白木蓮の咲く庭で...久純ゆきの

 

 

本の思い出。 - 2010年11月16日(火)

また、思い出したように図書館に行くようになりました。

茅田さんのご本は、好きな割りに揃ってない(と言うか手放した)ので、
読みたくなるたびに図書館ヘルプになるのです。

地元の図書館では、茅田さんのご本は一般書架ではなく、
ティーンズ向けの書棚においてあります。
子供向けスペースではなく、大人向けでもない、その間の空間。
ラノベとか小学校の中学年以降向けくらいの児童書がまとめて置いてあります。
(その年齢で児童書と言っていいのかどうか分からない。
 でも図書館学の児童書を扱った授業では確か小学校も入ってたような。)


その棚を通るたびに目に付いて懐かしくなるのが、
『ジーク―月のしずく日のしずく』という本です。

私が今まで入った中で最高に好きで好きでたまらない図書館である、
小学校の図書館(図書室と言うべきか)で出会った本。
5年か6年、高学年の時だったと思います。

猟師の父親に育てられた、隻眼の主人公ジーク。
隣国との争いのための勇者募集のためだったか
父親の友人が来たからだったか、ともかく父亡き後に故郷を出て、
その中で自分の出生を知っていく、という物語。
広義の貴種流離譚に分類していいと思う。

わかりやすくファンタジーで、どきどきしながら読み進めました。
隻眼の弓使い(剣も使えたと思うけどとにかく弓が印象的)という
それまで親しんできた中にないヒーロー像が印象的だったのもあります。
勇者が隻眼だよ! 勇者が弓だよ!

この時代に鮮烈な印象を残した本は、このジークを含め4冊あります。

もう1冊は、実は大昔にたまたま本屋さんでシリーズ全部発見し、
ちょうど居合わせた母にダダこねて買ってもらって今も手元にあります(笑)
我が家では、子供に本を与えるのは父の役目だったので、
母に買ってもらった本というのはそれだけでめずらしいんですが。
表紙とかもうボロボロになりかけてるけど、捨てられない。

テリー・プラチェットの「遠い星からきたノーム」という三部作の1冊目。
『トラッカーズ』というタイトルです。
ノームはこびとさんなアレ。
一族が、自分と同い年(だったっけな)の女の子一人を除いて
ジジババばばっかりになってしまい、
一族存続に危機感を抱いた野良ノームの主人公が、
皆を率いて故郷を脱出します。
紆余曲折の末、デパートに住むノーム達に出会って
ようやく落ち着く先を見つけたと思うものの、
そのデパートも実は閉店する寸前ということに住むうちに気づき、
デパートのノームたちを説得し、集配トラックに皆で乗り込んで、
そのトラックを皆で一生懸命運転して脱出する、という物語。

これも、苦労性の主人公マスクリンが大好きだったなー。
(手元にある強みで読み返せる分、良く覚えてる)
次から次に事件が起こるし、
最後のトラックの運転では
アクセル部隊、ブレーキ部隊、ハンドル部隊、ギア部隊、
それぞれに指示を出す手旗部隊、みたいな感じで、
みんなで車を動かすのがホントすごかった(笑)

その後の『ディガーズ』はショベルカー(だったかな)を運転。
『ウィングス』は鳥に乗るんだったかな、宇宙船も出てくるよ!

それから、後もう2冊。両方とも翻訳ものだと思う。
この2冊は『ジーク』よりも『トラッカーズ』よりも好きだけど、
それ以降出会えることが無くタイトルを忘れてしまったのです。
でも、大好きで何度も借り出して、中身はとても良く覚えてます。

片方は、吸血鬼ものに分類していいのか。いや、退魔ものか。
外国の小学校高学年か中学生くらい年代の同級生4人が、
学校の泊りがけのイベントに出かけて、
そのホテルの一室で目覚めかけている吸血鬼を退治するんです。
ホテルにたどり着く前の行程で、
4人はそれぞれ後で「何でこんなもの欲しかったんだろう」と思う、
先生に注意をされるような違反を犯して、
それぞれ1つずつのアイテムを得ます。
綺麗な白い石(だったかな)、ペンライト(たぶん)、凧、すごい長い棒キャンディ。

ペンライトは吸血鬼のところにたどり着くまでの灯り。
凧は骨組みだけにして、吸血鬼を抑える十字架。
棒キャンディは先を尖らせて杭。
石は杭を打ちつけるための道具。
こんな感じで、4人は力を合わせて吸血鬼を退治するという。


もう片方は、ちょっとメルヘン風。
結婚して今はふっくらしている元モデルさんが、
庭に居るとやっぱりまるっこい蝶の羽を持つ妖精の女の子と出会い、
(より太って見えるようなデザインの服を着ていたので)
ファッションアドバイスをしてあげます。
仲良くなって、お礼にずっと欲しくて出来なかった(確か)子供を授かります。
娘で、名前はビンディ……だったかな。
妖精の言葉で「宝物」っていう意味で、そう付けてってお願いされるの。
妖精の子供である彼女は、ポニーテールにしたら見えなくなるような位置に
一房違う色の髪の毛があって、その髪の毛は魔法の力を持っています。

彼女が成長する間に、妖精の世界の方でひと悶着あって、
蝶の羽の妖精さんは蜂の妖精の女王様に君臨されています。
(蜂に刺されると死んじゃう)
娘は蜂の女王様にたぶらかされそうになっているんだけど、
最後はちゃんと蜂の女王様を退治。
女王様との戦いで死んでしまった妖精の女の子とその彼氏(モデルさんに子供をあげた二人)を
魔法の髪に願って生き返らせてめでたしめでたし。
……だったかな?


今の便利な世の中、その手の質問サイトに行ったり、
ものすごい頑張って検索したら、
多分この2冊のタイトルは分かるんじゃないかなぁ、と思うのです。
大雑把な筋立てを覚えてますし……多分?

一方で、『ジーク』のように「いつか不意に出会えたらいいのに」とも思って、
どうしても調べる事ができません。
忘れているけれど、背表紙にタイトルを見つけたのなら「これ!」って絶対思える確信だけはあります。
そうして出会えたのなら、絶対借り出してもう一度読むのに。

最寄の図書館のこのスペースにないことは分かっています。
最低でも、15年くらい前の本です。
読みたいな、もう一度。

いつか出会えますように。
その偶然を期待してやまない、大切な思い出の2冊です。


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