「……もう、こんな事は止そう」
人気の無い理科実験室で、着乱れた衣服を整えながら、 クラピカは傍らのレオリオに向かってポツリと呟いた。
“あん?”と、タバコを吹かしていたレオリオは不可解そうに眉を顰める。
「私は教師で、お前は生徒だ。 なのに、授業を放棄してこんな背徳的な行為に埋没してばかりいるのは やはり恥ずべき事だと私は考え……」
「何言ってんだよ、今更」
忌々しそうに“チッ”と舌打ちしながら、携帯灰皿でタバコを揉み消すと、 クラピカの細い金髪に節立った指を差し入れ、彼の小さな頭部をグイッと抱き寄せる。
「誰かに……何か言われたのかよ?先生」
耳元で吐息と共に囁かれた言葉に、 細い肩を震わせると、躊躇いがちにクラピカはコクと肯いた。
「実は……ななかさん(仮名)の数少ない貴重な友人の一人、 T村さんから、 先日こんなメールが来たそうなのだ……
“こないだ久々にネットに上がって『学校へ行こう』シリーズを読んだよvv
アタシがしばらく読まない間に クラピカ先生がとってもインランで、イ・ケ・ナ・イ・先生になってて吃驚しちゃった(後略)”」
それを聴くと、さすがにレオリオも気まずそうに視線を逸らして、 ポリポリ……と右頬を人差し指で掻く。
「やはり……マズイだろう? この私がインラン教師とか、イケナイ先生だとか呼ばれてしまうのは……」
「……イケナイのかよ?先生」
「ああ、だから、もうこんな事は……」
そう言い掛けた次の瞬間、
レオリオはクラピカのシャツの襟首を掴むと“バッ!”と強引に胸元を拡げた。
「レオ……ッ!」
「“イケない”なんて言われちゃ、オレの男がすたっちまうなぁ……」
ニヤリと唇の端を上げて不敵に微笑うと、レオリオはクラピカの胸に顔を埋めた。
「バカ!違う!そう云う意味では……アッ!!」
硬くなった右胸の乳首に軽く歯を立てられて、 クラピカは思わず声を上げながら背骨を仰け反らせてしまう。
「た〜っぷりイカせてやるからよ、覚悟しな……先生v」
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