白木蓮の咲く庭で...久純ゆきの

 

 

天と地の守り人 - 2009年06月30日(火)

天と地の守り人、読み終わりましたー!


満腹……(ぱた)






語りますので、未読の方はお引き返しを。
















何をいまさら、と言われちゃうかもしれませんが、
本当に噛み応えのある物語でした。


よく、素敵なものに出逢ったときに
私は『極上』って言葉を良く使いますが、今回は似合わないなぁ。

極上、という言葉を使うときの私は、
それが甘い蜜だけで出来たお砂糖菓子のように一切雑味を持たないなめらかさ、
或いは真っ白な蚕の糸だけで紡いだ純白の織物の輝きや艶やかさ、
もしくは上品な口当たりのお澄ましみたいな感覚を持っています。


このお話は、そいういうのじゃない。


今でも、水分をたっぷり含んだ泥の匂いと感触、
鬱蒼と生い茂った緑の味が濃密な空気が
とたんに思い出される気がします。

海のサンガル、雪原のロタ、山岳のカンバル、と
物語の最初から辿ってゆくと
それだけの土地を通った後で
深い緑の山脈の合間、そして扇状地に抱かれた都、
水と緑の気配豊かな新ヨゴへと戻ってくるのですが、
何分、異界ナユグが水の世界として描かれ続けるせいか、
特に水分を多く含んだ感覚が強く蘇ります。


鮮やかだけれど、泥臭い。
嫌な泥臭さではなくて、生命の営みそのものの味、みたいなものを
とてもとても強く感じます。

綺麗なものばかり望む今とは違って、
昔、服が汚れるのも構わずに泥だらけになって遊んだこととか、
素足で畑の水溜りを踏み踏みして
足の裏に伝わるくすぐったい土と水の感触に笑ったこととか、
そんな感覚がひどく近い。

誰でも似た感覚があるんじゃないかなぁ。
都会だとあるかどうか解んないですけど、
私が卒業した幼稚園と小学校は菜園があって、
初夏にはジャガイモを掘ったし、
秋にはサツマイモを掘りました。
(そのために種芋や芋づるを自分たちの手で植えてました)

砂場に水を入れさせてくれて、
どろどろになった砂場でいつもと違う壊れにくい泥団子を作ったり、
砂の山を積み上げてみたり。


それでもまだ、本当は全然遠い。


とにかく、水と一緒になった土の匂い、
その圧倒的な感覚が物凄い物語でした。

今回の大規模な戦闘のシーンもすごかった……。
血と炎と死の匂い。
(死の匂いは水の方にもありますけれど)

圧巻。
重みをもってぎゅっと迫ってきます。



バルサとタンダ(とトロガイ師)
変わるもの、変わらぬもの。
優しいその営み。
けれどその優しさの裏側には、深い傷を覆い包むだけのものがある。

チャグム。
一新。
生まれ変わり。
古い時代の殻を脱ぎ捨てるのは、それだけで痛みを伴う。
元よりまるで不要だったわけではなく、
それもまた自分を構成する一部であったものだから。


そして、ラウルとヒュウゴ。
もうひとつの生まれ変わりの物語。
炎と風、乾いた砂漠の王国の、もう一組のチャグムとシュガ。
(でも、ヒュウゴは何となくチャグムにもなりそう)

多くは語られないその道筋を語っていただきたい気もしますが、
ラウルは見える王冠と見えない王冠のふたつを
その頭上に戴いたのだなぁと色々と追想してみたりします。


まだ、言葉になりきれてないものもいっぱいあります。
チャグムと帝とか。
死にゆく大きな雲の精霊とか。
(あの辺もまた、帝とチャグムに通じるものがあるような気がする)

しばらく、消化するのが大変そうです(笑)



そうそう、
トップページに、リンク貼りましたが、
グリムスを育てたくって、ブログを借りました。
こういうのはあんまりよくないなーと思うのですが、
でも、この日記大好きで乗り換えられないし、
グリムスはブログでないと育たないし。

基本、この日記とブログの中身は一緒です。

私はこの日記で文字を綴って、
ブログを更新していきます。

ちみっこい芽がいつか樹になるのを、のんびり見守りたいと思います。
枯らさないように気をつけますよ!




...



 

 

 

 

INDEX
past  will

Mail Home