Comes Tomorrow
ナウシカ



 ドクターX

「私のことを書いてくれませんか?」
ある人から突然の依頼。
私は内心(はぁ!?)ドクターからナースへのお願いにしては突拍子もないやん。

私は大阪から単身岩手に向かっていた。
ある診療所主催の遠足に参加するためだ。
岩手のことは親しい友人から何度も聞かされていたけど、行くのは今回が初めて。
ひょんなことから、岩手県で開業されているドクターとお知り合いになり、コンタクトを取るようになったのだ。

元々、岩手には行きたい強い気持ちがあって、時間と余裕ができた時に、えーい行ってしまえーと思い切って行くことにしたのだ。
一度決断すると迷いはない。
そこで色々リサーチを始めた。
それにしても岩手は広いなぁ、日本のなかでは北海道の次に広いんですってね、知らなかった。

土地勘のない私は、まず行きたい場所を一ヶ所決め、宿泊するホテルだけ予約して、あとは流れに任せることにした。
でも、ただ一人で知らない土地を回るのは味気ない。
そのお知り合いになったばかりのドクターの診療所が、たまたま遠足に参加する人を募集しており、連絡すると担当者に繋げてくれた。

担当者は女性で親切にいろいろ教えてくれて「詳細を郵送で送りましょうか?」と言ってくれた。
すると、私が返事する暇がないほど間髪入れずに「郵送なんて馬鹿くさい。無駄な経費だし」とドクター。
私は面食らってしまった。
初見の私の前(ネット上)で、いきなり女性スタッフに注意!
「至らず、申し訳ありません」
注意するなら裏でやり取りすればいいものを、なんも私の前でしなくても・・
おそらく若い女性なんだろうなぁと思い、可哀想に、いつもこんな風に叱られているのかな?と文字上のやり取りでは、そんな印象を持ちました。

説明では、伊丹空港から花巻空港に降り立ち、そこからバスや電車やら乗り継ぐらしい。
まぁややこしそうやけど何とかなるでしょうと思っていたら「盛岡駅に着いたら、車でお迎えにあがりますよ」と親切にもドクターが言ってくれた。
まだ会ったこともなくて、どこの馬のナースかわからんやつを熱烈大歓迎やな!

そして当日、あの若い女性スタッフがメールで詳しい道程を教えてくれていたので、すんなり集合場所の診療所には着いた。
私はそこに到着するまで、実はある心配をしていた。
ドクターである上司に叱られて、若い女性スタッフが落ち込んでいないか、おどおどしていないか、疲れていないか。
実は、そのドクターはパワハラ上司ではないのか。
気にしつつ、その女性をずっと観察していた。

温かく笑顔で迎えてくれて、他の参加メンバーも揃い、いざ車で出発。
(彼女が運転するのか!?)
参加メンバーは岩手在住の方ばかりで、大阪からの参加は私だけ(当たり前か!)
2人ペアが2組、私ともう1人の人がおひとり様。

私は、そのおひとり様と、自然と話すようになり、いろんな話を聞いた。
どうもドクターの患者さんらしかった。
「いつもはね、先生いらっしゃるのよ、今日はなぜかしらね?お忙しいのかしら?」
なんや「お迎えにあがりますよ」と言っときながら、いないんかーい⁈

まぁでも、私が心配?するまでもなく、若い女性スタッフはいつもニコニコして、滞りなく案内してはったし、なんやかんや、初対面メンバーとの遠足ではありましたが、最後まで楽しく過ごせて、内容も盛りだくさんで勉強にもなったし、最後は名残惜しく「また来ますね〜」と手を振りながら解散しました。

しかし、謎の指令を私に出したドクターXはいずこ?


2019年07月10日(水)
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