『親G』赤裸々トーク <第1夜>

はい・・・。
毎度のことながら、2週間近く前の9月4日(日)に公演は終了致しました。
そして久し振りに、公演が終了して、ほっとして、体調を崩しました・・・。
最近は、そういうことなかったんだけどなあ。
公演についての日記を書くのが遅れるのは、いつも通りなんですが・・・。
そんなのいつも通りにするな!って感じ?
すみません。

でも、体調を崩しそうな予感はありました。
なぜなら、僕が10年演劇をやって来た中でも3本の指に入る、いやもしかしたらトップかもしれないくらいハードだったからです。

特に最後の1ヶ月は、体が僕に聞いて来るんですよ。
「ねえ、休んでもいい?」って(笑)。
聞いて来ると言うか、叫んでると言ってもいいくらい。
バイトが終わって、電車に乗って、爆睡して、稽古場のある駅に着いて、目を覚ます。
すると、マイバディ(僕の体)が言うんです。
「このまま終点まで寝てから折り返しても、稽古開始時間には間に合うよ。寝なさい!」って(笑)。

と書いても、演劇歴がもっと長い人に言わせれば、「10年くらいで何を言っとる!」って感じかもしれませんが、そりゃあ盛り沢山の10年でね。
2週間前に演目変更になったこともあれば、本番5日前に役者の怪我で公演中止になって、連絡が間に合わなかったお客さんに劇場で頭を下げたこともありますよ。
そんな10年です。
そんな10年の中でも、トップに入るかもしれないハードさとは何ぞや?
さて、やっと本題に入りますね。

今回は、石川いわをが最後の公演かもしれなかったんです。
彼は就職を決心して、「これを最後の公演にしたい」と言って来ました。
彼は、クレモンを始めるきっかけを作った人で、彼がいなければ「クレイジー・モンキー・シアター」という劇団は誕生しませんでした。
劇団の名付け親も彼です。
今回の『親G』は、「5周年記念公演」という名目でしたが、回数で言うと「第6回公演」でした。
そのうちの2回、彼は作・演出もしたし、つい最近まで劇団代表でした。
「つい最近まで」というのは、引退を決めた彼に役者に集中して欲しいという思いから、一足早く僕が代表を交代したからです。
前回まで出演していた倉富君は実家に帰ることが決まっていたし、仕事や所属事務所などの関係で今回は出演できないという役者が倉富君の他にも3人いました。
その時点で、『親G』をやるには男性キャストが2人足りない状態。
前回のままの人数で行けば、男性キャストはぴったりで、女性に至っては2人余ってしまうという計算で、「ダブルキャストにしようかな?でも、みんな嫌がるかな?」と悩んでいたのに、蓋を開けてみれば、その逆の状態っ!
「あれ?クレモンの人数を考えながら書き始めたのに、なんで足りないんだ?」という感じでした。
まだその時点では、全体の5分の1くらいしか書いていない状態だったんですが、今後の展開も考えると、それ以上役を削ることは避けたかった。
削るとしたら、山崎奈美がやった「樺島さん」と笠原さんがやった「佳代」をドッキングさせる、もしくは永井さんがやった「ダイナマイト」とてっちゃん(松本さん)がやった「オヤマダ」をドッキングさせるという2つの手段しかないなとは思いましたが、「樺島さん」と「佳代」をドッキングさせると、「樺島さんの面白さ」と「佳代のかわいらしさ」が半減してしまう。「笑いの樺島」「意外性の佳代」という役割分担も曖昧になってしまう。
「ダイナマイト」と「オヤマダ」をドッキングさせると、「田山田証券の第2秘書課」は、それはそれは小さい悪の組織になってしまう。
もちろん、暴力団という設定なので、ダンディズムの上にもオヤマダの下にも、舞台には出て来ないけれど、実際にはたくさんの人間がいるという設定です。
でも、その広がりを感じさせるには、少なくとも3人は悪役が必要でした。
第2秘書課を仕切る「ダンディズム」と、それに反発しながらも言うことを聞く下っ端の「オヤマダ」と、ダンディズムの唯一の理解者でオヤマダをなだめる「ダイナマイト」がいて、初めて悪の組織が成立するのです。

と言う訳で、男性が2人足りない状態で、しかもプロ志望の女優2人がオーディションの結果待ちなどの理由で返事待ちの状態。
その時が5月末。
いわをが公演に参加できるリミットは、9月中旬。
いつも使っている浅草橋のアドリブ小劇場に問い合わせたところ、9月で空いているのは、2日(金)〜4日(日)に公演をする日程のみ。
ひとまずそれを仮予約して、ミーティングをしました。
そして、僕を含めみんなが、石川いわをと最後に芝居を作りたいという想いだった上に、長内薫も最後の舞台になるかもしれないということが発覚し、「これはもう客演を頼んででも舞台をやろう!」ということに決めました。

そして、6月の初めから稽古がスタート。
しばらくすると、オーディションの結果待ちだった女性2人が2人ともオーディションにうかってしまった・・・。
「うかってしまった」と言うか、もちろん本人達のことを考えれば喜ばしいことです。
でも、これで男4・女5の芝居の男2・女2が足りない状態に・・・。
うおーーーっ!!!
しかも、最初にオファーした男性2人も稽古には来てくれたものの、「ごめんなさい」だぁーーーっ!(「ねるとん紅鯨団」風、・・・古い?)
その4人の「ごめんなさい」があまりにも立て続けだった為、かなり露骨に落ち込んでしまい、みんなに心配されてしまいました・・・。
でも、その後、7月初めに笠原さん、7月中旬にくら君と永井さんの出演が決まりました!
あと男性1人だ!
だけど、その時点で実は、音響さんもまだ見つかっていなかったのです・・・。

はい、今日はここまで!
続きものにするつもりはなかったのですが、『親G』の公演までの道のりを最初から語り出すと膨大な量になってしまうことに今気づきました。
なので、題名に「第1夜」を付け足しました。
最後まで読んでくれた方、ありがとう!

かなり赤裸々に語っておりますなあ。
劇団員の皆さん、
「おい、箕輪っ!それは黙っとけ!」
という発言がありましたら、お早めに私までご連絡下さい。

では、皆さん、また明日の夜、お会いしましょう。
おやすみなさい。
2005年09月17日(土)

箕輪達昭な日々 / みの

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