酒は基本的に苦手だが、甘ければ許す。 かといって甘酒は苦手で、ジュース的なカクテルにかぎり ちょっとだけ飲むことができるのだ。 そんなわけで、飲み会。 労働の後の飲み会。 でもその飲み会の集合時間の直前の数時間、 出席者の9割が同じファミレスでぐぅたらしていたことを 記述しておこう。 「あのファミレスでもよかったんじゃ」 そんな気持ちをちょっぴり潜ませたまま 居酒屋へ数十メートルの移動。 出席者はみな疲れていて、でもいいやつだ。 級友の多くが異国の地へと 旅だった今日この頃、それでも日本に残ってマジメに 展示の準備やら片付けやらをこなした素敵な連中なのだ。 そんな素敵な連中なのに、なんで頼んだものの多くが メニューの写真の印象と比べて 小さい んだろう? 「うそ、あれってこんなに少ないもんなの?」 っていう料理の多いこと。 コピー機の操作かなんか間違えたんだろ、縮小かけたの誰だよ? なんなのさ。あんたあの子のなんなのさ。 穏やかーに、飲み会。 飲みっぷりの穏やかな人が多かった。んだろうかね。きっと。 体調を崩しやすいこと、酒を飲まないことなどの理由から 私はあんまり飲み会に参加してこなかった。 同時に人と馴染むのに時間のかかる性分でもあり、 なんだかんだであまり同級生と親しくなれていない。 そこは若干惜しまれるんだが、これはマイペースというやつだ、 悪い病気とかではない、性質だ、と 言いきかせ気にしない。気にしない風に。 しかし飲み会の帰りの風の強い夜の旅路、 ユーミンの『卒業写真』の歌詞はなんだっけ?なんてことを 思い出しながらつり革に掴まっていると、 しんみりするのだ、そういや卒業するんだなーと。 大抵は普段親しくしないし、別に連絡も取らない。 会うこともほとんどない人もいたが、 それでも、後から効いてくるタイプの寂しさが こみ上げてきそうな気がする。 小学校とか中学校とかよりも、 高校・大学の卒業の方がよっぽど「バラバラ」感がある。 特に大学はバラバラな地域からバラバラな人が集まって、 何年か集団であくせくした後にまたバラバラになっていく。 なんせみんな、それなりに大人である。 どこへいこうが、何をしようが自由。 どこへいくことも、何をすることも可能。 長い川の上流、中流、下流と来て、 いま海なのだ。という感じがする。 ……でも私は、もうしばらく三角州あたりにいることになる。 三日月湖ではない。たぶん。 |