nomiの思考

ご意見・ご感想
命の格差
2004年01月30日(金)

先週から、NHKスペシャル2004年、地図
を手に世界を見つめる旅「データMAP63億
人の地図」がスタートした。第1回目のテ
ーマは「寿命」だった。

 アフリカにある、シエラレオネという国
の平均寿命は34歳で、世界で最も短命な
国だ。乳児の死亡率が最も高く、ほとんど
の子供が栄養失調により、4人に1人が、
5歳になる前に死んでしまう。

シエラレオネといえば、ある日の新聞で、
「同国内部の町を襲撃する、ゲリラ部隊の
指揮官に射殺を命じられ、AK47で3人殺した」
と語る、シエラレネオの農村に住む、11歳
の少女兵の瞳が忘れられず、記憶に残って
いた。シエラレオネは、もともと稲作が盛
んな国だった。10年続いた内戦で、反政府
勢力により、農作業が出来ないように、村
人達は、大人から子供まで、両手首を切断
されていた。テレビの中に見る、将来の世
代にまで打撃を与えた、その過酷な現実に、
やるせない気持ちでいっぱいになった。

 日本は平均寿命81.9歳、世界第1位の
長寿国である。その中でも沖縄は、「もう
ひとつの栄養失調」といわれる肥満が最も
多い。アメリカの肉製品の輸入量が増え、
食生活が変わったことが原因だ。食欲を抑
えられず、豊かさの中で肥満になり、生き
延びるめ、自ら胃のバイパス手術を行う肥
満大国の典型であるアメリカ人と、農作業
が出来ないようにと、小さな子供までも、
両手首を切断されたシエラレオネの人々。
世界には、アメリカのように、偏った食生
活により、肥満で寿命が縮まる国や、シエ
ラレオネの人々のように、栄養失調のため
に、たくさんの命が脅かされ、「今日生き
られたこと」に感謝している国もある。
経済先進国を目指すロシアでは、男性の平
均寿命が58.5歳と短い。失業などのストレ
スによる、飲酒が原因だ。「生き甲斐」
という、心の糧を失ったのだ。

 社会の有り方、与えられた「命」をど
う生きるか。「命の格差」を考える。
世界中の、ひとり、ひとりが、大切にされ
る時代は果たして来るのだろうか。

 幸いにも、わたしには‘時間’がある。
愛する家族や友人がいる。
この上ない幸せをもっているのだ。



あの頃のように
2004年01月27日(火)

昨年の8月、3年勤めた会社を退社して以来、
生活スタイルがガラリと変わった。
今は、やりたいことが多すぎて、時間がいく
らあっても足りない。

「努力」「忍耐」「根性」が大嫌いで、
何をやっても、飽きっぽく、長続きしなかった
わたしが、28年間生きてきて、ようやく、今、
一生をかけて成し遂げたいと思う‘何か’に向
けて、しっかり自分と向き合っている。
それが何であるかは、まだはっきりとわからな
い。ただ、今は、自分の意思を「文」を通して、
伝えて行きたいと思っている。

24時には、ベットに入り、スヤスヤと眠ってい
た、以前のわたしからは、とても考えられない。
忙しいけれど、以前よりずっと、充実した、楽
しい毎日を送っている。

その反面、日々の生活に追われ、昔のように
は、なかなか仲間と会う時間がとれない。
電車のなか、お風呂のなか、ふとした瞬間に、
ひとり、ひとりの顔を思い浮かべて思うこと
は「これまで、本当に、たくさんの人々に支え
られて、生きてきた」ということ。
昔の記憶が、映画のワンシーンのように想い起
こされ、しばしば涙腺が緩んでしまう。

今は、遠くアルゼンチンに暮らす友が、8年前の
私の誕生日に、こんなメッセージカードを送って
くれたことを思い出す。

「5年後、10年後、私達を取り巻く環境が、どん
なに変わっても、私達の関係だけは、ずっと変
わらずにいたい」

これが、ぴったり、わたしの今の気持ちだ。
今日まで、どれだけの人々の暖かい「ことば」
に支えられて生きてきたことだろう。
これまでのこと、これからのこと、少しづつ、
記していこう。

この「nomiの思考」を通して、共に過ごしたあ
の頃のように、少しでも、同じ時間を共有する
ことが出来たら、そこから‘何か’を感じてく
れたら、このうえなく幸せに思う。

背中を押してくれた「編集・ライター養成講座」
第8期生の仲間たちに、心から感謝をする。



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