| 2002年05月12日(日) |
クラピカの『男の一人暮し』日記(コンビニ編) |
5月6日放送の『HHR』を聴いて『妄想』してしまった事の別バージョン。 一昨日の『日記』や細かい設定とかは無視して読んで下さいまし(^^;))
10月某日
ヨークシンシティを離れてそろそろ1ヶ月……
ノストラード・ファミリーが29億の負債を抱えて解散した後、 私は次の仕事が決まるまで、アパートを借りて一人暮しを始めた。
この街に長く住む気は無いので、電化製品は買わないつもりだ。
幸いすぐ近所に『コインランドリ−』も『コンビニエンス・ストア』も有る。
私は夕食を買いに近所の『コンビニエンス・ストア』に向かった。
自動ドアを開けて店内に入る。
『コンビニエンス・ストア』は良い。
この「何でも揃ってるぞ!!」と云わんばかりの品揃えの良さ!
バリエーションの豊かさには感嘆せざるを得ない。
夜中に突然シャンプーを切らしている事に気付いても『コンビニ』があれば大丈夫!!
何て頼り甲斐の有る存在なのだろう……
この安心感こそが現在の私の心の拠所だ。
『お弁当コーナー』に行き、美味そうな『ペペロンチーノ』を選択する。
『ペペロンチーノ』だけでは物足りないので『モッツアレラ・チーズパン』と『鮭おにぎり』も 買う事にして、レジの前に立った。
「いらっしゃいませ……」
……と、レジに立っていた店員と真正面から顔を見合わせ、
「………!!」
私は思わず自分の瞳を疑った。
「クラピカじゃねぇか!」
何と…!! レジの前に立っている店員は1ヶ月前にリンゴーン空港で別れたばかりの レオリオでは無いか!?
「久し振りじゃねぇか!」
「あ、ああ……」
予期せぬ再会に戸惑いながら……肯く。
「お前、この店で働いているのか?」
「ああ、予備校とアパート、この近所だし……あれ?オレの住所教えてなかったっけ?」
……そう言えば、貰った彼のアドレスは、見もせずにしまい込んだままだった。
「お前ェもこの街に住んでたのか、知らなかったぜ」
「ああ、まだ引っ越して来たばかりだし……な」
すまない気持ちと共に瞳を伏せる。
「……元気か?」
“ピッ!…ピッ!…”と『ペペロンチーノ』や『パン』等に付いているバーコードを レジに読み取らせながらレオリオは尋ねる。
「ああ……」
「ちゃんとメシ喰ってるか?」
「ああ……」
「『ペペロンチーノ』はあっためるか?」
「ああ……」
「『鮭おにぎり』もあっためるか?」
「ああ……」
「『モッツラレラチーズ・パン』もあっためるか?」
「ああ……」
「パンの袋の端少し開けるけど…良いか?」
「ああ……」
「こんなモンばっかり喰ってちゃ身体に悪いぜ」
「ああ……」
「せめて野菜は摂らねぇと……」
「余計なお世話だ!!……いいから、さっさと会計しろッ!!」
「へいへい……1047ジェニーになりま〜す」
財布を覗くと、あいにく細かいのが無かったので、1万ジェニーを差し出すと、
「1万ジェニー、レジに入りました〜!!」
……何故、それ程までに元気な掛け声と共に受け取るのだっっっ!!!
「黙って受け取れば良いでは無いか!!」
「しょうがねぇじゃん、マニュアルで決まってんだからよ……ごろくななはち……っと、 先に大きい方8000ジェニーのお返しになりま〜す!お確かめ下さ〜い!」
「ああ……」
頭を抱えながら紙幣を受け取ると、
「細かい方のお返しになりま〜す!お確かめ下さ〜い!」
……何故、それ程までに元気な掛け声と共に……(以下略)
“ピーッ!”と電子レンジのタイマーが甲高い音を立てて鳴り、 レオリオは手際良く『ペペロンチーノ』と『パン』『おにぎり』をビニール袋に詰めて行く……
「あ、ちょっと待ってな」
そう言いながら事務所に引っ込むと、 レオリオは小さな『シーザーサラダ』を片手に戻って来た。
『ペペロンチーノ』とは別の袋に『サラダ』を入れて「ほらよ」と手渡す。
「野菜もちゃんと食えよvv」
「……そ、そんな……タダで貰う訳には行かないぞ、これの代金は……」
「いらねぇよ……どうせ捨てるモンだし」
え?
思わず耳を疑う。
「『賞味期限切れ』になったヤツだから………5分前に」
アパートに帰って、夕食を摂った。
『ペペロンチーノ』は絶品だった。
『コンビニエンス・ストア』は便利だ……と改めて再認識する。
何でも揃っているし、アパートに『電子レンジ』が無くても温かい夕食が摂れる。
それに……
(……久し振りだったな……誰かとあんなに話をしたのは……)
掌の中の『賞味期限切れ』の『シーザーサラダ』を見つめながら、
私は一人微笑った。
|