ロマンティスト・テイスト...jovanna

 

 

桜 花吹雪 - 2003年04月09日(水)

ぽかぽか陽気の一昨日とはうって変わって昨日は、強い風と雨で
折角身頃を迎えた桜が散らされていた。
花が咲ききってから花吹雪になるのは壮観だけれど、雨風で散らされるのは
とても惜しい。夕方からは雷まで鳴り始めた。

“突然の雷が 酔い心地 春の宵に”
思わず、フォークデュオふきのとうの「春雷」(作詩・作曲 山木康世)が
頭に浮かんだ。

“春の雷に 散るな 今すぐに
 桜 花吹雪 命つづくまで”

男の人の優しさと懐の大きさが感じられて、私は本当にこの曲が大好きだ。
花吹雪と言えば勿論、THE YELLOW MONKEYにも「花吹雪」があるけれど
こちらは随分と趣が違う。
吉井和哉の描く桜は、エロティックで狂おしい。
傷みが快楽に変わるような、めくるめく官能の匂いがする。
今の私は優しさよりも激しさが欲しい。
吉井和哉の紡ぐ詞が恋しい。




永遠 - 2003年04月03日(木)

昨日の朝、『レスリー・チャン、ホテルから転落死。自殺か !?』の
第一報を知り、まず最初に浮かんだのは、「老いへの怖れか?」という事だった。
私は、彼のファンという訳では無かったし、観た映画は「覇王別姫」と
「ブエノスアイレス」くらいだった。それでも「覇王別姫」で演じた女形の
妖艶な美しさ、哀しさや「ブエノスアイレス」のゲイ役のキュートさ、切なさが
とても上手い役者さんだと思っていた。
THE YELLOW MONKEYのエマさんが、
「レスリー・チャンのサイン会に応募したけれど抽選に外れ悔しがっていた。」と
聞いてからは、一層気になる存在になっていた。
まだ観ていなかった「男たちの挽歌」シリーズも観てみようと考えていた矢先の事
だったから本当にショックだった。
「ブエノスアイレス」のラストでは、哀しくて痛くて、傍から見たら滑稽にさえ
見えるような生き方でもその道の先には希望があるんだよ。
『生きていれば、いつか必ずまた・・・。』という光が
見えたのに、レスリー・チャンは、光を見失って仕舞ったんだね。
彼が取り込まれた闇がどんなに深く暗い闇かは判らないけれど、
あれだけの才能を持った人が、自分の生きる価値を否定して、未来に絶望して
命を散らすのは本当に残念だし、只々悔しい。
私は、彼がまだ30代だと思っていたから46歳という年齢にも酷く
驚かされたけれど、我々の心の中には、若く美しいままの姿の彼が永遠に残る。
それで満足なのだろうか?そんな問いも虚しいだけだ。
残された者達の悲嘆の声はもう届かない。

遺書に「精神的に疲れた」と書かれていたと聞いて、正直ぞっとした。
あの人の言葉を思い出したから。
「疲れた」・・・そうだよね。あの時、あの人は、『とりあえず、もう疲れた。』と
メンバーに言ったんだった。
もしかしたらあの人も崖っぷちに立っていたのかも知れない。
けれど、あの人は今を生きている。それだけで良い。生きてさえいてくれたら。
生きていれば、いつか必ずまた会える。
生きて復活の日を迎える事が出来ると信じる事が出来るから。
レスリー・チャンさん、最後に結局、最愛のバンドの話になって御免なさい。
あなたの魂が安らかでありますように祈ります。





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