Monologue

2002年10月13日(日) ヤツらは進化している?

「あら?虫が鳴いてる」と今日の夕食時に母が呟いた。

母の言葉を聞いて、耳をすましてみると、
“リーリリリリ・・・・・”と鈴を鳴らす様な綺麗な鳴き声が聞こえて来る。

「もう秋だねェ」と南瓜の煮付けを口に運びながら、しみじみ答えると、

「何て虫かしらね?これ」と母は更に耳をすませている。

改めて問われると答えられないものだな、と云う訳では無いが、
何だか聞き覚えの無い鳴き声だ。

鈴虫でも蟋蟀でも無さそうだが……と考えを巡らせていると、

「まさか、ゴキブリが鳴いてるんじゃないでしょうね?」

突然の母の言葉に思わず我が耳を疑う。

「だって、何だか家の中で鳴いてるみたいな感じよ、ほら」と、
母は眉間に皺を寄せながら真剣な面持ちで虫の声に聞き入っている。

その口調と云い、顔付きと云い……どうやら冗談で言っているのでは無い様だ。

「最近のゴキブリはブンブン空を飛べる程、羽根が丈夫になって来ているのよ!
もしかしたらあの大きな羽根を擦り合わせて鳴いているのかもしれないわ!!」

そう云えば最近、忙しくて新聞も読んでいないしニュースも見ていない。

自分がマスメディアから離れている間に、ゴキブリがそんな進化を遂げていたのだろうか?

……と、一瞬本気で考えたが、幾ら何でもそれは無いだろう(と思うんですけど(^^;))

「もしこの綺麗な声で鳴いてるのがゴキブリだったら、やっぱり保護するの?」と尋ねると、

「何言ってるの?」と母はキッと瞳を鋭く吊り上げて、

「ブッ殺すわよ!!だってアタシの宿敵だもの!!」と強く言い放った。



この『日記』を拝読された方で、
もし『最近ゴキブリが鳴ける様になった』と云うニュースをご存知の方は、
お手数ですが是非ご一報下さい(^^;)


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