涙を止めるには上を向けば良い。
古い歌の文句ではなく、 本当に空を見上げる行為には涙を止める効果があるらしい。
これは『神経言語プログラミング』と呼ばれる、 日常の行為を利用して短期間で行動を変えると云う心理学的手法を応用した方法で、 非常にストレスの高い時間をやり過ごすには上の方を見上げるのが 極めて高い効果を上げるのだそうだ。
上に限らず瞳を動かす事は、コンピューターのマウスの様に脳のある部分にアクセスし、 別の行動を起こすきっかけになるのだそうだが、 気持ちが落ち込んでいる時に下ばかり向いていると、更に気分が滅入って来てしまうから、 やはり落ち込んだ気分を向上させるには上を見るのが効果的なのだろう。
会社での仕事中、辛い事が有った時、ふと天井を見上げながら、 「この天井を屋上までぶち抜いて、いつでも空が見える様にしたら気分が良いだろうね」と 隣の席の後輩と肯き合った事を想起する。
昨日、私の大好きな作家である中島らもさんが亡くなられた。
舞台上で演技する姿を拝見した事は何度か有っても、 直接お会いしてお話した事は全く無かった筈なのに、 何だか心の中にポッカリと穴が空いてしまった様な喪失感が有る。
残念ながら神戸にご焼香には伺えないので、 西に向かって黙祷しつつ両掌を合わせて、止まらない涙を抑え様と上を向いてみる。
晴れ渡った澄んだ空の彼方に、らもさんが飄々とした佇まいで居るみたいな気がした。
今頃、美味しいお酒を飲んでいるのだろうか?
嗚呼、でも、
まだ、まだ、まだ・・・・・・早過ぎるよ!らもさん!!
・・・・・・等と、想いを馳せながら、 しばらくの間、空を見上げていたが、ちっとも涙は止まらなかった・・・・・・
(中島らもさんのご冥福を心からお祈りさせて頂きます、本当に大好きな作家さんでした)
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