君が遠い街で恋人を失ったとき 私は君の街からさほど遠くない海で波の音を聞いていた
君に柔らかく暖かな日差しが戻ってきたとき 私は図書館のカウンターに座って好きな人と目が合ったところだった
君の恋が突然消えてしまったとき 私の長かった恋もまた終わってしまった
(冬の寒い坂道、ひょっとして同じ月をみていた?)
君が遠い街から私の住む街へ来た時 私は君の街の方へ行くことを諦めた 気持ちごと
(5月の新聞からはらりと落ちたチラシ)
君が白い扉を開けて初めてあの部屋へ入ってきたとき 私は開いた扉へ視線を移し初めて君をみた
(一緒にかえろう)
君が笑うとき 私は笑った
君が暗く沈んでいたとき 私は気づいていたけど声もかけずに平気な顔をしていた
君が辛い恋をしていた時 私の心は世界の美しさですら響かないほど乾ききっていた
君が幸せでも不幸せでもないと言った時 私は幸せだと答えたけど生きていたいとは実は思っていなかった
(だけど世界は変わる)
君の世界が変わったとき 私の世界もまた変わってくる
そうして振り返り気づくわけなんだ 知らないうちから僕たちがどれだけ繋がっていたかということを。 | |
2005年03月05日(土) |
セカイトヒトノカンケイ |
手を繋ぎましょう 迷わぬように
傘をさしましょう 雨に濡れないように
目をそらして話しましょう 心の中で感じられるように
君がそうでもないとき 僕は君に会いたい
月の満ち欠け オリオンの星の絵 見上げて思う せかいのこと
愛し合うたびに またひとつ人に成る 求めるたびに またひとつ世界を取りもどす
僕たちは世界を忘れ人に成り 欠片を拾いながら 生き続ける 死に近づくたび 僕らは世界に近づく | |
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