日記


2007年11月26日(月) 「エルジオーグは神じゃない 01/樹上情報戦」 感想

 「エルジオーグは神じゃない 01/樹上情報戦」
クイックハルトの郁雄/吉武さんの11月コミティア新刊。
この作品自体は、最初に4話構成をアナンスされていて、
この物語はその第1話に当たる。
ちょっとダラダラと、ちょっと容赦なく斬らして貰おう。

物語は、魔法文明から科学文明にシフトしていく途上の世界。
2001年以降の世界と、1980年代が同居するようなテクノロジー。
オキナはいなくなった愛猫を探すために、
この世界の常識となった汎用魔導書、エルグノートのもたらす
指示とサービスに従って、渡来場架空事務所の門を叩く。
本人の思いとは別に、ただの猫探しでは済まないらしい。

印象からいえば、主人公のオキナは、
ケロロ軍曹のモアが当てはまってしまった。
小麦色の肌と金髪に制服。それ以外のビジュアルが浮かばないw
別にこれは悪いことじゃないけどねw
広告収入によって無料で利用できるインターネットの各種サービスのように、
無料や割引サービス同士が無限連鎖することで、
学校での学習からタクシーの運賃まで、
無料しくは格安になっていく世界のシステムがおもしろい。

その一方で、この世界に読者が没入していく過程で、
こういうものだと思って読まないといけないような、
とっかかりの悪さのようなものがある。
これは説明不足なのだろうか?

ビジュアル面で迫るべきだし、
またビジュアルで押すことが出来る
魔法によるコンピューターの構築から探査、戦闘への流れは、
もっと表現を厚く濃くしても良いのでは?

続巻を読まないと何とも言えないのだけど。
反愚の部分でのオキナの妙とも思える押しの弱さ。
一方反愚の暴力が、この第一話を見る限りでは浮いて感じられる。


冬大祭、2月コミティアと読み進めていくことが出来うるだろうか?
吉武さんにはぜひともがんばって頂きたいところ。


すら