今日は朝から学校。後輩達に、Y嬢が作品集を見せていた。 彼女の作品は素晴らしいんだが、その半面ちょっと体に悪い。 長時間見ていると、私のようなものは「どうせ、オイラは……」と 落ち込んだ気分になって、ふるさとの山へ帰りたくなるのだ。 自分の故郷が関東平野ど真ん中であることも忘れて。 でも、私には私にしかできないことがある、 私にしか描けない線があるはず……と、 ホワイトボードに落書きをしながら己を思い出す。 しかし後にそのホワイトボードを壊す。 多分壊しにくいもの、なはずなのに……。 その後、編集長と共に後継者を募ったりした。 二代目編集長候補がめでたく見付かる!めでたや。 「はやさん、可愛いから○○手伝ってぇ」とおだててきた先輩に、 すかさず言い返す。「そういうおだて方は違います!」と。 「『はやさん、面白いから○○手伝ってぇ』なら食いつくんスよ」と。 私の場合、「面白い」って言葉が最高の賛辞なんである。 可愛いより面白い方が、価値観としてずっと上なのだ。 (それにしても『可愛くて面白い人』というのをたまに見かけるが、すごい) 神様が現れて「美しさか笑いの才能、どちらか授けよう」と言ってきたら 速攻で(なんか死語だな)後者を選ぶ。 なんせそれが無いために、血のにじむような苦労をしてるのだ。 実際左手は血がにじんでいる。皮膚病だ。 しかしそんな人生だからこそ、「『面白い』って言え!」なんてこと、 人に要求してはならないんだったな。ふっ。 と、精神的な夕陽を背にしてひっそり反省会。 そして、先輩の研究の手伝いをしつつ、若い力をたくさん目撃する。 「マサルさん」を読みながら笑いをかみ殺す。 とりとめのないまま夜が来て、早足で家を目指す。 大事件はここから。全ては前フリだったのさ。 ついさきほど、皮膚病が皮膚病じゃなくなった。 まるで恋が愛に変わるように。 雨が夜更け過ぎに雪へと変わるように。 二酸化マンガンとオキシドールが酸素に変わるように。 そう。皮膚病だと思っていたところに、動かした拍子に亀裂が入って、 皮膚病がいま、軽い怪我になった。 病院に行きそびれ4日目のことであった。 今日から「協和埼玉」は「あさひ」になります、ぐらいの衝撃。 あまりの衝撃、そしてその瞬間脳裏に浮かんだ言葉が、 なぜか日記の題名だった。……しょうがないのだ。 最近、林屋ぺーの影響でいつも以上にダジャレづいてしまっているのだ。 彼は師匠である故・林屋三平に弟子入りしたくて、 毎日毎日、三平宅のポストにダジャレを投函していたのだという。 すると15日という異例のスピードで弟子になれたのだそう。 ……いやはやなんとも、素敵なお話じゃないか。 |