの世界」を聴いている。
先日ひょんな事から、ちあきなおみの歌う「朝日のあたる家(朝日楼)」を聴いて
その類い稀な歌声にノックアウトされて仕舞い、彼女の歌をもっと知りたくなったのだ。
CD10枚組みのBOXセットが出ている事を知り、幸いにも手に入れる事が出来た。
全166曲・・・私はちあきなおみと言えば「喝采」「矢切の渡し」くらいしか
知らなかったからとにかく圧倒された。
コーヒーのCM曲になった「黄昏のビギン」、「星影の小径」
しっとりと癒されるようで、それでいてもの哀しい響き、本当に上手いひとだ。
「朝日のあたる家(朝日楼)」これは何度聴いても泣けてくる。
娼婦に堕ちた身の諦観と愛する人を喪った哀しみ、捨てた故郷への懐かしさ、
肉親への情、それら全てがちあきなおみの歌声から迸って来た。
この人の歌う「朝日のあたる家」には、哀しみも辛さも全て包み込む
大きな愛の強さがある。
これだけの才能を持ち、歌う為に生まれて来たような人が、愛する人の死によって
一切の芸能活動を止めて仕舞った。
愛する人を喪う哀しみは、彼女にとっては11年という歳月も
癒してはくれないのだろうか。
彼女の持ち歌だけではなくこのBOXに収められている
古今の名曲も此れほどまで情感たっぷりに歌い上げているのだから、
この166曲が全て彼女が夫の喪に服して隠遁生活に入る前の曲であって、
それ以後の新しい曲が皆無である事がとても残念だ。
彼女が今もし歌う事があったなら、彼女の人生の機微を知り尽くした歌声は
どのような境地に達している事だろう。
彼女の心の平安を祈ると共に、稀代の歌姫の復活を願う。

ちあきなおみの11年という長い不在を考えると、明日吉井和哉が
2年7ヶ月振りにその歌声を聴かせてくれるのは、我々ファンにとっては
長い長い時間だったけれど、
新曲が届くだけでも非常に嬉しい事なのだと改めて思う。
「シヴァ神」の扮装を夢で見て仕舞ったから、もうどんな姿で現れようと驚かないよ。
YOSHII-LOVINSONとしてどんな音楽を打ち出して来るのか、期待でわくわくしてる。
THE YELLOW MONKEYとは、どう違うんだ?とか、
YOSHII-LOVINSONライブはどうなるのか?とか、
モンキーの復活は?とか、気になる事は一杯あるけれど、
今日こうやって、ちあきなおみを
聴いていたら、小さな事に思えて来た。
どうぞ、歌い続けて下さい。音楽を発信し続けて下さい。それが願いです。




PYG『花・太陽・雨』 - 2003年08月07日(木)

1971年元タイガースの沢田研二・岸辺修三、元テンプターズの萩原健一・大口広司、
元スパイダースの井上堯之・大野克夫が結成したスーパーバンドPYGのファーストアルバム
「PYG!」を聴いた。
たった一年の活動で、沢田研二・萩原健一というGS時代のスーパーアイドルヴォーカリストを
擁していたというのにさ程売れず、彼等が出演したロックコンサートでは、
観客から「帰れ!」との激しい罵声を浴びたという。
けれど、初めて聴いて驚いた。
岸辺修三(現・岸辺一徳)作詞、井上堯之作曲の『花・太陽・雨』の格好良さはどうだろう。
紛れも無いROCKである。「もどらない日々」「何もない部屋」も痺れた。
元GSという括りから、偏見を持たれてしまったのは非常に残念だと思う。
けれどPYG解散の後、ジュリーはソロシンガーとして花咲かせ、萩原健一も岸部一徳も
俳優の才能を開花させ、井上堯之・大野克夫もそれぞれ活躍して行ったのだから
それぞれ進むべき道は開けていたのだろう。
それでもやはり、野音での排斥行動を受けたという事が私は悔しいのだ。
30数年経っても同じ事が起きている。
ちょうど今、夏のロックフェスが各地で行なわれている。
フェスのHPの掲示板で、PYGの時のような一斉非難までは行かないけれど、
「あれはロックじゃない。」とか何とか書かれていて、とても情けなく為る。
素晴らしい音楽に違いがある訳じゃなし。
ジャンル別けでどっちが優れてるとかそうじゃないとか、無意味だと思う。
その人に響くか響かないかの違いだけだろう。
PYGの『花・太陽・雨』に話が戻るのだが、この曲は1971年放送の
「帰ってきたウルトラマン」の『許されざる命』という回の挿入歌として
使われたという。
THE YELLOW MONKEYはとかく歌謡曲だの演歌だのと言われる事が多かったけれど、
『水に濡れたウルトラセブンにエロスを感じた』とか発言していた吉井和哉氏も
この『許されざる命』を観ただろうか。
帰ってきたウルトラマンである郷隊員の幼馴染の青年が有名な科学者である父に反発し、
動物と植物の融合である新生命体を作り出すが、暴走し怪獣化してしまう。
青年は我が手で作り出した新生命体を湖で殺す事に忍びず、郷隊員の制止を振り切って
湖に飛び込み、怪獣に殺される。その青年が湖に飛び込むシーンでこの曲が
流れたそうだけれど、この科学と倫理、親子や友情という人間の愛、哀しみの中にも
光と風と太陽・・・生きる希望を見出すような、そういう力のある歌だと思う。
YOSHII-LOVINSONとしてどんな曲を我々に届けてくれるのだろう。
吉井和哉を育んで来た音楽の数々がどんな風に彼の中で熟成されているのか
非常に興味深い。





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