| 2007年12月11日(火) |
The Show Must Go On |
舞台の稽古をさぼっ・・・もとい休んで、 シアタークリエで『恐れを知らぬ川上音二郎一座』を観覧。
明治32年、役者兼演出家兼プロデューサー兼劇団主催者の川上音二郎は、 妻の貞奴や劇団員を連れてアメリカ巡業の旅に出る。 だが言葉は通じないし、 悪徳マネージャーに金を持ち逃げされてしまうし、あげくの果て大半の団員達にストライキを起こされてしまう。 そんな状態なのに何と本番は明日。 お金も時間も役者も脚本も無い無いづくしの音二郎は、 たった一晩の稽古で、日本版『ヴェニスの商人』を勝手にでっち上げてしまおうと決意する。 観客はどうせ外人だから、台詞はデタラメでOK! もし言葉に詰まったら「スチャラカポコポコ」で無理矢理押し通してしまえ!と云う音二郎の試みは果たして成功するのか?
映画『ラジオの時間』を彷彿とさせる 「一度幕が開いたら、決して下ろす事は出来ない・・・ので、とにかく最後まで何とか乗り切るしかないぜ!」と云うシチュエーションは三谷さんらしいなぁ、と感じた。 音二郎や役者達は必死に頑張っているのだが、 彼らが真剣で演じれば演じる程、舞台の展開は文字通り(?)「スチャラカ」で「ポコポコ♪」な状態に陥って行くのが堪らなく面白い。
「こんなに声出して笑ったらうるさくて迷惑かも?」と最初の数分は懸念したが、 舞台のあまりの面白さに周囲のお客さんも大爆笑しているので、気兼ねなく最後まで声を出して笑う事が出来た。 見知らぬ沢山の人達と一緒に大声で笑ったお陰で、何だか身も心もぽかぽかと温まった感じ。
こんなに楽しくて素敵な舞台を作り出してくれる三谷幸喜さんと同じ時代に生まれた自分は本当に幸せだ、と改めて感じた。
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