朝起きて、喉が微妙なことに気付く。 それだけだったらまだしも、 母親が一言。 Oh No!!! U should better not go out today!! 上記のような意味の、要するに 今日は出掛けない方がいいんじゃないか、 と言うような意味の日本語を言った。 (※上記の英文は実在の人物・発言とは一切関係ありません) なんでかというと、また私の目が二重になっていたのだ。 これは体調の悪い証である。目がいつもよりぱっちりしてるのに、病気。 あの山の頂きに雲がかかってる日は、狩りに出ちゃならねぇ。 悪いこた言わねぇ、と山の麓に住む男(誰?)が言うように、 目が二重になった日のはやさんは無理しない方がいいのである。 そういう、地元ならではの風習である。 確かに、喉に加えて胸がキリキリ痛みだし、 慌てて入っていた予定をキャンセル。 そういえば明日から授業なのだった。 あっ、俺そういや学生じゃん! そうじゃん神奈川じゃん(はなわの唄より)。 今日はそんなわけで、横になったり家事をやったりの 繰り返しでちょこちょこと過ごした。休み休み。 だいぶ家族に任せてしまったが、仕方ない。 だいたい、そもそも私は主婦じゃないわけだから。 主婦代理だからね。課長代理、みたいな感じでね。 テレビを点けたら、いとし師匠の追悼ニュースをやっていた。 テロップがすごい。 「夢路いとし師匠追悼・爆笑しゃべくり漫才」 もう笑ったらいいのか泣いたらいいのか、わけがわからない。 笑った方がいいのかな。 師匠は人を笑わせるために生きてこられたのだから。 でも悲しいなー。この寂しさを紛らわすために、 今からでも遅くない、いとし師匠の声マネを練習しよう。 こいし師匠の方はかなりマスターしてきたので。 私も死ぬまでには、何かの形で偉業を残してみたいものだ。 偉業はたいてい、こっそりと築かれる。 ドモホルンリンクルよりもゆっくりと。 いい死に方をするためにはきっと、些細なことで 偉業を残しちゃった気分になってちゃいけないのだ。 社長になろうが、お金を儲けようが、モノマネ名人になろうが、 それにどっぷり満足しちゃったら、それは偉業じゃなくなるのかもしれない。 と、私は体調が悪いときの方が考えることが壮大だ。 スケールでかいんだよね。妙にね。 高校時代はすごかったんだろうなー。 今日も三日月が痛そうなくらい細くてきれいだ。 何かに似てる、何かに似てると思ったけど今日やっとわかった。 トローチ(咳止めの飴・医薬品)の子供用のやつは 丸い穴が開いていてドーナツ型なんだけど(喉につかえても窒息しないように)、 それを舐めた最後の状態だ。 ぺきって折れそうな、ほそーいリング。 それが折れちゃった片割れが、三日月に似てる。 形っていうより、感触や味が似てる感じするんだけどね。 きっと喉がスースーするんだろうな。 |