会社で試験の為のテキストを貰った。 嬉しくない。派遣だもん。試験を受けたって、給料が変わるわけじゃないし……でも、落ちたら追試とか……。 子供みたいにごねてみる(笑
――――――――――――――――――――― 祖父が亡くなりました。 急すぎて、何が何だか。
会社の帰り道で赤い光が見えてたのです。 最初は道に停まってるパトカーだと思いました。 暗くて遠近感などなかったので、よく分からなかったのですが…… でも、近づくに連れてそれはおばあちゃんの家の方だと判りました。 嫌な予感がしました。胸騒ぎを覚えました。 その車が動いて初めて救急車だと認識しました。 おばあちゃんに何かあったのか? そう思いつつ、家へ自転車をこいでる途中、母の車らしきものがおばあちゃんの家に向かうのが見えました。 おばあちゃんに何かあったという確信が芽生え、家への道を必死に自転車をこぎました。 家に着くと母の車がなかったのでやっぱりと思い、家に飛び込み妹達に聞きました。 「おばあちゃんに何かあったの?」 「おじいちゃんだって。倒れたって」 私はああ、またかとどこかで安心しました。そんな事は前にもあったのです。 夕飯を食べている途中、電話がなりました。 妹と目で「あんたが出て」と言い合い、結局、私が出る事に。 母でした。 声が途切れ途切れで良く聞き取れず、受話器を持ち直しました。 「お父さんに連絡取れる?」 「おじいちゃん、悪いの?」 暫しの沈黙の後。 「おじいちゃん、死んだから……。お父さんに連絡とって、病院にいるから」 一瞬言葉を失いました。何を言ってるのか、判らなかったのです。 「……連絡、取れるかな。判った。伝える」 電話を切った後、妹に伝えました。 「お父さんに連絡して」 「えー。取れるかな。何かあったの?」 「おじいちゃん……死んだって」 それを聞いて、妹は傍にあった携帯を手にとり、父へ電話をかけました。 「とりあえず、繋がったけど……」 「じゃ、後は出て」 祈るような気持ちで数秒待ち、父が電話に出たようでした。 「うん。そう、お母さんが病院にいる」 妹は一通り伝えて、電話を切りました。
「これ、どうしよう。なんか食べる気しない……」 弟と上の妹にも伝え、私はよそったばかりのご飯を前に、呟く。 「そうだよね。無理に食べなくても良いんじゃない?」 妹は最後の一口を食べて、私に言った。 そうは言うけど……私は暫く、ご飯を食べるのを止めて気を落ち着けようと、テレビをぼんやりと見た。 少し落ち着いた気持ちでご飯を無理矢理飲み込み食べ終わった頃、妹の携帯がなった。 父からだった。 「片付けるから来い」 というので、上の妹を連絡用に残し、おばあちゃんの家へ向かった。 家には父と祖母がいた。 祖母が繰り返し、「おじいちゃんは……」と祖父の話をする。 何だか切なくなった。 しばらくすると、伯父さんも来てとりあえず、一部屋だけ片付けた。
その後はぞろぞろと近しい親族が集まり、あちこちに連絡をして、お坊さんがお経をあげていった。 とりあえず、一通り終わった所で私たちは帰った。
……なんだろう。 いつかはとは思ってたけど、急すぎる。 最近は遊びになんて行ってなかったけど、小さな頃の思い出がたくさんで…… 無口な人だった。遊びに行ってもあまりしゃべった事なんてなくて、怖い人だと思っていた。
だけど、一つだけ。 夏だったのかなぁ。 蝉の抜け殻を見つけたと、私達に差し出してきた事がある。 私たちが嬉しそうな顔でそれを見ていると、なんだか嬉しそうにしていた様な気がする。 気のせいだったのかもしれないけど……
あー。明日も大変だ。


|