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2004年05月02日(日) 『新選組!』17回「はじまりの死」

ドラマとしては、ほとんど面白かった。満足。
いつもどおりの生活が続いている合間に、裏に、
少しずつ交じってくる殺伐とした雰囲気や嫌な予感が、
いいバランスをもっていて、飽きさせなかったんだと思う。
最初の方に、根岸友山のマジボケとか、
壬生狂言をやってくれと言われて いきなり
態度が変わる可愛い八木さんとかがあって、
ちょっとほのぼの、今までどおりの雰囲気が。

その後「おおっ!」と思うような、甘味屋での殺陣。
優香は、この程度ならいいかって演技だったけど、
源さんの「まあまあ落ち着きませんか」笑顔の直後
手刀ビシ!バシ! が良かったし、近藤が鞘だけで
浪人を倒したのも、立ち位置の高さもあって、
存在感を感じさせて、かっこいい!って燃えた。
お幸自体は、やたら ちゃっかりしていて
好きじゃないタイプの娘さんなんだけど、
一目惚れした勇曰く「そっけない・・・」。
そうですか、ホントにロクな女に惚れない奴だ(呆)

ひでのちっちゃな場面を挟んだ次は、ほぼサイレント。
壬生狂言が粛々と行われている裏で、ひそひそ話。
斎藤の「二度と近藤さんに無礼な口を利くな」と
血なまぐさいことも起こるけれど、メインの話では
まだ辛うじて、近藤の真っ直ぐな思いも通る。しかし
「事情はどうあれ一緒に頑張ってきたんじゃないですか。
あなたも、壬生浪士組発足24人の1人だ」と言われて
感動したはずの殿内が裏切る。流される血。
その裏切りは間違いだったと知れるけれど、
鴨と近藤の間には取り返しのつかない亀裂が生じる。

一番おいしいとこどりだったと思うのは、殿内。
荷物をまとめながら何か決心した顔が良かった。
この時点では、何を決心したのか分からないのが
脚本的にすごく効果的。あとの試衛館勢が
悩む場面も苦しさが増したし、ミステリっぽく。
その後の手紙と、振り返ってお辞儀する場面は泣けたし。

でも、最も感情移入してしまったのは、鴨。
近藤が殿内と話した後の「心配ご無用です」に対して
「ご苦労だった」と言った時なんて、本気で
近藤のやり方に感心していたみたいに見えたし、
「もしかしたら人生やり直せるんじゃないか」と
思い始めていた感じで。かなり近藤のこと気に入って、
彼なりに賭けていたんだなという印象。それだけに、
「お前がだまされてると思ったんだよ、近藤」は、
絶対に鴨らしくないのに、強く切なさを感じた。

ただ、続く「間違えるだろうが、誰だって」は、
さすがに言いすぎ。今度は ものすごく気分が萎えた。
台本自体にあった台詞なんだろうけど、すまんね、
つい ここは「さすが伊勢田演出・・・」と思っちゃった。
落ちた木の葉が水面でパカッと割れたり、エンディングで
勇が跳ねたところでストップさせたりした演出家。
そこまでやらんでも分かるわい!って過剰演出気味の
人なので、タイトルロール見た時から心配してたから。
でも最後の近藤と鴨が視線が合う場面は抑えが効いて
良かった。噛み締める「静」が泣けるんだよなー。

今回、何より嫌だったのは
土方の「憎まれ役は俺が引き受ける」。
最初に見た時は、なんでこんなに嫌だと感じるのか
自分で分からなかった。BSで2回目を見た時には
「せっかく悩み始めた近藤を守るなんて」と思った。
近藤の成長を妨げるようなことをするな!って。
でも人からのメールを読んだりしながら考えれば、
多分どちらも違う。私が嫌だと思ったのは、
土方が全く近藤のことを分かっていないから。
近藤のためを思いながらも、彼が最も望まない方向に、
張り切って進めているのが友である土方だから。
それが、悲しくて悔しくて切なかったんだと思う。

近藤は「本当にこれで良かったのか」と言って去った。
それはつまり、鴨の殿内殺害よりも、その対応の仕方、
隊を守るために嘘をついたことの方が辛いということ。
これから先、粛清などをしていく土方になる場合、
それを近藤に見せないだけなら可能かもしれない。
でも対外的に彼をトップに押す以上、真実を知り
嘘をつかせないことは不可能。それが分かっていれば、
近藤を押し立てて成り上がろうとすること自体、彼の
意に沿わないことになるのは分かりそうなものなのに。

勇の「武士らしくなる」という思いと、
歳の「自分はなれないから、勝ちゃんが
武士になる手助けをする」という思い。ずれがある。
近藤は今でも多分「上様のお役に立てること」が一番。
野心もあるだろうけれど、比較すれば精神が先。
きっと土方には、それが見えていない。自分と勇の思いは
同じと思い、彼を出世させるためにどんな手も使ってしまう。

近藤だって、高位の武士っぽい格好ができたり
偉い人と話たりできれば、それは誇らしいだろうし
見せびらかしたりもするだろうけれど、重荷の方が大きい。
情より規律。政治的駆け引きのためには嘘も必須の生活。
不本意であっても、集団を守るには、自分の理想論より
土方の意見の方が正しいことは分かるので従わざるを得ない。
自分が、望む姿からかけ離れて行くることは辛いだろうし、
左之たちと別れる時も、羨ましいぐらいなのかもしれない。
歳を信じ、集まってくれた人を裏切れず進む、不本意な道。
でも誠意を持って精一杯走り抜け、周りに人がいなくなって
やっと自分の思うように動けたのが、最期だったりしたら・・・、
想像するだけで号泣できるかも(苦笑)

慎吾がTVガイドでこう言ってました。
「今、安心して話せる相手は源さんだけ」と。
集団の長としてでない自分を見てくれる唯一の人。
捨助が京都にやってくるらしいけれど、彼にストンと
「勝ちゃんは本当はいい奴だよな」なんて言われたら、
あんなにうざかった奴に同じこと言われてるだけなのに、
心から嬉しく感じる心境なのかもしれないと思った。

今後の近藤は、今回の「奴は人殺しだ!」
「壬生浪士組を守るには、それしかない」みたいに、
「それは違う、歳」と何度も繰り返しながら、
現実を見ろと諭されて進む苦悩が主になるのかなぁ。
でも今回も「その下手人は・・・不明です」と
嘘をつく時、わずかに本当に一瞬目を伏せただけで
言い切れるようになってきていた。彼もだんだん
権謀術数にも慣れていってしまうのかもしれない。
変わっていく自分、目指した「武士らしい武士」から
遠ざかっていく自分に苦悩し続ける残り8か月。
本当にそうなら・・・、見ていたくないよぉ(泣)



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